【人】 [『 力 』 フォルス――回想:売店の始まり [ 食堂の程近くにある売店。 洋館に居を移して一ヶ月程経った頃に始めた店は 空き部屋の一室の扉を外した開放的な作りになっており 手前半分に多種多様な売り物が並んでいる。 品揃えは洋館の住人の声も反映しており 一般的なものから物珍しいものまで一貫性は無い。 だが"元商人志望"の男が選りすぐった業者から 質の良いものを各地から取り寄せ 有志の使用人に仲介を頼んで仕入れを行っている。 奥の半分はカフェスペースのようになっており 小洒落た小机を挟んで二人がけのソファが二つ向かい合う。 壁に沿って一面に並ぶ本棚も、七年で随分と埋まったものだ。 店番をしている間は、奥のソファか 入口近くに設置した会計場に居る姿を多く見かけるだろう ] (34) 2022/12/11(Sun) 1:47:14 |
【人】 [『 力 』 フォルス[ 幼い頃、両親の姿に憧れを抱き 「立派な商人になる!」と夢を見た そんな過去を知る男に声をかけられたのが始まり。 想像以上にやる事の無い洋館暮らし 花畑で惰眠を貪る俺に兄のように慕っていた男が言った。 金も学も何も要らない悠々自適の世界において 「 そういうのを学ぶ場所があってもいいと思うんだよね 」 だとかなんとか本音とも冗談とも取れる掴めぬ音で。 そんな言葉にのったのは、きっと気分。 言うだけ言って やらせるだけやらせて 姿を消したヴェルトという男の残したもの。 今日も続けている事に、結局大した理由は無い ] (35) 2022/12/11(Sun) 1:49:53 |
【人】 [『 力 』 フォルス[ 裕福な商人の息子に生まれ 両親の愛情を享受し、教養を礼儀を商人の業を与えられた。 教育という点については恐らく並の人間以上に。 学校にも通った。 周囲の環境すらきっと恵まれた方だった。 それはそれは証持ちとは思えぬ大層恵まれた生活の末の今。 かつてのヴェルトの言葉は そういったものを与えられる事のない証持ちが居る事 随分と人の増えた証持ちを――予見していたのか 大層かわいいアリスをはじめ 望む誰かには買い物を通じて文字や計算を教える 箱庭のような世界での戯れを。 続ける必要など無くとも 何かと足を運んでくれる人間も居るのなら 閉めるだけの気力も理由も無く。 そういう、惰性の暇潰しの延長線。 ] (36) 2022/12/11(Sun) 1:51:35 |
【人】 [『 力 』 フォルス[ 尚、当売店はお手伝いを常時募集中 陳列や清掃、ティータイム、読書 多岐に渡る仕事はスキルアップを目指せ 世にも珍しいものと間近で関わる事のできる アットホームで多分わいわいとした職場です。 単発から長期まで幅広く募集しています ] * (37) 2022/12/11(Sun) 1:52:05 |
【人】 [『 力 』 フォルス―― 売店:お品書き(食品) ―― 『メルロン』 400エム 四つ入り。手のひらに収まるふわふわの雲みたいなお菓子 ミルキーな甘みが広がり、ふわりと溶けて消えていく 高価で希少な贅沢品。それはまさに幸せの味。 『レインボードロップ』 139エム 様々な形の小瓶に七色の飴玉が入っている。色に味の差は無い 食べる者の気分によって味の変わる不思議な飴玉 酸・苦・甘・塩・旨味が主だが辛味や渋味を感じる事も。 瓶を目当てに定期的に買い求める常連も居る。 『ホリックゼリー』 22エム 五つの小袋ゼリーが連結して一つの輪になっている 三つはおいしいサイダー味のゼリーで当たりは激辛 大当たりは無性にもう一つホリックゼリーが欲しくなる 次のホリックが君を待っている 『フォーチュンフォルス』 5エム 世話係のスミスが淹れるおいしい珈琲 (カスタムでカフェオレやミルクに変更可能) 中におみくじの入ったクッキーがついてくる 本日の運勢など、事前に気になる事を言っておくと [[omikuji ]]をもとに店主からありがた〜い言葉がもらえる。 メイドのジャスミン御用達。 ――他。 (38) 2022/12/11(Sun) 1:53:25 |
