【人】 好奇心 オレンジ[ 数多の音が溢れ風に乗る。 至る所で紡がれる響きによって極彩色に 彩られたこの国が、今はより一層 またその輝きを増してキラキラと光る。 …まるで細かな宝玉を撒き散らしたようで 眩しくって吐き気がしそう ] (6) 2020/09/19(Sat) 7:19:46 |
【人】 好奇心 オレンジ[ ( 慈悲深き乙女よ ) ( おお 聞き給え 乙女の祈り ) ( 荒んだ者にも汝は耳を傾け ) ( 絶望の底からも救い給う ) ] (7) 2020/09/19(Sat) 7:23:39 |
【人】 教会住みの娘 エヴィ[ 私は今日も歌うでしょう。 街外れの小さな古びた教会で、 神様から賜ったものだからと人が言うこの声で、 澄んだ笑顔を浮かべたまま、 神様を崇める歌を。 しんじてなどいないのに 生きることに感謝する歌を。 わらってしまう。感謝なんて。 心の中で、 ]*べぇ、 と舌を出しながら。 (9) 2020/09/19(Sat) 7:35:45 |
教会住みの娘 エヴィは、メモを貼った。 (a1) 2020/09/19(Sat) 7:42:15 |
【人】 教会住みの娘 エヴィ[ 教会を出ればようやく息が出来るような、 そんな日々の暮らしの中で、いつだって 外の空気だけは私に嘘をつかないと、 小さく空を見上げては息をひとつ吐くのです。 御使いを頼まれ、川沿いを歩く。 変わらない生活を送る自分の周りは 普段よりずっと賑やかで、華やかで、 あぁ今年も音楽祭の季節が来たのだと 目を伏せました。 ] [ 18になったのだから、私も参加したい。 宮廷音楽家の肩書にはたいして魅力を 感じないけれど、安定した収入があれば ここを出て行ける。 教会の小さな妹や弟たちに、少しは 良い暮らしをさせてあげられる。 ] (10) 2020/09/19(Sat) 8:34:37 |
【人】 教会住みの娘 エヴィ[ ……ぼんやりと歩く私の目の端に、ゆらり 揺れて立ち昇る、細い煙。 街の風景になんとなく馴染まない佇まいの 男の人は、燻らせていた煙草をぽいと 川へ投げました>>5 川にゴミ捨てんじゃないわよ、と言う舌打ちを ぐぐと腹に据えて、私はにっこりと笑って。 その人がこちらに気づいたのなら ぺこりと頭を下げましょう。 彼が迷惑がらない様子であるなら、 微笑んだまま一節歌を歌います。 ] 愛する主よ、父なる神よ 私達の愚かな行いをお赦しください [ なぁんて。 許すも許さないも、川の魚が決めるでしょう? ]* (11) 2020/09/19(Sat) 8:38:16 |
教会住みの娘 エヴィは、メモを貼った。 (a2) 2020/09/19(Sat) 8:40:00 |
【人】 花屋の主 メルーシュ賑やかな通りから少しだけ離れた細い路地、 そこにひっそりとその花屋はあった。 店先の花や緑ひとつひとつに、愛おしいそうな仕草で語りかける。 最も美しく花を咲かせ、葉をつけることができるよう、そう願いながら手をかけ水を遣る。 彼らを求める人たちのところへ届けるために。 (12) 2020/09/19(Sat) 8:40:36 |
【人】 花屋の主 メルーシュ朝の仕事をひととおり終えると、風にのって聞こえる美しい音に耳を傾けた。 この国に来てから、この季節がもっとも美しいと感じるようになった。 メルーシュは少しの間、目を閉じその心地よい音を楽しんだ。 今年のコンペも素晴らしいものになることを願って。* (13) 2020/09/19(Sat) 8:47:38 |
花屋の主 メルーシュは、メモを貼った。 (a3) 2020/09/19(Sat) 10:43:12 |
【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン[ 煙草の吸い殻を川に投げ捨てた後、 自分の行いが街に全くそぐわないもの だったことにようやく気づき、 さらにバツの悪い思いをする。 周りに人がいないことを確認しようと ふと目を上げたが… ] あっ……。 [ 若い娘がこちらを見つめたまま、 にっこりと笑っていた。>>11 「あなたの行いは全て見ていましたよ」 と、暗に言われているような気分だ。 背後には教会。 彼女はここから出てきたのだろうか。 まずいまずい。神の棲むこの国では、 少しの悪行もこうやって即座に見破られて しまうようである。] (14) 2020/09/19(Sat) 12:57:45 |
【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソンどうも…。 [ 彼女につられて、ぎこちない会釈を返す。 すると彼女は、笑みを絶やさぬまま 歌を口ずさんだ。>>11 ] ……!! [ 歌詞の内容は彼の愚行を諭すもので あったが、そんなものは彼にとって もはやどうでもいい事で。 ] …驚いたな。 音楽に溢れた国とは聞いていたが。 庶民に至るまでこのレベルとは。 [ ふと、幼少期の記憶が脳裏を掠める。 怒号…打擲音…子供の泣き声… 大人達が傅く先には木彫りの偶像… ] (15) 2020/09/19(Sat) 12:59:30 |
【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン[ 我に返る。 目の前には綺麗な若い娘。 背後には暖かな陽光。 先ほどと変わらぬ、平和な風景。] どこでその歌を習った? まさかそこの教会じゃああるまい。 [ 勢い余って、唐突にこんなことを 聞いてしまう。彼女は驚くだろうか。 もう少し彼女の歌声を聞いていたいと 思いつつも、このまま踵を返されて しまうかもしれないな… と半ばあきらめながら、 目の前の若い娘の返答を待った。]* (16) 2020/09/19(Sat) 13:03:56 |
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