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人狼物語 三日月国


74 五月うさぎのカーテンコール

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 外に出て探したら余計疲れないか?
 紫亜が良いんなら良いけど。

[膝に乗せて身体を揺らす。
密着した分、サングラスが彼女の服に引っかかって破れてはいけないので、そっと外して横に置いた。
これでガラスを隔てずに紫亜が見える。

余談だが、卯田は視力が弱い訳ではなく単に紫外線に弱いだけなので、室内では特にしなくても問題ない。
夜もサングラスをしているのは単に癖のようなものだ。]

 昼から風呂に浸かるのも贅沢で良いな。
 部屋風呂なら一緒に入れるし?

[にぃと笑って、近くにある紫亜の瞳を見つめた。]


 
――シたいこと?
 それ、俺に聞く?


[首筋に回る手に擦り寄って、ちゅ、と音だけ立ててキスの真似。
小首を傾げる紫亜に合わせて顔を傾けて、「ん?」と見る瞳は意地悪気に細められている。*]



 それはそうなんですけど……、ひゃ……

[身体を揺らされて咄嗟に彼の肩に縋る。
思わずと漏れた声に歯噛みして、唇を結んだ。
密着した身体での悪戯は、それが意図したものでなくても「あの時」を思い出してしまうから気恥ずかしい。

ましてや、お昼間からお風呂に誘われたなら余計に。


 …………。


[サングラスが外されて、顕になった瞳が弧を描く。
昨夜からの「おあずけ」はまだ続いている。
絶対、お風呂に浸かるだけでは済まない気がした。]

[囁くような声に、息を呑んで。
音だけのキスに物足りなくなる。]


      
…………基依さんの、えっち。



[こつりと額をぶつけて、非難する声は酷く甘い。
答える代わりに「ん」と唇を差し出して、ゆっくりと瞼を下ろした。*]

[昨夜のおあずけに比べると随分声が甘い。
差し出された唇に乗るつやつやのグロスは舐めても思ったより甘くはないんだな、なんて。]


 知らなかったか?
 ……俺も、紫亜を欲しいって思うまで、知らなかった。

 昔の俺からじゃ想像もつかないだろ。


[彼女をそういう対象と見ていなかった時に比べたら。
怖がらせたり幻滅されたりしないかという恐れは今でも少しある。]


 此処だと流石に外が気になるな。
 そのまま掴まってろ、 よっと!

[首筋に腕を回させたまま、彼女の腰を支えて立ち上がった。
もう片方の手を腿の下に移動して体勢を整える。所謂「お姫様抱っこ」というやつだ。

そのまま出窓を離れ、露天風呂に繋がる脱衣所で降ろす。
何度か角度を変えてくちづけながら、彼女の服を脱がせていった。
皺になったり破れたりしてはいけないので、果実の皮を剥く時のように慎重な指遣いで。]

[上下揃いの下着の色を確認した瞳が少し驚くように開いて。

先日買ったやつか、というのは聞くだけ野暮だ。
暫くじっと彼女の白い肌を彩る薄紫のレースを見て、彼女の顔を見て。]

 似合ってる。

[と呟く唇から零す息を耳孔に落とした。*]

[彼のために用意したグロスが彼の唇に移る。
私と同じ色の艶めいた唇を指先で拭ってあげながら、淡く笑む。
彼に欲しいと言ってもらえることが嬉しいから。]


 昔の基依さんも好きでしたけど、
 今のほうが、好き。


[妹として見られていた時の優しい温度とは違う。
熱量の篭もった視線に見つめられて、身体が震えた。]

[彼の言葉に外に視線を移せば、]

  え、きゃっ……

[不意に身体を持ち上げられ、瞬く間にお姫様抱っこされたまま脱衣所へと運ばれて。

何度も落とされるくちづけに溶かされながら、肌を晒されていく。
下着が顕になった時、彼の眼が僅かに見開かれたことに不安を覚えたけれど、耳朶に掛かる吐息の熱さが不安を洗い流して、じわりと下着に小さな沁みを残す。]


  ……選んで、よかった。


[はにかむように笑って、嬉しさを顕にしたら。] 



  ね、基依さんも、脱いで?


