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人狼物語 三日月国


29 【2IDソロル+ペア混合】交換日記【完全RP村】

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【独】 軍医 ルーク

/*
それでは聞いてください。

うさぎさんがかわいくて切なくてしぬ

もう本当どうしてくれようかこのうさぎさん、
よし、もふろう。
止めても聞かない絶対もふる。
(-33) 2020/05/23(Sat) 20:05:21

【人】 軍医 ルーク

[ 軍医なのに名前で呼ぶのはおかしいと、>>200
 その言葉に、改めて思い知らされるのは、
 日頃の『検査』での彼の扱いで。
 何もできずにいた自分自身を、
 どうしようもなく知らしめられる。

 口にしたその名前は、願いのようでもあったと思う。
 あの日記を読んでしまって、
 いくつものことに気付いてしまった自分が、
 いま、何よりも恐れていること。
 そして、何よりも――望んでいること。

 ここに居るのは僕だと、
 そう告げてくれたのはきっと、
 自分を害した人間ではなくここにいるのは彼だと、
 そう知らせてくれる言葉だったのだろうけれど。

 自分には、別の意味に聞こえた。
 打たれ、切られた傷口よりも遥かに痛く、
 今も透明な血を流し続ける胸の奥の空洞に、
 そっと手を当ててくれているような。
 
 ――… 君は、君のまま、ここに居るのだと。]
(219) 2020/05/23(Sat) 20:55:21

【人】 軍医 ルーク

[ 間近に見たその赤い瞳は、変わらず彼のものだった。
 けれど、痛みに歪む視界がふっと像を結べば、
 否応なく、異変に気付く。

 数日前、通信機を探しに外出した時とは違う。
 まるで何日も寝ていないような、目の下の酷い隈。
 顔色も悪く、疲労の色を隠せずにいる。

 あの日記の、最初の一文を思い出す。
 起こりつつある何かが、どうしようもなく心臓を揺さぶり、
 全身の血が凍り付きそうな“恐怖”を感じる。
 殴られたときの方が遥かにましと思えるほどに。

 声を出そうとしても、出なかった。
 “痛み”に身体を抑えながら、蹲る。]
(220) 2020/05/23(Sat) 20:56:03

【人】 軍医 ルーク

[ 身体が床を離れる。
 抱え上げ、運ばれているようだった。
 背に当たる義手の感触は、固い金属のもので、
 検査の折に、あるいは戦闘の後に担ぎ込まれてきた時に、
 幾度となく見たことがあるものだった。

 ――… 金属の片腕を持つ彼と、金属の脚を持つ自分。
 お揃いのようだと思った言葉は、
 そのまま口にせず、飲み込んだ。

   この両脚は、彼の片腕とは違う。
   その腕がどういうものであったかが、
   いまのわたしには、朧げに分かる。
   けれど、彼がその腕を、
   この基地の者たちを“まもる”ために、
   身を削りながら使ってきたことを知っている。
   わたしのこれは、罪の証。
   何一つ出来ずに、目の前の命を死なせた。


 寝台に寝かされれば、柔らかな布の感触が身体を包み、
 呼吸がいくらか楽になる。
 無意識のうちに体に巻き付いていた尻尾に、
 優しい手の感触が触れた。
 その手に触れられているうちに、
 少しずつ、身体のこわばりがほどけてゆく。
 やがて、ふにゃりと力を抜いた白い尻尾は、
 抵抗せずにそっと脚の後ろに横たわる。]
(221) 2020/05/23(Sat) 20:57:53

【人】 軍医 ルーク

[ 治療の際に身体を見られることに、抵抗はない。
 こくりと小さく頷き、目を閉じる。
 診る前に相手を安心させる術というなら、
 患者の目の前に出る度に叫ばれる自分はどうなるという話だ。
 大人しくそのままじっと待っていたのだが。]


  ……。


[ なんだろう。
 何か、様子がおかしいような。
 てっきり打たれた腹の辺りを見られるのかと思っていたら、
 喉の辺りに触れられて、身体がぴくりと跳ねた。
 それから、胸元。
 重そうに首を傾げ、じー、と見上げてみる。
 見上げた赤いうさぎは、
 それはもう見事に赤くなっていた。]
(222) 2020/05/23(Sat) 20:58:38

