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人狼物語 三日月国

70 【第36回TRPG村】百鬼夜行綺譚


【人】 封じ手 鬼一 百継

>>17>>18>>19 一葉 返事
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これ見よがしに退魔の香を焚きしめた邸内にあって、一葉は姿勢を崩さなかった。

――私…………は。屍肉を啜る妖です


知らん。
知りたくもない。


一葉は、儂がよくよく懇意にしていた京職の筆頭だ。
彼の正体を知った今も彼を此処に置くのは、ひとえに、他幾多の官人たちの混乱を避ける為。
百鬼夜行を前にして、突然一葉の任を解くには、彼は京職という組織の重要な筆頭になりすぎていた。


頑なに目を逸らす儂に、一葉は辛抱強く語りかけた。
儂がいっとう好む、あの低く穏やかな声の調べで。


一葉にはじめて出会った時に抱いた感想は、「京職らしくない男」だった。
よう口が回り、飄々と人を揶揄うこともあり、しかして不思議と憎まれぬ。
一方、付き合いを重ねる中で、その内にこの上なく"京職らしい"厳格さを秘めていることも知れた。
不思議な男。
儂は一葉に興味を引かれ、それが好意に変わるまで、そう時間はかからなかった。
一葉も、慈しみをもって儂を尊重し、成長を支えてくれた。

それが……。
(25) TSO 2021/04/23(Fri) 16:07:49