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【秘】 花で語るは ソニー → 鳥葬 コルヴォ喩い上っ面ばかりの言葉であったとして、それさえ繕わない言葉を吐く必要もない。 男は組織で得た役割上、他者に融和して協調性を示し、良き隣人として振る舞うに長けていた。 他人と社会に望まれる態度を振る舞うことの出来ない人間に裏稼業なんてのは出来ない。 人間誰しも己の思考は外に出す時に糊塗するもの。その裏を探り、突く方が野暮だ。 街の潮風に簡単にかき消される程度の、生花のみずみずしさを伴った香り。 身振り手振りの多い話しぶりのたびに、季節を思わせる蜜の匂いが柔らかく風に乗った。 蹴り転がされても海に落ちないくらいの位置では在りつつ、海面を見下ろして眺むる姿は、 素性はどうあれ男が普段何と戯れているかを思わせるには、十分だった。 見上げた先の表情に曲がりなりにも変化があったなら、 男はそれが形ばかりのものであるにも関わらず、満足そうに笑って返した。 こちらは目を細めいっぱいに口を引き伸ばし、文字通りの満面の笑みだ。 「それなら、多少はご用向も聞けるかもね。オレは表の通りで花屋をやってるんだ。 ああもちろんオレの店じゃないよ、従業員ってこと。 ソニーだよ。ソニー・アモリーノ。名前教えてくれて嬉しいな。お近づきになりたかったから。 賑やかな時でも厳かな時でも、いつでもウチの店にご用命ください!」 相手の素性は明確に知っているわけではない。 影のある振る舞いから、市井や祭りに足を運ぶような人間ではなさそうだとはわかるかもしれないが。 それでも、構わない。今出会った、今目の前にあるものを踊りに誘うように。 立ち上がり、握手を求める手はやっぱり、生花の濡れた匂いがする。 (-107) 2022/08/13(Sat) 14:30:00 |
【秘】 花で語るは ソニー → 風任せ マウロ少し眠たそうな垂れ目は相手の顔を見て、二、三秒。 まるでさも、相手の面相に目を瞠ったみたいにいっそうに愛想をよくする。 それこそ改めて見初めたみたいに、ニコニコと笑いながら言葉を続ける。 「そう? 結構面白いと思うけどな。ルール無用の競馬レースだって。 十頭が一度に並んで、騎手への妨害もアリの一斉競争、 前回は騎手が落馬したまま一位を勝ち取ったチームがあったらしいよ」 実際の年の頃自体は相手とそう大きく変わるわけではないが、表情の幼さは一層男を若く見せた。 光の当たり具合によってはハイティーンと見込んでしまうくらいには、あどけない。 悪く言えばつまるところ、落ち着いたところが少しもないように見えるということだが。 さっさと先を急ぐ相手を追うように、背の低い男は後に追い縋る。脚の長さの違いを埋めるのは大変だ。 「ちょうど誘ってた相手にフラれてすっぽかされたところでさ。 お兄さんさえ良ければ付き合ってほしいんだけど、どう、ダメ? ノッてくれるんだったら今晩呑んだぶんは全部奢っちゃってもいいけどな〜」 ダメでもともと、あれこれとオトクな情報を絡めて隣に並ぼうとする。 撒こうとすれば撒けてしまえそうにも思えるが、あともうちょっとだけは食い下がりたいようだ。 (-108) 2022/08/13(Sat) 14:53:53 |
【秘】 花で語るは ソニー → デッドヘッド ヴェネリオ――……結局その日の夜に店の前を訪れた男は、 花束を握りしめ、店の扉を何人もが出入りをして、 店の明かりが消え、店員が片付けも済ませて、 追い払われて尚、扉の横に座り続けて、街の明かりが一つずつ消える。 日が暮れても尾を引いていた祭りの気配が、月の落ちるごとに薄くなって、 朝日が地平線の底に見え始め、空がうっすらと白んでくるまで。 ずっと、ずっと。誰かを待っていた。 街の半分を敷く顔役、彼が舞台から降ろされてしまって、 今や誰に次の銃口が向くかもわからなくなった、ある日のことだった。 (-110) 2022/08/13(Sat) 15:51:41 |
