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人狼物語 三日月国


104 【R18G】異能遣い達の体育祭前!【身内】

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【秘】 笹原絵莉 → 竹村茜

「コントロールできるようになったら便利だよねこれ」
 少なくとも普通のクラスにはいられなくなるかもしれない。

「しっかり身体作ってるじゃんね、ほら」
 両手で腰をつかんで、ボディラインをなぞった。しっかりとした身体をたしかめるようにときどき指でおしてみたり。

「治んなかったらお姫様のお世話しながら生き血を啜っていく他ないじゃん」
 軽く笑って。

 身体を密着させればより一層あなたのぬくもり、触り心地を感じる。心臓が鳴る、肺が収縮し、吐息が肌を撫でる。

 囁き、口の中の湿気を耳に受けて、全身が痺れるように反応する。それから、痛み。今まで一番刺激を強く感じた、けれど同じだけの優しさも感じて、恐怖は薄れ、すっかり身を委ねてしまっていた。痛みさえなければそのまま眠っていたかもしれない。
(-287) 2021/11/06(Sat) 15:16:27

【秘】 牛丸紗優 → 朝日元親

「その時はこっちもとっておきを用意しておきます。
びっくりするくらいおいしいやつを」

先輩が和菓子派か洋菓子派か、はたまたスナック菓子に走るのか。
いつか来るその時は、もっと笑ってくれるといいな。

「なんでもありでいいんですよ。
こういうのは言ったもん勝ちで、いいことがあるって言い続けることが大事なんです」

あなたがお腹いっぱいご飯を食べて、布団をかぶって眠って、それがつつがなく為されるように誰かが気にかけてくれて、幸せであれるように。
いつだっていいことがありますように、と。

暴走騒ぎはまだ終わっていない。
この長閑な時間だって休み時間が過ぎれば終わってしまう。
そんな今だからこそ、穏やかに笑いあえたことが嬉しかった。
(-288) 2021/11/06(Sat) 15:28:26

【秘】 竹村茜 → 笹原絵莉

「能力的にも汎用性高いしね。A組にでも来る?」

そんな戯言を口にしていると腰をつかまれた。水泳で引き締まった体と、見映えをよくするためか手入れの行き届いたさわり心地。衣服越しでも触れれば分かるほどにしっかりとしている。

「ん……ちょっと絵莉……」

もぞもぞ。落ち着かない。触られるのに慣れていない。

「お世話の対価に血を貰うの? 血の伯爵かな……」

お嬢様に仕える吸血鬼の出てくる漫画を思い出した。

痛みを緩和するために唾液をまぶして、舌先でねじ込むように首の傷を舐める。酩酊するような彼女を労るように、背を撫でながら補食する。
呼吸を求める度に吐息が体を撫で上げ、口付けをするように何度も触れる。落ち着くような調子のあなたを横目に。

「ん……」

傷口を塞ぐように皮膚を唇で食んでから、そっと吸血行為を終えた。
(-289) 2021/11/06(Sat) 15:34:32

【秘】 笹原絵莉 → 竹村茜

「茜がいるならいってもいいかなって、今は思うけど。あと一年ちょいだし。……入ろうと思えば入れたんだけどね」
 青春折返し地点。

「あたしだっていろいろ許したんだからこれくらいいいじゃんね」
スキンシップには慣れている。あなたの落ち着かない様子を感じ取って、思わず笑みをこぼした。

「うん。なんかかっこいいかも?」
 中世っぽい世界観を適当に妄想している。

首元にじとりとする舌や柔らかい唇が当たる。傷口に冷たい風の代わりにあなたの熱を帯びた息が吹いて、補食行為をなす様子を感じ取る。

「……治ったとして、たまにやってもいいじゃん」

抱き寄せて、あなたの頭を抱えて撫でる。
(-290) 2021/11/06(Sat) 15:53:29

【墓】 風雪 世良健人

世良健人と世良風磨は、入学したときから一部では話題になっていた。
といっても、特別に彼らが目をかけられていたとか、有能だったわけではない。
新しい環境で生活していくにあたって、双子のサッカー部員というのはやや話題性があったのだ。
それは例えば全校生徒から、だとかいう大したものではない。
そのほとんどは同じサッカー部員や同じ一年のミーハーな女子によるもので、
つまり二人は、おおむねセットで扱われることが多かったのだ。