【人】 軍医 ルーク

[ 何やら慌てはじめた彼の下に、ぺんぎんがやってくる。
 背伸びしてガーゼや消毒薬を差し出して、
 勢いよく褒めて撫でてもらえば、
 おてつだいできた、えらーい! と
 両手を挙げてくるくるはしゃぐ。
 必要なものを持ってこられたことを褒められたのだと、
 全く疑っていない顔だ。

 それからも、
 ボタンを嵌めようとしてもなかなか嵌らなかったり、
 (本人は気付かなかったようだが、結局一つずれていた)
 頬の消毒液がだばー、と枕の方に落ちて行ったり、
 中々に、中々のことになっている。

 手当てが終わると、ふらふらと立ち上がり、
 医務室の隅っこで丸くなってしまった。

 ……後ろを向くと尻尾が見えるなあ、と思った。]
(223) 2020/05/23(Sat) 21:01:06

【人】 軍医 ルーク

[ 彼が何に動揺しているか、この頃にはさすがに気付いている。
 間違えられることは二度三度ではないから、
 なんかもう面倒くさくなって、
 一々訂正することもやめてしまっていたのだが、
 やはり勘違いされていたか。

 先ほど触れられた胸元に、自分の手を当ててみる。
 我ながら自己主張というものが感じられない手触りだった。

 もう一度医務室の隅に視線を向けると、
 赤くふわふわした塊が、ぷるぷると震えている。
 それを見ていると、久しぶりにこう、
 擽られるものがあるというか。]


   手当をしてくれて、ありがとう。
   ところでさ、


[ 休めたのが良かったのだろう。
 先ほどよりは幾分しっかりした声で、
 その後姿に声を投げかける。]
(224) 2020/05/23(Sat) 21:02:11

【人】 軍医 ルーク

  



   触って確かめないと分からないくらい、
   “控えめ”で悪かったな



 
(225) 2020/05/23(Sat) 21:03:02

【人】 軍医 ルーク

[ まるで読心術でも心得ているかのように、
 誰かさんの先刻の内心を、ずばり、言い当ててやって。>>205
 それはもう、とてもとてもひとの悪い笑顔を浮かべる。]


  しかも、待ってたのに来ない。
  

[ 検査があったり、時間が合わなかったりしたのだろうと
 分かって入るのだけれど、
 そんな風にわざと、そう言ってやる。
 そう言った自分の声は、
 自分で想像していたよりも、色彩があった。]
(226) 2020/05/23(Sat) 21:04:08

【人】 軍医 ルーク


  そうか、合わせる顔がないのかあ。
  なら尚更、顔を見せてもらわないと?
  ああ、そうだね、それじゃあ、
  その耳、触らせてもらおうかな?
  それでお相子。
  
  
[ もし彼が振り返ったなら、
 寝台に横向きに横たわり、両手を差し出し、
 擽るように指を動かしている様子が見えるだろう。
 いつぞやの結ぶ結ばないの話を覚えているかは、
 さあ、どうだろう?

 なお、声に出すときに“きみ”と呼び続けていた自分が、
 内心では、うさぎ、と思っていたのは、
 その赤い髪から覗く、感情豊かな耳を、
 つい目で追いかけてしまっていたから。

 もし動かずにいるなら、
 此方から這い寄ってやるくらいの心算だった。]
(227) 2020/05/23(Sat) 21:05:03

【人】 軍医 ルーク

[ 彼のいる場所のすぐ近くにあのタブレットがあるのに、
 気付く余裕もないようだった。

 こんなやり取りは、
 向こうはそれどころではないかもしれないけれど――
 暫く前までの自分たちを、思い出させるものでもあった。
 それは懐かしいようで、
 けれど、沢山のことを知ってしまった自分は、
 もう何も知らずにいたあの頃には戻れない。
 戻りたいとも、思わない。
 少しずつ、正解も分からずに、
 暗闇で組み立ててきた硝子の破片のパズル。
 出鱈目につながりながら、音を奏で始めたピアノ。
  
 告げたいと思うことが、たくさんある。
 渡したいと思うものも。]
(228) 2020/05/23(Sat) 21:06:15

【人】 軍医 ルーク


  ああ、そうだ、
  どうせならもう一つ頼んでもいいかな?
  そこの戸棚に鍵がかかってるんだ、
  開けて、中を見て。
  耳を触らせるのと、鍵を開けるの、
  二つ合わせて、さっきのとお相子だ。