【秘】 花で語るは ソニー → デッドヘッド ヴェネリオ/* 強い筋肉の描き方です。 一応ご確認したいのですが、今後別日にてヴェネリオさんに会いに行くこと自体は、 キャラクターおよびプレイヤーとして問題のないものでしょうか? 何かしらの懸念であったりご都合よろしくないようであれば、 こちらあまりしつこく話しかけるのは控えようかと考えております! あまり無理せず、正直ベースでご回答いただければ幸いです……! (-111) 2022/08/13(Sat) 15:53:47 |
【秘】 銀の弾丸 リカルド → 花で語るは ソニーそれは、バーを出て歩いていた時だっただろう。 不意に後ろから近づいてくる気配を感じて振り返った。 殺意などは何もなく、特別な気配みたいなものもなかったから誰かと思ったが、顔が見えればそれがすぐに誰かなんていうのはわかるもので。 ――これは、花屋の方か。 花屋の貴方が気さくな少年のような男であることは調べてわかっているが、実際に見るとまた趣が違う。 普段の、マフィアとしての顔しか実際には見たことがなかったから、違和感がすごいのだ。 「な……っ、あぁ。君は、花屋の…… このあたりに来たのは初めてなんだが……思った以上に賑わっていて驚いた」 とっさのことではあるが、若干の苦笑いで応対し、貴方の出方をじっくりと見ている。 何せここには第三者の人間は周りに大勢いるとはいえ、部下を連れ歩いていないのだから。 「時間は……まぁ、なくもないが……?」 吉と出るか凶と出るか。 それでもきっと、こうして互いに顔を合わせに来たということは何かあるのだ。 そんな風に察すれば、行くしかない。 ふぅ、と一つ息を吐いて、それから困ったなと苦笑いのまま、あなたの後を着いていくだろう。 (-116) 2022/08/13(Sat) 17:22:16 |
【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → 花で語るは ソニー/* 連絡ありがとうございます! 別日に会いに来るのロールはキャラクター、PL共に問題ありません。 また役職は確定した死を取り扱うものでもなく、これから行う不穏は全てRPの要素になります。 この先、流れにもよりますが幹部として武器を向けるロールをする可能性があります。 PLは死亡または負傷目的ではありませんが、キャラクターは害意を持つRPを致します。確定の回避ロール及び対処は幾らでも可能ですので何か不都合がありましたら避けるか、連絡をしてくださると幸いです。 (-119) 2022/08/13(Sat) 17:35:11 |
【秘】 花で語るは ソニー → 銀の弾丸 リカルド振り返った際に垣間見えた動揺を見てとれば、少しだけ可笑しそうにした気配もあった。 けれどそれだって不自然なものじゃない、取り繕うさまを至って自然に見て取った感想。 まるで市井の人間と同じ目線に立ったことがないかのようだ。 「初めて地上に下りてきた? 下界を案内しましょうか、御使様。 なんてね、普段だったらもう……小指の先ぶんくらいは穏やかだよ。 今は祭りだから安全な範囲が広がってる、ようにみえるんじゃないかな」 やや末尾に含みをもたせるのは、自分たちにとってはそうではないことをお互いわかっているから。 件の下手人についてお互いどれだけ掴んでいるかはまだわからないつもりでも、 "彼"の逝去が自分たちのみならず、民間をどれだけ危険に晒すものかも理解しているからだろう。 本当は安全な場所なんてない、いつもよりも、ずっと。 「だったらさ、オレがちょっと見繕ってあげようか。 人の波にしっかり紛れられる服装、知っておきたいんじゃない? もう祭りの様子は見に来ないってなら関係ないかもしれないけどさ」 発した物言いそのものは、突拍子なく感じたかもしれない。 男の方だって相手が今まであちこちで言われた言葉を聞いたわけではなく、 ただただ今見た所感だけの話だったはずだ。或いはどこか遠くから姿だけ見かけたのかもしれないけれど。 とにかく言葉巧みに言いくるめて、貴方が普段入るよりかは品格もずいぶん違う紳士服の店に入る。 もう閉まりかけの店は多少顔なじみなのか、ちょっと小言を言う以上には止めはしなかった。 「急にラフな格好しろって言われたって無理でしょ。 でも人目に一番つく上だけでもカジュアルに替えたら、ずいぶん印象変わると思うよ。 そのジャケットを羽織ってもいいような色だと、白とか浅めの色のポロシャツとかどう?」 (-132) 2022/08/13(Sat) 19:04:00 |
