93 【身内】星の海と本能survive -Ap-02-【R18G】
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「……出てこないい、んだね。表記。」
シトゥラへの襲撃は、ぱっと見GJと変わらないのか。
処刑室。
いつも通りの笑顔で使用人は静かに座している。
何ら変わらぬ様子ではあるが、この時だけ身に纏うものを変えていた。
前で紐を結び、留めるタイプの入院着。
それだけを着て、微笑みながら皆を待っている。
「あれっ、本当ですね!全員には表記が出ないのか……! 私、勘違いしてました」
「ともかく、これで狩人がまだ生きていると思わせられそうですね」
「……あと、これはごく個人的な感情ですが」
「シトゥラさんを勝たせることが出来そうで、良かったです」
「うん、僕も、シトゥラ、勝てそうなら、良かったかな、とお思う……」
申請した睡眠薬。とてもとても、申請できる中で一番強いものを両手に掴んで。でも処刑には使わないから、一旦しまい直して。
| ――処刑室に向かう。 声はないが、向かおうとしない者が居るならそれと無く誘導はするだろう。 酷くざわつく心象を抑える。 これは課せられた義務だ。そして、自らが決めた事だ。 (4) 2021/09/04(Sat) 22:14:09 |
| >>2 シトゥラ 金切り声。 一瞬びくりとした後、其方に目を向けて逃げようとする姿に声を掛ける。 「……待て、シトゥラ!」 そう言っても止まることは無いのだろう。 どうするべきか迷った後、もう一つ掛けていく背 >>9 に任せる事にした。 ――警告音が鳴り響いている。 (12) 2021/09/04(Sat) 22:23:21 |
「やあどうも!皆の俺だよ!それじゃあ処刑を始めようか!」
人が集まる頃。
処刑対象はいつも通りの声で進める。
首に手首に足首に。
もしよかったら胴体も!
好きに切ってもらって失血死するまでを俺は観察したいんだ。
ほら、出血量の推移による人間の肉体の変化を理解しておけば他人の治療なり何なりに活かせそうだろう?」
「…………」
使用人はいつも通りだ。
いつも通りであると決めたのだ。
| 「…………、っ」 急ぎ足で、処刑室に入る。 アラートの警告音が響く中、貴方 >>+1 の言葉を聞き届け、近接用のブレードを手に取る。 (15) 2021/09/04(Sat) 22:38:24 |
「……。シャト殿、俺の声って放送することできる?」
おもむろに処刑対象が口を開いた。
「ああ、よかった。来てくれた」
微笑みながら安堵する。
処刑対象は基本的に両足を伸ばし、上半身だけを起こして楽な姿勢を取っている。
また、意識が残り動けている間は希望するなら相手の希望に合わせて立ったり座ったりと体勢を変えるだろう。
処刑対象は笑みを浮かべたまま、静かに受け入れる。
「シトゥラど……」
いつも通りに口を開こうとして、やめた。
「シトゥラ」
二人きりの時にだけ捨てていた敬称をここでも捨てる。
決して本物の親子ではないけれど、母親のように穏やかな水面のような声音で話を続ける。
「大丈夫、俺は帰ってくるよ。ハマル殿もテレベルム殿もシェルタン殿もラサルハグ殿も、皆そうだっただろう?
ほら、果物包丁とかあるよ。それ持って、テンガン殿とこちらにいらっしゃい。
テンガン殿もぱっと済ませちゃおうよ!俺もサクッと起きるからさ、そうしたら3人でスイーツ食べちゃおう!ねっ?」
皆を受け入れる。道具だからではなく、自分の意思で。
| 「……私は」
「ムルイジの前に、しようと思う。」
後方に下がり、ヌンキの方に目線を向けたまま、 室内に居る面々に聞こえる様にそう告げる。 (33) 2021/09/05(Sun) 0:09:01 |
| 順番が回ってくれば、 一歩、一歩と、近付いて。 じっとその顔を、眼を、表情を、見る。
「…… ……、」
ブレードを振り上げる。 肩から胸にかけて、ざくり、一閃。 大きな傷だ。自身にも、返り血が飛び散るのが分かる。
そうして何時もの様に後方に下がる。 『処刑』を最期まで見届ける為に。 観測する為に。 (38) 2021/09/05(Sun) 1:05:58 |
真白の入院着が赤いいのちの色に染まっていくのに反比例して、処刑対象の肌は青白く変化していく。海のような鮮やかな輝きを持つ色などではない。眠りにつく死者の色。
「……ぁ、う……たしか、全血液量の……20%が失われると……ね、ショック症状、が…………」
一人、また一人と『処刑』を行っていく間。
処刑対象はずっと唇を震わせ続けていた。
気を失わないように、誰に語りかけるわけでもなく話し続けている。
