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人狼物語 三日月国


29 【2IDソロル+ペア混合】交換日記【完全RP村】

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兄 エーリクは、メモを貼った。
(a4) 桃胡椒 2020/05/15(Fri) 6:34:14

兄 エーリクは、メモを貼った。
(a5) 桃胡椒 2020/05/15(Fri) 6:36:31

兄 エーリクは、メモを貼った。
(a6) 桃胡椒 2020/05/15(Fri) 6:40:19

【独】 兄 エーリク

/*
この恋チップを使う時は来るのかな?
(-14) 桃胡椒 2020/05/15(Fri) 6:42:02

【独】 兄 エーリク

/*
忘れないうちに。
wikiの窓希望埋まってきてたので
残り2組のランダム振り直し先にやっちゃおう。

@死之商人
A求愛者
(-15) 桃胡椒 2020/05/15(Fri) 6:44:33

【独】 兄 エーリク

/*
と、特殊窓2つ……!
これはこれで面白いけど!!

恋窓と魂信窓の片方はあっても
両方を取り入れたケースは余り見たこと無いから珍しそうだ。
(-16) 桃胡椒 2020/05/15(Fri) 6:46:43
到着: 神置 穂村

【人】 神置 穂村


雨は蕭々と降っている

ぽつりぽつりと寄り集まった雨粒は
地表に溢れて道や畑や庭との境界線を
たちまち曖昧にしてしまった

果てが分からない水溜りは
今の季節、村や島でよく見る光景で
ひとも鳥も他の獣も動くものは他に何もなく

   ── 雨だけが、ただ蕭々と降っている
 
(36) Arianrhod 2020/05/15(Fri) 12:50:20

【人】 神置 穂村


雨粒は水溜りに数多の波紋を作っていき
波紋は互いにぶつかり合いながら
輪郭をすぐさま相殺していった

空はしばらく晴れる気配はない

どんよりとした雨雲は上空に居座ることを
決めたようで、分厚く色濃く空を覆っている

水溜りに無数の波紋を作りながら
雨は静かに全てを閉ざしていた
 
(37) Arianrhod 2020/05/15(Fri) 12:51:25

【人】 神置 穂村

  ── 夢のまにまに ──


それが止んだのに気付くのは
雲間から射す光にの眩しさに目を細め

    夢の外に出た後のことだろう
 
(38) Arianrhod 2020/05/15(Fri) 12:52:30

【人】 神置 穂村


どうしても夢でないと悟らねばならなかった時、
自分は茫然とした。そうして懼れた。
全く、どんな事でも
起り得るのだと思うて、深く懼れた。

しかし、何故こんな事になったのだろう。
分らぬ。全く何事も我々には判らぬ。
 
(39) Arianrhod 2020/05/15(Fri) 12:53:36

【人】 神置 穂村



理由も分らずに押付けられたものを
大人しく受取って、
理由も分らずに生きて行くのが、
我々生きもののさだめだ。


 
(40) Arianrhod 2020/05/15(Fri) 12:55:01

【人】 神置 穂村


自分は直ぐに死を想うた。

しかし、その時、眼の前を一匹の兎が
駈け過ぎるのを見た途端に、
自分の中の人間は忽ち姿を消した。

再び自分の中の人間が目を覚ました時、
自分の口は兎の血に塗れ、
あたりには兎の毛が散らばっていた。
 
(41) Arianrhod 2020/05/15(Fri) 12:56:34

【人】 神置 穂村



  
── 中島敦「山月記」 ──


 
(42) Arianrhod 2020/05/15(Fri) 12:58:01

【人】 神置 穂村

  ── 空港にて ──

[数えきれない人々が通り過ぎていく

人々は川のように通路を流れていた
生み出す雑踏は、天井と床に反響し
長く広い通路の中に漂い満たしていた

そんな通路の一画に
ロープで区切られた空間が設けられ
一台の飴色のピアノが置かれていた

自由に弾いていいと書かれた札が立ち
椅子にに座って鍵盤カバーを上げれば
通りすがりの旅行者たちが
思い思いに弾いて、立ち去るのが常だった

が、しかし ──]
 
(43) Arianrhod 2020/05/15(Fri) 12:59:23

【人】 神置 穂村



 穂村、もう少しだからな
 …いい子で待っててくれよ


[蓋やカバーが分解され、
ピアノはその内臓を剥き出しにされていた

近くにはナイロン製のキャリーバッグと
リュックサックから出された大量の工具が
敷布の上にバザーかと思う状態で並んでいた]
 
(44) Arianrhod 2020/05/15(Fri) 13:00:13

【人】 神置 穂村


[離れた壁際にある椅子にかけて
本を読んでいたこどもは、無言で頷いた

父の作業はすぐに終わるものではない
そういう仕事なのだというのは分かっている
故に、いつものこととも分かっている

そのまま、視線を本に戻して
文字の作る言葉や文章を追い始めた]
 