【秘】 花で語るは ソニー → デッドヘッド ヴェネリオ/* 了解しました! ご説明いただいた事項について、こちらは一切問題ありません。 こちら割と押せ押せで運ばせていただいていたので、 一度確認したほうがいいかな……と思いご連絡したものとなります。 お時間・お手間いただきましたが、改めてよろしくお願いいたします。 (-133) 2022/08/13(Sat) 19:06:56 |
【秘】 花で語るは ソニー → 情報屋 ロッシ街行く人間、人混みですれ違うものの歩容。 ひとつひとつの中から、誰に目をつけるべきかを選別する。 されど相手がどんな人間であるのか、疑いだけで引き金を引くことは出来ない。 だから、狙いを定めるのはまずその人間がどういうことをする立場にあるのか、 己でも情報として確実に握れている相手だ。 本当は、探すべきはソレではないのを知っている。 自分が追いかけるべきは、仇か或いはそれを討った第三者であるのに。 何に対して解消されないわだかまりをぶつけるべきなのか、わからないでいる。 覚えた顔、覚えた声。歩む背中を追うように、彼の姿を追っていく。 /* お疲れ様です。樹木子です。 セットしている役職行動についての連絡に参りました。 2日目夜の監視対象に、『マウロ』をセットしております。 不都合等々ありましたらご連絡ください。 お手数ですが、よろしくお願いいたします。 (-135) 2022/08/13(Sat) 19:31:00 |
【秘】 鳥葬 コルヴォ → 花で語るは ソニー愛想のない男は、人様の為の言葉を持たない。 けれど、決して自分や所属の不利益になるような事はしない。 それさえ同じ相手となら、関係は少なくとも悪化する事は無い。 ぱたぱたと忙しなく動く手振りや表情を随分と下に見遣って、 花の綻ぶような笑顔にはやはり何処か荒んだ笑みを返した。 親切に視線を合わせる為に腰を折りこそしないが、 あなたが不用意な事さえしなければ、海に蹴り落とす事は無い。 陰気な男からは、今は不吉さを感じさせるような臭いはしない。 柔らかな生花と対照的な、何処か退廃的な煙草の臭いだけだ。 「ソニー・アモリーノ。良い名前ですね、花屋のソニー。」 「俺は死んだ奴を悼みはするが、花には疎くてね。 選ぶ時はいつも店員に任せきりだ。 あんたが今みたいに親切に対応してくれるんなら、 そのうち顔を出す事にしますよ。」 ただの花屋として握手を求めるなら、 それに応えないのは、それこそ無用な波風を立てるというもの。 けれど無闇矢鱈と勘繰るような事をしないだけであって、 その実まるきり信用し切る事もできはしないという事は 恐らくはきっと、お互い様というものだろう。 何処まで本気かわからない言葉を返し、こちらも手を差し出す。 黒くそれなりに厚みのある手袋に覆われた手は、 互いに害を及ぼさない距離を保った今の関係を表すようだった。 (-137) 2022/08/13(Sat) 20:23:21 |
【秘】 蜉蝣 アベラルド → 花で語るは ソニー貴方の勤める花屋の店先。 今日も変わらず、いつも通りの時間に来た男はショーウィンドウに並ぶ花々を眺めていた。 飽きもせずにこうやって足を運んで決まって一輪だけ買っていくなんて客、店員に顔を覚えられているに違いない。 勿論貴方はこの男を知っているだろうが、貴方が同じファミリーの人間でなかったとしても、きっとそうだ。 今この店内にあなたの姿はあるだろうか。 どうあれ、アベラルドは店員に──店員の姿は見えていないので、おそらく店員がいる方へ向けて──「すみません」、と声を掛ける。 目当ての花を見つけたようで、それを一輪、取ってもらおうと。 (-144) 2022/08/13(Sat) 21:02:30 |
