06:59:27

人狼物語 三日月国

104 【R18G】異能遣い達の体育祭前!【身内】


【人】 綴り手 柏倉陸玖

>>44 >>45 普川

それでもたまには自棄を気取ってもいいだろう。
一度は離そうとした似た者同士の手を自ら引いて。
何処までも残酷に冷たい海に向けて、一歩踏み出した。

何も別に、深い所まで行こうとしている訳ではない。
ただ子供じみた戯れのように、
意味も無しにざあざあとさんざめく海に足を踏み入れて。
染み入る海水の冷たさに、ただバカバカしいと笑うだけ。

きっとあの時もそうだった。

「あーあ。
 体育祭も、あんな騒ぎの後じゃろくに出る奴減るだろうし
 俺達どうせ、数合わせに呼ばれるんだろうなあ。」

軽口半分、本当に有り得ない、なんて吐き捨てて。
何らかの役員というものは、往々にして
そういった皺寄せが巡り巡って来やすいもので。

「どうせ最後なら、異能の事隠す必要も無いしさあ。
 それに、数合わせって思われるのも気に入らないし。
 いっそこっちから出てやって、
 好き勝手していくのも悪くないかもなぁ。」

勿論、悪名にならない程度に。
そう言って性悪な笑みを浮かべるのは。
結局の所、何処までも抜け目ない男らしい。
(48) 2021/11/10(Wed) 14:36:31