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【秘】 かれがれ ユメカワ → 怖怖 ライカ/* ごきげんようダーリン 俺狼なんだけど(再放送) 多分襲撃予定は覆らないので、白々しい襲撃予告を送っておきます。一応。 無事に 今日がお前の命日だ! を言えそうでオレは嬉しいです 敬具 (-7) unforg00 2022/07/10(Sun) 21:48:20 |
【赤】 かれがれ ユメカワどこかの教室。 並べられた机。 人影ひとつ。足音も無く、いつの間にやらそこにいる。 「………ん、…」 出席を取る声へと返す声は、以前よりも浮かないもの。 けれどもその理由は近付く夜明けではなくて、 ましてやひとつ増えた名前でもない。 それは以前あなたに問いを投げ掛けた時に 挙がった名前の内のひとつだから。ただ納得だけがあった。 「……ねえ、先生。 前に……できることがあれば、って言ってたよね」 「聞きたい事があるんだ」 『生徒』として扱われる事に疑問を持たない子どもは、 教卓に立つ少女が、頼るべき『先生』であると信じて疑わない。 だからきっと、自分にわからなかった答えを知っていると信じている。 (*2) unforg00 2022/07/10(Sun) 23:29:29 |
【赤】 かれがれ ユメカワ「俺、あのあと夏彦と話をしたんだよ」 「ちゃんとあの日をやり直して、本音で話してさ 夏彦も俺と離れたくないって、好きだって言ってくれたから 一緒に来てくれるか聞いたんだ。 ……そうしたら、頷いてくれたから」 夢川深雪という人間が、既に死んでいる事を思い出した上で。 言葉に詰まりはしても、確かに頷いてくれた。 だからあの時、まさか拒まれるなんて夢にも思っていなくて。 あっという間に、殆どわけもわからず死んだ人間には 目前に迫った死の恐怖への理解なんて無くて。 「あんまり怖がらせたくなかったし、 俺みたいに……酷い見た目になってほしくなくて。 できるだけ優しく首を絞めたんだけど 結局怖がらせたみたいで、何処かに行っちゃって」 「何を間違えたんだろう」 ぽつり、ぽつり、前提から何から何まで狂った相談はそこで一区切り。 その内容に反して、それこそ生徒が教師に対してするような ごくありふれた、けれど当人にとっては深刻な悩みのような。 最初から最後まで、ただただそんな調子だった。 こうして確からしい答えを探すのは、 未だやり直す事を諦めてなどいない事の証左だ。 (*3) unforg00 2022/07/10(Sun) 23:30:41 |
【独】 かれがれ ユメカワ/* なんかここだけ見るとかなりの異常者で嫌だな オレのPCは死ぬと異常になる事で有名 有名ではない (-21) unforg00 2022/07/10(Sun) 23:40:00 |
【人】 かれがれ ユメカワ【空き教室】 >>0 ネコジマ 君が戻って来てすぐの話。 ふと、視界の端で何かが動いた気がして、視線を向けて。 それが誰かわかれば、ひらひらと手を振った。 「……おかえり、稔」 「何かあった?良い事、そうでもない事、なんでも」 選ぶのが下手くそだから机を椅子代わりにする事は諦めて、 床に座って、時折液晶を流れるメッセージを眺めていた所。 君の事を待ってると言ったから、有言実行。 直前に、また少し気まずい別れ方を誰かとしてしまったものだから この空き教室に入る時、少し中の様子を窺ってたりとか、したけど。 きっと誰にも見られてはいなかった。多分。 (3) unforg00 2022/07/11(Mon) 0:12:25 |
【秘】 かれがれ ユメカワ → 怖怖 ライカ廊下での出来事から、暫く経って。 空き教室で誰かを待った、そのもう少し後。 君が誰かと話を終えた、そのもう少し後。 君を捜しに行こうと思って、悩んで、でも諦めたくなくて。 けれども広い廃校内を闇雲に捜し回ったってどうにもならないし、 何より、あんな別れ方をしてしまった後だから。 すぐに面と向かって話すのは、また怖がらせてしまいそうで。 ──怯えた君の眼が忘れられない。 『怖がらせてごめん』 『できるだけ怖がらせないようにしたつもりだったんだ』 『そのつもりになってただけみたいだけど』 『一つだけ聞きたい事があって』 『夏彦は今、どうしたいと思ってる?』 だから結局、君に問い掛けるのは画面越し。 そんな文章を送信して考える事は、返信が来なかったら── きっと言葉が足りない。 きっと時間が足りない。 君と言葉を交わせるこの時間が、いつまで続くかもわからない。 だから消極的になっている余裕なんてもう無いんだ。 (-45) unforg00 2022/07/11(Mon) 3:23:56 |
