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【秘】 ”昼行灯” テンゴ → 小夜啼鳥 ビアンカ「どう答えても結構だが、自覚はしておけよ。」 「死なんて、思いもしない時に来るものだからな。」 余計かもしれない気遣い。 自らもかわいがっていた部下を喪ったからこそ。 「俺の扱う商品は全て日本製だ。和の国のもの、と言えば聞こえは良いかな。菓子と玩具、入り用なら茶もある。」 買うなら好きにどうぞ、と腕を広げる。 価格は子供の駄賃でも買える程安い。 (-12) ぴんじぃ 2022/08/17(Wed) 21:22:53 |
【秘】 小夜啼鳥 ビアンカ → 花で語るは ソニー「女の嘘を、うまく受け止めてくれるのがいい男の条件でしょ」 あんなにも広がっていた視界が、丘陵や木々、建物と、次から次へ防がれていく。 ついには空までも狭くなって、逸らし続けた視線が横を向いた。 「あなたはいい男だし。 こんなこと、あなたにしか話せない」 またうそをつく女は、周囲をちらと見まわして。 「……」 「この後の予定とか、聞かないの?」 ふ、と。 ウォータープルーフのリップが、窓越しの灯りを反射して歪んだ。 (-18) gt 2022/08/17(Wed) 21:44:10 |
【秘】 小夜啼鳥 ビアンカ → ”昼行灯” テンゴ「そうね。……死にたくなんてない。 けど、そんなこといったって、 覆いかぶさってきた男はやめてくんない。 出してすっきりして、そのあとでしか優しくはしてくれない」 スカートが揺れ過ぎないように──内側の拳銃を見とがめられないように──棚を物色しながら、落ち着いた駄菓子の雰囲気には似合わない下品な冗句を口にする。 「けど、死ぬ寸前まで男をいい気分にさせてやるのもね。 しゃくだし。 ……まあ、覚えておく。ありがと」 へえ、ニホンね、と。 分かっているのかいないのか頷きながら、いくつかを手に取って。 「ガキが好きそうなの、どれだと思う? これ、なんか味がよくわかんない」 クレームなのかどうかわからないことをいってくる。 (-20) gt 2022/08/17(Wed) 21:49:34 |
【秘】 小夜啼鳥 ビアンカ → 永遠の夢見人 ロッシ誰もかれも、なにもかも、選ぶことなんてできない。 /* 投票先⇒ <<コルヴォ>>who (-28) gt 2022/08/17(Wed) 22:04:47 |
【秘】 花で語るは ソニー → 小夜啼鳥 ビアンカどうだろうな、なんて目線はもの言いたげにバックミラーの中をくるりと動いたけれど。 別にそれ以上やたらと説教臭いことを並べるわけでもないのだから、結局。 手筈通りに明日アジトに集まる頃には、旅行券や身を隠す準備は手配されるのだろう。 ふたりぶん、ふたつぶん。それが何を内包するかは、まだ決められていない。 「いつもだったら当然、もう少しくらいはキミの時間を買うところだけど」 シートベルトを外し、荷物を手に取る。まだ車を返しに行く必要があるから少しだけ。 扉を開けて声が外に漏れ出す前に、ちらと視線を向けて口を開く。 「旅行の用意は早い方がいい。見る限り向こうの連中は殺気立ってる。 アジトじゃ心配ないなんて言ったけど、出世の見込みのある男である以上、 構成員じゃなくとも心配ないなんて、そんなことはないぜ」 縁起でもない話だ。それがおもったよりも早く来るだなんて、まだ思いもしていなかった。 運転席を降りて助手席にまわり、扉を開いた頃には。 最初の時みたいに、照れくさそうに笑うつまらない男の顔をしている。 (-41) redhaguki 2022/08/17(Wed) 22:25:31 |