【人】 [『 力 』 フォルス―― 売店:お品書き(娯楽) ―― 『しゃぼん玉』 41エム とある島群で発祥したという娯楽物の一つ 屋根まで飛んで壊れて消える 『花火』 7エム 夜の空や夜の地面を灯す光の花 ロケット花火を始め各種花火をバラ売りで提供 『ブーブークッション』66エム 見た目は少し厚いハンカチ。持ち運んでも目立たない優れもの。 上に座ると四種類の内ランダムで音が鳴る。 「プゥ〜」「ブオオオォ」「アッー!」「あぁ〜〜ん♡」 気になるあいつを驚かせよう! 『バニッシュ・インク』600エム 乾くと消える、世界に一つだけのインク 書いた時は灰〜黒の色味をしておりきちんと読む事が出来る 対応する数字のラーン・インクと共に使う 密書などにも多く使われる。洋館での実用性は未知数。 『ラーン・インク』600エム 塗ることでバニッシュ・インクが浮かび上がる それぞれに薄い色がついている世界に一つだけのインク。 対応する番号のバニッシュ・インクと共に使う 不純物が混じると効果が無くなる為取り扱いには注意が必要 ――他。 (39) 2022/12/11(Sun) 1:54:14 |
[『 力 』 フォルスは、メモを貼った。 (a7) 2022/12/11(Sun) 2:08:43 |
【人】 [『 力 』 フォルス―――食堂 [ 食堂に誰かしらが居れば 誰であろうと軽やかに挨拶を交わしながら ] お〜丁度良い所に。 スミスさん、軽くつまめるものいいかな [ ここに初めて来た時には既に居たお世話係。 当時既に初老であった彼は今尚、綺麗な白髪を整え まるで豪邸の執事のような所作で珈琲を落としていた ] 飲む飲む! 俺スミスさんの珈琲にゾッコンだから〜 生まれ変わったら結婚しよ♡ [ 二十年関われば、少なからず情も芽生えるというもの。 痣有りにあたたかな眼差しを行為を向ける存在ならば、尚更 ] (121) 2022/12/11(Sun) 15:33:38 |
【人】 [『 力 』 フォルス[ 歩み寄る先のスミス。 彼の背を抜くことは、未だメルロン一つ分叶っていないが ] ――頼まれてた帳簿もう少しで終わるからさ 仕上げたら持ってくるよ。 [ 耳元囁けばへらりと笑った ] * (122) 2022/12/11(Sun) 15:34:10 |
【人】 [『 力 』 フォルス―――売店 [ 珈琲の匂いが近付く事に気付くのは容易いだろう。 こちらもまた、椅子に腰掛ける存在に気付けば>>60 ブラッター片手に笑みを向けた。 ] ――おはよ、シャル。 ここ、キレーな涎の跡だね 良い夢見れた? [ 自らの口許を示せば彼女の反応はどうであったか いずれにせよ、「 冗談だけどね♡ 」なんてけらりと笑った ] (123) 2022/12/11(Sun) 15:48:17 |
【人】 [『 力 』 フォルス[ 示したのは奥にあるいつものスペース ] 軽食もらって来たからさ 一緒にどう? [ プラッターにはスコーンにクラッカー、 付け合わせのジャムやディップといった軽食 味変用のミルクポットがのせられている。 頷くなら珈琲をもう一杯頼もうか 端末一つで届く望みの品。洋館ライフはサイコーである * ] (124) 2022/12/11(Sun) 15:49:20 |
【人】 [『 力 』 フォルス――回想:咲き誇る花、溢れ零る雨 [ それはもう二十年近く前の事 見渡す限りに咲く花々が一際綺麗な季節だった 商売の為移動する親と別れ 当時はまだ一度訪れただけの見慣れぬ場所 今からは想像できないほど人の少なかった館。 シンやヴェルトをはじめとした職員に 東の――住まう街の郷土菓子を土産に携え 一人、館の門をくぐった二度目の訪問。 一週間程を過ごした、五歳の頃の事だったか>>59 ] (125) 2022/12/11(Sun) 16:30:59 |
