84 【R18G】神狼に捧ぐ祀【身内】
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「はあなるほど、なんだか複雑なカンケイのようで」
とりあえず、訳知り顔のふたりに任せればいいだろうと。
気楽に構えて、荷物を担ぐ。
「【皇狼】?
聞いたことが無──ああ、おう、わかった」
今は聞くなと言われるなら、ふつりと口をつぐむ。
魔除けの加護とやらは、はたして本当に効果があるのやら。
わからないけれど、なんだか異様な雰囲気に、
呼吸すら控えめにしたくなった。
所定の場、所定の時にて、息を吸う間もなく沙華は口上を述べ始める。
者共へ告ぐ、此処に神託の下知は下り給われん。
然るべき救いの為に誇りを持って任を全うすべし、今年こそ真に七つの印を刻み捧物となせい。
神狼の零せし涙を余すなく受け止めるが島の役目、枯れしまなこを新たな如水に満たすが御使の使命。
与えるは酒池肉林を惜しまず、取り上げては五臓六腑に至るまで簒奪せしめよ。
捧げ奉れやい!
「明日の晩また此処に集ってくれ・・・。使命は既に己らの内に刻まれている筈だ、他は別に俺の如何とすることじゃない。」
それだけを一挙に言い切ると、心なしか一層暗みを増したその双眼をすぼめ、
止めるでもなければ明日が来るまでその姿を見かけることはもうない。
この者とて例外ではなく皆、逃れられざる使命に従うのみだ。
そして祠の中に居る者。
それから起きたことは----
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