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人狼物語 三日月国


104 【R18G】異能遣い達の体育祭前!【身内】

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  昨日のお二人

普段ならさすがにイエスとは言わなかったが。
朝からの異変は存外この凡人男子のメンタルを追い込んでいたようで、意識はあるものの運搬を拒まない。されるがまま。

保健室でも空き教室でも、適当なところに放り込んでおいて問題はないだろう。

【人】 綴り手 柏倉陸玖

>>17 >>+22 神谷 鏡沼 昨日の事
「ははは。口を出す権利は誰にだってありますよ?
 それを突っ撥ねる権利もまた、誰にだってあるというだけで」

そんな屁理屈を一つ。
それから、到底自力では歩けそうにない様子を見て。

「では、少し手を貸して頂いてしまおうかな。
 意識の無い人間とは、存外に重たいものでして。」

ついでに、これは二人の手柄という事にしてしまいましょう。
生徒会副会長は、そう言って悪戯っぽく笑った。

ともあれ、"見間違え"騒動はこれにて一段落。
異能の主はきちんと保健室へと運び込まれ、
以降の事は養護教諭などに一任されたことだろう。
(30) 2021/11/03(Wed) 8:21:31

【人】 俺 シオン・グレイヴズ

2ケツ登校の後。グラウンドを覗き見る。
雪は陽の差す場所だけ溶けていき、日陰にはまだ雪が残っているだろう。昨日のイカはきっと溶けてでろでろの塊になっている。
それは当然の事なので、自分からは特に何も言わず。

「多少雪解け水でべちゃっとしてるけど、練習とかできんのかね、これ」
雪以外に……当事者と関わりが薄い者にとっては、放送器機の故障かもな、くらいですませられるのかもしれないが、異常はあったが。それはさておいて、そんなことを呟いていた。
(31) 2021/11/03(Wed) 8:37:24

【人】 綴り手 柏倉陸玖

 
「うん?ああ、練習には体育館の方を使って頂いて…」

これは一般通過生徒からのお問い合わせに答えている副会長。
決して何処ぞの風紀委員のように
誰かの呟きを地獄耳で拾ったわけではなく。

「あー……一部の競技は難しいかもしれませんねぇ…」

一部の競技は難しいかもしれないらしい。体育館での練習。
とはいえ体育祭の準備もそろそろ大詰め。
残るは日々の基礎練と、あとは最終調整くらいのものだろう。
(32) 2021/11/03(Wed) 8:58:12

【人】 楢崎大地

>>放送室

「……戻るまで待つか」

ため息を吐いて
床に座り込む
(33) 2021/11/03(Wed) 9:05:22
神谷 恵太は、特段取り柄の無い人間だ。

異能についても正しく理解していない。
だから説明も曖昧で、口下手がそれを助長する。
……そう、自分でも思っている。

『きみが見たいように見ればいい』。
この少年の異能に名をつけるなら、かつて彼自身が吐き捨てたこの言葉が相応しい。
自分を見る人間が自分より会いたいと思う人を読み取り、周囲に対象者がいるかサーチ、その姿を自分に向けられた相手の五感に差し込む。
ごくごく限られた形でしか機能しないが、精神感応、空間把握、認識妨害の合わせ技。それに薬の効果で空間転移まで加わったのが先日の話。


……そう。あくまでそれは、先日の話。

薬の後遺症か、異能抑制剤が効きすぎたのか……
この日、神谷 恵太の異能は完全に抑え込まれていた。


「鏡沼先輩か、柏倉先輩を探してるんですが……」

神谷が自ら上級生に声をかけている様を見て、彼を知る1-Cの人間は目を丸くしたという。

異能がすべて『知覚』に関連している上に常時起動型なので、神谷の脳の機能の一部は常に高負荷状態になっている。
それが今は強制的にオフになっているため、逆に普通のヒトとしての機能が十全に使える状態、というのが今。

