「失礼します。定例会は今から……ですよね？
　今回はお初にお目にかかる方も多いみたいですね」

　人が集まりつつある定例会会場に、また一人の人物が加わる。
　外見は10代後半程度。少年もしくは少女。その人物は、辺りを軽く見回してから、慇懃に会釈をした。

「私はギルド『絹ノ道』のギルドマスター、『気分屋』のルヴァと申します。
　どうぞお見知り置きを。」

　ギルドカードの通りの人物である。

「……あっもうだるいわ。堅苦しい挨拶はここまででいい？
　」

　そこまで言って、丁寧な物腰は彼方に飛んで行った。

「思ったよりギルド長代理が多いわね……みんな忙しいのかしら。
　ちなみに俺は暇人です。」

「あ、シトゥラちゃん久しぶりー。
　前回の定例会ぶりだっけ？」

　緑髪の青年にゆるゆると手を振る。

「あらあら〜〜〜今回はちっちゃい子が多いのな」

>>34　シトゥラ
「前回いつだったっけね」

「いいや、こっちは暇よ。
　ほら、例の……シータのアレのせいか客足がちょっと減り気味でね。
　うちんとこ、元々小規模だし」

　世間話には世間話で返す。

「アタシもお茶貰っちゃおうかな。
　ミルクティーを牛乳で割って飲むの好きなんだよね」

>>78　シトゥラ
「困ったね。早く収束してくれればいいんだけど。
　それか、そっちみたいに武器とかに手を広げてみるのもアリ？」

　悩ましげに首を傾げる。珍品だけで細々やっていくのには厳しいご時世。

「……ん？　貝殻とか宝石？
　勿論よ。よそにないのが揃ってるぜ。
　シトゥラちゃんならギルド長のよしみで安くしといてあげるわよ？」

「情報……情報ねー。
　僕はちょっと前にレムノスに来たから、実はあんまり詳しくないのよね。
　ま、何かあったら報告に来るよ。」

「お。ゲイザーちゃんお疲れー。
　私、このパイ結構好きなんだよね」

　9匹のニシンが空を見上げるパイに手を出している。

>>139　ゲイジー
「いつもお世話になってま〜す」

　スターゲイジーパイをつついている。

「ゲイザーちゃんの料理、面白……美味しいから、うちでも結構人気商品だよー」

　珍味として……。

>>145　シトゥラ
「あら、そうなの？
　あの転がるやつとか結構気になってたんだけどね〜。
　パンジャン……何とかっていう」

　多分売れないやつ。

「ホント？　嬉しい〜〜〜。
　じゃあ荷馬車のメンテナンスなんか頼んじゃおうかなあ。
　あとで見て貰えたりする？」

「ありがとね〜〜ヌンキちゃん！
　新人ちゃんとおちびちゃんたちのお名前はバッチリ覚えたわ」

　自分も言うほどでかくはない。

>>192　シトゥラ


　うっとりしている。もはや浪漫でしかない。
　武器商人としては完全にダメ。

「うん！　じゃあ待ってるわ〜」

　ひらひら、手を振って。

「はあい、毎朝朝礼ね。了解〜〜。
　そうだ、俺も大事なことを言い忘れてたな」



　宣伝をしている。営業活動は、大事だ。

>>330　ゲイザー
「ふっふふ……これは完全に当たる予感しかしないわね……」



　悪夢みたいな企画が生まれた瞬間だった。