運動神経抜群で、空を飛ぶ異能を駆使してルールの範囲内でのトリッキーなプレイをする弟。
チーム全体のメンターとして働き、マネージャーとして治療の異能を使う兄。
サッカー部の中で二人の存在は必要なものになっていった。
一つのプレイにかける思いとしても、次の世代へ移り変わるにしても。
ヒーローめいた活躍をしてみせる弟も、縁の下の力持ちの兄も、
どちらもあるからにこその稲生学園サッカー部だと、そう思われるようになっていった。

二年の秋、ちょうど今から一年前。
異能格闘のメンバーに選ばれた風磨は、サッカー部としての練習に加え、
自らの異能を使った効果的なプレイを身につけるために日々研究に励んでいた。
当然体に無理を強いるような練習を続ける健人はそれを止めようとしたが、
「一世一代の大舞台かもしれないじゃん」と、風磨は隠れて練習を続けていた。

大会に向けて追い込みも兼ねた、練習試合の最中だった。
全力を出せるように打ち込んだ風磨は、後半あと少しでポイントを稼げるというところで、
"発作"を起こして倒れてしまった。
(+42) 2021/11/06(Sat) 15:59:50

【墓】 風雪 世良健人

風磨は先天性の心臓病を患っていた。
健人も、サッカー部のチームメイトも、顧問も、もちろんわかっていた。
だからサッカー部の練習や試合では彼に無理をさせないように気を遣っていた。
兄に監督させ、練習の息抜きはしっかりと行わせ、体への負担を少なくさせた。
それを加速させたのは、異能格闘に選抜されたという期待だった。
きっと、嬉しかったのだと思う。選ばれたということ。認められたということ。
そして、一世一代の大舞台に、自分の全てを賭けられるかも知れないという、願い。
光り輝くような栄光への道に、体は耐えてくれなかった。

世良健人が医学部を目指すことを担任の教師へと宣言したのは、その頃だった。
年頃の男子らしい遊びに興じたり、こっそりゲームセンターへ抜け出したり、
女子となんとなく交友に勤しんでみたりする、そうした十代の若者らしさは抜け落ちた。
目標が出来てしまった。それが良いことかどうかは、他人にはわからない。

世良風磨は寮生活を止め、自宅での療養に専念した。
今は保健室登校の形になり、調子のいい時は教室での勉強も許された。
細かな手術のある前後は、入院のために登校さえ難しくなり、部活動は辞めたらしかった。
もともと双子で使っていた寮の部屋は、ひとりきりの部屋になってしまった。
不自然に空いた同室募集があったのは、そうした理由があったからだった。

ともかく、二年の秋、体育祭の前。一年前の風雪が。
二人の兄弟の行路を変えてしまったのは、かつてあった、小さな動きだった。
誰もが知ることじゃない。けれど、隠されたわけでもない。
よくある話だった。
(+43) 2021/11/06(Sat) 16:09:04

【秘】 竹村茜 → 笹原絵莉

「なんで入らなかったの? 私は内申上がりそうだから入っただけなんだけどさ」

支配の異能であることもあり、能力としては申し分ない上成績も良かった。
打算的な考えも加えて所属できたことはある種幸運だったにせよ。

「……そう言われると何も言い返せない」

肩を竦める。おとなしく触られていた。水泳部にしては出るところも出ていて、柔らかくハリのある肌をしていた。

「まあかっこいいかも。そうなると火の粉を払う騎士だよね、私」

捕食を終え、わずかに息が上がり乱れた呼吸に落ち着きを取り戻す。抱き寄せられ、あなたに抱えられるような形で胸に飛び込む。撫でられるとなんだかむずかゆい感じがした。

「……本格的にそういうプレイになるじゃん」
(-291) 2021/11/06(Sat) 16:14:33

【墓】 風雪 世良健人

異能を以て弟の病気を治すことは出来ないだろうかというのは、何度も試みたことだった。
小さな頃から、学園という場で異能の可能性を見てから、一年前のあの時から。
試みが実を結ぶことはなかった。複雑な病理の前では、異能の力は無力だった。
医者が言っていた言葉が何度も思い出される。
残念ながら、既存の方法を以て一定の回復を見ていくのがせいぜいでしょう。
特別に効果的な方法が開発されるそれまでは、今の彼の望みを可能な限りで優先させましょう。
可能な限りというのはつまり、過度な負担をかけたり、危険の大きい方法は避けるということです……

