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【神】 デッドヘッド ヴェネリオ死者の名前が出た途端、激しく机を叩きたい衝動に駆られた。 ヴェネリオから発される音も言葉もしばらくは無かった。 誰が彼奴を撃てと命令した? 男が睨み付けるのは他の幹部達だ。 真っ先に向く方向として些か違和感があるものだったかもしれないが。 「若いもんが次々と…… 引き継ぎの最有力候補を取りやがって、ただじゃおかねえ」 補充するのも楽じゃないんだぞ、とテンゴを睨み付けながら。 思い浮かぶのは預かり持っている孤児院。 動けそうな子供が数人いたが時期尚早だ、頭をかいて苛立ちをおさめた。 (G10) toumi_ 2022/08/15(Mon) 0:22:43 |
【神】 デッドヘッド ヴェネリオ【ノッテアジト】>>G10 「概ねストレガの言うとおりで、問題ない…… ヒットマンに気を配りながら細心の注意を払え。 報告を怠らず無駄な行動をしないように。 突っ込みすぎる必要は、ない」 明らかに動揺している部下を視線の端に映しながら、山のように積まれた責務に今日も頭が痛い。 椅子を音を立たせて立ち上がり、常に周りをよく見えていた小柄な女に声をかけた。 「ラウラ、」 (G11) toumi_ 2022/08/15(Mon) 0:30:17 |
【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → piacere ラウラ (-43) toumi_ 2022/08/15(Mon) 0:34:13 |
【秘】 piacere ラウラ → デッドヘッド ヴェネリオ「……………、」 その意味を理解した。 上手くいかなかった呼吸のせいか、喉がヒュッと音を鳴らす。 唾を飲み込んで、乾きかけた喉を潤した。 「……………ありがとう、ございます。 ……マウロ様を守れず、申し訳 ございません」 (-45) sinorit 2022/08/15(Mon) 0:45:57 |
【秘】 花で語るは ソニー → デッドヘッド ヴェネリオ明くる日の夜、まだ日の暮れてすぐのうち。 少しの時間だけ、その日は雨が振っていた。 局地的な通り雨で、他では晴れたままだったかもしれない。 男はあちらこちらへと足を運んでいた。そのどれほどが目に入ったかは、さておき。 朝の時間に賑わいを見せるデリカテッセン、昼の前後に気軽に入れる料理のおいしいバー。 いつだかに約束をした店、煙草を売りつけている商店までも、ぜんぶ。 どれも貴方が普段足を運んでいると聞いて、知っている場所だ。 誰かの顔を探して、駆けずり回っていた。 そんなことは貴方にとっては知らない話でしかないのだ。 そのいずれか。 貴方を見つけて、見かけて。見上げた顔は、はっとして。 ひどく動揺したような心配したような、けれど貴方が二の足で立つのを見たならば。 ほっとしたようのだろう。今にも泣きそうな顔をして、駆け寄る。 「 先生、 」それを敵愾心を持って迎え入れるかは、貴方の自由だ。 (-51) redhaguki 2022/08/15(Mon) 1:13:08 |
【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → piacere ラウラ「あの男は謝罪を求める性格だったか。 そうはみえなかったがな」 へたな慰めも、感傷の世辞も与えない。 何か言おうものなら、駒が減っただの面倒が増えただの、 ぞんざいな扱いのオンパレードになってしまうからだ。 そういう男に、見せている。 これ以上死者の話題で傷つける必要が無いことを知っている。 「あいつの代わりの穴はあいつにしか埋められない。 お前は引き継げる仕事をしつつ、 何度も言うが急務の要請があれば誰かに言うように。 ちなみに、俺はコルヴォ以外の掃除屋とも 仲良し だ」まるで子供に言い聞かせるように繰り返せば軽く肩を叩いて通り過ぎて。 いつの間にかあなたのポッケにキャンディを落としていけば、また席に座って頭を悩ませている姿を見せていた (-58) toumi_ 2022/08/15(Mon) 1:51:59 |
ヴェネリオは、ラウラの肩を叩いて自分の席へと戻った。 (a5) toumi_ 2022/08/15(Mon) 1:52:34 |
【神】 デッドヘッド ヴェネリオ【ノッテアジト】 「用が済んだら好きに出て行け」 「ん?どうした我が兄弟、さっきのか。 優秀な部下 に飴をやってたんだよ」どこから取り出したのか、キャンディを手元で転がせば他の幹部に投げ渡した。キャッチが出来る者、地面に落とす者様々だったがその行方を男は見ていない。 「最近作ってねえなあ……」 辛気くさい空気を余所に頭を甘味で埋めて、男はまた人が最小限に減ってから会議室を後にした。 (G24) toumi_ 2022/08/15(Mon) 1:59:56 |