【秘】 情報屋 ロッシ → 花で語るは ソニー/* 御機嫌よう、運営です! え? これ独り言ソロールとかに埋まっていていいやつじゃん。 秘話開いてびっくりしちゃったテンション上がる〜〜〜〜↑↑↑ 合理性だけで動けないよな人間。いとしいね…! 中身が出ていますがそれはさておきまして。 はいな確認しました、セット先問題ありません。 このまま日付変更をお待ちください〜Ciao! (-146) 2022/08/13(Sat) 21:13:31 |
【秘】 銀の弾丸 リカルド → 花で語るは ソニー「俺を天使扱いしないでくれないか……」 板につきすぎている眉間のシワを深くしながら、大きなため息を吐いた。 マフィアの男をそのように形容する者なぞ他に居ないぞと思いながらも、それを口にすることはない。 「安全など……普段からあってないようなものだろう。 この国に……悪い人間が居る限りは、な」 それが自分たち自身の事であるなんて、言わずともわかるだろう。 しかしマキアートといい、この男といい。 どうしてこんな街中で、俺に話しかけてくる度胸があるのか、自分には全く理解ができない。 アルバの人間は全員頭に花が咲いているのか、それともなにか思惑があるのか。 この男に関しては後者であることを願いながら、あなたの提案にしぶしぶながらも頷く。 「確かにそれは今知りたい切実なことではあるがな。 …………。わかった……じゃあ、お前に見立ててもらうとしよう」 入ったことがないような一般的な紳士服の店に入り、あたりを見回した。 これはつい癖のようなもので、逃走経路の確認だったり、隠れている者がいないかだったり、そういう物をさっと確認しているだけのものだ。 見立ての服も、言われていることは確かにごもっともなことで。 急に街で遊んでいる若者のような格好をしろと言われても抵抗感しかなくて、「あぁ」と相づちをうって選ばれる服を代わる代わる見ていく。 「なるほど。ポロシャツであれば確かに少しはカジュアルに見えるか」 クールビズなんて言って着ている人も多いから、それくらいなら直ぐにでも着れそうだと頷いた。 (-168) 2022/08/13(Sat) 23:13:54 |
【秘】 風任せ マウロ → 花で語るは ソニー「へえ」 本当に興味がなかったから。 そもそも聖母に感謝するような人生を歩んでいないものだから、この祭りに興味を持ったことがない。 周りが浮かれている日だと、その騒がしさに機嫌を悪くしたことこそ多かったのだけれど。 「そりゃあ」 「面白そうだ。ルール無用のレースなんざ、なかなか見れるようなもんじゃない。 酒の肴には持ってこいだろうな」 知らなかったから、君のその説明で少しばかり興味を持ったようで。 どうせ酒を飲むのであれば、レースを見ながらでも構いやしないだろう。 気を紛らわすにはちょうど良いに違いない。 つまるところ。 マウロは君の提案を利用しようというわけだ。 足を止めて、君の方を振り返る。険しかった表情は、少しばかり和らいでいた。 新しい煙草を懐から取り出して、火を点ける。そうしたのなら、君が手に持っているビール瓶の一つに手をのばすのだろう。 「その酒が無駄になるくらいなら付き合ってやる。 その代わり、誘ったからには退屈させてくれるなよ」 (-198) 2022/08/14(Sun) 1:32:32 |
【秘】 害のない毒 マキアート → 花で語るは ソニーストライプシャツを肘まで下ろし、器用に後ろ手で外して。 肩筋に触れる啄むような唇の感触がくすぐったく、 ただそれが急かされたと感じたのか流れるようにインナーもたくしあげて。 そうして剥き出しになるのは、一見は荒事に対応するために絞られた筋肉質な身体だが、やはり健康的な肉付きが男らしく筋張ったそれを彩っており。ただ、決して少なくない古傷や、色濃く染みついた斑点が決して平穏ではいられない暮らしを物語っていた。 「全く、調子がいいんだから…… 果たしてそれは“どっち”に対するお礼なんだ?」 器用に衣類をテーブルまで投げて、改めてくっついた人肌が愛おしく、互いの昂る情欲を満たしてあげるために一度腰を持ち上げる。着衣も殆どなくなり、身を包むのは力強く膨らんだ脹脛を押し付けるソックスと、秘所を隠すどころか主張させるばかりの下着のみ。 顔を向き合わせて、今度は股の間に尻を下ろすようにして座る。勃ちあがった自分のそれが下腹なりに擦れたら、貪りたくてもっと押し付けるみたいに。 