「……忙しいのかな、二人とも」

ちなみに手には紙袋を持っていて、中には一口まんじゅう12個入りが入っている。お詫びの品のつもりらしい。

ともあれこの日、一年モブ風男子が二人を探して校内をうろうろしていた……と。
何も知らない人間から見れば、これはそれだけの話だった。

【人】 綴り手 柏倉陸玖

>>+24 神谷
「こんにちは、神谷君。」

恐らくは、その珍しい光景が噂として耳に届いたのか。
うろうろしている最中、ひょいと探し人が現れた。

神出鬼没な会計ほどではないにしても、
この副会長の行動範囲も結構広い。
とはいえ主な生徒会の役員達、全体的にそんな感じでもある。

「俺や鏡沼君にご用でしたら、
 生徒会室までお越しになれば良かったのに」

用件があるらしい事は知っていて、少しだけ困ったように笑う。
今は忙しくなさそう。こういう応対ができる程度には。
(34) 2021/11/03(Wed) 9:37:53
 柏倉

「あ、先輩。昨日はすみませんでした。
 ご迷惑をおかけして。
 これ、お詫びの品です。つまらないものですが」

とても普通に応対する。
こいつ誰だ??


「諸々の対応であちこち歩き回ってるだろうから、探したほうが早いかなと思ったんですけど。
 ……、……あと、何も気にせず動き回れるのが新鮮だった、てのもあるかもしれません」

【人】 綴り手 柏倉陸玖

>>+25 神谷
「いえ、お気になさらず。
 終わり良ければ全て良し、と言いますから。
 とはいえお気持ちは有り難く頂きますが。」

すごい自然に饅頭を受け取った。
多分後ほど生徒会で美味しく頂かれるのだろう。

思わず
誰?
と言いたくなるような応対は
あんまり気にしてない様子。
まあ、いちいち驚いてたらこんな学校で副会長できませんよね。

「なるほど。うん、それもまた正しい。
 …神谷君の異能は、そうですねぇ。
 気兼ねなく、あちこちへ足を伸ばすには
 少しばかり気に掛ける事が多そうなもので」

決して、声色に責めるようなニュアンスは無く。
どうしても他者へ影響を及ぼしてしまう異能は少なくない。
そしてこの副会長その人も、どちらかと言うとその類。

「異能を抑制する為の小物、あまり効果は無いですか?」

所謂異能抑制剤、のアクセサリー版。
無効化こそできないけれど、無いよりはマシというものだ。
(35) 2021/11/03(Wed) 10:08:53
 柏倉

「小物、ですか。
 前にひとつだけ買って貰いましたけど。
 すぐに、
なくして
しまって」

何故なくなったのかは自分でもわからない。
普通になくしただけなのか。誰かが悪戯で隠したのか。もっと酷い、悪意による盗みだったのか。
なんにしても、もういいのだ、と神谷は語る。

「あんまり効いてなかったみたいですし。
 あ、抑制効果がなんとなく効いてる、てのは
 分かるんです。頭の隅っこが妙に重い感じがするので。
 昨日も今もそんな感じですけど、むしろそのほうが
 楽っていうか……」

なので、むしろ昨日貰った薬の名前を知りたい。市販品だとしても、今使っているものより相性が良いのかもしれないし。
そう考えて先輩を探していた面もあると、神谷は語る。

【人】 綴り手 柏倉陸玖

>>+26 神谷
「ふむ、なるほど。
 効き目の有無はものや異能によりますからね。」

本人が、もういいのだ、と言うのであれば。
それ以上の事を深く詮索する事は無い。
生徒会副会長は、相手が自ずと話し出すのを待つタイプだ。

「頭の隅が重い、となると…
 自覚は無くとも、案外。神谷君自身の感覚的な所にも
 影響がある類の異能なのでしょうかね。
 とはいえそれが薬の副作用でなければ、ですが。」

