38 【身内】それから【R18】
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視点:人 狼 墓 恋 少 霊 九 全 管
| ――そう、なのですか?
[手短にあった店に飛び込んだからだろうか。必要な提灯がないという事は。 それとも、何か拘りがあるのかもしれない]
行燈を……ですか?
[ぴくりと、小さく体が跳ねてしまう。
旅の人だから、手持ちの提灯を勧めた。 行燈だったら邪魔になるのではないのか。それとも宿の物が気に入らなかったのか。 そう思いたいが、続いた言葉に身体が跳ねてしまったのである。
初めに想像した、誰かからの紹介かおねだりされたかを――。 おねだりならば、直接そこに届けさせればいいだろう。 紹介なら、解るはずだと思うが…宿に届けて欲しいという事は、本人が使うものだろう。 用途がぱっと思いつかないでいた]
10個ですか? 解りました。誠心誠意、お客様に似合うものを選ばさせていただきます。 いつまでに、お届けすればよろしいでしょうか?
[今すぐと言うなら、すぐに選ばないといけないだろう。 もし時間があるなら、後でゆっくりと…。
向けられる笑みに、営業用の笑みを返す。
――気のせいか、男が店内の品を見ているだけなのに、自分のモノを選んでみているように思えるのは] (1) 2020/08/01(Sat) 13:16:53 |
| ――…え?
[待ってくださいと言おうとしても、金払いも良いという事もあり、先に店の人がどうぞどうぞと答える。 店の人たちは、何人かは知っている。
今日…愛しい人が来ることを。 だからだろう、何人かは彼がその人なんだと思ってしまい、ほらほらと送り出そうとするの。 そんな空気だから、違うと言い出す事も出来ない。]
わかり…ました……。
[了承の返事は、拙いものになる。 断りたいのに、断れない為にそうなったが、周りからは囃し立てられている事から、恥ずかしさのあまり拙いものになったと勘違いされているようである]
どのような場所が宜しいでしょうか?
[行違ったら、見られたら、勘違いされたら
やはりそれが自身の中で、大きくなっていく。 気づかないからこその焦り。気づかないからこその、恐怖である。
早く終わらせようと、丁寧に捧げ持たれている手に力を込めて、男を引っ張り上げようとする。 早く行こうとせかす様に*] (2) 2020/08/01(Sat) 13:17:07 |
| 解りました。
[話していたのは聞こえていただろう。 提灯を取りに行っていた売り子は、行燈をいくつか見繕ってくれているようである。 なるべく早くなら、今決めて、先に運んだ方が良いのかもしれないと、ちょうど目についた一つを選び、あれはどうかと聞いている]
わ、私もですか?
[運ぶのなら、別の人と思うが、周りの空気がそれを許さない。 しぶしぶ、頷く姿は周りの視線を気にして、恥らっているようにも見えるだろう。 だからこそ、店の者の勘違いを加速させていたのであった。]
……?
