【墓】 客 タカノ[ 武勇伝でもなんでもない、 けれど、人によっては自分語りとか そういう類の長い、話。 思えば過去、誰にも こういう話はしたことがなかった。 例えばうさぎの穴でも。 肩書を知らず、自分の名前も知らず そんな女の子から声がかかる事はあった。 テレビもラジオも、昨今は避けられがちな 傾向があるから。 彼女はいるんですか いないよ じゃあ――…… そんな風に知り合うことは あっても、そのうち、縁は遠くなっていった。 それは女の子のせいだけじゃなく、 自分のせいも大いにあろう。 知らなかったと大騒ぎされることもあれば、 知れば、心配している健気な私の皮を被り 根掘り葉掘り、聞こうとされる事もあった。 ] (+154) 2023/03/10(Fri) 15:38:06 |
【墓】 客 タカノ[ 自分の欠点を晒すことも、傷痕を晒すことも したことがなかったから。 話の順序が合っているかどうか、 時々反応を伺いながら。 事故の話の後、火傷痕のある所を 見つめられたら ] もう痛くはないんだよ 少しみっともないけどね。 [ そう言いながら小さく笑う。 ] (+155) 2023/03/10(Fri) 15:38:30 |
【墓】 客 タカノ[ 振り払うようなことはないだろう、という 確信はあった。その後のことを予見していた わけではなくて、 お客さんのことを、よく覚えていて 『今度は是非、デザートもどうぞ。』 『お祝いデザート、何か考えるんで。』 ただのお客さんとのやり取りを、忙しいからと 切ることなく、続けてくれて、 仲間の異変に気づき、手を差し伸べる事を厭わず 好意を寄せられてると知って尚、今日この場に 来ることを選んでくれた、君だから。 ] (+156) 2023/03/10(Fri) 15:38:50 |
【墓】 客 タカノ[ 何もされないと思っているのか、 されてもいいと、思っているのか。 どっちだって、いい。もう手遅れなので。 絡まる指ごと持ち上げて、顎に触れ、 僅かに向きを変える。 君の瞳に映る自分の姿ったら、ない。 ぐずぐずに煮溶けた果実よりも、甘そうだと 他人事のように、思ったのはひととき。 すぐに見えなくなってしまったので。 ] こんなに距離縮められると、 何されても文句言えないと思う。 [ それこそこのまま攫われてしまっても。 ] (+162) 2023/03/10(Fri) 15:42:25 |
【墓】 客 タカノ それでも文句あるなら、聞くけどね。 [ これ以上ないくらい、そう例えば 一生忘れないだろうなと評する、タルトを 食べた時のような、幸せな顔でわらう。 特別な時間、特別な場所、 特別な景色の中に、君がいる。 ――そういえば肉食だとか、誰かが言ってたな。 ] (+163) 2023/03/10(Fri) 15:42:51 |
【墓】 客 タカノ そういえば、アレ聞いてて、 普通に接してくれてたの……。 めっちゃくちゃ恥ずかしいな [ 特に第一回のアレ。 彼女に言ってみました、とかいうお便りもくるアレ。 実践したカップルが (大変身近に) 居たらしいが それは俺の預かり知らぬところ。 ] (+164) 2023/03/10(Fri) 15:43:32 |
【墓】 客 タカノ 一枚だけ、いいかな記念に ここ、来たときはいつも一枚だけ撮ってるから [ それからしばらく、なにもしないを満喫したか ぽつぽつと話をしたか、どちらにしても 夕方になる前には、帰り支度をしようと したはずで、その前に、スマホ片手に問いかける。 ――いつもは自分、映さないんだけどね。 叶うなら、湖を背景に、君と二人、顔を並べて。** ] (+165) 2023/03/10(Fri) 15:43:50 |
【墓】 客 タカノ[ 帰りはドライブインには寄らない代わりに、 コンビニに一度バイクを止めて、 ] 予約はしてなかったけど、 夕飯もどっかで、って思ってたんだけど 離れ難いんで、ウチ、来ない? [ そう問いかけたが答えはどうだったか。 君の職場に行くルートも少し、考えてたんだけど ] もう少しだけ、独り占めさせてよ [ あそこ行ったら、皆のお兄ちゃんに、 なっちゃうからね。* ] (+206) 2023/03/10(Fri) 22:21:32 |
客 タカノは、メモを貼った。 (c25) 2023/03/10(Fri) 22:25:45 |
【墓】 客 タカノ―― 初鰹の日 ―― 鰹かぁいいね え?鴨肉もあるの? 鴨、好きなんだよなぁ [ 珍しく、悩んでしまったので、 注文はまだしていない。手元には とりあえず、の定番ビールがあるだけ。 なにやら春めいた匂いのするテーブルには 顔見知りの姿>>33 ああ、デートってお肉の彼だったの ふぅん、って楽しげな視線と、会釈だけは 投げた。 だってずいぶんめかし込んでいるからね。 気づいちゃってもしょうがないでしょ。 ] ロースト、……南蛮…… [ まさに今来た彼>>+212の言うように、 南蛮そばにも心惹かれる俺はまだ、 メニューを悩んでいる。* ] (+213) 2023/03/10(Fri) 22:38:13 |
【墓】 客 タカノ[ ――ところで。 別に態度をいつもとなにか 変えているわけではないのだけど、 杏の姿を見かけたら いや、見かける度、 ちょっと落ち着かない表情をしていた 男が一人、居たそうな。 あちら、ご存知なのでしょうか。 ご存知でしたら挨拶すべきでしょうか。 そんな風にそわそわしているの どう見られていただろう。* ] (+223) 2023/03/10(Fri) 23:02:05 |
【墓】 客 タカノ[ 行き道と同じく、すれ違うライダーに 挨拶をする、親指を立てられたら、同じように 返して。 行きにも眺めた桜を、 行きとは少し変わった気持ちで、眺めた。 夏にはあの辺り、確かひまわりが咲く。 秋には色付いた赤が、あった。 それも一緒に、見れたら良いとか 行きには" きっと "の遠い夢だったものが帰りには"つぎの"という近い現実となる。 ] (+241) 2023/03/11(Sat) 0:59:09 |
【墓】 客 タカノ いいの? あぁ、それなぁ [ 少し冷えたし、そろそろ空腹も 気になる頃、問うた言葉に問い返されて 押し黙る。 ] 料理用の器具、足りるかな [ なにせこちらはほとんど料理など しない身である。が。 ] ……ぐっときた、そうしよ [ 自宅キッチンに立つ恋人、 の姿、想像だけでとてもぐっと来る ものがあったので、 ] 結局、作らせちゃうことになるけど ありがとう [ ごめん、ではなく申し出にありがとうを 添えて、そろってコンビニの扉をくぐっただろうか。* ] (+242) 2023/03/11(Sat) 0:59:24 |
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