【人】 [『 力 』 フォルス[ 誰かが名を呼んだから。 振り返れば、少女は咲き誇る恵みの中にいた 穏やかな風に揺れる見知らぬ少女の髪 名も知らない どこから来たかもわからない 声を聴いたことさえ無いはずの存在 どくりと胸を打つ声亡き声を聞いた ] (126) 2022/12/11(Sun) 16:31:24 |
【人】 [『 力 』 フォルス[ 少女からただただ溢れ出す涙 弾けたように生まれ落ちる感情 幼かった俺は到底理解など出来なかった 訳なんてわからないまま 焦がれるように熱くなった胸と 鼻の奥がつんとして景色がじわりとぼやけて 気付けば少女をだきしめていた ] (127) 2022/12/11(Sun) 16:31:33 |
【人】 [『 力 』 フォルス[ こうしたいと希う誰かが居た こうしたいと叫ぶ心が居た 初対面の奴が急にだきつくなんて この子に失礼だろうと窘める心が確かに居た 誰がそうさせたのだろう 誰が言わせたのだろう この心は一体、誰のものだというのだろう ] (129) 2022/12/11(Sun) 16:31:58 |
【人】 [『 力 』 フォルス[ 少女にかける声は あまりにもつたなく、幼すぎて けれど彼女が涙をこぼすなら 俺が泣いていては、だめだろう この手が、行為が、心が許されるなら 少女の雨がやむまで ぎゅっとだきしめていよう 彼女の雨がやむまで ]そっと髪をなでていよう (130) 2022/12/11(Sun) 16:32:40 |
[『 力 』 フォルスは、メモを貼った。 (a21) 2022/12/11(Sun) 16:43:17 |
【人】 [『 力 』 フォルス―――三年前:文字を見つめる君 [ ある日クロがお品書きを見ていた 最近館に来た、一番年若い証持ちの少年。 会計台で珈琲を飲みながら、首を傾げるクロを見守る ] ん? これはねーハイエナanimalの絵♡ というのは冗談で、それは文字だよ。 [ 文字に興味を示した様子のクロと話すうち 手近な紙にさらりとペンを走らせれば 彼と己の名前を記したそれを見せてみた ] これがクロの名前 でー、こっちがお兄さんの名前♡ ――書いてみる? [ その日、プレゼントした一冊のノートとペンは ここに来たばかりの君へ、歓迎の気持ちを込めて ] * (149) 2022/12/11(Sun) 17:36:34 |
【人】 [『 力 』 フォルス―――回想:惰眠を貪る男と不眠の薬 [ 帰省を数日後に控えた日 廊下で会った彼女に声をかけたのは ふと、前回の帰省を思い出したから。 ] ねーアリア 君の薬、少し分けてもらえないかな? [ 病気がちな友人が、最近眠る事が難しいらしいのだと。 己より余程多くの物に触れる両親でさえ 友人の悩みを解消するには至らない症状の、一筋の光明 惰眠も貪れる己には生憎と縁遠い薬。 訳を尋ねられたのならば隠すことも無く告げて 彼女の薬を手に入れる事が叶ったのは あっさりだったか、粘り強い交渉の末であったか ] (165) 2022/12/11(Sun) 18:31:45 |
【人】 [『 力 』 フォルス[ なんにせよ、薬を携えた帰省から それからまた暫くの時が流れた帰省の最後 館へ戻ったその足で彼女の部屋へと向かった。 母の友人から彼女に宛てられた手紙を携え 郷土菓子であるカヌレを手土産に 母からの感謝の言葉も伝えるために。 その折、薬を商品として流通させてみないかと そんな提案をもちかけたのだが―― これはまた、別の話だ ] * (166) 2022/12/11(Sun) 18:35:20 |
[『 力 』 フォルスは、メモを貼った。 (a27) 2022/12/11(Sun) 18:38:23 |
[『 力 』 フォルスは、メモを貼った。 (a30) 2022/12/11(Sun) 19:08:46 |