【人】 かれがれ ユメカワ【空き教室】 >>4 ネコジマ 再び空っぽになってしまった隣が埋まって、 今は空っぽの手にも掴めるものがあって。寂しさは少し和らいだ。 寂しがり屋にとって、君達は鍵のようなもの。 二つとして同じ形のものはないから、代わりに刺してみても きっとぴったりとは嵌らないけど、まったく合わないわけでもない。 つまるところはこうやって、一人で居る時に。 自分から人と接点を持つ事をあまりしない、少し不器用な君が 少し寂しさを汲んでくれるだけで嬉しくなれるような、単純な人間だ。 「ん……栗栖と? そっか。それは確かに良い事だね、……」 物言いはやっぱり捻くれていても、嬉しげなのは何となくわかる。 君達の間柄は、以前から結構そんな調子だったとしても。 ここに来て早々の事だったから、 単純に心配していた夢川にとってもそれは良い知らせだ。 「…何度も喧嘩して、何度も仲直りできるのは」 「ちょっと羨ましいな。簡単な事じゃないと思うから」 なんてのは、当事者じゃないから思う事かもしれないけど。 でも君の機嫌が幾らか良さそうなのも事実だしなあ。 思考をそんな脇道に逃して、浮かんだ寂しさを誤魔化した。 (10) unforg00 2022/07/11(Mon) 4:41:32 |
【秘】 かれがれ ユメカワ → 元弓道 マユミ『ずっと変わらずにいられたらいいのにね』 『本当はきっと 嫌だって、寂しいって皆が思ってる』 この願望を言葉にするのは、もう何度目だろう。 言葉にしたって、子どもにできる事なんてたかが知れている。 到底叶いもしない我儘を言って、駄々をこねる事だけ。 それは何処までも願望であって、建設的な展望なんてありはせず、 『思ってもどうにもならなくて、そう思う事に意味は無くて 早くに諦めをつけた方が楽なんだとしても』 『我儘でも、俺は諦める事だけはしたくないよ』 けれど、どうせ。 諦めたつもりになったところで、期待を捨てた気になったって。 常に思考に感情が伴うとは限らず、喪失の疵というものは 結局はいつまでもじくじくと痛み続け、人を苛むものだ。 それなら、諦める事にも意味なんてありはしない。 最初から何もかもを諦めて掛かる人生の何と空々しいことだろう。 けれど自分達は大人と子どものきざはしの上に立っていて、 いつまでもその場に立ち止まり続ける事はできない。 誰しもいつかはその背が現実に追い立てられる時が来る。 (-49) unforg00 2022/07/11(Mon) 13:11:10 |
【秘】 つれづれ ユメカワ → 元弓道 マユミ生きている限りは。 『一つだけ思うんだ』 『嫌な事を我慢して、息苦しいなって思いながら』 『そうやってまで生きてる事に』 『意味なんてあるのかな?』 なら、そんなものは落としてしまえばいい。 前に進む事ができなくなれば、それ以上の変化は無い。 皆で一緒に、終わりの先で永遠を共にできたなら。 少なくとも、今以上の喪失を味わう事なんて無いのだから。 (-50) unforg00 2022/07/11(Mon) 13:11:52 |
ユメカワは、それそのものに意味など無いと思っている。何もかも。 (a16) unforg00 2022/07/11(Mon) 13:15:50 |
ユメカワは、だからそれは、きっと罰などではない。 (a17) unforg00 2022/07/11(Mon) 13:21:43 |
ユメカワは、そして君達は、岐路に立っているだけだ。 (a18) unforg00 2022/07/11(Mon) 13:22:55 |
【独】 かれがれ ユメカワ/* そろそろ本腰入れて宗教勧誘し始めないとなんだけど あいつら(虚空を指差す)はいったい何をするつもりなんだ オレ愚かだからわかんねえ…… (-52) unforg00 2022/07/11(Mon) 13:29:58 |