【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → 花で語るは ソニー朝はカプチーノ、昼はエスプレッソにランチを付けて。 トマトソースが好きだった男はいつの間にかサルサヴェルデを好みはじめる。お気に入りのズッパの店に寄れば選ぶのはズッパ・ディ・ズッカ。ファルファッレを無駄に多く入れて貰えるのが常連の特権のようだった。 ボスが死んでも昔から変わらない、教えたとおりの好みの足取りを歩く。 酒さえ控えれば野菜や魚中心のまるで健康志向の食生活だ。 夕暮れ時見慣れた背を捕まえ声をかけようとしたあなたは、男が足を止めていたリストランテに目が行くだろう。 それは先日約束をしていた店で、 この日、 マフィアの抗争に巻き込まれたことによる 臨時休業の看板が揺れていた。「よお、ソニー」 ヴェネリオは小さな声も聞き逃すことはなく、ゆっくりといつもの笑みを浮かべて振り向く (-62) toumi_ 2022/08/15(Mon) 2:16:15 |
【秘】 piacere ラウラ → デッドヘッド ヴェネリオ一体どこまで見られていたのだろうか。 まだ上手くいかない呼吸の中、何とか思考を巡らせる。 「……いえ、ラウラが下手なことをすれば 相手に利を与えてしまう、ので」 などと口にするも、追いかけること自体が悪手と言われればそうでしかない。 とはいえ組織としてかと問われれば、女は否と答えるだろう。 「……はい、かしこまりました。何かあれば、次は 必ず」 肩を叩く手の熱にゆっくりと息を吐き出す。…少し、楽になった。 突然の仲良しという意味には僅かに首を傾げ、離れ行く貴方を見送る。 その意味は会議室から立ち去る頃に理解を得るだろう。 その後にポッケの中のキャンディにも気づいて、その甘さに心を癒して。 ──また、息がしやすくなった。 (-65) sinorit 2022/08/15(Mon) 2:23:44 |
【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → 鳥葬 コルヴォ「コルヴォ」 会議が終わってしばらく、廊下ですれ違い様に話しかけるのは他所に出かける様子の男だった。 「 おまえも あいつに何か言われていたか」何も思い当たることがなければ気にしなくともいいのだろう。 いつもより言葉数が少ないのは感傷に浸っているわけではない、ただの確認だからだ。 (-72) toumi_ 2022/08/15(Mon) 3:09:52 |
【秘】 鳥葬 コルヴォ → デッドヘッド ヴェネリオたった一人の葬列は、今日もただ粛々と廊下を行く。 けれど名を呼ばれれば、その重苦しい歩みはやや緩められた。 「……誰に?何を?俺には皆目見当も付きませんが──」 「最近あった事と言えば、烏に道を訊ねるような どうしようもない迷子が居たくらいですかね」 あいも変わらず白けた笑みには、感傷も何も無い。 やはりと言うべきかこの死に損ないにとっては、 あの場で告げられる名がたとえ誰のものであったとしても それは大した事ではないようだった。 「仕事の話ならお聞きしますけど?」 もっとも、あなたが烏に寄越す仕事は 結句その大半が私用と言って差し支えない。 何も言葉通り、仕事の話があると思っているわけではない。 遠回しに、ただ言いたい事があるなら聞くと言っているだけだ。 (-79) unforg00 2022/08/15(Mon) 4:33:35 |
【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → イル・マット フィオレロ放っておいてくれないものが多すぎる、もっとも離れるのであれば連絡はしない。 まだ命に執着してはいる自分にいやけがさす、己の命に執着してると言うことは 他社の命に執着していることと同等だからだ。 「極端なんだよお前は。 家族の愛とやらの育みに面倒な男へ、こんな時に口説きやがって」 「……悪かったそこまで評価をいただけてるなんて思いもしなかった。 改めて遠慮はするが…… お前の得たい夢が叶えられるようにその立場ぐらいなら買ってやる。せいぜい役に立ち続けろ、裏切り者じゃない舞台にたつんだ」 (-83) toumi_ 2022/08/15(Mon) 8:34:10 |
