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【人】 魔族 ラク・シャサ[ ここは多種多様な命が行き交う世界だけれど、 突出したアビリティのおかけで糧を得ることもあれば 望まぬ苦労を背負うこともある。 恐らくは己が意図せず他者を傷つけたりすることも あるのかもしれない。 そうさそれはもう、いやというほど身に染みていて。 ] たいしたこと、 [ ふ、と口元を緩めて瞼を伏せた。 木陰のベンチは風が優しく通り過ぎて、 緑の葉が鋭くもない日差しを充分に 和らげてくれている。 ] (2) 2021/10/23(Sat) 10:39:28 |
【人】 魔族 ラク・シャサ思うように自分の感情や気持ちを吐き出せぬと いうのは、時に大変やと思うけどな。 充分、たいしたことあるで。 [ 人間と変わらぬ時を生きる歌王の、 その苦悩をわかる、などと軽々しくは 言えないのだけれど。 ] ああ、だからあの時、 『しつこいねんおっさん! タイプちゃう言うてるやろ!』 て言えんかったんやな。 [ けらりと笑い声を上げて。 ならば、と続けてゆっくりと表情を引き締める。 ] (3) 2021/10/23(Sat) 10:41:04 |
【人】 魔族 ラク・シャサ俺は曲がりなりにも魔族、 そこいらの人間よりは耐性もあろう。 ─── 心に溜めて澱んだ言いたいこと、 吐き出したいことが出来た時は どうぞ遠慮なくお呼びください。 その宝石が、翳ってしまう前に。 [ 右手を左胸に添えた恭しい一礼を贈って、 戯けたように破顔った。 ] (4) 2021/10/23(Sat) 10:42:31 |
【人】 魔族 ラク・シャサあぁ、いや。 魔族として百を超えて、 早く嫁を、種族の繁栄を、と 明けの烏より喧しい母親から逃げてきたのですよ。 [ 約束などはないのだと、くすくす笑う。 手にした龍眼水を一口飲んで。 ] 悪夢狩りを生業としているので、 創造主様にお会い出来れば 常の礼でも伝えたいと思って。 貴女、…… あー、ユーラこそ 誰かを待っていたのではなかったのですか。 [ ちらりと視線を彷徨わせ、他愛ない会話の漣に ゆらゆらと揺蕩えば 久しく感じたことのない幸福感が じんわりと腑を満たしていく気がした。 ] (5) 2021/10/23(Sat) 10:44:13 |
【人】 魔族 ラク・シャサ[ 自嘲気味な言葉に首を振る彼女の、 その髪が完璧な曲線を描く頬の周りを踊る。 思いもよらない台詞に>>11眉を上げた。 一日の半分は役立たずであると己で己の眼前に 突きつけて生きてきた。 彼女の言葉がぐ、と胸を打つ。 下品な屑男一人振り払うことさえ躊躇する、 薄い硝子細工のような歌王の、その芯の強さ。 真の強さ。 そんな言葉を返してくれる、貴女こそが。 嗚呼、心臓が煩い。 ]……ぶ、 ははっ、そうやで 迷惑です!言うたったらええねん。 [ 小さな笑い声と共に漏れ出た小鳥の囀りのような 本音に、こちらも破顔った。 ] (21) 2021/10/24(Sun) 9:39:11 |
【人】 魔族 ラク・シャサ[ 穏やかな逢瀬の終わり際、 創造主に挨拶へ向かうと告げた。 言葉とは裏腹に、ちっとも動き出そうとしない 足は正直だったけれど。 彼女の時間を奪っていると自覚しつつ それでも言い淀む言葉を、 ドラゴンステーキの香りと龍眼水が背を押す。 滑らかとは言いがたい口調で、訥々と懸命に またの再会を約束したのは、 今度こそ気まぐれではなかったよ。 (37) 2021/10/25(Mon) 1:11:38 |
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