47 【半再演RP】Give my regards to Jack-o'-Lantern【R18】
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視点:人 狼 墓 恋 少 霊 九 全 管
──寝所──
…………。
でも、恋人同士がすることなんて
それぐらいしか思いつかないわ。
[見た目だけを求めたと言われれば
それは違う気がする。
けれど恋人と言われるとそれを求めるものだと
私の知識がそう言ってくる。
今回は元々強い強制を持ったものでは無かったから
無意識にメイベルは知識の方に従っていた。]
それ以外、何があるのよ。
[ベッドに彼女の手を縫い付けながら
その答えが出るのを私は待った。]
……分からないわよ。
そんなの具体的じゃない。
[押さえつける手が片方になれば
私も片手をベッドから離す。
押さえつけていた片手はアリアの手首から
上に上がり、手を繋ぐようにする。
空いた片手は彼女の背中に回り
脚のほうに絡みつく彼女と対照的に
小さな胸を押し潰すように彼女とくっついた。]
今の気持ちが何なのか……言葉に出来ない。
でも知って欲しいと、思う。
それから……知りたいって……。
[は、む、と彼女の唇を
弱く食みながら、伺うようにして
彼女の顔を見ながら。]
アリア、私は────。
[そこで、パキン、と音がしたように思えた。
メイベルの瞳に混ざる蒼色が薄れて
いつもの翡翠の瞳に戻る。
そうすると私は眉を寄せて
不思議そうな瞳を向ける。]
……私は……なんだったかしら?
ん。
今日は随分と近いわね、いつもは
クッションに抱き付いてる癖にっ。
[繋いでいた手を離すと
その手を彼女の腰に回して
抱き枕のように彼女にくっついた。]
一度こうして見たかったのよね。
命令すれば良かった。
[ふふん、と楽しそうに笑う。]*
──かつて──
[ 海を越え、洞窟を通り抜け、砦を突破し、城を守る者達を討ち
ついに魔王の目前へ迫ることとなった勇者一行
しかし、今代では────自分達ではそこまでだった。
魔族との争いの最前線で、代々人々を癒やす聖魔法の使い手の家系
増えていく死者に涙一つ流すことを許されない苦しみを知りながら、
自分達も同じように励まし続けてくれた賢者の女性が
よく似た生まれ、戦うこと以外用意されなかった選択肢
気が短くすぐに手を上げてしまう、長身と強面で人に避けられる容姿
その奥底で不器用に仲間を思っていた逞しい戦士の青年が
強すぎた魔力により家族から離れることになった生い立ち、
小さな身体に抱えきれない程狂い咲いてしまった才能に
振り回される人生の中、決して弱音は吐かなかった魔法使いの少女が
焼かれ、砕かれ、切り裂かれて順番に物言わぬ骸と化していった。 ]
[ 青く、蒼く。玉座の間に満ちた輝きは今は赤で穢れている。
その全てが人間、自分と仲間達が流した色。
本性は黒い竜であるとされる魔王は、
黒衣の男性の姿を保ったままに目前に立っている。
剣に付いた血液を払う仕草にも、体力の消耗は見られない。
戦いが始まる前と変わらない足取りで、こちらへ歩み寄る。 ]
「……なんと悍ましい、これが勇者の成れの果てか」
[ まるで化け物を見るように、その白い顔で眉を顰めて。 ]
[ 握りしめたままだった槍の刃を魔王の足が踏み付ける。
幾度となる打ち合いで罅が入っていたそれは、呆気なく砕け散った。
今や立ち上がる気力も無く、横たわり相手を見上げた姿勢では
頬を伝った液体が、散らばる破片と変わらない銀の色をしており
鉱物の光沢を放ち落ちてゆくのが見て取れた。 ]
[ きっと同じ色が、沢山の刃が
この身体を裂くようにして突き出ていることだろう。
鋭い金属結晶を自分自身から創り出し、
自在に形を変えて実在化する。
それが刃の勇者の異能だった。 ]
[ 始めはただの体調不良と思っていた。
魔王領に踏み入り、厳しい戦いが連続していた頃
漸くそれが代償とも言うべく宿命であると知る。
何の情報も得られなかった己が、
楽観視していた仲間達が、
気付いた時にはもう引き返せない場所にいた。
未だ人類は魔族には届かない、女神は奇跡を起こさない
果たすべき使命は根の元で土に還ることである。
理解したその時には既に立っているのは一人だった。
数多の疑念を抱えながら、
俺は結局皆と同じように、最後まで教会を信じていた。 ]
[ 魔王はそれ以上何も言うことはせず
ほんの少しの間俺の右手辺りに視線を下ろしてから、
この首を刎ねようと、ゆっくりと剣を持ち上げる。
だが──── ]
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