【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → イル・マット フィオレロ「ノッテが居場所なんだろ。 誰でもよくないのなら尚更……見ててやるから」 考えることなど到底出来ない、とは言えないのは、情などではなく己に残っている思い出のせい。 「次はその命、まともに生き残らせてから言うんだな」 明日が来ることを疑ってなどいない。 あなたを失うことも己が失われることも、最悪の事態が来るのは一瞬。どうか悪運に恵まれないでくれと、神にでも祈ってやりたくなるほどには大切な一員だった。 仕事の重さだって伝わっていると信じていた。 だからこそその夢に向き合ってやりたかった。 どんな形でも、見守ってやろうと決めていた。 それなのに、いつだって死は平等で起きた混乱は正常な判断を失わせる。 なあ、 、あまりにひどいと思わないか。 こんな運転が最後になるなんて。 (-84) toumi_ 2022/08/15(Mon) 8:37:29 |
【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → 銀の弾丸 リカルド「御愁傷様、傷は浅いぞリック」 渋い顔をしつつ女の話になれば上司の口も重くなる。 この歳だ、一人二人はいたのかもしれない。 「お前とは よくも悪くも 相性がいい。おお怖い、こんな忠誠を貰える運命に乾杯だな」 劇的な刺激もきっかけも必要ない。 すべて時間とどれ程の信頼を持ってそばにいたか、ただそれだけで俺たちは生真面目なのだ。 他所の幹部連中には疎まれる生真面目さと、民間人への不要な情け。この二つが命を短くしているなんて、わかりきってる。 だから、一人でも欠けるとたちまち崩れる砦。笑ってしまうな。 「まったく、叱られたくなったらいつでも俺に連絡しろよ。 死んでも出ていってやる」 さて、と。明日はロッシのところにでも行くかと、男が予定を詰めていたのは記憶に新しい。 そして、会議後また誰も連れないでその予定を変えずにこなしていたのも貴方は把握していた。 (-88) toumi_ 2022/08/15(Mon) 9:20:15 |
【秘】 花で語るは ソニー → デッドヘッド ヴェネリオ足取りは駆け込むようにひどく覚束なくうろたえて、歩きはじめの雛鳥のようだ。 声の届くくらい、されど腕を伸ばすには遠すぎるくらい。 駆け寄ろうとした足は、大股であともう三歩もいけば飛びつけるところで、 怯え竦んだように、止まってしまった。 「ち、がう……よ……」 もう少し歩けば普段の距離に相手があるのに、ソレ以上は進めない。 そのくせ退くことも出来ず、相手の顔から目を離すこともない。 マジックアワーのヴァイオレットの中にあっても変わらないジェイドの瞳は、 その奥にひどく傷つけられたような揺れを湛えて、それが瞼に雫となって滲みはじめた。 「……オレ、怒ってないよ。仕方ないことだ。 あの日先生と違う道を歩き始めてから、仕方ない時が来るって、わかっていたよ。 けれど、でも。だったら出来もしない約束なんか、しないでよ。 オレは最後の時間が欲しいよ、 ヴェネリオ 」わかっている。今この場において正しい対応をしているのは、相手だ。貴方だ。 それでもなおその背に追い縋るように、苦しげに歪んだ声が訴えかける。 (-98) redhaguki 2022/08/15(Mon) 11:31:03 |
【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → 花で語るは ソニー「ちゃんと行けなくなったと言ってやっただろ。 迎えにいくまで待てなかったのか?」 目の前の懇願を無視するように返す言葉は冷ややかに。 向ける態度は今までとも、命を狙うものとも違う。 違うだろ。その道を歩かせたのは、紛れもない俺だ。 仕方なかった、無駄死にをさせるにはあまりにも若く、 守ってやるにも不安定な立場だったから。 「そこまで言うのなら、約束の代わりに連れていかれようか。 何処に行きたいんだ?」 性にあった家族を与えて縁を持っていれば、いつの日か役に立つ時は来る。 こうした辛抱強さを誉められることは、早々なかったなあ。 点滅を繰り返すネオンサイン、ヘッドライトに照らされて。 骨ばったその手を貴方へと差し出しながら口元を綻ばせた。 (-112) toumi_ 2022/08/15(Mon) 16:00:52 |
