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人狼物語 三日月国

86 【R15RP】君と僕の、夏祭り


【人】 二年生 田邊 夕鶴

 
[じっとしていられない年頃には、毎日のように外遊び。
当然、すぐ近くの商店街にも出入りしていて。

例えば。

遊びに行く度に、祖母が出してくれる和菓子。
たまたま切らしてしまっていた時に、
ええ!とがっかりしていたら、
「それじゃあお使いに行ってきて」とがま口財布を渡されて。
私の初めてのお使いは、老舗和菓子屋さんの水羊羹だった。

兄の、「夏だ!スイカ割りをしよう!」の一声で、
三人分のお小遣いをかき集めて
青果店まで兄弟みんなで走って行ったら、
一玉買うには足りなくて、店の前で呆然とした事もあった。

兄弟みんなの最初の自転車は、祖父が買ってくれた。
私にだけ「もっと可愛いのにしたら?」と言われたけれど。
「嫌だ、これがいい!」と選んだのは、
黒いラインの走る、格好良い子供用自転車。
補助輪付きのそれに乗り、家の周りでぶいぶい言わせていた。
嘘。今より人見知りだったので、一人の時に誰かと会ったら逃げました。
]
 
(204) 2021/07/22(Thu) 10:10:54