【秘】 小夜啼鳥 ビアンカ → 花で語るは ソニーあなたのすべてを知悉したかのようなそぶりに、目を細める。 けれどにこり、ともう一度、笑みを浮かべ直す。 「今日は安くするつもりだったのに」 あなたが車の外を回っているあいだ、 そんなことを呟いてもまともに聞こえるはずもないのに。 ぽつりとそう、冗談をいって。 「ありがとう」 開かれた扉から、しばらくぶりの石畳に足を下ろす。折りたたんでいた身体を思い切り伸ばして、折り目のついたスカートを手の甲で何度か伸ばした。 「分かってる。旅行は早めに。明日また行くから。 ──、……あなたも気を付けてね?」 一応、とつけくわえたのは、もしかして照れ隠しだろうか。 それともこれも、あなたの便宜をはかるためのうそだろうか。 扉を開くあなたの手に、細く、白く、柔らかな指を重ねて、そのままじゃれつくように体を寄せた。 「次きたら、サービスしたげるから」 それではとてもすまないようなおねだりをしておきながら、それですませる気だろうか。 (-49) gt 2022/08/17(Wed) 22:39:44 |
【秘】 ”昼行灯” テンゴ → 小夜啼鳥 ビアンカ「…まあ、男の性欲なんざそんなものだろうな。どうしようもなく浅はかで、どうしようもなく止められないもの。」 「対する女の気持ちなぞ、思考の端にも掛からん。それもまた仕方あるまいな。男と女は違う生き物だ。」 「しかし、だ。等しく尊ばれる権利は誰しもにあるものだ。お前さんはお前さんの思うことを貫くが良い。そしてどうしようもなくなったら手を伸ばすことを覚えろ。」 「とまあ。四十路のおっさんの説教臭い助言だと思ってくれ。必要なければ流して構わん。」 それで、と、貴方の言葉に向き直る。 「ガキってのはいくつで、性別はどっちだ。それと、味が分からんのはすまないな。試食でもしてみるか?」 けろりと、いつもの店主面になる。 貴方の連れに合わせて選んでくれるだろう。 (-50) ぴんじぃ 2022/08/17(Wed) 22:40:05 |
【秘】 永遠の夢見人 ロッシ → 小夜啼鳥 ビアンカ/* 報告ありがとうございます、確認しました! 投票先の変更をお願いする場合は 20日0時までに通達しますね。ちゃおちゃお〜! (-56) 66111 2022/08/17(Wed) 22:52:12 |
【秘】 小夜啼鳥 ビアンカ → ”昼行灯” テンゴ「………。 思ったより優しい店主さんみたい」 朗々と紡がれるあなたの言葉に。 女はその風貌には似合わないどこか子供っぽい様子で何度か、驚いたように瞬きした。 そこからじわり、と緊張の色が解けて、可笑しそうな笑みが広がっていく。 きつめのメイクの下の、どこか幼く明るいその顔が、 いろいろなもの取り払った彼女の――それを本当の、というのは、いささかロマンチズムに過ぎるが─顔なのだろう。 「年長者の言うことは聞くようにって、いつも言ってるし。 ガキ扱いしないでよ」 棚に置かれた、コインのかたちの小さなチョコレートをつまんで、いぶかし気な様子を隠さずに矯めつ眇めつ眺める。 「男で…16だったかな? 甘いの食べるけど、好きかどうかは知らない」 ガキというほど、ガキではないが。 「……いいの? じゃあこれとこれ」 試食なんて言われると、どこか楽し気に結い上げた髪を揺らした。 (-64) gt 2022/08/17(Wed) 23:09:02 |