「優しい相手にメチャクチャに、なんて頼むキミは、 存外意地悪なんだなと改めて思うよ」 とはいえ幾度となく好き放題してきた相手を今は自由にしてもいい、となれば、口では乗り気なわけじゃなそうなことを言いつつも、どうしても湧き立つものはあるもの。それが後を引かない感情ならば猶更。 背もたれに手を乗せ、出来の悪い駄犬のような、甘え上手な表情で見下ろして。 鼻先を近づけて顔を斜めにし、慈しむようなbacioを。 せっかくの熱が冷めてしまわぬように、そのままよく手入れされ滑らかな手の平をシャツとズボンの隙間に差し込み。今度はそちらの衣服に手をかけていこうとするだろう。 (-216) 2022/08/14(Sun) 9:06:08 |
【秘】 花で語るは ソニー → 鳥葬 コルヴォ「そう? 嬉しいな。これだけが両親からの贈り物でさ。 小さい時に預けられて以来孤児院育ちでね、あとはまあ花は今でも送られてるけれど。 ああ、別にアレコレ気持ちがあるわけじゃないから、気にしないで」 名前についてコメントがあったなら少し誇らしげにはする。 本人が言う通り、他人が想像するほどには己の出自を気にしているわけではないのだろう。 己の口にしたことについて、影のある振る舞いをするふうではない。 「コルヴォが相手だったなら、普段よりもおまけにサービスするかも。 コレ、店の場所。できればほかの花屋に浮気しないでほしいなあ、なんて。 ああでも、そんなに用のある仕事だとかなのかな。墓守とか?」 先の物言いだと個人的な用向きのためであるようにも聞こえなくもないが、 どうにもなんとなくそれでは収まらないような気がして、改めて尋ねる。 互いがどんな人物であるのか、知らないのだから仕方がない。 応じられた手を両手で掴むようにしてぎゅうと握って、軽く引く。 姿勢のわずかに崩れたところを狙うの自体は不自然な振る舞いであったとしても、 頬同士を寄せて挨拶とするのはこの国では珍しいことではない。 だから、頭の位置をずらして寄せようとする男の仕草は多少馴れ馴れしくとも変なものではない。 それを受け入れるだけの姿勢や好意というのは、触れ合うのを厭うような相手にはあるものかな。 (-231) 2022/08/14(Sun) 12:00:14 |
【秘】 花で語るは ソニー → 蜉蝣 アベラルド喫茶店やデリカテッセンと違って、ひっきりなしに人が訪れるわけではない。 街の様子や評判のおかげでそれなりに繁盛はしているものの、 電話で品を予約して、受け取りの時だけ見せに来る、なんて人間も少なくない。 扉に着けられたチャイムが音を立てて来客を報せ、そういえば、なんて時計を見る。 バックヤードから顔を出した男はエプロンを着けたまま、カウンターを通って。 見知った相手の顔を確認したなら、不安通りの気さくな笑みを返した。 「いつもありがとうございます。この花でよろしいですか? どの枝をお取りしましょうか」 この季節の花であれば、ゼラニウムやジャスミン、ブーゲンビリアにつるバラ。 ラナンキュラスやエンジェルトランペットなどもこの季節には合うだろう。 剪定鋏を片手に、相手が指した花の展示に手を添える。 (-233) 2022/08/14(Sun) 12:34:27 |
【秘】 花で語るは ソニー → 銀の弾丸 リカルド「冗談だよ、でも生まれた時から宮殿暮らしなわけじゃないでしょ。 祭りに参加したりするのは、はじめて?」 何気ない、そう聞こえるようにイントネーションを抑えた言葉。 果たしてどれだけ相手のことを調べているのか、そうでなくとも例えば上層の血縁ではないとか、 順当に功績を積み上げて今の立場にあるというのは、ある程度情報を仕入れていればわかることか。 何も相手の出自の如何まで、相手のファミリーの中で噂される以上には知らない筈だ。 「急にデニムのパンツ履いて足元スニーカーにして……なんてやったら動きづらいでしょ。 人が多いから、目の行かないところまで変える必要はないし。 少し体裁整えておきたい場所に行くなら、祭りから離れたらジャケット羽織ったらいいよ」 白からアイボリー、ジャケットに色相の近い青のデニム生地のまでぱっと当ててみたりする。 