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【秘】 7734 迷彩 リョウ → 9949 普川 尚久「へ〜アキちゃん、意外としっかり企画やってるんだあ」 何の感慨もなく、感想を述べる。 一度貴方の表情を確認してから、指を一本だけ侵入させた。 「そうなん?……あ、ホントだ」 ぬぷ、と水音を立てて二本目の指が侵入する。 暫くして、緩さに気付いたらしい。三本目までそう時間はかからなかった。 黒塚はどうしていただろうか。 記憶を辿りながら、指を体内で動かしていく。 「アキちゃんチンコでかいもんね。オレもすげーしんどかった」 性行為を試みながら、この場にいない人間の話を平然と続けていく。 しかし指の動きは気遣っているのか、あまり大きくなかった。 この少年が他者を気遣うのは珍しい。 (-251) 2021/09/20(Mon) 14:02:01 |
【秘】 7734 迷彩 リョウ → 1117 闇谷 暁「……」 最初こそ戸惑いや悲しみをその目に示していた。 が、しかし。 最後の一言を聞くやいなや、双眸から感情が消え失せる。 「なんで」 常に何かしらの表情を浮かべていた少年は、 今、真顔で貴方を見つめている。 「なんでそんなこと言うの」 怒気が滲む。 「その間にオレが死んじゃうかもしれないじゃん。 火事とか事故に巻き込まれるかもしれないし、 地震とか病気で死んじゃうかもしれないでしょ」 怒気が顔を出す。 「その間、絶対にそんなことが起こらないって言える?」 怒気がそちらを向いた。 (-252) 2021/09/20(Mon) 14:19:54 |
【秘】 9949 普川 尚久 → 7734 迷彩 リョウ 指を入れられればぴくりと反応し、意識して息を吐いた。快楽はないが感覚はある。 「僕はー……しんどくはなかったな。ちょっと息が苦しいことは あったけど、へいきなくらい、……んー…?」 躊躇いがちな手付きに少し首を捻る。広げて観察される程度はあると思っていたくらいだ。軽く頭を上げつつ振り返り、あなたの方に顔を向けた。 「……リョウちゃん、もう少し動かしてていいよ。 僕いたくされたくないの言うたけど、そんなわざと思いっきり でもなかったらー…ってくらいで言ってたからさ?」 「ちょっとくらい乱暴と言うか、気遣いすぎなくても、へいき」 「怒ることってないよ。失敗ってしてもこれはやり過ぎなんだを 学べていいし、失敗しないで上手に出来たらやったねだし。 痛くて続けられないとかになったら、ちゃんと言うしな」 目は泳いでいるが、声は落ち着いている。普川の視線がとっ散らかるのはいつものことだ。 「…ちなみに色んな人が多分気持ちいい前立腺は指を真っすぐ入れての先くらいのとこね、今なら下向き。こりこりしてるとこあったらたぶんそこ。僕はきもちくならんからないけど、他の人ならこうやって慣らす時に反応いいところ覚えていて、そこ目がけたりこすったりするように突いてあげたらいいんと違うかな」 むず痒くなったので知識の話に逃げた。鞄を抱き込み直す。 (-253) 2021/09/20(Mon) 14:58:09 |
【秘】 1117 闇谷 暁 → 7734 迷彩 リョウひゅ、と息を呑んだ。 貴方の剣幕に。向けられる感情に。 「……………、」 それ程に、貴方の決意は固い。 「知らないよ、何が起こるかなんて。 俺は……… お前が死ぬのが嫌だって言ってんだよ。 」争いは、同じ土俵の上でしか起こらない。 これまでは貴方を歳下だと扱っていたが 考えを改めた──そういう現れである。 「お前は親と離れた時、辛くなかったか? 悲しいと……会いたいと思わなかったか? 人が死ぬというのはな、迷彩、それと同じで悲しい事なんだ。 どんなに悪い奴を殺したって、そいつを愛している誰かを悲しめる事だ。」 貴方の気持ちを逆手に取ったような とても狡い言葉の使い方。 「だから……そんなに笑って言わないでくれ。 俺はお前が死んだら、辛くて、悲しい。 もっと遊べば良かった、もっと話せば良かったって! だから嫌だって言ってるんだよ! → (-254) 2021/09/20(Mon) 15:04:27 |