地道な治療を続ける横で、地道な勉強を続けるのが償いであり、望みになった。
出来事は双子の人生を変えた。自分の力で歩み続けることが、希望への道だと知った。

けれどももしそれが覆せるものがあるのならば。
ちょうど感傷的になりかけた秋の頃、耳に入った噂は少しの誘惑として兄を揺さぶった。
もしも、自分の力に新しい芽吹きを得て、今まで出来なかったことが出来るようになったなら。
怪我や火傷ばかりではなく、病気さえも治せるようになったのなら。
そんなことはない、ないのかもしれない。そんなリスクに自分が賭けちゃ、意味がない。
わかっていても、健人の背中を後押ししたのはごく優しいひと押しだったから。
少しだけ信じてみようと、思ってしまったのだ。

薬を飲んで、一日、二日。
ゆっくりと花開くように、効果は表れたのだ。
(+44) 2021/11/06(Sat) 16:18:06

【墓】 風雪 世良健人

朝起きて、カッターの替刃を折ったもので手のひらを傷つける。
握りしめれば傷が出来る。それはいつもどおり。なぞれば、傷は消える。それもいつもどおり。
それを繰り返して、繰り返して。日に何度も、一時間のうちに何度も確かめて。
今か今かと、効力が出るのを待った。何かの変化があることを待ち続けた。
握りしめた手のひらの中から痛みさえも消えた時、急いで自転車を漕ぎ出したのだ。

家に入り、まだ起き出してもいない家の中に駆け入って、弟の傍に駆け寄った。
叩き起こして手をかざし、何度も質問を重ねた。
違和感は消えたか。痛みはないか。いつもと変わったことはないか。
苦しくはないか、楽になったりしてないか、いつもと変わったことはないか。
無理を強いて説得をして、説明をして、病院にまで連れていかせた。
親にも、弟にも、保健室の先生にも拝み倒して、その日の予定を変えさせて。
困り果てた医者の返答としては、病状に変化はないと。
事情も話せないまま、けれども必死な形相の健人を見て、医者は優しく言ったのだ。
不用意な行動を叱りつけたりもせず、残念だけれど、と。

時刻は夕方に戻る。
午後からひとり登校して、なんでも無いようすの学校を見上げる。
正確にはもう少しばかり騒動に見舞われていたけれど、対処できない問題ではないようだった。
誰かの何かが変わって、手を差し伸べて、変化を抱きしめて明日へと歩んでいく。
そういう優しいものが、あったのだろう。
自分は、何も変わりはしなかった。
異能が進化を遂げても尚、痛みさえ治し切るほどになっても、無力なままだった。
(+45) 2021/11/06(Sat) 16:24:05

【墓】 風雪 世良健人

からすの声がかあかあと降り注ぐ。
秋空が暗んでいくのは早くて、練習や外作業の生徒がばたばたと戻るのが聞こえる。
それでもなお、まだ何も変わらないのだ。自分に出来ることはなかったのだ。
暮れていく空が色を失っていくのが、夕焼けが熟れて黒くなっていくのが、
無性に苦しく、寂しい思いを胸に呼び起こした。

最初は腰掛けた机を蹴ったくらいだった。足先は痛みもなかった。
蹴り倒して、跳ねた足が自分の脚を掠めても、傷もなく痛みは感じなかった。
教室のスペースを空けるために組んで積まれている机を蹴ったら、崩れてしまって。
決して軽々ではない重みが顔を掠めても、傷はなかった。シャツが破れたのに。
机を両手で持ち上げて、思い切り叩きつけた。大きな音を立てて、パーツは外れた。
幸いネジ留めの部分が折れたくらいで、修復は可能そうだった。
けれども吹き飛んだ上側のパーツは壁を少し凹ませて、その勢いでジャケットとシャツを薙いだ。
普通だったら少しくらい切り傷のようになってもおかしくないのに、それもなかった。
思い切り叩きつけたにも関わらず手の痺れもなく、関節も柔らかく動いた。