[そのような物を何に使うのかと、疑問に思うが、続く言葉に旅人特有の悩みなのだと納得する。 そういう話は普段聞かないものだから、つい想像してしまう。
彼も同じような悩みを持っているのだろうかと] (5) 2020/08/01(Sat) 15:05:02 |
| 解りました。でしたら、良い店があります。
[一度、店を後にし、男が買いたいと告げたものを売っている店へと案内をする。 道すがら無言で案内をするのもどうかと思い]
お客様…宜しければ旅の話を聞かせてください。
[まるで男に興味を持っているようにとられてもおかしくないだろう。 それに気づかぬは、想いは一つ。 相手から聞く話で、彼の事を想おうとする為である。
普段、旅の方と接する機会などないのもあるが、今はもうすぐ会える彼の事だけをあれこれ考えてしまうから。 誤解されないかと言う心配もあるが、話を聞く事で彼を想いたいがためであった。
そうすれば、店にはあっという間につき、男は欲しいものを迷いなく手に入れ店を後にする]
ありがとうございます。
[差し出される蒸かした饅頭を受け取る。 お礼だろうか…。
隣を見れば、男は美味しそうに食べており、自分はどうするべきかしばし悩む。 このまま持ち帰れば冷めてしまうだろうからと、ぱくりと食べ美味しいですねと男に声をかけてしまう。
声をかけてはっとし、何に対してなのか解らないがすいませんと謝罪の言葉を口にして視線を逸らして歩いて行くのであった*] (6) 2020/08/01(Sat) 15:05:16 |
― 宿屋 ―
[自分がとった部屋は、空いている時期だったらしく、そこそこの値段で割合いい部屋だった。
角部屋で、隣は開いていて、日中でも雨戸を閉めれば部屋の中は暗闇になる。
店から届けられた行燈は、宿の気遣いもあって既に部屋に置かれていた。
元々部屋に置いてあった行燈から油や燐寸を抜き取り、そちらのものに付け替えて。
闇の中に浮かぶ幽玄の世界。
この提灯は、遊郭の女人を美しく染めるものだという。
彼女が作っただろう提灯は大切に床の間に飾り順繰りに火を灯していく。そして、その萬屋で買い求めていた香を焚き始める。
そして彼女と買った縄と布を丁寧に机の上に置き。
彼女が提灯を持って現れるのを待った*]
| [話を聞きながら、手紙に書かれていた事を思い浮かべてしまう。 手紙に書かれた事だけでも、どんなところかと思いを馳せていたが、旅をしている人から聞く話はまた違うもの。 再会した暁には、直接話を聞こうと心に刻むのであった]
そうですかね?
[自分ではよく解らない事であるから、曖昧な表情を浮かべてしまう。 それは謝罪してしまった事を取り繕うためでもあったかもしれない。
店に戻れば、頼まれた提灯を見繕う。 一つ、一つ丁寧に……]
私ですか…そうですね、5つくらいなら持てましょうか?
[畳んで運ぶので、それくらいならいけるだろう。 先に戻るというから、選んだ6つを渡し、一度見送れば急いで残りを見繕う。 その間に店の者に、自分を訪ねて来た者はいないかと確認するが、いないようである。
――まだ来てないのかと落胆するが、見られなかったと思えばよい事である。 だから最後はほっとし、残りをもって店を出るのであった] (8) 2020/08/01(Sat) 16:24:32 |
― 宿屋 ―
[残りの提灯を持ち、急いで宿に訪れる。
宿の人に、提灯のお届けと言えば、先ほど一度店の者が届けに来ているので、部屋の場所を聞き、そちらに。
部屋の前まで来ると、廊下に膝をつき]
お客様、提灯のお届けに参りました。
[声をかければ、襖を開ける。
部屋の中は、暗く先ほど買った、提灯や行燈がその部屋を淡く照らしている。
それだけでも、まるで別世界なのに、何かが香。
何の匂いかまでは、判別できないが、ここに居てはいけないような気がし]
こちらが残りの品になります。
[残りをすっと部屋の中に差し入れる。
失礼しますと、さっさと後にしたいが、もし気に入らなければ、また持ってこないといけない。
だからと言って、部屋に入るのはいけない気がして、この位置で男がどうするかを待っているのであった*]
ああ、ありがとう。
[いらっしゃい、と彼女を招き入れて。
残りは床の間にまで持ってきて下さい、と既に部屋になじむかのように、部屋に幽玄を誘うかのように色を付けくわえている一角を見せる。
すでに6個の灯りがぼうっとそこを照らして。
彼女が持ってきてくれた提灯をさらに点けてほしいと声をかける]
人の肌が美しく見えると噂のものでしょう?
[彼女に1つ、1つとまた提灯に火を入れてもらえば、部屋はさらに明るくなる。
しかし、どんなに光を集めても、太陽の光1つには敵わない。
彼女を招き入れて襖をしめれば、廊下にはほとんど人もこないだろう]
……無防備ですよ?お嬢さん。
躰、どうですか?
[そんな無防備で、自分がいない間、どうやって身を守れたの?