相手の方が背が高いぶん、宛てがうのにも手を上げ下げして、ちょっとした運動だ。 あくまで目の前で店のものを、なおかつ相手も選ぶ権利のあるものを手に取っているのだから、 何かしら仕込みをしている……とは考えづらい、と思う。 「気に入ったのあったら、着てみたら? 肩の動かしやすさとか色々あるでしょ。 お兄さんは顔立ちがいいから、何でも似合わないってことはなさそうだけどさ」 何枚か持たせて、評価の渋かったものは元の棚に戻して店員に任せたり。 試さずに買うのもなんだから、と試着室の方に背中を押し出す。 ふつうだったら容易に接させはしないだろうけど、それとして。 もし進言のままに試着室に入るのであれば、ひょいと。その後ろからついてくる。 口元に人差し指を当て、"Shh"と合図までご丁寧にして、だ。 (-238) 2022/08/14(Sun) 13:40:51 |
【秘】 蜉蝣 アベラルド → 花で語るは ソニー「ああ、居た。よかった」 「この枝をお願いします。咲き方が愛らしい」 奥から来たあなたを見れば、手を挙げて挨拶をした。 仕事帰りだからアジトに居る時と違い軽装だ。髪も青いゴムで一つに括っている。柔らかい笑みも、表向きのものだった。 そう言って指すのは白いジャスミンの一枝。 ラッピングもお願いします、と一言添えて。 「……どこもかしこも賑やかですね。 花を買う人も、いつもより多いんじゃないですか」 「俺の店もいつもより忙しくて。普段通りの時間に来られてよかったです」 この男が外で裏の話をする事は殆ど無い。 だから今日も、いつも通りの世間話だ。 (-241) 2022/08/14(Sun) 14:01:58 |
【秘】 花で語るは ソニー → 風任せ マウロ「今じゃ祭りなんて体裁のいい悪ふざけみたいなモンだよ、 カミサマがヘルメットと手綱だけ、鞍もつけない馬に乗ってヤバいレースをするのを、 大手を振って歓迎して祝福してくれるわけないんだから。 でもオレはそういうの好きだね。お兄さんも好き?」 盛事や典礼に関わる人間が聞いたら卒倒しそうな話だ。 少しの無礼も気にしないのは初対面の相手だからか、相手のノリを見極めたからか。 何にせよ、相手が乗り気の姿勢を見せたならば男の顔はいっそう喜色に満ちた。 レースを見下ろせる道まで案内する。遠景のレース場は街の建物とほとんど面していて、 誰でも入れる観戦席もあれど、高いところから建物の上から見下ろす人もあれば、 馬の走るドーナツ状の道の真ん中に作られた席も人がひしめき合う。 ビール瓶を一つ渡す、封はきちんとされている。若者なら飲み慣れたモレッティだ。 レース場を加工観戦席の近くまで相手を連れて行って、今から走り出す様子の馬を指す。 「ホラアレ、あそこの騎手が持ってる鞭。アレは他の騎手や馬に向けてもいいんだぜ。 他の騎馬にタックルしてもOKなんての、F1より治安悪ぃ。 どうせレースを見るんだったら賭けでもしようか? どの馬が勝ち抜くのかさ。 何を賭けるかはソッチが決めていいよ」 (-243) 2022/08/14(Sun) 14:55:37 |
【秘】 銀の弾丸 リカルド → 花で語るは ソニー「昔は孤児だったからな、院の外に出ることは殆どなかった」 今でこそ金回りは良いが、当時からすると逆にこのような店や祭は敷居が高かった。 医者の家に養子で入ってからは教養を身につけるための勉強漬けだったし、急にいい服を着せられたから、何分中間、普通を知らない。 家出をしたあとは直ぐにノッテに拾われて、そこからは死にものぐるいであったから、青春らしい青春を経験したことはない。 「それでも一番、普通に遊べたのは孤児院に居た頃だったかもしれないな」 幼馴染の手を引いて、夢を語ったりしたあの頃が懐かしい。 デニムを身体に当てられ、その新鮮さに「ほぉ」と相槌を打ち色々な服を代わる代わる見せられた。 余りこだわったことはなかったが、服の合わせ次第で十分に上品に見えることを初めて知っただろう。 「随分軽い生地だな……。 試着、ここで着替えるのか……?」 一瞬迷いを見せたが、ここに見張りなどはどうやら居ないらしい。 とはいえ、試着室は他の目のない狭い場所。 無防備に服を脱ぐのはいかがなものか。 いや……銃は肌見放さず持っている。 このような場所で騒ぎを起こすのは互いにとって本望ではあるまい。 そう思えば一言「わかった」と諦めた様子で頷き、試着室へ入る。 一緒に入ってくるのがみえると「おい!」と声を上げかけたが、その寸前で飲み込んだ。 (-249) 2022/08/14(Sun) 17:15:03 |