【秘】 1117 闇谷 暁 → 7734 迷彩 リョウはあ、と息を吐いて、 それから深呼吸。 「………まあ、 お前の思いを軽視した発言は これは本当に、俺が悪かった。」 頭を下げて、戻す。 「俺はお前を友人だと思っているし、 例え離れていても生きていてほしい……て、我儘だ。 お前の思いはよく分かった。 ただ、俺の思いも覚えていてくれ。 理解しろとは……言わないからさ。」 貴方の全てに責任を取れる訳でもないのに 身勝手にそんな事を言う。 それがどうした、とかぶりを振って、 「好き勝手言い合うのが友人だ、 喧嘩するのが友人だ、迷彩。 …………………お前は、そうは思わないか?」 (-255) 2021/09/20(Mon) 15:05:24 |
【秘】 7734 迷彩 リョウ → 9949 普川 尚久貴方の言葉ひとつひとつに相槌を挟み、顔色を伺う。 もしもこの少年が誰にも抱かれたことが無ければ、きっと貴方の想像通りになっただろう。 自分の経験を通して母親が味わった苦しみを少し知った。だからこそ、やっと得た共感だ。 「わかった。 ……なんかなおひー、母さんみたい。 母さんも同じようなこと言ってた。全然怒らなかったなあ……」 情緒の無いことを語りながら、指の動きを少し大きくした。 性知識の話を聞けば、つい最近の経験を思い出す。 「あ〜、確かアキちゃんも腹側?触ってたかも」 意識すれば、感触の違う部分を見つけた。 数度撫でて位置を確認する。 自分の陰茎なら入りそうだと判断し、指をそっと抜く。 自身を何度か擦り、慰め、勃たせてから避妊具に手を伸ばす。 「……」 「……ちょっと待ってて?」 開封したものの、その後に手間取った。 (-258) 2021/09/20(Mon) 15:38:03 |
【秘】 8435 黒塚 彰人 → 7734 迷彩 リョウ 「そうか」とまた平坦に答える。それは紛れもなく、たわいのない会話だった。 痛むと表した身を起こす彼に、まだ休んでいろ、と。そんな旨のことを言わんと口を開いて―― 「――、ぁ、?」 不意に触れ合う身体。 撫でられる背。 労り。温もり。優しさ。思いやり。同情。道徳心。ぶわりと鳥肌が立つ。 はくり。呼吸? 明滅。不理解。頭の奥が痺れる。眩む。 喘ぐように息を吸って、吸って、少年の肩に手をかける。 「…………、――」 薄い肩。白髪。無邪気な声。体つきも体温も、何もかもが他人のそれでしかない。その中に、混じって薄まった、けれど確かに慣れた香りが混じる。引き剥がそうと伸ばした腕が意思に反して、小さな身体を抱き込んだ。 首筋に顔を埋める。制服の襟が撓んで、皺が増える。 暫くの間、そうやって。男は口を閉ざして、ただじっと、少年のことを腕の中に閉じ込めていた。 冷えたレンズがこちらを見ている。 想像するのは、小さな少年を抱きすくめる己の姿がどこかのモニターに映し出される様。 今の俺には何点がつけられたのだろう。 あと何点で、人間になれるのだろう。 (-259) 2021/09/20(Mon) 15:54:55 |