  
[ ぺんぎんが、ぱあっと表情を明るくする。
 机の引き出しを開けて鍵をとってきて、どうぞ、と渡した。
 その顔だけで、何があるか分かってしまいそうなものだが、
 棚を空ければそこには、
 瓶に入った薄桃色の苺シロップと、
 砂糖漬けの苺で作った小さなジャムの瓶があるだろう。
 ぺんぎんが調達してきたとうもろこしの茶の袋も。

 確認したいことがあったという、
 その話も気になっている。>>1:362
 そして、自分も。
 まだ気付かれずにいる棚のタブレットを、
 それとなく視線で確かめた。

 この先にあるものが、何であったとしても、
 踏み出したいと、強く、願っている。]*
(230) 2020/05/23(Sat) 21:11:21
軍医 ルークは、メモを貼った。
(a25) 2020/05/23(Sat) 21:15:34

【独】 軍医 ルーク

/*
楽しすぎて延び延びになっててごめんー> <
最終日を総攻撃にするならもうちょっと早め会話の方が良かったかな済まない、リアル時間一日くらい後ろにずれ込むだろうか。
ただ、このタイミングで日記を渡したら温度差でグッピー死ぬ
(-45) 2020/05/23(Sat) 22:46:15

【人】 軍医 ルーク


  ふうん、そうか、
  見た目では分からない…
  君は目は良さそうなのに、
  見た目では分からない。


[ わざとらしく念押ししてやって、
 耳に触れたいという要求に、項垂れるのを見る。
 結ばれるのを想像しているのか、
 手でふにふにしている長い兎耳は、
 やはりふわふわで表情豊かだった。

 そして当人も、思い出せば、やはり表情豊かだった。
 苦い薬を飲まされそうになってぷるぷるしていた様子だとか、
 怪我をした自分をひどく心配してくれた顔とか、
 先ほどの動揺して赤くなっていた様子だとか――
 (余程びっくりしたのだろうか)
 
 ――… 最初は、感情がない機械のようだったと、
 『命令を聞くだけの機械のようだと
  夢を見ている僕が感じた、夢の中の僕が。』
 そう、日記には確かに書いてあったのだ。

 また、言い表すことが出来ない感覚が、
 胸の内にぎり、と広がる。
 自分が、そんな表情たちを、
 こんなにも覚えていることに気付いた。]
(299) 2020/05/24(Sun) 4:05:08

【人】 軍医 ルーク

[ ぺんぎんに案内されて戸棚を開くころには、
 その中にあるのがなんであるのかを、
 彼も凡そ察していたようだ。
 表情は後ろ向きでよく分からなかったけれど、
 嬉しそうな声は聞こえていたし、
 何より、尻尾が実に機嫌良さそうに揺れていたりする。
 
 シロップの瓶と、ジャムとお茶。
 眺めたり香りを確かめたりしている様子を、
 寝そべったままに見ている。
 その顔がぱっと明るく綻ぶのを見て、
 自然と、口元がゆるやかに動く感覚があった。
 ――やっぱり捨てたりしなくて、良かった。]


  味見はしてないから、
  味の保証は出来ないよ。
  なんてね、
  実は味見についてはいい助手がいた。


[ そう言って、うさぎの足元のぺんぎんを見遣れば、
 まかせて! と胸を張っていた。]
(300) 2020/05/24(Sun) 4:07:08

【人】 軍医 ルーク

  あげようと…?


[ スープなんてどこにあるのだろうと思っていたら、
 机の上にパンとスープがあった。
 僅かな違和感に、目を細める。
 気付けば、思考は早かった。
 医務室を訪れるだけなら、夕食を持ってくる理由はない。
 今にして思えば、医務室に助けに来てくれたのは、
 ぺんぎんが呼びに行ったからではないだろうか。
 だとしたら、持っているのは自分の夕食。

 それ、君のだろう。
 わたしはいいから。

 そう言いかけて、その量が彼の物としては
 あまりに少ないことに気付く。
 食堂で部下たちと一緒に食事をとっている姿を、
 幾度となく見てきた。>>0:69>>0:179
 トレイで運んでいたということは、一人で自室で?
 まるで何日も眠っていないような、ひどく消耗した顔色。

