202 【ペアRP】踊る星影、夢現【R18/R18G】
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[風を受け揺れる隣の月色の髪は美しく、高度をあげていった飛行機はハンドルを引くことで角度を変えて身体が真後ろに倒れるような圧を受けながら、中天まで伸びやか登り詰めていく。
この高さならば中央部から真っ直ぐにペルラの故郷へと迎えるだろう。]
はぁ…無事いけそうだが、これからペルラの両親への挨拶のほうが緊張しそうだな。
[そんな軽口を叩くような余裕はあった。それは隣に彼女がいるという精神的な余裕でもあっただろう。まだ着地が残っているけれど、自分ならやり遂げられる。
翼が雲を引くように少し機体の制動を確かめるためのテスト飛行をいくつかこなし――というのも建前にして、彼女と空を楽しみながら、ペルラの里帰りへと向かうのであった**]
……どうかしら。
元々の“わたし”は、知っていたのかもしれないけれど。
[彼女も全てを知っているわけではない。自分のことのはずなのに、まるで知らない他人のような気がするのだ。]
たぶん、いなくなろうとしたのね。“わたし”は。
——本当に、お馬鹿さん。
[伝わりそうにはない、曖昧な言葉で語る。
はじめにいた“彼女”が何をどう考えたのかは椿にはわからない。
ただ、“彼女”は“自分”を消して正しく生まれ変わろうとしたのだと思う。それに従って、片割れは正しくあろうとした。
しかし、人間の存在なんて、そう簡単に根本から変えられるものではないのだ。だから、失敗した。もう少し考えるべきだったのだ。古い書物にすでに“それは禁術とされている”と記されていた意味を。]
でも、いいの。
いまの私は、ちゃんとここにいるから。
貴方が、ここにいていいと言ってくれるから。
[そう言って、椿は楓の頬に両手を伸ばす。今では随分、おねだりが上手になった。]**
[彼女の答えを聞きながら、考えた。
元々の“彼女”──その人が男か女かさえ知らないのだけれど]
自分が……嫌いだったのかな。
[『たましいから不要なものを取り除きたい』
その欲求はつまり、自己否定から生じるものだろう。誰か受け入れてくれる人がいたら、そんな考えは抱かなかったのではないか。
もっとも、その結果やっと椿が生まれたのだから、その行動を否定できはしないが。
自分の存在を許さないような自己否定は、かつて夢の中で彼女が思い悩みながら伝えてくれた言葉の内容に通じるものがあった]
[だから今の彼女を見ているだけで楓は幸福だった。
頬に両手が伸びてくると、彼女の腰に腕を回して抱き寄せた]
うん。
……傍にいてくれ、椿。
[甘える彼女に甘え返して、くちづける。
愛など、もうわかりはしないと思っていた。
全て食欲に塗り替えられてしまったと。
けれど“食べたい”という衝動にはいくつか種類があって、彼女に抱くのは特別なものだった。
もしかしたらこの先、他にも見つけることがあるのかもしれない。失くしたと思っていた人間らしい感情を。
見つけたところで人間に戻っていいと思える日は来ないだろうが、長らく感じていた絶望は少しずつ和らいでいくだろう。大切な人たちに抱く思いを噛み砕くにつれて]**
[お得やろ。と彼へ返す上目は告げて。
彼に褒められ、唇は小さな息を吐いた。そうして言われたとおり、双玉を舐めれば、甘噛みをして柔らかく射精欲を育っていこう。あまり自由の利かぬ手が彼のズボンを掴む。髪を撫でて乱す手に気をよくして、奉仕の大胆さは増していった。咥内いっぱいに広がる味は彼の存在を確かなものにしてくれる。硬くそり立つそれが、上顎を擦るのが心地よく、興奮が身体を貫いた。
窮屈な周りが、性を訴える。
見上げればシャッター音が聞こえ
自分の奉仕が彼のカメラに収まることを意識して、喉から嬌声が漏れた。彼の息づかいがすぐそばで聞こえる。自分の唇で、喉で、咥内で興奮してくれているのだと嬉しく、吐息を重ね。
その雄を育て、口で扱いた]