【秘】 花で語るは ソニー → デッドヘッド ヴェネリオ「けど、」 言い返そうとした言葉は涙声に飲まれてしまった。 かわって、相手から掛けられた声をただただ聞いている。 息を吸って、吐いて。本来ならば差し出されることのないだろう譲歩を、甘受して。 足が前に動くまでにはもうすこし時間が掛かった。 ゆっくり、ごくゆっくりだ。一歩一歩が重苦しく、幽鬼のように差し出される。 ようやく差し出された手に同じものが重ねられるまでに、ずいぶん時間が掛かった。 「……そのさきでどうなったって、いいよ。 けれど少しだけ夢見ていたい。……先生の手は好きだ…… アマラント、は、閉まってるんだっけ…… ……オレの知ってる店で、いいの。先生のよく行く場所じゃなくて? きっと大したものでも、ないよ」 こんな状況であることに、釘を差した。或いは警告を相手はしたのだ。 それにも関わらず相手の警戒の行き届いていない場所に連れて行くのは、 結局のところソレを裏付けてしまうような懸念があったのかもしれない。 指先まで心臓になったように熱く、鼓動が伝わる。 改めて見上げた目の表面は、悲哀ばかりでない感情に薄っすらと濡れている。 鼻筋の皮膚の薄いところの色が変わるくらいに朱の差したそれを、何と言うだろう? (-121) redhaguki 2022/08/15(Mon) 19:57:01 |
【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → 花で語るは ソニー「どうなったっていいなんて平気で敵に言ってるんじゃねえよ。 俺から更に付け加えるなら、味方にもだ。 お前はとんだバンビーナだよ、手を繋ぐだけで寝付けるならこの先も困らないんだが?」 笑い飛ばしてやりながら、その手を引き傍に寄せ案内をさせる。 気を抜けば不揃いになってしまう足の歩幅を調整して、一歩一歩と目的地まで進んだ。 「アマラントは 今は 休業みたいだなあ。早く代わりでも連れてきて開けて欲しいが……今の時期は仕方ないな。 むしろ新しい店も知るのも悪くねえ。俺が見つけない、お前が選ぶところがいいんだよ」 視線が向いているのを感じれば、なんだ、と視線だけ下に寄越して。 「なんだもう酔ってるのか?酒でも飲んだみたいに真っ赤になってるぞ、酒に溺れてぶっ倒れたらそのまま置いていくからな。気をつけろよ」 (-143) toumi_ 2022/08/16(Tue) 0:00:10 |
【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → 鳥葬 コルヴォ「それさえ聞ければあとは用はない。 変なことを聞いて悪かった、傷心中だったんだ」 心底そう思っていないような面をして業務連絡を終えれば踵を返す。頭にこべりついた懸念と未定の空欄にひと悶着が起こらない限り、この日の予定も変わらない。 「フィオレロの情報屋の預かり先を探しててな、 どちらも持っていっちゃあいないようで。 普通の墓の入れ方ができないからな」 双方問わず体に手を出してなければ始末の依頼もうけていなかったということ。それがわかる返答であっただけ儲けものだった。 「今日もまだ生きていたな。 俺も死に損なった話ならいくらでも聞いてやる」 迷子は大変だあと、告げた用件はそれだけで。 何もなければ気が抜けた返答をして男は去っていくだろう。 (-159) toumi_ 2022/08/16(Tue) 4:44:30 |
【秘】 鳥葬 コルヴォ → デッドヘッド ヴェネリオ「あいつじゃなくて、俺が死んでりゃよかったですね」 「こんな面倒な事になるなら、あの時殺しておけばよかった」 踵を返す事を止めはしない。 ただ何かに心底がっかりしたように、 吐く息に乗せて、乾いた言葉を投げ出した。 「探してどうするって言うんですか。 ご丁寧に墓に入れてやったって、墓守でも立てない限り じきに誰かに荒らされるのがオチでしょうよ。」 土葬を基本とするキリスト教圏では、 墓場の環境や治安の保全を担う墓守は今日でも必要な職業だ。 そこには当然、必要とされるだけの理由がある。 裏社会に関わった人間の墓など、 荒らされない道理も無いものだ。 (-163) unforg00 2022/08/16(Tue) 7:45:17 |
【秘】 鳥葬 コルヴォ → デッドヘッド ヴェネリオ「生憎死に損なっちまったもんで、 今日も嫌気が差すほど仕事、仕事、仕事だ」 「これから『ゴミ』作りに行かなきゃあならないんです」 また今度にします、と。 引き留めない限り、去り行く葬列は止まらない。 『ゴミ』を片付ける、ではなく。 敢えて、作りに行く、と言う。 その意味が示す所は、一つしかない。 ああ、今日も幻聴は鳴り止まない。 (-164) unforg00 2022/08/16(Tue) 7:46:29 |
【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → 永遠の夢見人 ロッシ一人静かなバーで氷に透けた照明を瞳に映す。 「あんたの情報はいつも助かってた、 お得意様になるのに何度通ったか覚えてないよなあ」 (-173) toumi_ 2022/08/16(Tue) 14:20:20 |
