(a27) 2019/04/14(Sun) 7:18:21
[ シロさんは「奥ゆかしき日本人」の体現者としても
違和感はない訳では、あるが
――確かにストレートは難しいだろう。
しかし、こういう駆け引きを交えた扱いをされてしまえば
ある意味直球よりもタチが悪い。
醜態晒すことを自制できず、
例え神雷の中でも突き進んでみせた精神力の高さなど
見るも無残な惨状となってしまうのだ。]
[ それは仕方のないことだ。
何から何まで初めてで、だから悔しいけど
己は翻弄されるしかないのだと。
――自らの経験の無さを免罪符に、
恥ずかしき慾の存在を無意識に肯定も、したか
]
[
人にやってもらうのが初めてだから
この速度は正確じゃない!冤罪だ!
……などと、相手の思うこと
を聞けてたら
それはもう全力で抗議したのだろう。
しかし、そんな余裕など無ければ
目伏せ必死に息を整えるのに精いっぱいだ。
――出したものを飲まれた、などという光景を見れていたなら、
己は軽い眩暈のち「状態異常:大混乱」でも付与されてたかもしれない。
目を覆い隠していたのは、幸か不幸か]
[ そして、たとえその光景を見逃したとしても
この熱帯夜が終わる訳でもないのだ ]
ひっ!?
[ 漸く息も落ち着いたかという絶妙なタイミングで
後ろの――具体的には、尻の方から
微かな、しかして確かな衝撃を感じた。 ]
( や、やるのか本当に…!? )
[ 覚悟はしていた。が、いざ目前に迫ってくると
やはり僅かながらに恐怖が出てきてしまう。
進むにしてももう少し、猶予が欲しいと
身勝手ながらに思ってしまうのだ。
――ただ、それでも ]
……オレが「ここまで」って言ったとして
シロさんは、どうなんだよ
[ 彼が此処まで来て、己に興奮してくれているかは
わからない。
わからないけど、己が逆の立場なら
これ以上なく辛いとも、思う
……今の立場の己も十分辛いのだが ]
遠慮すんなよ。オレ、そこまで軟じゃねェし
――進めて良い、から。
[ 眼隠しした腕をずらし、彼に同意の眼差しを
これを言わせるなんてある意味羞恥プレイじゃないか?と
思わなくもない。が
悔しいが、ここで中断されてしまうのは己も嫌なのだ。
――溶けて溶けて、一つになるを望む
*]
―日記 4頁目―
[ 薔薇の花が咲く場所を教えてもらったわ。
大きな庭園にあるみたいだった。
でも全然世話をしていないみたい。
仕方がないから棘の処理をしてあげた。
掃除も全然していないみたいだからしたの。
食堂があるなら使うしかないじゃない?
村には立ち寄れないけど
お腹が空いた旨を伝えたらお小遣いをくれたの。
足がないって伝えたら狼を紹介してくれた。
彼の背に跨って街まで辿り着いて沢山お買い物して、
荷物沢山に帰ってきた私をみてニクスは目を丸くしたの。
帰ってくると思わなかったんですって ]
[ 私の家だから当然じゃない。
言い切ってみたら困ったように眉を下げられたわ。
本当にここで暮らすつもりか尋ねられたし
そのつもりよって伝えたの。
彼は少し悩んでるそぶりを見せたけど
結局最後には諦めたように頷いたわ。
だから私も覚悟を決めたの。
ほんのり漂う血の匂いも仕方ないことだって。
夕食は二人でとったけれど
人の食事は彼には必要ないみたい。
ただこれから生活するのは困りそうだから
私が色々教えてあげないと ]*
―日記 5頁目―
[ 今日は村のみんなに手紙を書いたの。
私は元気にしているって。
元から飽き性の私でもよく日記が続いたものだと思う。
でも最近サボっちゃったから、昨日の事でも残すわ。
ここの生活にも慣れてきて、
もう一月くらいは経っていると思う。
あの日から私達はいつも通り変わる事なく生活しているわ。
ニクスも流石に人は薔薇の花を食べて
空腹を満たすなんて考えなくなったもの。
一つ驚くことがあったのなら
彼、ピアノが弾けたみたい。
彼の部屋の中にある右隣の部屋を私が覗いた時、
埃だらけのピアノを見つけたの。
私が引きたがったから二人して掃除して
それから私の部屋に運んでもらったのだけど
調律なんて出来るものだから驚いた ]
[ 昔、少し弾いていた。
そんな彼に誰かから教わったの?って聞いたの。
