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人狼物語 三日月国

177 【誰歓RP】bAroQueチップで遊ぶ村【月見】


【人】 虹彩異色症の猫

[ 覚束無げであった足取りも、首元に据えられた桜を透かし彫りした鈴をりろりろと鳴らしてはすっかり四ツ足を気儘に繰っている。
 今は呉服問屋の隠居の部屋の奥、階段箪笥の上でくるりと身を丸め、飼い主の憂う眼差しも知らず>>10大欠伸だ。今日は日がな一日眠っている。雨の気配を感じ取っているのかもしれない。

 手術の当日は上機嫌で散歩に出たが、猫籠がいけない>>11。どうにも楽しくない場所へ連れて行かれるとの記憶は小さな脳にもしっかり刻まれているらしい。抱え上げればだらりと伸びて扱い難い。その癖餅のような身体を箱に垂らして収めようとすれば四肢を強張らせて足を突っ張る。
 どうにかこうにか箱に押入れ、診察台の上で取り出した時には毛を逆立ててふうふうと息を吐いていた。

 看護師の手管で、どうにか尻尾を巻いて前足を突き出し伏せる形で落ち着きはしたが、澤邑の声掛け>>11を聞いているのか聞いていないのかぱたぱたと尻尾を揺らしている。
 背を向け診察室を立ち去る飼い主の背後で、な〜〜〜ん、と長く高い鳴き声がした。]*
(31) 2022/09/29(Thu) 21:44:31