【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → 永遠の夢見人 ロッシ男が情報屋と共に作り出したのは、とあるUSB。 これ一つでいくつもの争いと利益を見出すことができるであろう、犯罪者達の情報網だった。 稼ぎの大半を支払い何十年にも渡って重ねてきた信頼の先に獲た保存記録は、 ノッテファミリーの不利益な人材を摘発するだけに使用され表の世に出たことはない。 町の至る所の酒屋、路地に張り巡らされた監視カメラに盗聴器。 幾つもの目に接続することができるが、使用経路は情報屋達に直ぐ知れる代物。全ては契約、秩序に違えば消されてしまうその悪魔のような甘露にヴェネリオは酷く執心していた。 私利私欲のために悪さをしようだなんて考えてはならない。 全世界の情報屋を敵に回すような真似だけはしてはならない。 武器を扱う獣は理性を失ってはならない。 (-174) toumi_ 2022/08/16(Tue) 14:20:48 |
【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → 永遠の夢見人 ロッシ男は執行人になって正義を振りかざしたいわけでもなかった。 ただ、そこにある火種を見ていたかったのだ。 忘れないように、自惚れないように、己が何処にいるかを感じたかった。 その物語の一節を求めていた。 この騒動で消えるのには惜しいほどの代物だが、 実際は存在を抹消させた方がよっぽど平和になるだろう。 グラスを傾けて金色の液体を揺らす。 「あんたってやつは 好きな酒の味のひとつも答えてくれやしなかったな。 聞いても一度目は答えないもんだから、 俺は責めるようにその片目を見るんだ。 そしたら前の日に飲んだ酒だけは話してくれてよお」 規則的に変わる新しいカクテルやワイン。 別の日に聞くと別の酒の名前を言うものだから、 全部の酒を調べて同じものを飲んで味の傾向を調べてやった。 月曜はジンベース、祝日はワイン。そんな奴の当てたときの顔ときたら―― はて、あれはいつだったか。 (-175) toumi_ 2022/08/16(Tue) 14:26:16 |
【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → 永遠の夢見人 ロッシ「ああ、 あれはあんたじゃなかった か?誰だったんだろうなあ、当てるのが楽しみだったんだぜ」 「確か今日飲むのは、――」 さいごのジプシー・クイーンを飲み干して、一時の友に別れを告げる。 男が向かうのが早いか、夢にあなたが現れるのが早いのか。 未来の行方は誰も知るよしもない。 (-176) toumi_ 2022/08/16(Tue) 14:30:32 |
ヴェネリオは、手向けの花一つ贈らない。 (a14) toumi_ 2022/08/16(Tue) 14:35:31 |
【秘】 銀の弾丸 リカルド → デッドヘッド ヴェネリオ「…………」 録画保存もされているであろう映像を繰り返し見ている。 血の掟は大事ではあるものの、その話を厳密に用いるならばラウラはそれを行っていないため、従う必要もないはずだ。 それは上司であったマウロもまた同じ。 ……ではあるが、二人は律儀にそれを守っていたということか。メイドマンになれず燻っていた事を思うと憤ってしまう。 「……ラウラ、気になりますね。 マウロのためとはいえ、無茶をしそうに見えますが」 隣で見ているであろう上司に、そう投げかけてみる。 (-180) eve_1224 2022/08/16(Tue) 15:10:50 |
【秘】 ”昼行灯” テンゴ → デッドヘッド ヴェネリオ会議が終わって、さらに数時間経った後のこと。 再びカラス面は友であり、幹部である男を捜して街やら屋台やらを歩き回っていた。 火を入れていない煙管を咥えたまま。 下駄がカラコロと忙しない音を立てる。 (-187) ぴんじぃ 2022/08/16(Tue) 17:04:49 |
【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → 銀の弾丸 リカルド「さあな、何をしても俺は不問にする。 これを晒すのはファミリーの不利益だ」 叱れるのはマウロぐらいだろう、と。 はっきりと不干渉をいい放った上司は再び視線をよそにやった。 「心配なら話題に出さず気を使ってやればいいだろ。 ラウラもガキじゃない、……それとも気にかけ方がわからないのか?」 (-194) toumi_ 2022/08/16(Tue) 18:00:25 |
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