【秘】 ショウダウン ヴィオレッタ → 小夜啼鳥 ビアンカ>> ビアンカ 「では、そのうちびっくりさせるのも悪くないかもですね?」 なんて軽口を叩いて。 心地よい笑い声を隣に歩くと、少しだけ気分が上向きになった、気がした。 ほめ言葉に目を細めて笑う。 冗談だったとしても、嬉しい……いつか夢見た、言葉だから。 「えぇ。独りですよ。 ですので、どうぞ遠慮せずに上がってください」 答えて部屋の中へと先に入る。 多少疲れていても鞄はきちんと定位置に掛けて。 小さな部屋の割にしっかりとしたキッチン。 それを見渡せるダイニングの椅子をあなたの為に引く。 手早く準備を済ませ、エプロン姿で冷蔵庫を覗きながら尋ねる。 「肉と魚。どちらがよろしいですか? 肉ならカツレツかステーキの薄切り。 魚ならイワシの香草焼きかトマト煮、ですね。 とりあえず、カプレーゼとオムレツは先に出しますが」 (-76) 968. 2022/08/17(Wed) 23:59:10 |
【人】 小夜啼鳥 ビアンカナイト・バー「Pollo Nero」の3階、従業員用に与えられた狭苦しい部屋 はあ、と漏れた息が、窓ガラスを白く染めた。 「こんな時も仕事か、あのガキ」 ビアンカ・ロッカは、育ちが悪い。 男性を喜ばせる仕事をしている以上、好まれる立ち居振る舞いというものを技術として身につけはしたが、こうして独り言ちるようなときはそれなりに口が悪くなる。 肩越しに振り返る。 二人で分けるにはキリがわるく七枚、皿の上に並べられたブルスケッタ。 バターでソテーしたきのことベーコンを、チーズといっしょにバゲットのうえに乗せただけ。 家庭料理と呼ぶにも手軽すぎる皿の脇には、ミルクとレモネートが入ったグラスが置かれている。 「………さっさと荷物も、纏めさせないといけないのに」 がん、と爪先で、窓の下の壁を蹴る。 窓硝子がほんの少し揺れて、そこに映った不機嫌そうな自分の顔を揺らした。 「はー……」 こつん、と。窓枠に額を押し付けて。 「ガキは嫌い……」 そのあともずっと、ブルスケッタがすっかり冷えてしまうまで、人々が行き交う通りを、見下ろし続けた。 (5) gt 2022/08/17(Wed) 23:59:32 |
【秘】 小夜啼鳥 ビアンカ → ショウダウン ヴィオレッタ「ふふ、言ってみるもんね。 期待しておきましょうか──…」 どこかはしゃぎながらの様子は、疲労と不安の裏返しだろうか。 だとしても、その笑顔は何もない場所から湧き出てくるようなものではなかった。 なぜか不安げな猫のように部屋の壁際を伝って歩き、引かれた椅子にちょこん、と座る。 荷物を傍らに丸めて置きながら、 背もたれに体を預けるように首を伸ばして、キッチンに立つあなたを見──目を細めて、悪戯っぽく笑う。 「モテそ〜」 多分、あんまり、何の意味もない言葉だ。 メニューについて尋ねられれば、すぐにその猫のようなにやにや笑いを引っ込める。 顎に指をあて、 「肉ー。どっちでもいい。お任せで。 おお、ほんとにすごい…… ……お店みたいって言った方が嬉しい? それとも、お嫁さんみたい〜、のほうがいい?」 その意味がないような、冗句のような口調の問いは、どうしてか笑いもせずに。 (-79) gt 2022/08/18(Thu) 0:13:10 |
【秘】 どこにも行けない ヴェルデ → 小夜啼鳥 ビアンカ「知らない」 対照的に、少年は眉根を寄せた。 「あんただってゴミみたいなおれを拾ったろうが」 「ばかだから上手くいかないけど、」 「金返すだけじゃなくてもっと何かできたらって、思わないわけじゃない」 少年は確かに、あなたに恩を感じているから。 「それは大切とは違うのかよ」 その唇からこぼれる香りはよく知っている。 あの女からも似た香りがしたから。 けれどあの女よりも、あなたの方が、余程。 「十年先のあんたが、あんたにとってゴミでも」 「おれにとってゴミかどうかは、おれが決めることだ」 少年は、死にたくないとは思わなかった。 まだ死んではいけないだろうと思うだけ。 けれど、あなたが死にたくないと言うなら。 そんな心配をしなくてよくなれば、と、願うくらいは。 「生きてたってそんなによくはなくても、」 「それでも、死にたくはないんだろ」 (-83) beni 2022/08/18(Thu) 0:38:38 |