(45) Arianrhod 2020/05/15(Fri) 13:01:07

【人】 神置 穂村


[父の神置燈夜は「ピアノ調律師」であった

どんな仕事かと問われれば
「ピアノのお医者さんみたいなもの」と
穂村は答えていたし、そう彼から教わっていた

違いといえば、ピアノが自ら来るのではなく
島の診療所の先生みたいな往診がほとんどで
調律師自身が歩く診療所であること

それから、楽器店勤務ではなく
調律師を抱える事務所に所属している関係で
主に一般家庭のものではなく
学校やホテル、コンサート会場やホール

それから、駅や空港、街中に置かれている
多くの人々が行きずりで弾いていくピアノ

それらを調律することもあった]
 
(46) Arianrhod 2020/05/15(Fri) 13:02:35

【人】 神置 穂村


[いつもは学校があるから留守番だ

しかし、ちょうど夏休みだったのもあり
本やゲーム、宿題道具などを持ってきて
父につきそい空港の通路の片隅で過ごしていた

こんな時は漫画はかさばるから
大抵小説をもっていくことにしている

ハードカバーやソフトカバーも荷が重くなる
そう考えた結果、こども文庫と呼ばれる
新書サイズの本や文庫本に落ち着いたのだった]
 
(47) Arianrhod 2020/05/15(Fri) 13:05:03

【人】 神置 穂村


[読んでるシリーズものも既に最終巻
あと数ページで結末が分かる
そこまで読み進んだ時のこと

流れる雑踏から、ひとりの男が現れた

そろそろ、作業が終わったのか
父はピアノを元通りの姿に組み終えて
ピアノもすっかり綺麗に磨かれており

仕上げの弾きの作業に入っていた]
 
(48) Arianrhod 2020/05/15(Fri) 13:05:57

【人】 神置 穂村


[本業は調律師とはいえ、
父の音色は押しつけがましいところがなく

土に染み込む雨粒みたいに
スッと耳に馴染むから、穂村は好きであった

その曲が彼の出現と共にぷつりと途絶え
視線を移すと父は弾くのをやめて]
 
(49) Arianrhod 2020/05/15(Fri) 13:11:16

【人】 神置 穂村



 …フェイ、久しぶり


[男は四角い楽器ケースを背負った旅行者で
様々な人種国籍の入り乱れる流れにいたから
おそらく、海外から来たのだろう

父はピアノから顔を上げ
彼 ── フェイに笑顔で手を振り挨拶をした

どうやら互いに親しい間柄だったらしい
再会の握手とハグの様子から
穂村にもそれは朧げながら理解でき
気づいたら、フェイからハグをされていた]
 
(50) Arianrhod 2020/05/15(Fri) 13:12:16

【人】 神置 穂村



 …トーヤの息子は、ボクの息子
 ハジメマシテ、ホムラ

 
(51) Arianrhod 2020/05/15(Fri) 13:13:30

【人】 神置 穂村


[父以外にされることなど島でもなく
況してや父の付き添いで他国に行った時にも
してくるのは、ほぼ女性だけだったから
驚きはこの上なく

しばらく、雑踏の音が世界から消えた

当の父はそれを笑いながら眺めて
店仕舞いの作業をしているではないか

驚きつつも、嫌ではなかったし
彼もすぐ解放してくれたから無害な知人
穂村の中でもそう認識された

そして、後片付けが済んでから
3人でラウンジへと向かったのだった


    ── 雨音みたいな雑踏を聴きながら


十年余り昔の、父と彼との思い出である*]
 
(52) Arianrhod 2020/05/15(Fri) 13:16:35

【人】 軍医 ルーク


  ―― 
父親の話
 ――

[ 物心ついたころには家にはおらず、
 世界中彼方此方を旅してまわっていた研究者の父は、
 良く言えば夢追い人、
 一般的に言えば生活力皆無のロクデナシだった。
 気付けば自分も似たような道を歩んでいたのは、
 果たして奴の影響を受けたのかどうかは知らないが、
 片付けられもせずに積み上げられた本の中で育てば、
 まあ、自然の成り行きではあっただろう。

 ろくに連絡も寄越さなかったそいつが、
 死んだと聞かされたのは、暫く前――
 そう、あの大穴が出来たときのこと。
 穴の調査に赴いて調査拠点に留まっていた父は、
 そこから突如現れた『怪物』に殺害されたのだという。]
(53) zelkova 2020/05/15(Fri) 13:19:46