いつも通りの声……にしたかった。
いつも通りの笑顔……を浮かべたかった。
上手くできているだろうか。命はどんどん流れていく。何人目からだろう、判断が出来なくなっていた。
とめどなく血が流れる。
止血しないと。
痺れが霧散して、感じずにいた痛みが体を這い回る。
体が悲鳴を上げている。
頭痛がする。
「え、えと……は、ぁ……あせ、かいて、る?と、思……呼吸、ぁ、はやくな、て……は、くる、うまく、出来、」
頭痛がする。
「こど、が、……よく、聞こえ、どく、どく……て、あと、ずつ……」
頭痛がする。
「ずつ、な、て……症じょ……に、あった、か、な…………?ぁ、目の……ま、が、くら、……耳も、ぅ…………」
寒くなってきた。震えが止まらないような気がする。分からない。
自分ではもう何も分からない。
「……………………ぁ」
痛い。痛い。痛い。
苦しい。苦しい。苦しい。
止められない。止められない。止められない。
体が、頭が、押さえつける心を振り払って叫んでいる。
何かが心臓ごと自分の内側に纏わりついて、引きずり下ろそうとするような感覚。
急に叫びたくなってきた。
急に泣きたくなってきた。
どこにも行けないのに、逃げ出したくて仕方がない。
頭痛がする。
この感覚、知っている。
「あ、あ。あ」
頭痛が止まった。
何かが砕けた音がした。何かが押し寄せる。
ああ、こういうことか。
怖い。
笑え。
痛い。
笑え。
苦しい。
笑えってば!
いつも通りに振る舞わなくちゃ!
……。
「……。
しに、たくな、い……………
…………………………」
……
…………
………………
| サルガスは、ヌンキを最期まで見届けた後、ムルイジに促されるまでその場に残っていた。 (a25) 2021/09/05(Sun) 1:50:53 |
ロビー・・・に来ましたが、少ししてからすぐにどこかへ向かいました。
『何らかのCO準備をしたほうがいい、のかもしれない。』
『狩人か、無思慮?難しい、な、無思慮どうなるの?』
『他の船のログ、では何も起こってないみたい?』
メッセージ。
| サルガスは、メッセージで通信を送っているが、抑揚が無い分より無機質に感じるかもしれない。 (a47) 2021/09/05(Sun) 14:13:02 |
『状況だけ見れば、狩人COが最善かと思います。ただ今日までの護衛先を説明するのが非常に難しいです』
『おそらく、他の方々にも特別なメッセージは出ていないのでしょう。狩人には護衛が成功したか否かわかるはずですが』
『無思慮対抗CO、了解しました。よろしくお願いします』
メッセージを送信する。
/* 匿名箱にも連絡入れましたが、PL事情で本日夜まで議論に参加できないです。厳しい場面なのに申し訳ありません。半端な状態で参加するとボロを出しそうで怖いので……。
中庭のベンチに座り、キャラメルひとつ。甘いでございます。
通信をきいていた。だから、君の発言は知っている。
…淡い夢は覚めたのだと。
その時は思って。すべてがどうでもよくなったのに。
今の僕は知っている。
君が。僕のために泣いてくれたことを。
…もう僕には、祈る事しかできないけれど。
君の心が、命が。どうか無事でありますように。
| サルガスは、食堂に向かってレグルスの作ったスコーンを受け取り、温めた後に再び部屋に戻った。 (a54) 2021/09/05(Sun) 15:52:21 |
『今の所、グレーの全員が無思慮か狩人か狼でなければならない。』
『もしかしたらCOを求められるかもしれない、気をつけてね、ナツメ』
これは空気読まずにローズヒップティーdrinkを頼むシェルタン。
『アドバイスありがとうございます。最悪の場合、狩人COすることも考えています。
上手くやれる自信はないですが……頑張ります』
『難しい場面なのに、コッコさんに議論を任せきりになってしまってごめんなさい』
ぱちり、目が覚める。
体を起こしてまず初めに首に手を当てた。
首を裂かれた傷がない。シトゥラが、テンガンが与えた傷がない。
胴に手を這わせる。キューが与えた傷がない。
両手首を観察する。バーナードが、カストルが与えた傷がない。
足を持ち上げる。レグルスが与えた傷がない。
肩の周りを調べる。キファが与えた傷がない。
肩から胸を撫でる。サルガスが与えた傷がない。
脇下を探る。ムルイジが与えた傷がない。
綺麗な体。何一つ傷はない。
スペアボディへ正常に切り替わったことを知覚する。
──頭には今もなお、底なしの沼に引き摺り込まれそうな死の恐怖がこびりついているのに。
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