【秘】 7734 迷彩 リョウ → 1117 闇谷 暁怒りを露にした眼がぎょろりと動く。 「……人が死ぬのが悲しいなら、オレはどうすればいいんだよ」 これまで得た贈り物が、全て誰かの悲しみで出来ている? これまで得た思い出が、全て誰かの苦しみの上に成り立っている? そんなこと。そんな、酷いこと。 自分と母の全てを否定すること、なんて。 考えたくもない。 「オレが死ぬのが嫌なら、オレのことどうにかしてよ」 「できないんでしょ。 大人がいっぱい調べたけど、ダメって言われたもん」 「できないのに、友達とか、 勝手なッ、 ……こと、 」声は次第に震えていく。とうとう目から涙が零れ始めた。 貴方の言う事全てが理解できないわけではない。 そう思われることは嬉しい。 けれど。 母と過ごした十数年と、貴方との数ヶ月は、 天秤にすら載せられなかった。 (-260) 2021/09/20(Mon) 16:02:44 |
迷彩 リョウは、とうとう声を出して泣いた。 (a62) 2021/09/20(Mon) 16:05:55 |
【秘】 7734 迷彩 リョウ → 8435 黒塚 彰人「……。」 抱き締められるのは好きだ。 同じ時間を過ごせる。同じ温もりを分け合える。 貴方から離されない限り、こちらから離れることはない。 友人としての距離感など知らない。 親子としての、それも狂う程に真っ直ぐな親子の距離感しか知らない。 これが少年にとっての適切な距離だった。 自分よりもずっと広い胸に額を擦り付ける。 目を閉じる。 知らない体温をひとつ嗅ぐと、ぽつり、くぐもった声で問いかけた。 「なー……アキちゃん、ここ出たらどうすんの」 話を聞く限り、帰る場所があるとも思えない。 それ故に出た、素直な疑問だった。 「ていうか、ちゃんと企画に参加してるのも意外だし。 何か欲しいものでもあんの?」 貴方が何かを欲する姿があまり想像できない。 同室故に他の子供とは接する時間が長かったが、 貴方は口数も表情も少なかったから。 (-264) 2021/09/20(Mon) 16:32:20 |
【秘】 9949 普川 尚久 → 7734 迷彩 リョウ「母さんなあ、かあさん……母さんはいい人よな。 僕もこれは母さんから教わって、…………」 普川は話しかけられて、何も返さない人間ではなかった。彼自身の機嫌によって応対は変わるが、場の雰囲気はほとんど気にしない。 「 ……こんなとこに長いこと居て、顔向けはできないけど、 全部話して怒りはしないんだろうなあ、あの人 」鞄を抱き直して呟いた。奥に触れられ、いくらか身じろぐ。指を抜かれる時には息を止めていた。異物感はあるが不快とまではならない程度の感覚には慣れたものだ。 一呼吸置いて、手間取るあなたの方をまた向いただろう。 「待つのはいいけど……大丈夫?」 ちゃんとつけられそう? (-266) 2021/09/20(Mon) 17:13:07 |
【秘】 8435 黒塚 彰人 → 7734 迷彩 リョウ 欲しいもの。問われ、口を開く。 黒塚は不愛想ではあるが、凡そ律儀に言葉を返す。これまでもそうだったように。 「……あるよ」 少年の頭に手を添え、軽く自身の胸元に押し付け。彼の視界の外で口にする。 切実な瞳を、カメラだけが捉えている。 「お前こそ、あるのか。欲しいものは。 ここを出てどうする?」 腕の力を緩め、見下ろして。 そっくりそのまま、同じ問いを返した。 男もまた、これ程までに近くにある少年のことを知らずにいる。 (-267) 2021/09/20(Mon) 17:24:55 |
【秘】 7734 迷彩 リョウ → 9949 普川 尚久「やっぱ母は強しってやつ?スゲーよな、ほんと」 何度も見たことはあるはずなのに、実際に行うとなると難しい。 暫くして、なんとか付けることができた。鍛錬あるのみだ。 「は〜……お待たせ。ムズいね、これ」 貴方の背中に少年の体温が近付く。 おずおずと、緩く腰を抱いた。 手探りで行っているのがわかりやすい。 こんな状況であっても、意地や虚勢を張ることはしないようだ。 「……いい?」 貴方の横顔を背後から覗き込もうとしながら、小さく尋ねた。 (-269) 2021/09/20(Mon) 17:31:24 |