【秘】 かれがれ ユメカワ → 不知 ミナイぴろん。君に宛てた数件のメッセージ。 きっと行方知れずになった少女の死が伝えられた後の話。 『ねえ、明日香ちゃん』 これは取るに足らない問い掛けだ。 こちら側に少し近い君にだからできる、他愛無い話。 『人が死ぬって、どういう事だと思う?』 『人が死んだ時って』 『どういう気持ちでいたらいいんだろう』 自分にとって、もはやそれは永遠の離別ではないから。 できる限り苦しむ事の無いように、とは願いこそすれど 他の皆のように動転したり、悲しむ事なんてできなくて。 (-56) unforg00 2022/07/11(Mon) 14:41:38 |
【秘】 かれがれ ユメカワ → 怖怖 ライカあの時、あの場所で、逃げ道も無く。 死への恐怖と死者への感情を天秤に掛けざるを得なかった。 そんな君の言葉を信じて疑わなかったのは、きっと身勝手な盲信。 けれど傷付かなかったと言えば、嘘になる。 それでも悪い事ばかりではなかった。 事実君からの拒絶で足は竦み、何もかもが遠い世界の事のようになって。 どうして、ただそれだけしか考えられなかったけれど。 その絶望の深さも、それでもなお諦めたくないと思った事も きっと君が好きだという事の証左だと思えた。 理不尽な死は、この場所に吹き溜まる幾多の想いは ただの人だったものの在り方を少なからず歪めてしまった。 それでも、君を好きだと思う気持ちだけはずっと変わらないままだ。 『三階の、階段上がってすぐの教室』 迎えに行こうか、と打ちかけて、やめた。 君から来てくれたら、それ以上に嬉しい事なんて無いから。 画面をタップしてアプリを閉じれば、壁紙は二人で撮った写真のまま。 液晶はひび割れ、ところどころが血で少し汚れている。 虚像が剥がれ落ちて、あるべき姿に戻りつつあるその様に暫し目を伏せて。 窓枠に座り、僅かに明るくなりつつある遠くの空を見て、君を待っていた。 夢の終わりが、少しずつ近付いている。 (-64) unforg00 2022/07/11(Mon) 17:49:47 |
【秘】 かれがれ ユメカワ → 友達 ネコジマ「皆とこうして居られるのは、今だけだろうし」 「生きてたら、なんでもできちゃうけどさ」 「俺はもう死んでて、なんにもできないはずなのに──」 (-68) unforg00 2022/07/11(Mon) 19:11:11 |
【秘】 かれがれ ユメカワ → 友達 ネコジマ「……ああ、違うな。できてもしない方がいいだけ しない方がいいってわかってるのに、でもそうしたい」 「今やらないと取り返しが付かないけど、 やったらやったで結局取り返しが付かないんだよ」 「稔は──それでもやるべきだと思う?」 いやに静かに感じる空き教室。付き纏う違和感。 その中で、うっそりと笑って死者が囁いた。 夢川は確かに君の隣に居て、君の腕にだって触れている。 それでもそこに死の気配を感じるのは、どうしてだろうね。 (-69) unforg00 2022/07/11(Mon) 19:12:11 |
ユメカワは、猫島と内緒話。 (a21) unforg00 2022/07/11(Mon) 19:12:30 |
ユメカワは、肯定が欲しいわけじゃない。ただ訊きたかっただけ。 (a22) unforg00 2022/07/11(Mon) 19:12:35 |
ユメカワは、やっぱり笑ったままでした。ただ、前より少し複雑そうに。 (a23) unforg00 2022/07/11(Mon) 19:13:51 |
【秘】 かれがれ ユメカワ → 元弓道 マユミ『意味なんて無いよ』 短い返信。 自分から意味はあるのかと問うたのに、 意味など無いと返すのはどこか破綻しているようで、けれど。 『生きてる事にも、それをやめる事にも』 『それそのものに大層な意味を付加しようなんてナンセンスだ』 『生きてる理由があるから生きてるように、 生きてるのをやめる理由があるから生きてるのをやめるだけ』 『どっちもただの手段でしかなくて、その先に目的があるだけ』 君とはそもそも思考の重点を置く箇所がずれているのだと思う。 生きる事も、生きる事をやめる事も、単なる手段でしかない。 少なくとも、夢川にとっては。 (-97) unforg00 2022/07/11(Mon) 23:52:29 |
【秘】 かれがれ ユメカワ → 元弓道 マユミ『それでも、生きていく事なんて分の悪い賭けだよ』 『確かに生きていないとできない事は多いけど、 それが生きている事で味わう辛い思いに釣り合うとは限らない』 『その上賭けに乗るには『今』を賭け続けないといけないし、 配当金は常に理不尽に変動し続けて 急に一方的に不利なルールを課される事だってある』 『何より、唐突に賭けを台無しにされる可能性だって』 (-98) unforg00 2022/07/11(Mon) 23:58:26 |