【秘】 小夜啼鳥 ビアンカ → どこにも行けない ヴェルデ「死にたくは、ないけど」 「……」 溜息。 はあ、と。細く、長く、絞り出すようにして。 「ああ、もう、いいや。 あのね、」 「借金は、いつでもいいから」 「さっさと出ていきな」 腰に手を当てて、あなたを見下ろす。 ――不機嫌そうな顔を作ろうとして、 すぐに、 しょうがないなと、困ったように笑って。 「…女のお願い。 ちゃんと聞けるようのが、いい男だよ」 「ヴェルデ。……あなたの質問に、答えられない。 私、あんたよりもずっと、ずうっとばかだから」 「どう答えたらいいか、わかんないんだ」 ↓[1/3] (-86) gt 2022/08/18(Thu) 0:54:52 |
ビアンカは、あの日のヴェルデに手を伸ばした。 (a0) gt 2022/08/18(Thu) 0:55:04 |
ビアンカは、あの日のヴェルデの頬に触れた。 (a1) gt 2022/08/18(Thu) 0:56:23 |
【秘】 小夜啼鳥 ビアンカ → どこにも行けない ヴェルデ↓ 「――……あと、串焼きが冷めるから、 さっさと離して?」 どうやら、お話をそこで終わり、にしたいらしかった。 がん、と。 (-88) gt 2022/08/18(Thu) 0:57:35 |
ビアンカは、あの日、ヴェルデの足を思い切り踏んづけた。 (a2) gt 2022/08/18(Thu) 0:58:22 |
【人】 小夜啼鳥 ビアンカPiPiPiPiPiPiPi..... 冷めたブルスケッタを、皿からひとつ。 指先で抓みあげて口に運びながら、やかましくなり始めたを取る。 「……はい、【Pollo Nero】。 なぁに? 今日も休むの? あんたね、マジでバカなの? 生理は一月に一回──…」 電話口の向こう、従業員のひとりがなにごとか喚いている。 それを聞くたび、 「……」 ビアンカは、口許に笑みを浮かべて。 「……」 浮かべて。 「……… あ、そう 」 (6) gt 2022/08/18(Thu) 1:02:14 |
ビアンカは、ブルスケッタが乗った皿を壁に叩きつけた。 (a3) gt 2022/08/18(Thu) 1:04:17 |
【人】 小夜啼鳥 ビアンカ硬質な音が、劈くように響き渡る。 べしゃりと汚らしく壁に張り付いたキノコのソテーが、ぼたぼたと不快な音を立ててカーペットの上に落ちた。 「…………」 胸を抑える。 ぎりぎりと指が鎖骨の間に食い込んで、そうしたって抑えきれないくらいに肺が何度も不規則に膨み、胸を内側から圧迫する。 「……、……、……」 ――何度も、何度も。 砕け散った皿を、のろのろと片づけながら。 ビアンカは、口許を笑みのかたちにゆがめた。 そうすること以外、なんにもできなかった。 (8) gt 2022/08/18(Thu) 1:06:35 |
【秘】 どこにも行けない ヴェルデ → 小夜啼鳥 ビアンカ不機嫌な顔なら見慣れている。 それなのに、どうしてそんな顔をするのだろう。 「知らない、ガキだから」 どうしてそんな風に触れるのだろう。 「おれは言われないとわかんないし、」 「あんたも言えなかったら、ずっと何もわからない」 ▼ (-111) beni 2022/08/18(Thu) 11:15:03 |
【秘】 どこにも行けない ヴェルデ → 小夜啼鳥 ビアンカそんな風に悪態をつくのも、初めてのことだ。 ハイヒールに踏み付けられた足が痛む。 それは或いは、姉弟喧嘩にも似ていた。 溜息ひとつ。 お望み通りに手を離し、絵本を拾った。 いつか、あなたが投げて寄越したものだ。 古びたそれは、必要がなくなって手放されたのだろうけれど。 少年にとっては、大切なものだったから。 (-112) beni 2022/08/18(Thu) 11:16:02 |