 医者の自分と、“わたし”としての自分が
 同時に口を開きかけ――… 
 噤んだ、いまは。]
(302) 2020/05/24(Sun) 4:10:44

【人】 軍医 ルーク

[ トレーの上のスープとお茶が湯気を立て、
 パンとジャムの小瓶とスプーンが添えられて。
 少しでも自分で食べてもらいたかったものだから、
 ジャムとパンを食べてみたい、という言葉には
 ほっと息を吐いた。]


  全部半分ずつじゃ駄目かな?
  せめてパンと一緒に、
  そこの茶も飲んでやるといいよ。
  ぺんぎんが君のために見つけてきたやつだから。


[ 足元で、期待に満ちた眼差しで見上げている一羽を指さす。
 いつものような、緊張のない緩い笑顔は、
 以前よりは近く感じられもする。
 そんな表情の一つ一つに、
 呼吸が楽になるのを感じている自分がいる。

 視線が合う。
 何かまた赤くなっておかしな表情をしているけれど、
 わたし、何かしただろうか、
 そう思って首を傾げるけれど、
 そんな此方の表情は、常になく穏やかなものだっただろう。]
(306) 2020/05/24(Sun) 4:12:20

【人】 軍医 ルーク

[ 耳を差し出されれば、くすりと笑う。]


  ん、じゃあ遠慮なく?


[ わあ、これ本当に結ばれると思ってる。
 本人にしてみれば、笑いごとではないに違いない、
 耳を乱暴にされる痛みは、自分にも分かる。
 痛みに強いと言っても、こればかりは別だろう。
 
 言葉通りに遠慮なく手を伸ばし、赤く長い耳に触れる。
 予想通り――というか、
 予想よりもずっと柔らかくてふわふわなその耳に、
 そっと触れて、撫でた。
 壊れやすい大切なものに、そうするように。

 きっと、自分の指は以前のように冷たいだろうけれど、
 以前よりはほんの少し、温かみが灯っているような、
 そんな気もしている。
 暫くの間、黙ってそうして手で触れて、離した。]
(307) 2020/05/24(Sun) 4:14:16

【人】 軍医 ルーク

   じゃあ、これでさっきのはもういいよ。


[ そう言って、パンを半分にして差し出した。
 自分の分から少し分けて、ぺんぎんにもご相伴だ。
 基本的に燃料補給で動いているが、
 飴を食べるくらいだから、驚くほど此奴らは雑食である。
 スープの方も、半分にさせてくれるなら良いのだけれど、
 そうでなかったとしても、
 水よりも味がしないそれをひと匙ずつ大事に貰う。

 幸せそうにジャムを付けたパンを頬張る表情が
 見えていたものだから、
 それを見ていた自分も、
 きっと美味しそうに食べているように、
 出来ていたに違いない。]
(308) 2020/05/24(Sun) 4:16:24

【人】 軍医 ルーク

[ 食事が終わり、寝台の上に身体を起こしたまま、
 ごちそうさまでした、と挨拶一つ。
 そうして、先ほどスープを温めてもらっているときに、
 こっそりぺんぎんに持ってきてもらっていたものを、
 毛布の下から取り出した。
 赤い袋に入った、タブレット。]


  今日は最後まで書けなかった。
  いつもと違う時間だったから、
  書いてる途中で見張りに見つかって、
  怪しまれそうだったから、
  一度そのまま持って来たんだ。
  だから、途中なのだけれど――…
  ここで、読んでほしい。


[ 顔を上げ、真っ直ぐに彼を見る。
 “感情”のままに書き散らした、ひどく乱雑な記述は、
 もしかしたら、見るに堪えないものかもしれないけれど、
 紛れもない自分の本心だった。
 途切れて最後まで書けなかった続きを、伝えに来た。
 袋からタブレットを取り出し、手渡す。]
(310) 2020/05/24(Sun) 4:17:29