【秘】 海市蜃楼 ユメカワ → 元弓道 マユミ『俺があの日死んじゃったみたいにね』 ──夢川深雪は、死んだ人間だ。 来家に引っ越す事を打ち明けた少し後のいつかの日。 最後にもう一度だけ話をしようと彼の家を訪ねようとして、 そのまま、不幸な事故であっけなく帰らぬ人となってしまった。 前触れも、理由も、意味も無く、何処までも唐突に、理不尽に。 『弓道部であった事も、牧夫兄の事も、突然だったでしょ』 『生きていたら、これからも何度も同じ経験をするんだよ』 『もっとひどい事があるかもしれないし、俺みたいになるかもね』 『見て見ぬ振りは長続きしない。いつかは限界が来るよ』 『それとも、麻弓ちゃん達が生きていく内に』 『新しく得たものが少しずつ 俺達の事を遠くへ追い遣っていくのかな』 『麻弓ちゃんが嫌だって思う事を捨てていくみたいに』 メッセージが送信されるテンポは、他愛無い日常会話と同じ。 君を責めるつもりは無い。どう思うかは君次第だけれど。 (-99) unforg00 2022/07/12(Tue) 0:00:20 |
【秘】 海雪 ユメカワ → 元弓道 マユミ『俺はそんなのは嫌だ』 『皆一緒の、いつも通りの日常があればそれでいい。 今が今のままあればいい。新しいものなんて要らなかった』 『だから、皆で一緒にずっと居られる場所を選ぶだけ』 たとえそれが、死の先であっても。 我儘な子どもは、自らの望む不変の為に他者の不変を壊す。 鳥飼の死という形で既に一つ壊していて、 そしてこれから幾つも壊していく。自らの信じるものと共に。 『きっと先生が皆を連れて行ってくれる』 『離れ離れにならなくていいようにしてくれるんだ』 『おいでよ、麻弓ちゃん』 『皆が待ってるよ』 強欲な子どもの願望は、皆で変わらず共に居続けられる事。 皆とは、今日ここに来た全員の事だ。 飽くまでもそれは願望、分不相応な高望みだけれど いつか君が来てくれるなら、確かに一つ実現に近付くだろうな。 (-100) unforg00 2022/07/12(Tue) 0:01:27 |
【独】 かれがれ ユメカワ/* マリン‐スノー【marine snow】 の解説 海の表層から深海まで観察される、雪のように降るもの。不定形で壊れやすく、プランクトンの死体などが緩く結合したものといわれる。海雪。 出典:デジタル大辞泉(小学館) これをずっと使いたかったけど使い所が無かったんや 助かる (-101) unforg00 2022/07/12(Tue) 0:29:40 |
【赤】 かれがれ ユメカワ──つん、と鉄臭い臭いが鼻をついた、錯覚。 「………死ぬのが、怖い……」 最期の日の、最期の瞬間の記憶。 俯いて考え事をしていたから、周りは見えていなくて。 音も遠くの事のようで、それに気付いた時にはもう手遅れで。 は頭を強く打ち即死だったと── その後の記憶は、何も無い。 最初は自分が死んでいる自覚も殆ど無いまま、 気付けばここに居たようなものだった。 「……即死かあ」 どろり、生暖かいものが額を頬を流れ落ちる感覚。 けれど何も滴り落ちはしない。これも、錯覚だ。 (*6) unforg00 2022/07/12(Tue) 1:57:50 |
【赤】 かれがれ ユメカワあなたの言葉をなぞるように繰り返す傍らに。 ふと視線を上げた。 今際の記憶を語るその声が、徐々に淀んでいったから。 「わかった。次はそうしてみる」 優しい──中途半端なやり方ではだめらしい。 どんなに甘く言葉を重ねても、迫り来る死の恐怖は拭えない。 死してなお残るほどに強いものなのだと、理解した。 自分と同じような死に方の方が、皆にとって優しいのだと。 「ありがと、先生。俺一人だったらずっと迷ってたかも」 提案はあっさりと『次』の手段の一つとなり、 少女に掛けられる言葉は、気遣いではなく感謝だった。 この場に於いて、あなたは『理想の先生』だから。 『生徒』に気遣われるなんて、きっとあってはならない事だ。 「…もう一回、夏彦に会いに行って来るね」 浮かない表情を、そっと笑みに変えて。 またね、少女や物言わぬ友達に手を振ったのちに踵を返した。 (*7) unforg00 2022/07/12(Tue) 1:58:23 |