……んっ ぁ …ぁ
[びくっと身体が震えたのは
腰を突き出され、一瞬喉の奥に彼の雄が入ったから、生理的なものと深い場所を愛される事への感激に涙が溢れ、引き抜かれた其れにより、肌は濡れた。白がかかったのだと理解したのは、香りと熱さから。どろっとした白を被った顔が鏡に見える。
黒子を隠す化粧のようなそれに
最初、目をぱちくりさせ]
はぁ …ん
いっぱい出たなあ。
[可愛いわ。と微笑み。
そのまま唇に乗った白をぺろりと舐めた。
苦みが広がる中、被った白がボンテージにもついていると気づけば、指で其処をなぞり。奉仕の笑みを赤く浮かべて見上げて、彼の褒めを待っていれば、欲を押し殺した声が聞こえ。
すごく――興奮した。
暴きたいとぎらつく視線が言う。
それなのに、それを律する彼が愛おしくて、たまらずいよいよ窮屈さは増して腰周りがきつくなった。吐く息が熱い。そして、薫る雄にくらくらとする。濡れたままの顔で彼を見つめながら]
最高の一枚か。
ええなあ、やけど
ふふ……、お預けか。
[いじわる。と笑う声は言う。
抱いてほしいと彼にいう身体が火照るのを感じながら、言い放つ彼をじっと見上げて、手は浴室の床を撫でた。腰を下ろし、見上げた姿勢で白濁に濡れた姿は彼を煽るのを意識してのこと。『欲しい』という飢餓は、何も自分だけではないだろう。
一度精を吐きだしたとしても
まだ足りへんやろ。と彼に信頼を向け。]
あのな?
我慢するから後でいっぱい
抱いてな?
[僕のこと、愛してや。と
オネダリをした。其れはこころの中で謝る彼に応えるよう。沢山甘やかしてと身体を起こせば、そのまま栗の香りのする唇で彼の口にキスをして、濡れた箇所を拭うようにオネダリしただろう。手錠に阻まれてうまくできへんねん。やなんていって。
彼が拭ってくれるのなら、その手を舐めて。
もう一つ、オネダリを]
……
ほんで、いっぱい好きって言ってや。達也
[僕は自分の好意があれば
我慢できるんやから。と囁き、耳に息を吹きかけた。
その顏は少しばかり赤かっただろう*]
[生まれはただの狐だった。
のどけき春に生まれて兄弟と共に育ち、稜線が赤黄に染まる頃には巣を立った。山を駆けて鳥や虫を食らい、凍える冬を越した次の春にはひとつ上の雌と番った。生まれた内の二匹は死に、残った三匹が秋には巣立ち、役目を果たした番いとも自然と別れた。
そうしたことを幾度か繰り返して、季節を何巡も重ね、生きるために食らい続けた。その日々には、鷹に襲われたか啄まれて体中に穴を開けたかつての番い、狼に喉元を食い破られだらりと足を揺らす幼い我が子、老いて弱り虫に集られた臭いを放ついつかの我が子の骸があった。
彼らを数多く見送り続けて、己が“ただの狐”を逸していた事実に気づいてしまった。本来とうに死を迎えている筈の体は、生まれて数年の頃と殆ど相違なく衰えを知らない。生気を奪う術を得てからは更に頑健な体を手に入れ、縄張りとした山で恐るるもの無い主となった]
[唯一危ぶんだのは山に踏み入る人間だ。
爪も牙もろくに持たぬくせに、獣を狩る術を持つ彼らは異質で、何をしでかすか読めない。
かかずらうこともないと放っておく方が多かったが、怯えるのも癪なもんで、山を汚すような奴らは襲って喰らった。無謀にも己を殺さんとする馬鹿も同じ。飯を奉じる奴らが出てきた時には目こぼしをしてやることもあったし、虫の居所が悪ければ殺しもした。
飯の中で最も腹にたまり力を増せるのは人だったし、奴らの持つ“もの”は面白い。姿を真似、言葉を真似、知識を吸うのは存外悪くない趣味になった]
[だが、そんな得手勝手に生きて喰らう日々が突如終わりを告げる。
深江との出会いが、人喰らいの化生の生活を一変させた。
これまでも命は何度となく狙われてきた。その尽くを負かし逆に喰らって糧にしてきたが、煩わしいことこの上なかった。怪我も生気を得れば多くが癒えても痛むことに変わりなく、続けて何人も送り込まれれば万一もある。