遊郭という殻が彼女を守ってくれていたのだろうけれど、彼女を誰かが見つけていたら毒牙にやられていただろうに。
――このように。
香を焚いている傍で彼女は作業している。
自分のように慣れているもの、そして鼻腔にのみ作用して口呼吸していれば作用しない薬も世の中にあるというのに。
これは護身用に持っている薬だけれど、このように使うこともできるし、女性ならばなおさら気を付けないといけないもの。
もっとも自分は薬などに頼ることなく女人を口説ける自信はあるのだけれど。
痺れ薬を飲まされたように動けなくなっているだろうツリガネを見下ろしてほほ笑むと、彼女を思うがままに抱きしめた]
なるべく痛くないようにはするけれど、あまり動くと傷がつくから気を付けてね。
[そう優しく囁いて。
先ほど買ってきた縄で彼女の浴衣の上から縛り上げていく。
彼女の腕は、少し伸縮する柔らかい布で固定して。
床をのべさせれば彼女が怪しむと思ってできなかったから、畳の上に、そっと彼女を押し倒した*]
………。
[招かれると、迷う。ここには足を踏み入れてはいけない。
だけど、仕事と見た場合、足を踏み入れないといけない。
灯りをつけるだけ…そう自分に言い聞かせ、部屋に踏み入る。
並べられた提灯と同じように置いて火をつけようとすると、かけられる声にびくりと身体が大きく跳ねる。
どうしてそれを知っているのだろうか?
噂でもあるのだろうか――。
なぜ、どうしてと驚きが広がるが、これだけ暗い部屋である。
平然としていれば気づかれないだろう。
そう思い、一つ、また一つ灯りをつけていくが、どうしても手が震えてしまう。
手が震えれば、灯りが揺れる。
気づかれないと思いたいのに、やすやすと気づかれる事をしている事に気づけぬくらい動揺しているのであった]
………っ
[すぐ近くで囁かれたよう。
男を見ない様にしていたため、部屋のどこにいるのか把握していなかったせいでもある。
それよりも、躰…とは?
動揺して、手が震えているのに気づかれていたのだろうか…。
違う…気づけば躰に力が入らない。
その場に崩れ落ちてしまう。
どうして、なんで…いつのまに…何が起きたのか――
恐る恐る、男を見上げると妖しく見える笑みが暗がりの中に浮かんでいる。
それはとても妖しきもの。人ではないモノの笑みに見えてしまう。
罠にかかった哀れな獲物を捕まえるようにまわされる腕から逃れようともがいても、うまく体が動かない]
――ゃ…ゃめ、てっ……っ
[逃げないとと思うのに、身体が上手く動かない。
そのせいで、浴衣の上から縛り上げられる。
彼から貰い、会う時にきていて欲しいと言われた、浴衣。
それを知らぬ男の縄で穢されたようで、恐怖もあるが申し訳なさがこみ上げてしまう]
ど、どうして…このような、事を?
[押し倒され、見上げはしない。
それでもせめてもの抵抗とばかりに、問いかけるのであった*]
どうして?