【人】 軍医 ルーク

[ 当時の自分も、既に医術の道に踏み込んではいた。
 衝撃を受けるだろうと予測してか、
 遺体の状態について口ごもる父の同僚に、
 いいよ、見る、とだけ告げて安置所に赴いた。
 ぽつんと灯された裸の明かりが、薄暗い安置所を照らす。
 回収された部分だけが入っていた遺体袋は、
 人ひとりが入っているにしては、随分に小さかった。

 ――自分は、きっと平気だったに違いない。
 思い出される自身は、どうしてか、遠い後姿だけれど。]
(54) zelkova 2020/05/15(Fri) 13:20:01

【人】 神置 穂村

  ── 中華飯店 ──

[昼時の店は喧騒が時々起こっていた

学生街の一角にある店ではよくあること
小雨と思っていたら
突然雨脚が強くなったみたいに
誰がが声を上げ食器や椅子やテーブルが
音を立ててというのも日常茶飯事

通って2年を越した穂村も
いい加減になれた風景だった

高い位置に置かれたテレビは点いてはいても
画面では司会のタレントが話してる声は聞こえず
消音してるのに等しい

その内、誰かが消すかも知れない]
 
(55) Arianrhod 2020/05/15(Fri) 13:20:06

【人】 神置 穂村



 …おっちゃん、炒飯と湯麺
 別々にどっちからでもオッケーだよ


[午後の休講は確認済みである
学食かコンビニでサッと済ませて
慌てて練習室に駆け込む必要もない

となれば、空いた時間に何をしようか考えて
ゆっくり食べることも出来るということ

結果、選ばれたのはこの店だった]
 
(56) Arianrhod 2020/05/15(Fri) 13:21:11

【人】 神置 穂村



 …あちーっ、おばちゃんサンキュー


[先に来た湯麺を受け取ってにっこり笑う
ポケットから100均で買ったシュシュを出し
無造作に髪を束ねるとそれで結んだ

手にしていたスマホは
既にメッセージを送信していたから
アプリを閉じてバッグのポケットにスッとしまう

返信を待つなら出しておく方が合理的

とはいえ、それに伴うリスクの方が重大だった
ある意味命綱ともいえるツールを
無防備に晒せるほど能天気にはなりたくない

過去に失くしたぬいぐるみやお気に入りの本
それらを思い出せば嫌でもそうなる]
 
(57) Arianrhod 2020/05/15(Fri) 13:22:46

【人】 神置 穂村



 …いっただきまーす


[割り箸を割って口の中を火傷しないよう
ゆっくりと麺を啜る

返信が来るなら後で見ればいいし
来ないなら、それはそれで向こうの都合

自分の方が突発で出来た空き時間だし
こちらが目くじらを立てたり
感情的になるのは明らかに筋違い

食べ終わるまでに返信がなければ
彼は暇ではないということだろう

果報は食べて待つことにした**]
 
(58) Arianrhod 2020/05/15(Fri) 13:24:33

【独】 神置 穂村

/*
・ㅅ)ハッ、何故…寡黙なワイがいっちゃん発言数が

…ルークさん、すんません
投下してたのに…すんません
(-17) Arianrhod 2020/05/15(Fri) 13:26:44

【人】 軍医 ルーク

[ その拠点に赴いていることは知っていた。
 居所を知らせる手紙なんて寄越しやしなかったけれど、
 父の知り合いが気を使って知らせてくれたのだ。
 まあ、一年か二年はそこに留まるのだろうと思っていた。
 研究のこととなれば寝食を忘れる破天荒のロクデナシは、
 調査拠点でもさぞ持て余されていたに違いない。
 いや、あれはあれで、案外人望もあったようだ。
 情に厚く、人には親身になるたちのようだったから。
 もし何か面白い結果でも得られようものなら、
 同僚や警備員を捕まえて、
 どんちゃん騒ぎの酒盛りでも始めたりだとか。
 ―― 今となっては、想像するのみだ。

 その調査拠点に残っていたものは、
 殆どが死んでしまったのだと聞く。
 早々に避難できたものは、何が起こったかは当然のこと、
 ろくに見てはいなかったようだ。
 少なくとも自分は、何が起こったか、
 何一つ知らされることはなかった。
 ただ、“怪物”が現れたのだと――それだけ。]
(59) zelkova 2020/05/15(Fri) 13:29:19

【人】 軍医 ルーク

[ 残されたものは、多くはなかった。
 形見の遺品も礫の下に埋もれ、見つかってはいない。
 ただ、身に着けていたものがひとつ。
 白い狐耳の若い女性と、同じ耳の子供が写る写真。
 それだけが、奇跡のように傷一つなく残されていた。
 もう、随分と昔のものだ。

 ああ、そういえば、最近写真なんて撮っちゃいなかった。
 自分でも忘れていたようなそれを、
 そいつが肌身離さず持ち歩いていたのは、
 ひどく意外だった。]
(60) zelkova 2020/05/15(Fri) 13:30:11