【秘】 鳥葬 コルヴォ → 花で語るは ソニー/* Ciao!ボスの飼い猫の妹の息子です。 12:00:14に頂いた秘話について、仕事中の名前でお呼び頂いているのですが 文脈的に恐らくミスかな?と思いますので、 その場合はそっと脳内補完をして返信しようと思います。 表記とまったく違う偽名を名乗るなんぞという 死ぬほどややこしい事をしていてすみません…… お忙しい中お手数お掛けしますが、念のため確認をとご連絡させて頂きました。 (-250) 2022/08/14(Sun) 17:31:32 |
【秘】 鳥葬 コルヴォ → 花で語るは ソニー/* エッチなことを!!??!!?!? わかりました。(受けられるとは言っていない) ご連絡ありがとうございます、これより返信に移ります… (-252) 2022/08/14(Sun) 17:36:37 |
【秘】 花で語るは ソニー → 害のない毒 マキアート唾液を含ませてぬるついた舌は背筋を伝い、傷のふちをなぞるように辿る。 首を伸ばせば届く端っこまで耳朶を食んで続きを催促するよう。 何もせず与えられるばかりを好むわけじゃない、むしろ触れるほうがずっと好きだ。 だからこそ、魅惑的に見える相手を何もしないまま待つのが堪えて、こうして求めているのだろう。 背中越しの体温の主は興奮を覚えていると、示すように時々腰が揺れて門渡りを刺激する。 「オレ、我侭言うの好きなんだ。応えてくれるの、嬉しいから…… カフェはいい匂いがする。ちゃんと手入れしてる、匂い」 眉は下がり、蕩けるように見上げる。遊びでもこうして触れ合わせられるのは特別なことだ。 それが身持ちの固い人間の言う意味よりもずっと浅い意味であったとしても、 肌を寄せる喜びを分かち合えるのは、全く誰でもかまわないというのとは、少し違う。 こちらを向いた顔を見上げて、顎下に舌を這わせて深く息を吐く。 触れ合った唇は内側の粘膜を啄むように合わせて、ぴちりと水音を交換する。 どちらのものともわからないくらい混ざりあえば、次第に丸く甘い味の錯覚を覚えた。 「ン、もっと」 せがむ声を朱色の間に流し込んで、絡み合うほどではないくらいに舌先を送り込む。 唇の柔さをなじませるくらいの浅さで、誘って続きを乞うくらいのもの。 相手が脱がせやすいように袖口を浮かせたり椅子の座り方を変えたりして、労を減らすのも惜しまない。 段々と、あたたまった肌が密着し合う箇所が増える。 乾いて感じないくらいに薄うく汗をかいた皮膚がよけいに、性的なものを連想させて息を呑んだ。 (-262) 2022/08/14(Sun) 19:55:53 |
【秘】 花で語るは ソニー → 小夜啼鳥 ビアンカ/+ お疲れ様です。 >>21の白茶、二日目が終了しそうなのでこのままやりとり中止で大丈夫です。 おそらくログに紛れて気づかなかったのだと思うのですが、 後で気づくとショックかなと思い連絡しました、またの機会がありましたら〜。 返信は不要です! (-264) 2022/08/14(Sun) 19:59:57 |
【秘】 小夜啼鳥 ビアンカ → 花で語るは ソニー/* お疲れ様です。大変失礼しました、気が付きませんでした… この時はすげなく立ち去ったというようなていで、改めてこちらから声をかけさせていただきますね。 ご丁寧にありがとうございます。 (-267) 2022/08/14(Sun) 20:16:40 |