[今度は彼の番と言うように、促して。
彼のシャツへと手をかけた。*]

[彼女の唇から奪ったグロスは彼女の指に移った。
拭って貰っておいて申し訳ないが、きっとこれからオレンジは消えてしまうだろう。
舐めて吸って甘く噛んで、自分と居る時だけの色に染める。]


 ……うん。
 今後も更新記録狙おう。


[「昔の方が良かった」なんて、一瞬でも思われないように。]

[彼女は軽い。
そしてどこもかしこも柔らかくて、抱き上げたら壊してしまいそうだ。
降ろす時には痛くしないように気を付けた。]

 普段の色とちょっと違うから、驚いたけど。
 紫亜の色、だしな。
 俺の好みがまた増えた。

[自分に見られることを想定して選んだかのような口ぶりに、口元は緩んだまま戻らない。
カップに指を引っ掛けて中身を暴こうとしたら、此方も脱ぐようにと指示が。]

[シャツの裾に手をかけて、がばっと乱暴に脱いだ。
畳むのは後だ。]


 紫亜、


[下を脱ぐには、既に兆した部分を見られてしまうと気まずいので、キスで視界を塞ぐことにした。
舌を差し込んで、ゆるゆると彼女のそれに絡ませながら、ベルトのバックルを外す。
ジーンズも床に落として片足ずつ引っこ抜いた。
畳むのは後だ。]


 は……、


[唇を離せば上がった息が固まりとなって彼女の鎖骨に落ちる。
脱ぎ終えて空いた手は彼女の肌に吸い付いて、肩甲骨から尾骨まで、手の温もりを分け合うように撫でおろされた。
形の良い臀部を両手でやわやわと揉む。]


 折角可愛いのを見せてくれて嬉しいんだけど、
 脱がせても良いでしょーか?


[双丘を揉む手から伸びた指がクロッチに滑る。
新しい下着が汚れる前に、とは思うけれど、散々深いキスで翻弄した後だから、もう遅いかもしれない。*]

[甘やかしてるつもりは無いのだけれど。
嵐から見たらそう見えるらしい。
自分は何時も湯船に浸かるから、大した労力でも無い。
休みの日にも『SASANKA』に行きたいという嵐に微笑んで。]


良いよ。行こう。
俺がフラウアさんに怖い顔してたら、眉間でも解して?
まあ。フラウアさんなら大丈夫だと思うけど……。


[心の狭い俺は、店長にガチで嫉妬してる事。あります。]


デザートの食べ比べ。楽しそうだ。
お酒に合うデザートも作ってくれるらしいよ?


[くすくすと笑う。]

[笑いながら、嵐を抱き締めて。]


本棚の部屋?勿論。
書斎以外は、自由に出入りして。
仕事部屋だけは、床に原稿散らばってたりするから……


ん?

どした??


[意地悪したつもりは無いのだけれど。
赤く染まる嵐に微笑みは抑えきれなくて。]

[手を離せば少し名残惜しそうな嵐に。
思わず再度手を伸ばしたくなってしまう。
仕方ないから、布巾に手を伸ばして、洗ってくれた食器を拭こう。一緒に食器を片付けて。]


疲れてるんでしょ。ゆっくり入っておいで。


[別れ際にキスをして。
当然起きて待ってるつもりだけど、それを言ったらゆっくり出来ない気がしたので。
浴室に向かう彼女を見送った。**]

……顔に出てんのは、よくないんだよなあ、あんまり。
特に君らの作ったものをさ、スキキライで判断しちゃいけないと思ってるから。

好きに、なれるといいんだけどね。

[飲食業をするにあたっての自分の欠点だとは思うし、悩みの種ではあるのだが。
 今のところは『好きになれとは言えない』に甘えてしまいそうだ。]

……ん。
なんか、してほしーこととかあったら言ってね。
可能な範囲で検討する。

[何でもする、と言わないあたり、ずるい大人だなと自分でも思う。
 そのくせ、ばかみたいに単純なものだから、6年間の焦がれを聞いただけで、どうにも愛おしく見えてくるから困り者だ。
 さて目下男同士だというハードルはあるが、昨今それも大きな障害ではないか。

 力を抜いて腕の中に納まる身体。自分のそれよりも大きな、けれどまだ細い、身体。
 その輪郭を確かめるように、何度も背中を、肩を、腕を、手のひらで往復した。]

ところで、君、もう酒は飲める歳なんだっけ。
高校行くのにこっち来たのが6年前っつーと、えーっと……?

[高校生って何歳だっけか。確か18でAVコーナーののれんをくぐれるようになるつって意気揚々制服で挑んだ記憶があるから、卒業するのが18の歳?]