【人】 軍医 ルーク

[ 自分が気付いているのだということを、
 知ったことを、
 言葉にして話しはしなかった。

 先が見えないほどの困難が、
 行く先にはきっと待ち構えている。
 けれど、それをどうしようもないものだとは、
 もう、思いたくない。
 
 そうして、手渡したそれを、
 彼が読んでくれたとするなら、
 わたしは、書くことが出来なかった“続き”を、
 彼の目の前で、この指先で綴るのだ。

 ひとに比べれば書くのは早い方だけれど、
 もしかしたら、まどろっこしい形かもしれなくて。
 足取りのように、遅いものだけれど。
 急ぐ性格じゃあないと、言っていたから、>>1:233
 最後まで見ていてくれるに違いないと、そう信じて。]
(311) 2020/05/24(Sun) 4:18:40

【妖】 軍医 ルーク

 



   [ 中途で途切れた記述に、続きが記されてゆく。]
($18) 2020/05/24(Sun) 4:19:24

【妖】 軍医 ルーク



  わたしは、君の傍にいて、
  立ち向かわなければいけないものがあるなら、
  苦しみがあるなら、痛むなら、
  分けてほしいと、一緒に立ち向かわせてほしいと、
  そう願ってる。

  この手の届かないところで、苦しまないでほしい。
  遠くに行かないで。

 
($19) 2020/05/24(Sun) 4:19:58

【妖】 軍医 ルーク


  君が向けてくれる、笑顔だとか、
  怖がったり、驚いたり、怒ったり、
  そんなひとつひとつの表情が、
  止まってしまったはずの、わたしの胸の中にあって、
  いつの間にか、こんなにも、
  わたしのことを動かしていた。

  これに、なんていう名前を付けたらいいか、
  わたしには、わからないけれど。
  ううん、名前なんて、付けられない。

($20) 2020/05/24(Sun) 4:20:30

【妖】 軍医 ルーク

 


  これが、わたしの願い。
  わたしの心。



($21) 2020/05/24(Sun) 4:20:55

【人】 軍医 ルーク

[ そう綴ったなら、再び顔を上げ、向き直る。
 この全身を突き動かすような、
 押し流し、溢れるような、何か。
 いつしかそれは、硝子のようだった紫の目から溢れて、
 ぼろぼろと頬を伝う。

 床に足をつき、タブレットを枕元に置いて立ち上がる。
 少しだけ、時間はかかったけれど。
 自分の足で立っている。歩み寄る。
 涙を拭うこともせず、その赤い目を見上げた。

 真っ直ぐに伸べた両の手は、
 もう、届かないことを確かめるように
 空へ翳すためのものじゃない。 ]
(312) 2020/05/24(Sun) 4:22:21

【人】 軍医 ルーク



[ その両手で、
 強く、抱きしめた。
 離さないと、繋ぎ止めようと。

 ことばだけでは伝えられない心を、
 伝えるように。]*
(313) 2020/05/24(Sun) 4:23:44

【人】 軍医 ルーク


   ―― 
同日:司令室
 ――


[ 司令室から見える窓の外の景色は、外壁と天。
 その向こうに、大穴が覗く。
 外壁を見回る兵士たちのランタンの明かりがゆらめいて、
 彼らの無事を此処まで知らせる。]


  『――さて、
   そろそろ伏せられていた賽の目も
   明かされる頃、かな?』


[ これまでの襲撃の周期からして、
 次の降下まで、もうあまり間がない。
 それまでに果たして、あの兎の記憶は間に合うか。
 自分は“人材に恵まれている”>>39
 その真意とて、一枚ではない。
 質素な木の椅子にかけ、ゆるりと思考を重ねる。]
(314) 2020/05/24(Sun) 4:24:44

【人】 軍医 ルーク

[ 夜の静寂を、ばたばたと破る足音があった。
 追って来たらしい警備兵との廊下の問答を、
 自分から扉を開けて遮る。]


 『やあ、今日も夜更かしだねえ、ジルベール。
  ああ、彼女はいいんだ、
  技術班長でね、何か変わったことがあったら、
  いつでも此処に来てくれるように頼んでいる』


[ 警備兵にそう告げながら、
 駆け込んできた彼女の顔を見て、
 その表情からすっと笑みが消える。
 彼女は、回収された通信機を手に、
 勢い込んで口を開いた。]
(315) 2020/05/24(Sun) 4:26:07

【人】 軍医 ルーク

 


   “ 奴らの総攻撃が来る ”


**
(316) 2020/05/24(Sun) 4:26:29
軍医 ルークは、メモを貼った。
(a27) 2020/05/24(Sun) 4:32:18