【秘】 花で語るは ソニー → 蜉蝣 アベラルド「はい、こちらですね。ちょうど時期なんですよ。 香りも清潔感があって柔らかいし……贈り物にはぴったりかも」 なんて言うけど、相手が何の用途で花を買っているのかは知らない。 それが喜ばしいものなのか、悲しいものなのかさえも、だ。 けれどそれ以上のことを言うわけではなく、薄いミントブルーの不織布がくるりと巻かれる。 白に薄緑がしのばされた枝は、花は小さくとも上品な華やかさを持つ。 「そうですね、業者から個人から、いつもよりかは出入りも多いですよ。 通りも人どおりがわっと多くなってるから、大変なんじゃないかな。 オレも配達車を移動販売と勘違いされて子供に囲まれたりもして、ははは」 有事であることを加味して、時に間接的に暗部の話をすることもある。 けれどもたびたび言葉を交わすごとに、相手がそれに積極的でない向きを悟って、 彼に対してはあまり裏の話を振らないようになったらしい。 少しラフで気軽なふうに見える格好に、ちょっとだけ嬉しそうに頬を緩ませた。 「お兄さんは祭りの方へは、あまり? その様子だと仕事が忙しいかな」 (-268) 2022/08/14(Sun) 20:18:34 |
【秘】 蜉蝣 アベラルド → 花で語るは ソニー「そりゃいい。きっと喜んでくれる。 ……うん。いいな。やっぱりここの花屋はセンスがいい」 ラッピングされていく様子を満足そうに眺めていた。 たおやかで清潔そうなその雰囲気が気に入ったようだ。 何の為の花なのかはきっとまだ誰にも知られていなくて、けれどおそらく、喜んでくれるような相手はいるらしい。 「あはは、そうですか。祭りになると島の外からも子供は来ますしね。もちろん大人も、ですが」 「やっぱりお互い大変ですねぇ、儲かり時と言えばそうなんでしょうけど。 悪い気はしないですがね」 「俺は〜……まあ、少し覗くくらいですよ。 ほら、祭りになると美味しいものに多く出会える。 昼飯時にそれ目当てで出向くくらいですかね」 「そういうお兄さんこそ、あんまり行けてないんじゃあないですか?」 一緒に行く相手もいない……いや、いないこともないけれど。 世情が世情だ。大っぴらに連れ歩くのも気が引けていた。 そちらの方を伺うように、首をかしげる。 (-273) 2022/08/14(Sun) 20:42:03 |
【秘】 花で語るは ソニー → 銀の弾丸 リカルド「そっか。じゃあちょっとくらい、楽しみ方でも教えようか? 馬の走る時間は過ぎてるけど、次の日の出走馬の様子くらいは見れるかもね。 トライアル・ランを何度か走るし、夜はビアガーデンが出てる頃かな」 わざとらしくならないよう、知っていることへの反応は簡素に。 毎日続く祭りを毎夜深くなるまで楽しむ元気な者自体はそう多くはないものの、 それぞれにまばらにあれば、結局のところ夜まで祭りは続いているのに等しい。 外から聴こえる楽器の音や人の声なんかも、きっぱり遮断することは出来ないようだ。 「別に全部買っていってもオレは困らないけど、まあ、荷物にはなるんじゃない? ちゃんと着るなら馴染みのブランドのでも見てあげたら」 カジュアルなものだからといって皆廉価なわけではないし、ブランド物となれば一見同じようなものでも数百ユーロする。 きちんと見立てて普段遣いするのであれば、河岸を変えないほうがずっといいだろう。 さて、着替えができる程度にスペースを取っているとは言え、二人は居れば試着室は狭い。 当然離れて立つなんて芸当は出来ないし、そうするつもりもないようだ。 手は、向こうの壁について。囁く声が漏れないように、耳のある方に唇を寄せる。 「 ――……ヤサに現れなかったのは、カルロ、アルミオ、ピーノ…… 」こうしてふざけた態度を取っている割に、一応わざわざ時間を取るだけの仕事はあるよう。 名前が上がったのは末端がほとんどだが、構成員の名前なのだろう。その数は、十数名。 おそらくは騒ぎがはっきりと情報となった日、昨日のうちにアジトに顔を出さなかった人間だ。 とはいえ同国の人間としては多少ありふれた名前。それに顔と照合できねば、意味がない。 それでもその中にはいくらかもっと、重要な名前も紛れていたかもしれない。 例えばある程度功績を残したメイドマンやソルジャーなどのような。 そのくせ、同じ小声で胸元から見上げて囁く。 「脱がないの? 時間掛かったらヘンだよ」 (-274) 2022/08/14(Sun) 20:42:24 |
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