168 【飛び入り歓迎】Hospital of Delusion ー妄執の病院ー【R-18RP】
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| でも………
お前の料理は、"優しい味"がする。 それだけは……分かっている。
[好き嫌い、得意苦手。 辛い甘い。しょっぱい苦い。 ………そう言う事、などではなく。]
(98) 2022/08/17(Wed) 22:42:41 |
| [己の歪みきった思考や価値観は、 >>-221傍に居てくれるお前の存在によって、 別な視え方へと変わって行くよう。 仕事の都合で、朝帰りになる事もあったし 作ってくれたお弁当だって、 >>93きっと持っていけない日もあっただろう。 そんな日々が続く事があったとしても、 お前は毎日、手料理を作って この"家"で俺を待ってくれているから。 >>99この"家庭"では、この温かな食事が 冷え切ってしまう事など、決して無く。] (111) 2022/08/18(Thu) 1:02:37 |
| ["家族"とは────…もしかしたら、
隆史という"存在"、なのかもしれない。]* (112) 2022/08/18(Thu) 1:03:27 |
| ─記憶─ [居間はいつも散らかっていた。 空になった酒瓶とアルミ缶。 空になった煙草の箱と吸い殻。 空になった弁当箱と、カップ麺の器。 食べ掛けの乾き物と、飲みかけの携帯ゼリー。 台所はいつも汚れていた。 埃の被った炊飯器とオーブントースター。 油に塗れた電子レンジとガスコンロ。 黒ずんだ冷蔵庫と、黴臭い流し台。] (113) 2022/08/18(Thu) 1:44:19 |
| [俺に部屋なんてなかった。 寝る場所はいつも、この汚い居間か台所。
両親にはあった。 穢れたベッドのシーツ上。毎晩、事に及んでいる。
己の存在など無いかのように振舞う日もあれば、 己をゴミを見るような目で視認し、罵る日もあった。] (114) 2022/08/18(Thu) 1:45:07 |
| [分からなかった。
何故こんな所に居なければならないのか。 何故両親は俺を縛るのか。
少しでも反抗しようとすれば ガムテープで口を塞がれた。
少しでも抵抗しようとすれば 麻紐で身体中を括り付けられた。
少しでも歯向かおうとすれば 結束バンドで手足を絡げられた。
身動きの取れなくなった己は、 この汚い場所で、寝転がされるだけ。] (115) 2022/08/18(Thu) 1:46:08 |
| [何かしたい。
そんな欲求すら抱く事を赦されない。
何故、俺は生まれて来た? 何故、俺は生きている? 何故、そんな目で見る? 何故、そうやって貶す?
何故、俺は……………
何故………………何故………………] (116) 2022/08/18(Thu) 1:47:47 |
| ─後日、願いは空に─ [隆史の我儘にはもう慣れていた。 >>136傍に居たいのは己も同じだったし、 温もりが欲しければいくらでも応えた。 どんなに疲れていても、切羽詰まっていても。 いつも己を想い考えてくれているのを知っていたし >>117帰ればお前が、笑顔で迎えてくれるから。 >>118だが今日は、そういう日常の事とは違う。 お前にとっては特別で、大切な日。 " 子"を想う お前にとって 大切な行事である事も知っている。 「 贖罪を見届ける」 >>2:-22そう約束をしたのだから、己が快諾しないはずはなく。] (143) 2022/08/19(Fri) 0:16:36 |
| ん………。分かっている。 ? 美術館………? [故にそれは唐突感もあり、想定外でもあった。 頷いた後は目を丸くしながら、小首を傾げる。 だがきっと、何か理由あっての事なのだろう そう思って深くは問わないまま 隆史と共に、とある美術館の個展へと赴いていた。 >>134] (144) 2022/08/19(Fri) 0:17:47 |
| ………ああ、それは。 [あの廃病院で見つけた端末を >>137お前に手渡したのが最後だったろうか。 >>34久しく、それを目にした時 あの日の出来事が、一瞬脳裏に蘇る……。 泣いてばかりのお前。死のうとしていた自分。 深い闇。錆びた鉄格子と拘束具。 埃被ったシーツ。血の滲む床。大嫌いな歌。 真っ暗な影と消えゆく人。壊れ朽ちて行く廃墟。 そして────… " 青空 "] (145) 2022/08/19(Fri) 0:20:16 |
| [それは、この端末に映っていた"色"と同じ。 ────"千早 要" >>135それは、見つけられなかった探し人と同じ名。 彼の下の名前は知らない。 だからこの絵の作者本人かは分からないが。] ………そうだな。 それが、良いと思う。 [お前の「したい事」が、チハヤの元へ届けば良い。 あの時、初めて見た青空に 何の感想も抱けなかったけれど。 今なら、少しだけ分かるような気がした。] (146) 2022/08/19(Fri) 0:21:42 |
| [互いの指を絡め合い、そして微笑む。 >>138あの日の出来事を、決して忘れやしないだろう。 そして今日という日が、お前にとっても 己にとってもどんな日であるかを、胸に刻む。 あの日出来た" 結び付き "が──── いつか、あの 空 へ届く事を、願った。*] (147) 2022/08/19(Fri) 0:22:15 |
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