そんな折に現れた男はあろうことに、いくら傷を負おうが立ち上がった。それどころか裂けて抉れた肉すら埋まり、ひとりでに皮膚で塞ぐ有様で、どう見たって異常だった。
一体何事かという疑問と関心が先に立つのも当たり前だ。そして異常の答えが不老不死だと知るや、気付けば取引を持ちかけていた。人に狙われる日々からも、都合よく狩れる人の減った生活からも解き放たれる絶好の機会なのだ]
[この時、少し悩むような表情の男から首肯を得られた瞬間が、今後すべての分水嶺であったのだと思う]
[深江と始めた新たな生活は、今までの数百をあっという間に上書いた。
人との関わりを持つ化生なりに、人の生活をいくらか知ったつもりでいたが、いざ本物の人間と暮らしてみれば出るわ出るわ未知の話。
里山に降りることも殆ど無い山暮らしであるのに、相手がいるというのは大きな変化であり、想像以上に愉快なものだった。
飯も種類が増えた、習慣も変わった、遊びも増えた、何より日々に会話があった。洞穴に溜め込んでいた訳の分からぬ道具やら本も意味を持った。これらを蓄えた過程に物思うこともあったかもしれないが、それでも深江は隣にいた。
世を変える戦乱も天地揺らがす災いも、幾度も頭上を通り過ぎていく。一変する大事と深く関わりのないまま数百を過ごして今現在、すっかり人の社会に紛れて生きている]
[ただ面倒なものはいくらかある。その筆頭が戸籍だ。
当然そんなのと縁もゆかりもない狐にとって、まず何のために存在するんだというレベルの話だったが、深江に言わせてみれば彼が生きてた時代から似たようなもんはあったらしい。
当時は人の数を把握するもんじゃなく、年貢やら公事を取り立てる為に郷や村単位で管理してたと聞く。かったるそうだ。
ともかく“最近”は身分をきちんと証明できないと出来ない手続きが多かった。その都度必要な書類を化かす羽目になる。まあ、化生でも不老不死でもない人間だって偽造してるんだから別にやったって構わないだろう。
本当に面倒なシステムだが、それでも写真の横に記される自分の名を見る時間は好きだ。
暮らしていた山の名から「アマミの狐」と呼ばれていたのを、深江があてた漢字だ。名付けの理由を聞けばいっそこそばゆい程の賛辞だったが、事実には変わりないので、誇らしげにふわふわの胸毛を張るようにしてそれで良かろと認めてやった]
[それに、山はもう役目を果たしたのだから。
広い海が映えて望める「海見」の山。
あそこは、「深江」を見出すには絶好の勝景であった]
ええ、ええ。ずっと——
[言い終わらないうちに、唇を塞がれてしまった。やわらかな唇も、絡めた舌も、なぞる歯列も全てがいとおしい。少し手を伸ばして、耳朶に触れる。少しずつ熱を帯びてゆくのがわかって、時折悪戯めいて引っ張ってみる。触れたところから、身体中全部が溶けてしまいそうに感じる。それは以前のようなかたちのない不安ではなくて、たましいが溶け合って包み込まれるような、あたたかさに満ちたやすらぎ。たった一人で、さみしくて蹲っていたあの頃からはとても信じられないくらいに、そう、夢のような、しあわせ。]
[夏が終わろうとしている。
季節は変わっても、実のところ、私は何ひとつ変わっていない。
誰かにそばにいてもらわなければ自分の足で立っていることさえできなくて、何もかもを支えてもらって、ようやくここに立っている。
何ひとつ正しくなくて、何もかも間違えたまま、それでも手にしたとくべつなものを離したくはなくて。ここのところはすっかり慣れてしまって、少しばかり欲張りになりすぎたかもしれない。]
ずっと、そばにいたかったな。
[隣で安らかな寝息を立てる貴方の頬をそっと撫ぜる。さすがにそれは過ぎた望みだとわかってはいるけれど、願わずにはいられない。
この先の貴方の旅路が、良きものでありますように。そしてできれば、せめて貴方が目を覚ますまで、私があたたかくありますように。]**
[悪戯を窘めるように耳朶を擽り返し、なめらかさを取り戻した唇に舌を滑らせる。汗に濡れた肌を重ね合わせ、彼女の内に熱を注ぐ。たましいまで溶け合ってひとつになるような至福の時。
