169 舞姫ゲンチアナの花咲み
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被っていた仮面をずらして サルコシパラは彼女に微笑んだのだった。**
(71) 2022/08/10(Wed) 21:50:12 |
| しかしサルコシパラには迷いもある。 手折られるのを待つ竜胆が彼女なのか それとも自分なのだろうか。 >>63 あの日から数年が経った今でも その答えを導き出すことが出来ないでいた。 (72) 2022/08/10(Wed) 21:50:55 |
| 病気は感染るもの。 >>74 我が身可愛さに身内をも切り捨てる。 それはトカゲの尻尾を切るのと 同じだとでもいうのか。 繋がり、応える手はそんな残酷な過去への 反抗だったのかもしれない。 >>76 (83) 2022/08/11(Thu) 8:08:46 |
| それはウユニがサルコシパラの家に 住むようになってからしばらくのこと。 >>78 生計を立てるという人間の義務を 二人が免除されるなんてことはない。 >>79 その代わりということだったのだろうか。 ウユニは家事を全てこなすようになった。 サルコシパラが済ませようと腰を上げても ウユニが既に済ませてしまっている。 その度にサルコシパラは妙な罪悪感に 見舞われることになった。 (84) 2022/08/11(Thu) 8:14:52 |
| またしばらくすれば 今度はウユニは自ら生計を立てる術を 身に付け、その手腕を発揮する。 裁縫が得意という言葉に嘘偽りなく。 確かにその力は本物だった。 なんと頼もしいことだろう。 そんな感心を抱くサルコシパラには 彼女の稼ぎを貰おうなどという発想などなく。 (85) 2022/08/11(Thu) 8:15:44 |
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ウユニがサルコシパラに稼ぎを 渡そうなどという時には仮面越しにも 伝わるほどの拒否感を滲ませて。
「それはあなたのものです。 もし私に渡そうなどというのなら 私は今すぐあなたの為に服を買います。」
なんて言って冗談交じりに 淑女が着るようなドレスのカタログを 見せたりもしたことだろう。
(86) 2022/08/11(Thu) 8:16:23 |
| そんな経緯を経て この共同生活も板についてきた頃。 服がほつれていることに気づかないまま 過ごしていたサルコシパラに ウユニから申し出があり。 >>80 「あ…すみません ではせっかくなのでお願いします。」 お言葉に甘えてと照れくさそうに 頭を搔くなんてこともあった。 それはサルコシパラにとって ウユニは信頼に値する人であるという証明で 家族としての絆を育んでいる何よりの証拠。 (87) 2022/08/11(Thu) 8:18:21 |
| そんな時期にもなれば 貰い物を遠慮する気持ちよりも 歓喜の感情が先回りしていくもので。 差し出されたひざ掛けを >>81 「ありがとうございます。 せっかくあなたがくれたんですから もちろん、大切に使いますよ。」 そう言って受け取りもしただろう。 >>82 充分売り物になりそうな仕上がりの 竜胆が彩るひざ掛けの意味は 口にするのも野暮というものだ。 (88) 2022/08/11(Thu) 8:18:56 |
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幸せな日々というものを サルコシパラは日々感じるようになった。
ウユニの存在はそれだけ大きく。 次第にサルコシパラに強い感情も芽生えて。
それでもこの関係をより深めなかったのは 彼女が病に侵されているという事実が 頭の中にあったからだ。 (89) 2022/08/11(Thu) 8:19:25 |
| この未来を辿ったきっかけは
彼女の勇気と──────。** (90) 2022/08/11(Thu) 8:21:44 |
| ウユニから病気のことを告げられた日の夜 サルコシパラは珍しく夜更けになっても 眠りにつかないまま自室にいた。 部屋が複数あるサルコシパラの自宅では リビングの他にサルコシパラの部屋と ウユニの為の部屋、そして空き部屋があり 夜は特段の用事がなければ 互いの部屋に入ることも滅多に無い。 脳裏によぎるのはもちろん ウユニの抱えている病のこと。 彼女の家族でありたいと願う者として 病のことを知るのは責務だと サルコシパラはそう考えていた。 (91) 2022/08/11(Thu) 8:39:15 |
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しかし本を読み漁っても 有力な話は何も出てこずに
深夜、サルコシパラは独りで 落胆し、肩を竦めていたのだった。
(92) 2022/08/11(Thu) 8:39:28 |
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