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【赤】 美術 エノ『うーん、そうだな。』 『まぁ、その方が楽だよね。』 『あぁ、でもな。』 『ひとり、合議に遅れてきて投票だけした子がいるよね。』 『あの子でもいいかもな。』 話し合いに遅れてくるということは。 あまり、他者を理解する気がないのだろうと思う。 そうなると、自分にとっては要らない人だ。 青年は、どうせ死ぬ世界で、穏当も何もないな、と思っている。 『ヒメノさんか、ツルギくんかな。』 (*8) arenda 2022/02/26(Sat) 6:55:41 |
【秘】 美術 エノ → 演劇 アクタ合議が終わって、どこかしらの時間で。 君を探し歩くカラフルな髪の青年。 見かければ、あぁ、と口を開き。 「アクタくん、こんなところに。」 ふわりとした足取りで、君に近寄ってくる。 (-360) arenda 2022/02/26(Sat) 7:22:37 |
【秘】 美術 エノ → 演劇 アクタ「約束は守る為にあるものだよ。」 事も無げに言って、互いに距離を縮めて。 そうして、一歩分開けた距離で止まる。 「知りたいよ。君の事、なんでも。」 人を理解することは気持ち良い。 何かを知れるとあれば、気分が高揚する。 そして、そちらからも要求をされて…… 「……いいよ。教えてあげる。知りたいだけ。」 人に理解されることは気持ち良い。 興味を持ってもらえるだけで、体が熱くなる。 「うーん、何から話そうかな……じゃあ。」 「おれ、本当の名前は虹谷絵乃(にじやえの)って言うんだ。」 「ニジヤ製薬って、知ってる?」 それは、この国において最も有名な製薬会社のうちの一つ。 (-375) arenda 2022/02/26(Sat) 12:04:03 |
【赤】 美術 エノ『うん、じゃあ、彼女にしよう。』 淡白な文字。画面の向こうの本人も同じように。 その選択が、人を死に追いやるということを知っているのに。 何一つ躊躇うこともなく決定する。 青年にとっては。 自分を理解しようとしない人は、元から死んでるも同然だから。 『結構裏で根回しもしてるらしいしね。』 自分はされてないけど、人からそう聞いた。 それほどまでに、生きてみたい人。 それが、死を目の当たりにした時、どんな姿を見せるのだろう。 きっと裸の心が見えるんじゃないだろうか。 そう考えると…………高揚した。 (*12) arenda 2022/02/26(Sat) 12:07:35 |
【赤】 美術 エノそうして、齎されるお願いに。 青年は少し、目を丸くした。 『うん、いいよ。』 『俺も彼は、もう少し長生きして欲しいから。』 『理解しようと頑張ってくれてるからね。』 だから、彼が理解をしてくれるか。 あるいは、諦めるまでは。 生きていて欲しいなと、願う。 君のお願いは、承諾された。 (*13) arenda 2022/02/26(Sat) 12:09:17 |
【秘】 美術 エノ → 演劇 アクタ「うーん、今は君のことが知りたいよ。」 という言葉は、いまいち、君の問いの回答にはなっていない。 別に、誰でもいいけれど。 今は君がいい、そんなふわふわした芯のない気持ち。 促されるままに腰掛ける。 背中から水際の涼しさを感じる。 風が吹くと、飛沫が首筋に飛んできて冷たかった。 「どうかな。苦労はなかったかも。」 「欲しいものに困ったこともないし。」 「きっと美味しいものばかりを食べてたし。」 「俺は跡継ぎじゃないから、放任されてたし。」 「ぬるま湯みたいな人生と言っても過言じゃない。」 だから、ただの趣味の絵に没頭する時間だってある。 青年が人より絵が上手いのは、才能があるとかじゃなく、ただ時間があるだけだ。 「でも。」 「大体、お金持ちだって聞くとみんなそう言う反応をする。」 「苦労がなさそう。世界が違う。自分とは違う。」 「怪我をさせたら大変だから気を遣う。美味しいものを食べてるだろうから買い食いには誘えない。」 「俺は何も言わなくても、みんなが勝手にそう判断する。」 同じ人間なのにね、と感慨もなく呟く。 それは苦労と言うにはあまりにも稚拙な、ただのボヤきだった。 (-387) arenda 2022/02/26(Sat) 13:51:53 |
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