【秘】 かれがれ ユメカワ → 不知 ミナイ『そう』 『じゃあ やっぱり、俺は悲しめそうにないな』 『時が止まってくれたら、それが一番だから』 『同じ時を進んでいたって、いつかは皆少しずつずれていくから』 そうして"今"がずれて綻んで、ばらばらになってしまう前に。 大好きな皆で一緒に、一斉に同じ所で立ち止まる。 きっとそれ以上に素晴らしい事は無いだろうな。 『そうやってずれていくものを見送って、見送られて』 『忘れたくないものを覚えているしかできないのは』 『互いに置き去りにされるだけは、寂しいな』 なんてのは独り善がりな寂しがり屋の思う事。 君がどう思っているかは定かじゃない。 人間は、忘れる生き物だ。 忘れる事で自分を守る、そういうふうにできているものだ。 記憶もずっとは続かない。過去はいつかは底へ底へ埋もれていく。 『寂しいけど、でも』 『死ぬのが怖いから、だから生き続けるのかな、君達は』 今を今のまま止めてしまえば、それは決して過去にはならない。 そうしたら、きっと。 置き去りにするもされるも、忘れるも忘れないも無いのにな。 (-104) unforg00 2022/07/12(Tue) 3:04:56 |
【秘】 夢の境 ユメカワ → 夢の先 ライカ小さな足音が、一人分。 夏の夜の空気と、夜明け前の物寂しさの中。 聞こえた軽い音は、確かに待ち人の訪れを告げていた。 それだけでどうしようもなく嬉しくなるくらい、やっぱり単純だ。 「……夏彦」 名前を呼んで、そっと君と向き合って、いつもと違う事に気付く。 ああ、ずるいな。俺が証明できる事なんてそう多くないのに。 「俺、やっぱり頑張るのは下手くそみたい」 「さっきだって、やり直そうとして、また空回って」 「そんな俺でも、いいの」 なんて、聞いたら決意を鈍らせてしまうかな。 まっすぐな月白色。君の瞳と目が合って、 ちょっと困ったように、けれども自然と笑みを返した。 思えば、始まりも君と目が合った日の事だった。 周囲の同年代とは少し違う雰囲気。少し違う距離感。 それが何だか気になって、駄目元で話し掛けたのが初対面。 実のところ、鬱陶しく思われてしまわないか少し不安だったから。 だから君がこっちを向いてくれたのが本当に嬉しかったんだ。 切っ掛けは、本当にただそれだけ。単純だって笑われてしまうかな。 (-105) unforg00 2022/07/12(Tue) 6:13:47 |
【秘】 夏の雪 ユメカワ → 夢の先 ライカ「…………苦しむ、時間が……長ければ、」 「それだけ恐ろしく思う時間も長くなる。」 「即死とか、それに近い死に方なら」 「きっと怖がらせないんじゃないかな」 「一緒なら、飛び降りても怖く無いかも」 「…よく、なくても。俺も、夏彦の事が好き」 座っていた窓枠から降りて、一度教室の床に足をつけて。 今はすぐ傍の君に我儘な愛を囁くだけ。 三階の高さは、ちょっと心もとないから。 「諦めたくても、諦められないくらい──大好きで、 愛してるから、離れたくない。離したくないから、だから…」 「今度は、一緒に死のうか」 思い返すのは、猫が屋根の上で月を見上げている写真。 屋根裏に行ったらしきあの子が撮った写真。 屋根に開いた穴からなら、校舎の屋根の上に出られそうだった。 (-106) unforg00 2022/07/12(Tue) 6:15:11 |
【秘】 夏の雪 ユメカワ → 夢の先 ライカ/* というわけで結婚式と書いて死因の相談なんですけど 飛び降り心中or絞殺リベンジorその他(なんも考えてない) の三択くらい人生に一度の晴れ舞台だし好きな死因を選んでくれな 要望は最大限聞く 個人的には飛び降りで上手く頭からいって即死だと 死因がお揃いになって激アツです (-107) unforg00 2022/07/12(Tue) 6:19:49 |
【秘】 かれがれ ユメカワ → 友達 ネコジマ「────あは、」 「そうだなあ できちゃいけないんだ あっちゃいけない」 「死んだらそこで終わらなきゃいけない」 「じゃあこれって何なんだろうな 全部悪い夢だったのかな」 「起きた記憶なんて無いしさ」 「これが夢なら──覚めてみようか」 覚めるのはきっと、君の夢。 何にしたって、もうじき夢は綻んで、君達は朝に目覚める。 夢から覚めた君達は、現実にいったい何を思うんだろうな。 一瞬。鉄臭いにおいがしたような、錯覚。 (-108) unforg00 2022/07/12(Tue) 8:00:56 |
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