なんにも手ごたえがない。なんにもならない。
何をしたって痛みも疲れも感じないし、何も変わりはしない。
それが無性に苦しいような、空しいような、どうしようもない心地を呼び寄せて。
三年生用の階、空き教室の静けさ。生徒たちの騒々しさのせいで、お互いに何も届かない。
空っぽで、息苦しくて。
だから、空き教室の窓ガラスを、思い切り叩き割ったのだ。
(+46) 2021/11/06(Sat) 16:32:36

【秘】 笹原絵莉 → 竹村茜

限定的とはいえ転移能力は強力であり、成績もほどほどかつ余力を残している。やればできるけどやらない。そんな様子は普段からあったことだろう。

「単に特別扱いってのが嫌だったの。期待とかさ、やればやるだけ上がってくし。だったら程々に楽しいことしたほうが得じゃんね。才能を埋もれされることって悪いことかな?」

ぜーたくな悩みだよね。なんて。

「わ、肌すっごい良い……今度化粧水みとこ」

「吸血鬼で騎士とか欲張りセットじゃん」

あなたを腕の中で優しくなでて、包んで、身体と挟んで。

「誰も見てないし。ちょっとくらいいいじゃん……あむ」
耳を唇で挟んで咥える。味覚も鋭くなっているのかな。案の定美味しくはなかったけど。
(-292) 2021/11/06(Sat) 16:32:42
世良健人は、素手でガラスを割ったのに、怪我一つ無かった。
(c35) 2021/11/06(Sat) 16:35:57

【秘】 竹村茜 → 笹原絵莉

「何かに秀でているからって、それを使わないことが悪いことじゃないと思うよ。
 普通に頭いいトコに入っても競争が怠いから、それより一つレベルの低い学校を志望するなんてよくある話だし。
 贅沢な悩みだけど、持つ者の相応の悩みみたいなもので、いいじゃん」
 
 だからそれを悪いなんて言う理由も、資格もない。

「……ん、ぅ」

神の手入れもきちんとしているらしい。さらさらとしている。
無意識に腰を掴んで、抱きしめる。耳を食まれて、強張る体はやや緊張気味。
血を吸っていた時とはまた違うものがこみあげてくる気分。

「いいけど……絵莉……なんか変な気分になる」
(-293) 2021/11/06(Sat) 16:56:20

【秘】 笹原絵莉 → 竹村茜

「うん。自分の中じゃわりきってんだけど、茜にそういってもらえると安心する……」
生まれ持ったもので何一つ苦労はしなかった。だから、いろんな人の苦悩を聞いて、このままでいいのか悩んだ。けれど、力を使わない道をゆく。程々に楽しい道。余裕のある道。余裕があれば誰かに手を伸ばせるから。

髪に顔を埋めれば、サラサラとした肌触りとあなたの香りがいっぱいに広がる。
「噛まれる側の気分はどう? こわばっちゃって。ほら、リラックスして」

軽く脇をくすぐってみたり。
(-294) 2021/11/06(Sat) 17:06:16

【置】 綴り手 柏倉陸玖

 
いつかは少々空っ風の吹き込んでいた教室。
割られた窓は、今や傷一つ無い。
修復に適した異能者の手によって、
おおそよ"完全"な姿でそこにある。

手袋を外して、それに触れる。
何も変化は無い。
この異能は、そこにある傷にしか影響を及ぼさない。


結局の所は、そういうものだ。
得てして直す、或いは治す異能というものは。
初めから"そうである"ものには対しては、
どうしようもなく無力でならないのだろう。

こんな身に余る大層な力をくださるのなら。
もう少し夢を見せてくれればいいのに、と思う。
世界というものはどうにも残酷で、現実は何処までも甘くない。
(L3) 2021/11/06(Sat) 17:33:06
公開: 2021/11/06(Sat) 18:00:00
柏倉陸玖は、無力な副会長だ。
(a44) 2021/11/06(Sat) 17:33:14

【秘】 竹村茜 → 笹原絵莉

「楽しいことが好きなんでしょ。義務やしがらみや頑張りは面倒くさいものなんだから、進んで歩く必要もないよ。
 絵莉は絵莉が今こうしていられることが楽しいなら、きっとそれが一番」