一応ってとこか。ぎりぎりだな。

[パワハラは回避したがアルハラもよくない。
 思えば洋酒を使ったゼリー寄せなんかも作っているから全くダメではないんだろうけど、直接飲むのとは話が違う。
 肩並べて飲めりゃなあと思ったが、今日はやめておこうか*]

[記録は随時更新されていて留まることを知らない。
そのことを口に出すよりも先に、唇を塞がれてしまうから。
今、そのことを伝えるのは諦めてしまった。

触れる手付きは優しくて、ひたすらに私を甘やかしてくるから困る。
まるで壊れ物を扱うみたいな素振りが、妙にくすぐったくもある。
ちょっとやそっとじゃ壊れないのだから、多少乱暴にしてくれてもいいのに。
なんて言ったら驚かせてしまいそうだから、心の内に締まっておく。]


 ちょっと、派手かなとも思ったんですけど……、
 基依さんが、選んでくれた色だから。
 

[それは色に限らず。私自身にも繋がっている。
新たに彼の好みが知れて、また一つ、彼のライブラリが増えた。]

勢いよく脱いだシャツから顕になった胸板に眼を瞬いたのも束の間。]


  ……、ンッ、……


[名前を呼ばれると共に、息を吹き込まれていく。
口腔を蹂躙されていくうちにだんだんと力が抜けていく。
気づいたら、しなだれかかるように彼の胸の内に収まっていて。]


  
……ぁ、…

  

[解放された唇から、吐息が零れ落ちていく。
肌を滑る手にぞくりと身を震わせて、熱に浮かされた瞳が潤む。]

[彼の手が徐々に降りてきて、覆い隠した部分に触れたら。


 ……、やっ……、


[ビク、と身体が揺れて、思わず彼に縋るように腕を弱く掴む。
買ったばかりのショーツが既に汚れてしまっていることに頬を染め上げて、俯きながらこくりと頷きを返す。
自身のはしたなさに顔を上げられないまま、瞼を伏せれば、ふるりと睫毛が震えた。*]

[普段のファッションの傾向からすると派手かもしれないが、つくりはしっかりしていて頼りない部分もないし、デコルテも綺麗に出ているから上品な印象を受ける。
このまま好みだと言えばよりセクシーな下着でもつけてくれるのではないか、という甘い考えを試すのは今度にして。

深くくちづけて唾液を交わせば、グロスよりも咥内の方がずっと甘い。
声が漏れる度に疼く箇所を理性で宥めるのが大変だ。
瞳が潤む程感じてくれているのが嬉しくて、ますます溶かしたくなる。]


 嫌?


[じゃないことはわかっている。
くちりと小さく響いた水音に目を細めた。]


 紫ー亜、顔、見せてよ。
 ちゃんと気持ちいいって、教えてくれ。


[頷いたまま下を向かれてしまったから、瞼にキスを落として視線を誘う。
一度手を上に上げてホックを外し、腕から抜くのは彼女の意思に任せておいて、下に戻る。

薄い布地を下げようとして、くるくると丸まるのに少しだけ苦労した。
こちらも足を抜くのは彼女のタイミングに任せよう。]


 風呂まで歩けるか?


[此処で抱くにはムードも趣も足りない。

一度軽くシャワーで流してからかけ流しの温泉の中で、と思ったけれど。
どうしても風呂場が気になるならば、一応室内に戻るつもりではある。*}

キライの顔はしてません よ?
俺が、笑ってくれたらいいのにな、って思ってただけです。


[好きがいっぱい顔に出るのは、良くないのだろうか。]

はい、成人してます。一応、それなりに。
お酒の味はどれも好きだけど、パフェやケーキでも酒の飲める男デス。


[酔うほどには飲んだことがなかった。
おつまみがあるとバクバク食べちゃう。]


ジンさんお酒好き?
お店でもたまに、お酒飲みたいって言ってる。

……。


[目を細める。
背中を、肩を、腕を撫でていく往還。
四肢を脱力して、心地よさだけを受け取るように意識を逸らす。

体温だけ分かち合うような接触。
いつかのあの日は、触れられた手のひらが冷たくて気持ちよかった。発熱に倦んだ体に。]


してほしい、 こ、とは
……いっぱい撫でてください。次のアラームまで。

それから、シャーベットとジェラート。試食してくださいね。