そして、抑制剤の事を問われれば。

「……ああ、ええと、うーん…
 これ、ここだけの話にしてくださいね。
 俺の使ってる薬って、
 少し特別な所から取り寄せているものなんです。」

よく似た成分の市販薬をお教えする事はできますが、と。
口元の辺りで、両手の人差し指でバッテンを作った。
内緒ですよ、内緒。
(36) 2021/11/03(Wed) 10:52:15
 柏倉

「それは」

「どこから取り寄せてるんだ、……ですか」


食って掛かるような勢い。
実際頭突きになるような勢いで顔を近付けたもんだから、下手すると本当にどこかに当たったかもしれない。

「あの、……だめですか。
 その薬、分けて貰うとか、……そのっ」

また誰に絡まれるかも分からない生活に戻りたくない。
それこそ……

「なんでも、しますからっ」


本心からこんな危なっかしい言葉を口にするほどには。

【人】 綴り手 柏倉陸玖

>>+27 神谷
「おおおう」

とん、と一歩下がって。
最小限の動きで衝突は回避された。

柏倉陸玖という生徒会副会長は。
本当に、いつだって、人と触れ合っている所を見られない。

「『なんでも』の安売りは良くないですよ。
 ああ、でも、そうですね。」

けれどその勢いは大して気にした様子も無く、少し考えて。

「そこまで追い込まれる程に困っているのであれば。
 俺としては、薬を融通する事自体はまあ、構いません。
 ただし、一つ条件があります。
 薬の詳細と、その出処は絶対に誰にも口外しない事。」

良く効く薬が貰える、なんて噂になると困りますので。
なんでもすると言うのであれば、約束できますね?
そう言う声色は若干有無を言わさない響き。
(37) 2021/11/03(Wed) 11:25:39
市川 夢助は、そのまま屋上の縁に腰掛けている。
(a16) 2021/11/03(Wed) 11:50:17

(本日の犠牲者決め、誰?俺?やるにしてもまだ早計?オウケイ?今はステイ?)
疑問と韻を踏んだりした

【置】 紫の苧環は咲く 御旗栄悠


会いたい人は特にいない。
見間違えとか、認識とか、そういう異能に対しては、
役に立つことも巻き込まれることもほとんどない。

だから、まあ只管雪の積もったグラウンドを掻いて。

練習は控えるべきとは散々言われた。
短距離走。その更に異能部門。
人間離れしたスピードが何よりも大切な競技。

凍雪の上でそんな速さを出したら、
あまりにも簡単に事故に繋がるというのは想像に容易い。

「危ない走り方をしなければいいんでしょ?
 俺の異能は“大丈夫”です。
 むしろ悪路の方が、都合がいい」

だけど、ダメと言われても走る気満々だったので、
そのまんまの勢いでグラウンドに出る。

少し寒いけれど。それくらいは、許容範囲内だ。
(L0) 2021/11/03(Wed) 11:57:44
公開: 2021/11/03(Wed) 11:50:00
2021/11/03(Wed) 11:58:44

 柏倉

「は? それだけ?」

敬語すら無くなった神谷の言葉。
表情は端から見てとれる限りでも、決して好意的なものではないと知れる。

「ぼくは、構いません、けど。
 ……もし、ぼくが秘密を守ってるのに、
 噂が出回ったら……
 先輩はぼくを、どうやって信用してくれますか」

神谷は自分も他人も信用していない。
秘密は守られない。その前提の上で話をする。

(ちょっと待ってな……)

/* 襲撃、どうやら二兎追に防がれたっぽいです。なのでその辺りの様子を見てから……で行きましょう。

(OKサイン)

