【人】 機才博士 ウキクサ― 研究所内 ― ご苦労様です、リヒトーヴ。 後はこちらでお引き受けを。 フランクル、事情は後で詳しく聞きましょう。 [ メディウムを運んだリヒトーヴに軽く礼をし、 博士は取り乱しもせず患者の容態を一瞥した。 毎朝の検査を行う中で こんなことは記憶の限り初めてであるはずだ。 事例、症例、今までの検査記録を呼び出しながら 博士の思考はくるりくるりと廻り続ける。 AIでいうところの稼働限界が来たか。 或いは新人類の適合反応にエラーでもあるのか。 もしくは博士の知らないなにかか。 ] (235) 2023/11/22(Wed) 18:55:24 |
【人】 機才博士 ウキクサ愛とは、植物に与えられる水に近しい。 水がなくても生きられる品種もいますが、 水があった方が息がしやすくなる。 ……というのはあくまでそれらしい論であり いらないものを欲しがったりはしないでしょう? 愛してほしいから、愛を求めるのですよ。きっとね。 [ そしてその欲求は、博士では到底叶えてやれないものだ。 彼らを患者、被験者、或いは研究者として慈しんでも その情動は愛と呼べるほど真っ直ぐなものではない。 博士が愛しているのは知だ。果てに研究がある。 特段治すべき箇所がないことや怪我の有無を確認し終え なるほど、とひとつ息を零した。 ] (237) 2023/11/22(Wed) 18:55:43 |
【人】 機才博士 ウキクサ貴方が望むなら接近禁止令でも張りますが、 そうでないなら私からは不問にしましょう。 貴方を見る限り、これは初日に彼らへ言い含めた、 研究の妨害にはならなさそうですからね。 [ むしろ。 続けば続く程に、交流が深まれば。 博士の求めるデータは手に入るのではないか? そんな思惑を孕み、博士は患者の意思を問うた。* ] (238) 2023/11/22(Wed) 18:55:53 |
【人】 機才博士 ウキクサごきげんよう、お客様。 ……貴方に有益な情報のデータベースがある、と? 具体的に、何が知りたいのかはともかく── 構いませんよ。 貴方たちの擁する新人類にも興味がありますから。 [ きゅるる、と頭上のフェアリーサークルが揺れ 博士の頭にデータを呼び出す作業を始める。 動向を窺うように目の前の個体を見つめた。** ] (241) 2023/11/22(Wed) 19:05:51 |
(a61) 2023/11/22(Wed) 19:06:35 |
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