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【人】 高井 柊[ 視線がテーブルに落ちる。 溶けかけた氷がグラスの中でカラリと音を立てた。] 好きになった時には…… 出会った時にはさ…… もう、チャンスなんか無かった…… ……キツいな。 年下だからって…言われた方がマシだったかも。 [ 勝負すらさせて貰えなかった。 土俵にすら登れず、負けの確定していた勝負にそうと知らずに挑んでいた。 それが悔しくて悲しかった。]* (26) 2024/01/04(Thu) 21:18:46 |
【人】 松場 雪奈[聞かない方が良かったのか問う解けるが、そうではないようである。 静かに語られる事。 茶化す事はしないで、ただ耳を傾ける。] そ、そうなんだ……。 [それしか言えなかった。 それ以上の言葉が出てこないのは、その表情を見たから。 静かに胸の内を聞きながら、グラスを傾ける。 他人事なのに、自分の事のように思えてしまう。 柊への気持ちに、似通ったところがあったのかもしれない。 でも、それ以上に、好きな人の辛そうなところが、辛い。] (27) 2024/01/04(Thu) 21:54:23 |
【人】 松場 雪奈は、初めにさ…その事を言って………くれていたら、良かったのにね。 そ、そうすれば…きつい、想い…しなくて、すんだ、はずだから…さ。 [声が震えてしまう。 自分が泣いてどうするとと思うのに、泣けてきて、それでも泣かないように頑張って、] で…でもさ、…がんばってきた事は…む、無駄じゃない、だろうし…。 あ、あれだ。出会いの…遅さを、後悔させてしまうくらい、になれば、良いんだよ。 [結局は我慢できずに、涙があふれてしまう。 自分事なら、最後まで我慢できるのに、柊の事だからだろうか。 でも自分が泣く事ではないからと、お絞りを目に当てて、涙をすべて吸い取ろうとする。*] (28) 2024/01/04(Thu) 21:54:55 |
【人】 高井 柊[ 行き場のない想い。 悔しさも悲しさも、どこにも行けなくて。 でもそこにら雪奈がいるからぶつけてしまいそうになる。 お前があの人の何を知ってる。 頑張っても無駄だった。 後悔させてどうする。 八つ当たりの言葉が喉を通って口に出そうになる。 そんなこと、本当に無駄なことなのに。 それでこの想いの行き場は本当になくなってしまう。 アルコールすらも薄れさせてくれない。] (29) 2024/01/04(Thu) 22:49:11 |
【人】 高井 柊なんで……お前が泣いてんだよ。 [ いろんな言葉を飲み込んで、出てきたのはそれだけ。 半月前の雪奈は今の自分と同じだっただろうから。 だから、八つ当たりなんてできない。] ……やめろよ。 [ 何をやめろと言うでもなく。 それだけ口にすると、空になったグラスを口に運ぶ。 氷が溶けた水が喉を冷やす。]* (30) 2024/01/04(Thu) 22:49:28 |
【人】 松場 雪奈……柊が、つらい、から………… [振られた…それだけ聞けば同じだが、 自分の場合は、振られる事が初めから解っていた事。 でも、柊は違うから、辛さが自分の比ではないきがしてしまったから。] ……ごめん。 [それはなに対しての謝罪か自分でもよく解らない。 一度深呼吸をして、] (31) 2024/01/04(Thu) 23:22:20 |
【人】 松場 雪奈慰めてあげると言ったのに…うまくできなくってさ…… 柊が楽になるならさ、全部吐き出してしまいなよ。 聞くだけ……聞くだけは、するから……… [自分が出来るのはそれくらいな気がして、 でも、無理維持をするつもりは無いから、どうすると問うように見つめる。 そこに、勝手に頼んだお代わりが届くだろう。*] (32) 2024/01/04(Thu) 23:22:50 |
【人】 高井 柊[ 吐き出すことなんか何もない。 どこにも行き場のない気持ちが渦を巻いているだけ。 言葉にできることなんか何もない。 勝手に頼まれたお代わりを口に運ぶ。 酸味も炭酸もアルコールも何の役にも立たない。 まるで今の自分みたいだと。 馬鹿らしいけど思ってしまう。 ただ失恋しただけなのに、自分に価値がないかのように思ってしまう。] (33) 2024/01/05(Fri) 10:46:51 |
【人】 高井 柊……くそ…… ……本当に…… [ 優しい笑顔、笑った顔、真剣な横顔。思い出せるのはそんな顔で、嫌なとこなんて全然思い出せなくて。 もう、悲しいのか悔しいのか苦しいのかもわからない。]* (34) 2024/01/05(Fri) 10:47:10 |
【人】 松場 雪奈[吐き出された言葉の後に続く言葉はきっと──。 どんなに好きか聞かされていた。 だけど、改めて、どんなに好きかと思い知らされるよう。 今すぐ抱きしめたい。だけど居酒屋だから、そんな事は出来ない。 抱きしめる代わりに、柊の手に手を重ねてぎゅっと握る。] ……好きなんだね……。 [隣にいるのに、何もできない。 何を言っても、届かない気がする。 いつもそう……何かしてあげたいのに、何もできない。 でもせめて………] (35) 2024/01/05(Fri) 12:17:37 |
【人】 松場 雪奈柊……好きだよ。 どんな柊も好き。 先輩の事が好きでしかたない柊でも…好き………。 [ずっと、近くて遠い位置で、その背中を求めていた。 言葉にしたのは一度だけ、だけど、何度も振られたような気持ちを味わい、 私では無理なんだと、自信を失い…。 でも、一緒にいる事で、また好きになってしまう。その繰り返し。] 好きだから、何かしてあげたい。 でも……私が何か出来るのかが解らない。 解らないけど……… (36) 2024/01/05(Fri) 12:18:32 |
【人】 高井 柊[ 雪奈の言葉が今は殊更に痛い。 その好意も、優しさも、今は痛くて辛い。 テーブルに落とした視線を上げられない。 雪奈を見れない。 雪奈だってこんな風に接するのは辛いのに。 思うのは先輩のことばかりで。 自分の告白を聞いてた先輩もこんな風に痛かったのかとか。 そんな身勝手な自分をさらに嫌悪する。] (37) 2024/01/05(Fri) 15:35:42 |
【人】 松場 雪奈[いつものように、軽くかわされると思っていた。 そうしたら、冗談だったって事にしたのに、何も言われない。 …そんな事はない。 だけど、初めて見てもらったような気がしてしまう。 それが嬉しいと言う思いと、 つけ入っているようで、悲しいと言う思いが、交差する。 今なら、まだ引き返せるだろうが、どうしてもほっとけない。 一度視線を外して、一気に梅酒を飲み] (38) 2024/01/05(Fri) 16:31:32 |
【人】 松場 雪奈[何も言わないなら、押し切ってしまえばいい。 気が変わらないうちに、さっさとお会計をすませて、行こっと促す。 しっかりと、柊の手を握ったまま。 アパートまでは、歩いていける距離だけど、冬の夜の寒さで我に返るかもしれない。 だからあの日とは逆で、自分がタクシーをとめて、乗るように促す。 それでもアパートにつくまでに、我に返ったら、手を離すつもり。 何も言わなければ、そのまま自分の部屋へ連れて行こう。*] (39) 2024/01/05(Fri) 16:32:21 |
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