/*GJだったんだ…了解です

牛丸紗優は、グラウンドを見下ろして、先輩の背中を見つけられるでしょうか。
(a17) 2021/11/03(Wed) 12:15:28

【人】 綴り手 柏倉陸玖

>>+28 神谷
「はい、それだけです。」

疑問には、しれっと肯定が返る。
たとえ後輩が敬語でなくとも、その様子が好意的ではなくとも。
それは柏倉の気にする所ではない。

「…さて、なるほど。難しい質問ですね。
 敢えてそう問うのであれば、君にとって
 無条件の信用は信用するに値しない、という事でしょうし。」

無条件、言うなれば対価の無い取引は信用するに値しない。
口約束など以ての外。
そういった考えは、決して理解できないものではない。

「正直な所を言いますと。あの一件があったとはいえ、
 おおよそ唐突に君の異能が落ち着きを見せる事で。
 どのような形であれ、何らかの噂になるだろうなあ、と。
 俺としてはそう思っています。」

「つまりは遅かれ早かれ噂は出回るのですよ。
 そうなれば、俺は噂が広がらないように対処するだけ。
 であれば君が確かに約束を守る、という姿勢を見せる事。
 今この場に於いて大切なものは、それだけです。」

柏倉は、他人を信用していないわけではない。
けれど、時には信用を抜きにして考えた方が良い事もある。
副会長という立場の人間として、そう理解しているだけで。
そして、何よりも。
この副会長は、上手く白を切るのであれば、大抵は見逃す質だ。
(38) 2021/11/03(Wed) 12:31:23
柏倉陸玖は、声を潜める。「上手に騙し通すなら、俺は目を瞑りますとも」
(a18) 2021/11/03(Wed) 12:32:03

柏倉陸玖は、そう言って口元に人差し指を立てた。
(a19) 2021/11/03(Wed) 12:32:57

 柏倉

「………………ぼくは。
 たぶん…… 嘘は苦手です、けど」

眉尻が下がる。髪でほとんど見えないだろうが。

元よりこちらは利益のみを得る側であり、条件がどうであれ受け入れるしかないのだが……
それにつけても、副会長の言葉はまったくもって正論。少なくともすぐにかけた梯子を外されることはなさそう、と信頼してしまうくらいには、ブレがない。

が、そうなると、どうシラを切るかが問題になる。

自分の異能はクラス内でも知れている。
他にも『見間違えた』ことがある人間は多い。
つまり、急に見間違えが起こらなくなったなら、まず間違いなく自分には視線が集まる。
そして異能が働いて『いない』ときの自分は普通に喋れてしまう。周囲の追及にボロを出さない自信は、ない。

「……………………あの。
 先輩の知り合いに、医者とか、カウンセラーとか。
 そういう方、いませんか」

嘘を貫き通すには筋書きが必要だ。『薬』以外で異能の影響を抑えられたと、周囲が納得するような話が。
そのための登場人物を、探す。

【人】 綴り手 柏倉陸玖

>>+29 神谷
「はは、嘘が得意な人の方が少ないでしょうね。」

今は疑りよりも、消沈の色が濃くなった様子を見て。
柏倉はただ、いつも通り。穏やかに笑っている。

そもそもの話、ではあるのだけど。
一人の生徒がこうして自身の異能に悩んでいるのであれば。
生徒会として、それに手を差し伸べるのは当然の事。

そこに損得勘定など必要無い、というのは。
信用というものに、対価によって裏付けを取るあなたにとって。
恐らくは盲点だったのだろう。

「医者、カウンセラー、そうですねぇ。
 教員の方ですと不自然でしょうか?
 どうして今まで利用しなかったのか、と。
 不審に思う方も居るかもしれませんね…」

とはいえあまり脈絡も無い接点も不自然だろうと考えて。
この副会長、随分隠蔽工作に手慣れていないか?


「…ああ、では。
 この学校に時折いらっしゃる異能相談員の方。
 あの人に少し口裏合わせをお願いしておきましょうか。」

相談が根本的な解決に繋がれば、それが一番ですし。とも。
これが、権力というものです。
(39) 2021/11/03(Wed) 13:11:01
 柏倉

「……え、あ、はい。じゃあ、それで…………」

やわらかな笑みを湛える眼前の先輩が、急に酷く恐ろしいもののように見えてきて、神谷は思わず一歩下がってしまった。

最後まで意図を伝えてないのに完全に理解された上で代案が出てきている。頭の回転が速い? 場馴れしている? 両方?