 自分に手を差し伸べてくれたように、助けてくれているように。

「……ぞわぞわする、……からっ。耳やめ……」

リラックス、と脇をくすぐられると詰まった声が吐き出された。
あなたの耳元に上ずった声が響く。

「んっ……は……っ、絵莉……わ、かったから……やめて……」
(-296) 2021/11/06(Sat) 17:34:11

【置】 綴り手 柏倉陸玖

 
けれども、大人しくその事実を受け入れて
しおらしく諦めてやるほど、柏倉は殊勝な人間ではない。
異能が頼りにならないのなら、他の道を模索し続けるまで。
死んでも全てを諦めて泣き寝入りなどしてやるものか。

だから、手の掛かる、それでも諦めない人間が好きだ。

無力な自分に縋ってでも、現状から抜け出そうとする人間が。
心の底で理不尽な現実や気に食わないものに唾を吐きながら、
それでも利用できるものは何だって利用する。
たとえどれだけ傷を背負い込んでも、執念だけで立ち上がる。
そういう人間にこそ、手を差し伸べようと思うのだ。

そうしてみっともなく、見苦しく、泥臭く足掻いて。
いつか彼等がざまあみろと現実を見返してやれる時が来たなら。
その時はきっと、自分の努力も救われたような気になれる。
そんな自分勝手で独り善がりな希望。

結局の所、全ては自分の為の事。
あの薬は、あなた達の存在は、異能というものは。
憎たらしくも、忌々しくも。
それでも紛れもなく、自分にとっての希望なのだ。
(L4) 2021/11/06(Sat) 17:34:33
公開: 2021/11/06(Sat) 18:00:00
柏倉陸玖は、これからもそうなのだろうと思う。
(a45) 2021/11/06(Sat) 17:34:40

【独】 綴り手 柏倉陸玖

/*
誤字しとる。
眠いんだ。助けてくれ。眠い。
(-295) 2021/11/06(Sat) 17:36:05

【独】 鼓動を鳴らせ! 若井匠海

大概、彼が異能を使う時は。コンペに追われていたり出し物に追われていたりその他何か急用があった時に使っている。
ビートオブハート。略してビトハ。
効能は一日3回×10分の過集中と手先の器用さ、プラスアルファで身体強化。それ以上でもなく、それ以下でもなく。ものづくりやら絵自体の才能は自分で培ってきた。信じてくれたのは家族だけだったが。
他に教えようとしなかったのもまた、彼である。

「手早く仕上げるのは罪かね?
その場で10分もせずに似顔絵を書く人間は褒められて、どーして俺が10分で似顔絵以上まで描いた絵が評価されないんだか…
理解に苦しんじゃうよ〜〜〜どうなってんの!?この世」

創意工夫が足りないのか?精巧さが足りないのか?サービス精神が足りないのか?リアルを追求するのは悪いことか?生まれてきた時代のせいか?時代が全て悪いのか?違うのか?じゃあ俺が悪いのか?異能が足枷なのか?

若井匠海は、やっぱり"美とは"何かが分からない。
(-297) 2021/11/06(Sat) 17:37:16

【独】 鼓動を鳴らせ! 若井匠海

なので、己の心に手を当てながら、今日も"美とは?"と呟き答えを追い続けるだけである。
それは中学の頃からずーっと変わらずに持っていた彼の悩みの種であり、アイデンティティの内の一つであった。
これが解消される日は、まだずっと遠い。

「ウフフ…明日はなんかしよ」
なんかしよう。明日はなんかしよう。今日は全部中途半端だったけど。明日は多分、クラスメイトも戻ってくるし、昼メンも戻ってくるだろうし、殿畑だって数式を全部解いた上で戻ってくる。
「新生殿畑くぅ〜んになんか…設計図を」
書いてもらう気である。
病み上がりでもお構い無し!彼は平常であった。

肩を叩かれて自分が被検体になる迄はずっとこのまま…
…いや。
なった後も大体こんな感じであろう。
この…明るさと軽さと無礼さもその他も全て含めて彼のアイデンティティであった為。