【人】 [『 力 』 フォルス―――回想:薬に見る夢の欠片 [ 彼女は思慮深い人間だ。 いつかの日、薬をねだった己に対して 仔細を話さずとも己の"環境"を察しただろう事 ならば同じ証持ちであるが故に 思う事はそれぞれ、大なり小なりある筈だとも それを表に出す事をしなかったように>>180 たとえば今日、誰のどんな秘密を吐露してみた所で 軽率に喧伝するような事はしないように思うし たとえば自分がどんな境遇にあっても 他を慮るだけの、聡明と、強さとを抱く人間なのだろうと 少なくとも俺は当時から、 アリアをそういう存在だと思っている ] (231) 2022/12/12(Mon) 0:45:47 |
【人】 [『 力 』 フォルス[ だから、かはわからない けれど彼女に滲んだ表情に>>181 己もまた滲むものを引き出された気がした 「 必ず伝えるよ 」と 大した理由も無く責任の伴う言葉を持ち出し あまつさえ 聞く者によっては荒唐無稽な戯言を 切り捨てるでなく 頭ごなしに否定するでなく 避けては通れない問題をまっすぐに示し その上で代替案を提示するような言葉に>>182 とうに諦め、 捨てたはずの其れに 少しばかりの執着を見せたのかもしれない ] (232) 2022/12/12(Mon) 0:46:40 |
【人】 [『 力 』 フォルスアリアの言う通り、問題は無いわけじゃないし―― 証持ちの名がちらつくだけで どんなに価値があろうと屑扱いされるのも そう。 [ かつて通った道故に実感は根が深く。 笑みも居住まいもいつも通りに彼女を見た ] 俺の両親、商人でさ。 世界中を巡って、良い商品を仕入れながら 移動中に商いをしたりなんかもしてるんだけど ……、 証持ちが作った事は当面伏せる事になるし ご友人に渡す時も、出所は伏せてもらった。 ――それでも、アリアの薬には価値があると思う アリアの薬のおかげで笑顔になれた人も居た (233) 2022/12/12(Mon) 0:49:38 |
【人】 [『 力 』 フォルス[ 視線を落とせば、烙印。 右の手の甲に刻まれる世界の瑕疵 ] 証持ちだから、そうではないから。 そういうのをどうにかしたいって 思ってた事があるんだよね 簡単に変わる筈も無いけど 一つずつ積み重ねる事で、いつか 全てを受け入れ合う事はなくても "アリアのおかげで楽になった ありがとう" そういう事の言える環境になれば 少しは何かが変わるんじゃないかって 今もたまに思う事がある。 [ 彼女と初めて会った時 俺はとうにへらへら笑って適当ぶっこく阿呆だった。 この部屋に入るまでも崩した事は無い だから、らしくなく真面目な音で紡ぐ声は―― どんな反応をされても仕方ない今だろう ] (234) 2022/12/12(Mon) 0:50:26 |
【人】 [『 力 』 フォルス[ ロマンチストの夢物語と蔑むか 現実の見えない愚物の蛮勇と嗤うか それはそれで当然の範囲だろう だが、 数十年、数百年、或いは数千年 俺も 彼女も、アリアも、今館に居る誰もが死んで それでも脈々と受け継がれていく思想 今に至るまで止まる事の無かっただろう時間 これから生まれて来るであろう痣ありの いつかの証持ち達の時代 たとえば、二十二人が集まっても世界が続くような 教典が、思想が、王道とされるようになるかもしれない そんな途方もない戯言を願う人間が居たのも事実で 彼女の薬に一欠片の可能性を感じた事も、また。 ] (235) 2022/12/12(Mon) 0:52:20 |
【人】 [『 力 』 フォルス[ 彼女の部屋を後にする時に告げたのは 売店での提案を話す傍ら、考えていた事 ] たとえば――こういうのはどうかな アリアの気が向いた時に薬を作る。 俺が帰省する時、出来た分だけ薬をもらっていく。 で、俺の親が薬を売る。 気の向いた時に、小遣い稼ぎみたいな それくらいの気軽さでさ やってもいいかなって気になったら 声かけて。 [ そう言って笑えば 「 それじゃまたね♡ 」と扉をしめた ] (236) 2022/12/12(Mon) 0:53:29 |
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