「な、……なんか、聞かれたら。
 相談員の人に、似たような異能の知り合いを
 紹介して貰って……
 そこで抑制を色々試してる…… みたいな……
 ことにします……」

しかしこれで逃げるわけにはいかない。
何せ薬は昨日飲んだ分だけ、つまりいつ異能が復活してもおかしくないのだ。
薬の余裕があるなら今欲しいが、そもそも常備してるってことは彼自身もそれを使っているのだろうし。
なので、今確認すべきは……

「…………そ、れで、薬は……
 いつ、……もらえます、か…………」

誰かに聞かれたら誤解されそうな台詞を吐く。あぶないね。

【人】 綴り手 柏倉陸玖

>>+30 神谷
「ええ、ではそのように。」

ただ人の好さそうな笑みを浮かべているだけです。にこにこ。

そもそもの話、生徒会副会長というものは
会長に代わり、生徒からの意見や要望、相談を聞くもので。
であればこの類の相談事には慣れているのだろう。多分。

「ああ、今お渡ししておきましょうか。俺はそう使わないので。
 一回一錠、水無しで飲めてすぐに効く。
 どの程度の時間効くかはまあ、相性次第ですが…」

差し出したピルケースの中には、錠剤が5錠ほど。
これは所謂口腔内崩壊錠というやつ。
昨日の様子を見るに、相性は随分良かったのだろう。
自分は仮眠する程度の時間しか効かないのだけど。

「…特別な所から、とは言いましたけど。
 別に怪しいものではないですからね?
 親が異能の研究を手掛けていまして、その伝手ですから。」
(40) 2021/11/03(Wed) 13:41:36

【置】 紫の苧環は咲く 御旗栄悠


履き慣れた運動靴を脱ぐ。
靴下もついでに脱ぐ。
あとは、裸足のまま雪の残る地面を踏み出す。

道無き道。果てなき回り道。それでも。
『この異能』にとっては、確かな───

「ここから一回でも転んだら、
 反省文でも説教でも受けてやりますよ……!」

ちょっと前の自分なら、
転んで大怪我しても平気と言っていたのだろう。
今はそうじゃない。まだ前向きには慣れないだろうけど、

寄り添い、憧れ、興味。
期待以外のあらゆる肯定に対しては、
少なくとも、応えられるような“御旗”でいたい。

俺の異能のことは嫌いだけど。
頑張る俺のことは、嫌いじゃないから。

行き着くところまで、駆け抜ける。
(L1) 2021/11/03(Wed) 14:04:42
公開: 2021/11/03(Wed) 14:05:00
御旗栄悠は、暗がりで地を這ういきものだけど、認識しようと思えば見つけられる。
(a20) 2021/11/03(Wed) 14:08:26

御旗栄悠は、少なくともそれは、胸を張ってもいいこと、かもしれない。
(a21) 2021/11/03(Wed) 14:08:38

鏡沼 創は、見当たらない。いつもなら何処にでも居る男は、今日は探したって見つからない。少なくとも、昼過ぎまでは。
(a22) 2021/11/03(Wed) 14:46:20

 柏倉

「え、あ、はい、ええと、待って」

自分も抑制剤を入れるためのピルケースを持っている。
が、今は持っていない。
鞄の中だし、その鞄は教室に置いてきてしまった。
つまり受け取るための容器がない。

「じゃ、あ、はい、これに」

考えた末、ハンカチを取り出した。
今日はまだ使ってないし、これに包んでおけば教室に戻るまでなら差し支えはないだろうと。


「異能の、研究……。
 アノ、先輩の異能って、どんな……?」

…………それは、気の緩みとしか言いようがなかった。
これまで他人の異能のことなんて基本、首を突っ込まなかったのに。薬を受け取りながらつい尋ねてしまった。
まともに喋れたことで気が大きくなっていたのか。
抑制剤を常備しなきゃいけない異能なんてろくなものではないと、身をもって知っているくせに。