「先生の言う事は守りましょ〜う」
「学園には従いましょ〜う」

「お薬はちゃんと飲ませましょ〜う」

若井匠海は、今日もヘラヘラしていた。
何を隠すでもなく、何かを隠したとしてもそれに気づかず。
ヘラヘラしていた。

絵もいつか、また描きたくなるに違いない。それまでちょっと、隅っこでおやすみ。
(-298) 2021/11/06(Sat) 17:37:33

【秘】 笹原絵莉 → 竹村茜

「うん。ありがと……なんでも楽しめるっていっても、そのなんでもができなくなっちゃうのは困るじゃんね」

 変わらない日々とすぐそばにいるあなたを愛おしく思った。

「うわ、別人みたいな声。今どんな顔してんの? すっごく見たいんですケド」

 可愛らしい鳴き声を聞いて、ほどほどなところで手を止めた。
(-299) 2021/11/06(Sat) 17:45:03

【秘】 鏡沼 創 → 人魚姫 透 静

「っ、ハァ…………いや、水は、構わねぇです。
 走っては、来ちまいましたが」

息を整えながら、あなたへ歩み寄り、頭へと手を伸ばす。
そのまま、宣言通りに撫でた。
別に、『本物』でなくたって撫でた感触を与える事は出来たが。
自分の手でしたいと、そう思ったのだ。

「…………随分と、混乱させちまったみてぇですね。
 僕の異能は
 
『脳に干渉して“鏡沼創”という存在の認識を書き換える』

 って感じのでやがるんです。
 僕が力加減ド下手糞野郎で、半分程度しか制御出来てねぇし
 しちゃいねぇですから、この学園にゃ野放しの“鏡沼創”が
 アホほど居やがるって思ってもらったんで構わねぇです。
 ……今、静の前に出ちまう心算はなかったんですがね。
 誰かさんが、あまりに僕の事欲しがってくれやがりまして」
(-300) 2021/11/06(Sat) 17:58:03

【妖】 鏡沼 創

/* 置き手紙やってみてぇな〜〜〜〜〜って思いつつも、実質この窓が
  『墓落ちしたら見られる時限式置き手紙』の役割を果たしてくれてるので
  特にそんな使うべき場面が思い付かない……。
  今日のラストに首吊狸ロール入れるかどうかってくらい
($35) 2021/11/06(Sat) 18:01:43

【妖】 鏡沼 創

/* 木霊窓の私物化良くない。猛省します
  でも人間、誰かが聞いてくれてると思ったら呟いちゃう生き物なんだ
  だからTwitterに常駐しちゃったりするんだ
  流石に、役職予想関連とかは独り言でやっておりますがね
($36) 2021/11/06(Sat) 18:05:23

【秘】 竹村茜 → 笹原絵莉

「早めに治るといいな。快気したら次こそ遊びに行くからね」

「うるさいバカ。みてなくて助かった」

あなたの頬を一度挟んでぐりぐりとしてから、気を取り直して着替えを済ませる。いつまでも肌着姿でいさせるわけにもいかなかった。
適当なジャージをおざなりにきせてやると、「はい、オッケ」と肩を叩いた。
(-301) 2021/11/06(Sat) 18:06:44

【秘】 笹原絵莉 → 竹村茜

「マジそれな。色々ありすぎて遊びに行く暇もないっての」
 頷いて。したいことを夢想している。

「ふにゅう……今見えてなくて一番困ったかもしんない」

 そろそろ肌寒くなってきたころだ、体温で温まるにも限界がある。さっと着替えさせられることだろう。

「目隠ししてジャージ来たらもうあたしか分かんないねこれ」
(-302) 2021/11/06(Sat) 18:13:07

【妖】 鏡沼 創

/* 柏倉先輩のスタンス凄く好き
  えっ、最後のロシアン、この人に当てちゃう可能性があるんです?
  そんな事になったら、焼きモンブランとイモが焼けるどころか消滅しますが?