【秘】 暗殺屋 レヴィア → 小夜啼鳥 ビアンカ夜。 ナイト・バー「Pollo Nero」へと足を踏み入れる女が1人。 これまで来店したことは無く、そしてもちろん、 ここの従業員に知り合いがいる訳でもなく。 しかし女は、ここに来た。 ある目的のために。 「ここにビアンカという人がいると聞いたのだけれど。」 「取り次いでくださる?」 目に付いた従業員らしき人物に、そう声をかけた。 (-119) arenda 2022/08/18(Thu) 12:33:28 |
【秘】 小夜啼鳥 ビアンカ → どこにも行けない ヴェルデずっと面倒だったしうざったかった。 さっさと目の前から消えてほしい。 「生意気なガキ」 ああ、ガキは嫌い。 あなたのついた悪態に、なぜだか、嬉しそうに眼を細めて、 にんまりと笑って。 ↓[1/2] (-124) gt 2022/08/18(Thu) 13:23:18 |
ビアンカは、あの日。 「知ってる」 と、笑って。 (a4) gt 2022/08/18(Thu) 13:23:30 |
【秘】 小夜啼鳥 ビアンカ → どこにも行けない ヴェルデ↓ 「あんたさ、まだそんなの読んでんの? 一回読んだら、もう終わりじゃないの?」 いわれたとおり手を離したのに。 はい、と──あなたに、手を差し伸べた。 あなたがその手を取れば、ゆらゆらと手を引いて歩き出す。 たよりなく、細く、非力な手で、ゆらゆら、と。 [2/2] (-125) gt 2022/08/18(Thu) 13:24:57 |
【秘】 小夜啼鳥 ビアンカ → 暗殺屋 レヴィア夜の海の如く暗い店内を、夜光虫のような間接照明がささやかに照らしだす。 扉が開いたのを見て近づいてきた店員が、 ビアンカの名前を聞いて顔に笑みを張り付けた。 あなたがこの店の業態をどこまで知っているかは分からないが、 営業用のスマイルが店頭にまだ並んでいるくらいには、 しっかりとした店のようだ。 「少々お待ちください」、との言葉とともに、入り口から少し区切られた位置の椅子を進められる。 背の低い仕切りでも、沈み込むほどに柔らかな椅子に腰を下ろせば周囲から視線を隠すだろう。 そこに座ったとしても、座らなかったとしても。 さほど待つことなく、ひとりの女が店の奥から姿を見せる。 モノトーンのフリルワンピースに、薄暗い中でも目立つ明るめのメイク。 細長い足が、ゆったりとした歩幅で近づいてくる。柔らかいカーペットに足音は吸い込まれて、衣擦れの音だけがいやに目立った。 その女は、一瞬あなたの全身に視線を走らせて──それから顔を見て、にっこりと笑った。 「お待たせしました。 ビアンカです、……はじめましてだよね?」 (-126) gt 2022/08/18(Thu) 13:34:44 |
【秘】 花で語るは ソニー → 小夜啼鳥 ビアンカ手を引いて、道を開けて。まるで恋人同士の逢瀬のような距離。 ネイルの引かれた両手をとって向かい合って、この国らしい頬を寄せるような挨拶を。 それが欺瞞であったって、媚であったって。同じ囲いの中の貴方に向ける 銃口 はない。「楽しみにしとく。 ……気をつけて」 店まではそう距離のない地区だ。 送っていってもいいけれど、店にまで余計に緊張が伝わってしまうだろうから。 あとは彼女に任せて、自分は車に乗り込む。 もうじきマジックアワーが夜になる頃のことだった。 (-134) redhaguki 2022/08/18(Thu) 16:58:32 |
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