【人】 風紀委員 普川 尚久

>>放送室

「……押しかけたりは別にされないだろうけど、
少し覗かれても困る状況過ぎるな、これ。まずすぎない?」

これは連絡を見てやってきて、実は放送室の外の壁に腕を組みながら凭れかかって様子見をしていたのだが、別に中には入ってなかった風紀委員。

最も気配に敏感な異能者だらけだから、普通に気付かれていてもおかしくはない。楢崎なんて一回保健室に出てきたからそん時に見つかってるかもだし。

「とりあえず片付けるからお邪魔しますよ〜。
こんなので失踪者複数だと本気で恐慌が起きかねんですし」

溜息を吐きながら薬瓶とペットボトルを回収しておく。
あとこの血の処理どうするよ。と床を見ながら唸ってる。
(41) 2021/11/03(Wed) 15:34:23

【人】 風紀委員 普川 尚久

>>放送室

──あの時。朝日後輩が守屋を見つけた時のお話。
まだ守屋の件に後輩三人が対処法を練ってるのは聞いていたし、適性なのもそちらだ。だから変にごちゃつせないためにでなかったし、対処が難しそうなら“最終手段”も考えていた。

そこに気配が1人増えて、『後輩たちが予想以上に優秀かつ有能で助かった』──
と思った瞬間、3人分の気配が消えて頭を抱えていたのは秘密だ。


これなら使っておくべきだったか?今となってはわからない。
わからないが報告的に副作用ならば効果は数日。問題は亜空間にご招待の場合そこで一緒にならないか、だが。生憎普川はその手の異能を知らない。

だからやる事は、こっそり学園の上層部に報告するのと後処理をする事。それだけだ。
(42) 2021/11/03(Wed) 15:34:51
 
「ところで若井後輩が部室をクラブにして踊り狂ってた件もとい油絵の件、部の子に聞いてきたんですけど否定されたのでアリバイないですねお疲れ様です。

いやそんな隠したいならいいですけど、本当に若井後輩は好きなんですね美術系。まあでも顔とテンションとの差異が凄いのでバレない気はしますよ。別に言いふらす気はないですし」

本当にただフーダニット物をしたいだけの理由かもしれないが。

「あ、今話題の放送の件は完全に薬のせいなので大丈夫ですよ。いや大丈夫じゃないかもしれませんけど。

薬、守屋にも実は渡してたんですけど本当にこんな早く飲んでくれるとは思わなかったのでラッキーですね。飲ませようと意図すると飲む性質でもないでしょうし」

/* 蟲狼の噛みの時に護衛が来ると本当にどっちか読めないから凄い確率……悩ましい所ですね。

【人】 綴り手 柏倉陸玖

>>+31 神谷
「ああ、いいですよ容器ごとで。どうぞ」

別に換えは幾らでもありますし、と。
差し出されたハンカチの上にケースをぽんと押し付けて、さて。

「俺の異能について探りを入れるとは
 神谷君もなかなか怖いもの知らずですね?」

とはいえやはり声色に咎めるようなものは無く。
どちらかと言うと、困ったように笑う。

「引きません?どんな異能でも」

生徒会副会長の異能はそこまで厄介なものだという噂は無い。
あっても、物を直したり、傷の手当てをしたり、それくらい。
良くも悪くも、騒ぎになるような事は何も無い。
とはいえ一年なら知る由も無いかもしれないが。

つまるところ、普段はちゃんと制御できているという事。
薬を常に持ち歩くのも事故防止でしかないのだろう。

裏を返せば、事故が起きればろくでもない事になる。
そういう事にはなるけれども。
(43) 2021/11/03(Wed) 17:34:14