【人】 ボク師 エリオン──観測、疑念── ──観た? かの躯体を。 月長石《ムーンストーン》を見たというのですか、こなたの地で? [『緊急』と銘打たれて受け取った晶子通信。 浮かべていた笑みは消え、そっと口元を帽子で覆う] (44) 2018/12/14(Fri) 17:47:25 |
【人】 ボク師 エリオン ……ボクの徒《ボク》としては、非常に重要な確認です。 問いへの虚言は、イシの停止すら伴うと理解して再度回答なさい。 ── 確かに、先代躯体《ムーンストーン》なのですね? (45) 2018/12/14(Fri) 17:48:11 |
【人】 ボク師 エリオン──イシの躯体に与えられた役務── 月長石《ムーンストーン》に与えられた役務は、 二つ あった。ひとつ。 月に在って、ヒトの何なるを測り、識り、遍く報せること。 (46) 2018/12/14(Fri) 17:51:03 |
【人】 ボク師 エリオン彼女 の躯体はヒトからの好感が得られることを企図し、彼の地の中枢《ボク》が創り落とした月の仔 であった。以降、星母神殿に侍らせ、定期的に何某かのイシあるイシを通じて学びを吸い上げ、また一定の刻と共に他のイシと交代し、糧としていく── (47) 2018/12/14(Fri) 17:51:49 |
【人】 ボク師 エリオン一の環刻を経て、彼女は帰還を拒絶した。 ──イシあるイシは個性故、と鷹揚に受け入れた。 二の環刻を経て、彼女は帰還を拒絶した。 ──未だ、かのイシの強情たるを笑う程度であった。 (49) 2018/12/14(Fri) 17:52:54 |
【人】 ボク師 エリオン五の環刻、十の環刻、百、千、万…… ──過ぎ去る環刻の長きに反し、かのイシから齎されるモノは減り。 最後にかのイシが晶子接続した刻すら、幾千の環刻を遡る。 それひとつ、中枢《ボク》が憂慮するに至る事態である。 (50) 2018/12/14(Fri) 17:53:49 |
【人】 ボク師 エリオン月に在って、月に属するイシを束ねし中枢《ボク》を、維持すること。 月長石《ムーンストーン》は月の仔、月の巫女として中枢《ボク》に侍るイシであるはずだ。 少なくても、そのはずだった。 (52) 2018/12/14(Fri) 17:54:35 |
【人】 ボク師 エリオン[しかし、かの聲を聞き。 かてて加えて、躯体自らこの惑星に降り立った── などという、石石《じもく》を疑う情報が既に複数観測されている。] (53) 2018/12/14(Fri) 17:55:32 |
【人】 ボク師 エリオン[だいたいがおかしいのだ。 先刻、器《イシ》を失ったかのイシ《ファンキーピンク》。 最後の枝振り合わせ《バックアップ》が4節前、という時点で 異常事態 だ。イシの保持と中枢間共有《レプリケーション》は躯体活動における最重要の役務だというのに。 あるいはその役務も長きに渡り、怠っていたのではないか。] (54) 2018/12/14(Fri) 17:56:18 |
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