【秘】 7734 迷彩 リョウ → 8435 黒塚 彰人「あるよ、そりゃ勿論。 早く外に出て、夢を叶えるんだ」 押し付けられれば、素直に応じた。 視界は貴方で覆われている。 ……どんな面持ちで、どこを見ているのだろう。 「大人はみんな反対するし、誰かに言うなって言うけど」 「納得できない」 そう零せば、拗ねたように胸元に顔を埋めた。 「母さんと同じになりたいだけなのに」 母親と離されてから、何をすれば良いのか、どう生きていけばいいのか、全てがわからなくなった。 生まれて初めて味わう孤独に耐え切れず、物や周囲の人間に八つ当たりを繰り返した。 そんな中。 一年前、とある報せが入ったのだ。 それからは見える景色が変わった。 自分の望みを叶える方法を、視界に捉えることができた。 (-270) 2021/09/20(Mon) 17:40:56 |
【秘】 1117 闇谷 暁 → 7734 迷彩 リョウ「友人は好き勝手するものだと言っただろ。」 貴方が振り解こうとしたとしても 頑なに貴方を離そうとはしないだろう。 「辛いな。」 辛かったね、ではなく。 貴方が涙を流す理由は、傷は、 きっと今も痛み続けているだろうから。 「大人が調べたって何をだ、 何も分からんぞ。」 こんな小さな体に、心に、 どれだけの負担が掛けられて生きてきたのだろう。 「分からんから、話してくれ。 お前の速度で、気分で、話したい事だけで良い。 お前の事が知りたいよ。」 悲しみと、苦しみと同時に 同じ分だけ喜びと、希望がある事を 貴方に教えてあげられたら良いのに。 (-274) 2021/09/20(Mon) 18:39:21 |
【秘】 9949 普川 尚久 → 7734 迷彩 リョウ そうね。ほんの短い言葉で同意していた。母のことは、多分尊敬していたように思う。ぼんやりとそんな事を考えた。 覗き込もうとしているのに気付けば、そのまま上半身を捻る。黒と朽葉とが一瞬だけかち合った。意地と虚勢張りの塊が怠惰をプレイしているのが普川であるが、悪い気分でなさそうに見えたのはきっとそれらのどれもが理由ではないだろう。 「……どうぞ?」 片手を臀部にやり、穴を広げるようにして、そう言った。 (-283) 2021/09/20(Mon) 19:25:00 |
【秘】 8435 黒塚 彰人 → 7734 迷彩 リョウ「『同じ』、か」 ぼそりと呟く。 分かち合い、混じる体温。伝わる鼓動。時おり重なっては離れる呼吸音。違いばかりが際立って、齎されるのは不快感ばかり。 けれど引き剝がす動作も億劫で、抱えたままずりずりと移動し、ヘッドボードに背を預ける。 「で? どうなりたいんだ」 ぼんやりと中空を眺めて問う。視界の端、小さな白い頭が映っている。 胸元で零された、少年の望み。それを耳にして、ようやく。 少しだけ……ほんの少しだけ、己と。腕の中のものが、似た生き物であるかのような錯覚を覚えた。 ――何を以て同じというのか。好きだから、そうなりたいのか? ようやく、興味を抱けたような気がする。……これは今、どんな景色を描いているのだろう。 (-289) 2021/09/20(Mon) 20:40:28 |
【秘】 7734 迷彩 リョウ → 1117 闇谷 暁抱擁には僅かな抵抗を見せるが、すぐに大人しくなる。 甘えることに抵抗が無いらしく、終いには貴方の肩を涙で濡らした。 「……わ、わかん、ない。で、でも、オレの異能は、良くな、いって」 しゃくり上げながら、自身が理解している範囲のことを話していく。 曰く。 異能か病かさえ不明であること。 どちらにせよ、詳細が現代の技術では解明できないこと。 維持に大きな費用がかかること。 ……少年の母親が身体を売っていた理由は、誰が見ても明らかだ。 「母さ、ん……ぉ、オレの、ためにッ、……頑張った、だけ、なのに! なんでッ、なんっ、で……!」 (-291) 2021/09/20(Mon) 20:49:07 |