そんなふうに彼女を“食べる”何度目かの時間で漸く気付いた。翌朝、飢餓感が薄らぐことに。
どちらも本能に根差した衝動だからだろうか。あるいはそれは、たましいの傷を和らげる方法のひとつだったのかもしれない。
彼女と共に在れば、誰の命も犠牲にせずに済むのかもしれなかった。彼女のほうはどうかわからないけれど]
[いつの間にか、季節が終わりかけていた。
重ねていく日々はどれも至宝だった。
彼女を支え、
彼女に支えられて、
寄り添いながら過ごす毎日。
これからも変わらない幸福が在り続けることを祈って、その夜も眠りに就いた。彼女のあたたかい体を抱き締めて]
[ある町、夜遅く。外套に身を包んだ男が宿の受付を訪れた]
一人。一泊。急で悪い……、霧で迷っちまって。
その茶もらえるか? シナモン・シュガーを入れて。
[彼は宿帳に名を書き込んだ後、宿の主人が飲んでいたカップを指差す。そこには煙草のような芳香を漂わせる茶が入っていた。
主人は当初不審がっていたが、それなりに会話する気のある客と見れば、少しずつ警戒心も和らぐようだ。前払いが決め手となって、茶の入ったカップとともに鍵を差し出してくれた。
宿帳に書き込んだ名は“楓”──本名ではないけれど、この長い旅路でずっと使っている名だった]
[部屋に入って外套を脱ぐたび、その色が目に留まる。
白。
彼女が愛用していたマントの色。
そしてその裏地は、琥珀色。彼の瞳の色。
共に暮らした日々の終わりが思い浮かぶ。
あの地を去る最後の日、小屋を炎で包んだ。
何も残ってほしくなかった。
あそこでの暮らしを知るのは二人だけにしたかった。
帰る場所などいらない。
そうして彼は独り、旅に出た]
[彼女のマントはあの後、仕立屋に持ち込んだ。
自分が着られるように直してほしいと無理を承知で頼んだところ、表と同じ布が使われていた裏地を使ってサイズを合わせたらしい。新たに琥珀色の裏地が張られていた。
仕立屋が何を思ってその裏地を選んだのかはわからない。だが、それ以来、彼女を思い浮かべる機会が増えた。鏡を見るたび、瞳の色を通じて。
彼女はいつも傍にいる。
声も聴けず、
触れることもできず、
姿を見ることもできないけれど]
……これ、本当に美味いと思うか?
[カップの中身を味わって、思わず問いかけの言葉を呟いた。確かに風味は随分変わるのだが、どうにも彼の好みからは離れている。
体を共有したつもりでいても、こういうとき、別個の存在なのを実感せずにいられなかった。
それがきっかけで普段は気にしない孤独感が増し、ベッドの中に外套を引きずり込む]
傍にいてくれ──椿。
[もう、彼女の匂いはしない。使い込んでいけばいくほど、彼女のものだった痕跡は薄れていく。それでもこれは、彼女との思い出を繋ぎ止めるもののひとつ]
[変わらないことを望んで縋り続けた生活を捨て、新たな道に踏み出した。かつては一度も考えなかった選択肢の先に、今、立っている。
かつて歩んだ道と違い、信じられるものは何もない。
だからこそ、歩み続けてみるしかなかった。
旅路の先で何か見つけても、何も見つからなくても、今はただ、思いのままに。
どこにも抜け道のない袋小路だと思っていた場所さえ、こうして抜け出してこられたのだ。
正しくても間違っていても、心のまま歩めばいい。そうすればいつか行き詰まったとしても、きっとまた、道は拓ける。
これから先の旅路も、彼女と一緒に。
誰にも見えない『二人旅』を、共に終えるときまで]**
| [天美とともに在れば >>230、 過去も、今も、この先だって、 楽しいに決まっている。 言外の思いは伝わらずとも、 思っている事は同じだ。 その確信がなくとも良い。 結局大事なのは、今この瞬間だった。] (243) 2023/03/14(Tue) 17:54:37 |
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