  と言うか、鏡沼創に関わってくれた人皆大好き
  こんな概念みたいな男に付き合ってくれて本当にありがとうの気持ち
($37) 2021/11/06(Sat) 18:13:12
笹原絵莉は、午後の授業には出られそうだ、目隠しして、ジャージ姿で
(c36) 2021/11/06(Sat) 18:13:37

【妖】 鏡沼 創

/* 本当は全員に絡みたかったけど、恋窓勢が(あと多分狼窓勢も)割と潜航気味でタイミング掴めず
  あと焼きモンブランとイモがザコイモなので、全には絡めませんでした! キャパの死
  Who秘話は透くんしか出ないもの……。
($38) 2021/11/06(Sat) 18:18:24

【独】 鼓動を鳴らせ! 若井匠海

椅子に座って日が落ちるのを待った。
体裁だけの授業はとうの昔に終わりのチャイムを鳴らしていた。
練習もそこそこに、急いで帰る奴が多い気がする。皆なんかに怯えてるのかもネッ。

いずれ、帰りを促すいつもの放送が鳴るだろう。昨日だったか、その前だったかの朝欠けた奴。結局機材トラブルだったそうじゃないか!驚かせないでくれよ〜。

そうじゃなかったのは何となく知っているが、若井匠海は無理矢理そう認識する。機材トラブルだ。誰が何と言おうとも機材トラブルだ。

いつの間にか詰めていた息を吐きだした。
昼間まぶしい太陽さん。今は視界の端っこで、雲に隠されてもまっかっか。真っ赤な秋ももう終わりの季節。今年はもう、見納めか?

雲が焼け終わるのを眺めている。窓越し一人。

時期に、見回りの警備員なり誰かが来るだろう。
「もうそろそろ帰りなさい」と、促しの声も掛かるだろう。
誰が来なくても、カラスが鳴いて自分の背を追い立てるであろう。
それまで。

若井匠海は、ここに居る。真正面を見据えたまま。

若井匠海は、焼け落ちて黒ずむ雲を見ている。額縁越しに。

若井匠海は、グラウンドが見えない位置に陣取っていた。余計な情報は要らなかったため。

若井匠海は、今日も暢気に此処に居た。

若井匠海は、一番平穏から遠く。一番平穏を壊しつつ。
しかし一番平穏の近くに佇んで、一番笑って過ごしていた。

「このとーりね!」
(-303) 2021/11/06(Sat) 18:21:20
世良健人は、自分の道を見つけている。だからこれは少しの誘惑で、而れども少しは辛いのだ。
(c37) 2021/11/06(Sat) 18:30:53

【妖】 鏡沼 創

/* 鏡沼創は割と本当に概念みたいな男なので、人によって結構見えてる面違うと思います
  一応、焼きモンブランとイモ的には、絡みあった墓下勢で言うと

  勢喜くん:(役職的にも)信頼度だけカンストしてる鏡沼創
  朝日くん:同士であり友人である鏡沼創
  守屋先輩:救えそうなくらいの弱さがあって、最終的に救える鏡沼創
  神谷くん:言動がヤベェし怖い先輩な鏡沼創
  透くん:欲しかった理想の友達としての鏡沼創 → 手に入る鏡沼創
  
こんな感じ。
シオンくゃんや市川くんと話したのが、“凡そ一般的な生徒が抱く鏡沼創のイメージ”に近い鏡沼創です
少なくとも、焼きモンブランとイモはそのつもりでやってました
墓上勢に対しても此処に書き散らかしていいかは悩むんで独り言にします
($39) 2021/11/06(Sat) 18:42:37
御旗栄悠は、薬を勧められた。
(a46) 2021/11/06(Sat) 18:43:51

御旗栄悠は、とりあえず悩むことにした。
(a47) 2021/11/06(Sat) 18:44:08

【墓】 神谷 恵太

>>56 鑑沼

「同行……、いや、止めときます」

判断は早かった。
歪んだ空間から離れ、息をひとつ吐く。

「ひとりなら兎も角。
 先輩まで巻き込んで何かあったら、
 ぼくが他の先輩方に殺されますよ。
 先輩の異能がどんなもんか知りませんけど、
 空間系の異能じゃないなら、下手したら
 戻ってこれなくなるかもしれませんし」

そして先輩にこの話をした以上、自分が帰ってこなかったら先輩は何かしらアクションを起こすだろう。
二次被害を増やす訳にもいかない。
となれば必然、選択はこうなる。

「むしろ先輩こそ、意外ですけど。
 ここは止める場面じゃないのかなって」
(+47) 2021/11/06(Sat) 18:44:16