彼は曖昧に笑ってばかりだったわ。
この人の悪い癖。
触れられたくないことは誤魔化す人。
ただ今日は悲しそうだから黙っておいたの。
二人してピアノを弾けば気分も少し和らぐかしら。
隣で腰掛けて白鍵を鳴らしたら、
少し驚いた顔をしたけれど拒まれなかった。
そのまま二人で一緒に弾いたわ。
困ったことに楽しかったの。
化物だなんて村のみんなからは恐れられてる人は、
私が思うより普通で、同じ人で、だから ]
―日記 36頁目―
[ このまま続けばいいのに。
そう思うくらいにこの日々は楽しい。
彼は相変わらず朝は眠り続けて
昼も静かに息だけを繰り返して
夜になるといつのまにか傍らにいたわ。
曖昧に笑ってばかりの彼も少しずつ、
いろんな表情を見せてくれるようになった。
彼の知らないことを私は教えて
私の知らないことを彼は教えてくれる。
人と吸血鬼。
そんな垣根を超えても私達は変わらない。
そう思ったから伝えたら彼は悲しい顔をした。
化物は世界から嫌われているから、
神様に祝福されている私達とは違うって ]
[ 堪らなくなったから抱きしめた。
死んだ人みたいに冷たい躰。
息を吸うより簡単に溢れたわ。
私はあなたが大好きだって。
だからそんなあなたが傷つく世界なんて、
私が壊してあげるって。
本当に真剣に思ったから伝えたら
彼は本当に困った顔をしたの。
それでも抱き返してくれた。
ありがとう、って ]
んー…
ぼくにも夢が見れたくらいには。
[ あてがわれた寝台は身に余る柔らかさで、
記憶の上では初めて怯えずに眠れる夜だった。
枕も毛布も揃う寝床がなんて幸いだなんて、
この夜の怪物には想像が及ばないことだろうか。
ごく短い時間を繋ぐように眠るのに慣れる程、
他人の気配に怯えながらこれまで生きていたことも。
夢を繋ぐなど、二重の意味で許されなかった。
故に、問いかけには微かに柳眉を寄せて、
謎かけのように、けれど実際には素直にそのまま答えて ]
そう……?
でも、これは誰かに想われた子供の証だから、
ぼくが持っていていいものでは、ないかな。
[ 掌の上の金貨は受け取られずに、
落ちた言葉に白金の髪を不思議そうに揺らす。
美麗な顔立ちを顰める様子に、
思い出に浸ることすら苦痛なのだろうと察しはした。
けれど日誌に綴られた金貨の正体は己から最も遠い物で、
己の元では思い出を穢してしまうとでも言いたげに。
冷たい指を動かすのを視界の端で捉えながら、
とりあえずは金貨を楽譜台の上へと置き去りにして、
彼を未だ知らないからこそ深い溝を自覚し、苦笑する ]
あの子は太陽のようで眩しいひとだった。
あんまりはっきり思い出せないけれど、
ぼくと似てる場所なんてどこにも……
[ 男にしては細くて高い声音は少し似ているか。
自声に関しては認識が歪んでいそうで、
その想像すらも烏滸がましいと思える眩い陽の少女。
シスターに心配されてお守りを貰うだなんて、
双眸の物珍しさと年齢の都合だけで捧げられた己には、
知りたくもない現実を突きつけられたかのよう。
生贄としての立場は“おなじ”でも、
そこにすら居場所はなかったのだという現実を ]
![](./img/closure/081t.png) | ─カフェ・リコリス お客様の会話─ [手がつけられないスープを見て 何か粗相をしてしまったかと思えば >>0:721お連れのお客様が >>0:779豆に手を伸ばし それに何かを言って手を付けられましタ。 聞こえた言葉には、 内心胸を撫で下ろシ。 >>71(それぐらい何かしたかと不安でしたカラ)] (139) 2019/04/14(Sun) 15:36:07 |
![](./img/closure/081.png) | [一方カウンター席のお客様は 何だかさらに話が弾んでいるようナご様子。 結婚や恋の話 >>60>>@21助言をしながら悩みを聞く姿。 >>75>>76>>77それらの光景をカウンターで佇みながら 見守っているのでありましタ。]* (140) 2019/04/14(Sun) 15:36:26 |
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