そりゃ、貴方を見た時からずっとこうしたいと思っていたからですよ。
[久しぶりに会った恋人なんだから、当たり前だ。
確かに会えなかった時間を埋めるように色々と語らいたいのもあるけれど、彼女をもっと感じたいし。
会えなかった期間分の禁欲もあるし、それに自分に気づいてもらえなかったという拗ねたようなふてくされたような気持ちもある。
まさか彼女が自分に自分を重ねていると思わず、自分以外の男にもあんな笑顔を見せるのかと思うと嫉妬もあって。
ひどくはしたくないけれど、いじめたくなる気持ちは当然ある。
彼女は薬が効く体質のようでよかった。
もし薬が効かずに下手にあばれでもされたら怪我をされてしまうかもしれなかったから。
そうなったらもうお仕置きなんかしてられず、正体をばらすしかなかったから]
ご無沙汰みたいですね。
[裾を割り、震える彼女の脚を撫でる。
分かり切っていることをまるで今発見したかのように囁く。
ツリガネは自分と関係するまで生娘だった。
その後に男を通わしたりしていなかったらご無沙汰なのは当然だ。
稲荷神社での水盤で見たものや、そしてこの浴衣を見れば、彼女が身を清らかに保ったまま自分を待ち受けていたなど容易に推測できる。
答えを分かっているクイズを囁いて、彼女の操を散らされるということを意識させよう。
縛っているから浴衣を脱がせにくい。最初から脱がしておけばよかったとも思うけれど、でも、自分が選んだ浴衣を着る彼女を堪能したかった。
彼女の裸体を堪能するのは後でいい。
彼女の唇を避けるように頬に、鼻先に、と口づけをしながら、彼女の大事なところに指を這わせる。
そのまま大きく足を開かせると、大事なところをじっくりと提灯を近づけて見て。
自分が気持ちよくなるより、彼女を思い切り蕩けさせたくて喘がせたくて、それがなにも罪を犯していない彼女への罰な気がして留飲が下がる思いだった*]
――…。
[言葉が出なかった。
見た時からって、どういうことなのか。
初めて会ったはずである。それなのに、どうしてと。
今日…普段と違ったところと言えば――
久しぶりに会えると思い、浮かれていた事。
それ以外考えられない。
その様子が、何か引っかかったのかもしれない。
旅の方だと…だとしたらこの人にも待っていた人が居る…居たのかもしれない。
その誰かと重なって見えたから……。
それならば納得は出来るが、だからと言って、受け入れる事が出来るものでもない]
…… ――、…っ
[触れられると、ぞくりと身体が震える。
それだけで解るものなのか…。
男の喜ばせ方なんて言うのはよく聞くが、それ以外の知識は全くない。
だからどうして解ったのかが解らないし、それについて何か言う言葉も持っていない。
ただ、これからどうするか、それだけがやたらと意識させられる]
ぁ……ゃぁっ……っ
[唇には触れない、顔を近づけて、様子を見るような口づけから逃れるように顔を背ける。
顔を背けても、秘する所に触れられると自然と目が丸くなってしまう。
その様子に満足したのか、顔が離れてほっとしたのは一瞬。
足を大きく開かされから、浴衣のあわせが乱れて帯から下はあられもない姿に。
躰が動けば抵抗しただろう。だが、抵抗したのに出来ない。
そればかりか足元に熱さを感じるが視線を向ければ、天井に大きな影が見えるだけ。
大体どの位置に、提灯があるのか推測できる。
――みられている。
そこを見た事がある人は、一人だけ。
彼の姿が浮かぶと言っても、浮かぶのは、狐の面だが……。
それでも浮かぶから、申し訳なさとかいろいろ渦巻いてしまう]
み、ないでっ……
[躰は動かない。動けたとしても、きっと動けなかっただろう。
動けば縄が擦れて、浴衣を傷つける気がして…。
だから些細な抵抗として、口にするのであった*]
ああ、すごく綺麗……ですね
[感嘆の入り混じった思いを口にしてしまって、思わず口調がいつものようにほどけそうになる。
彼女の恥ずかしがる声を無視して、その箇所をしげしげと見入る。
最後に彼女と別れる前に抱いた時もそう思っていたけれど。
男をほとんど知らない躰は自分にはまぶしくて。
神聖なものを見るかのように、そっと指先でそこに触れ、そして恐る恐るというように舌先で触れる。
ああ、彼女の香り、彼女の味。
それを思いだしながら夢中になってそこに舌を這わす。
割れた箇所の、隠れた感じやすい場所を剥きだしにして。舌先でくすぐるようにして。
まだ男に慣れてない娘はここが一番感じるという。
そこに口づけ舌で遊ばせながら、きつい中をまず小指でほぐしていこう。
前に抱いた時はどうだっただろうか、と思うが大丈夫、覚えている。
彼女の感じる箇所、感じる場所、全部。
彼女がゆっくりと思いだすように、じんわりと、じっくりと、丁寧に躰をほぐしていこう]
こっちからも、ちゃんとほぐしておかないといけないですね。
[手荷物の中から印籠を取りだし軟膏を取り出す。
簡易な薬函になっているそこは、旅に必須な塗り薬や傷薬などが入っている。
新鮮な馬の油で作られた軟膏は、人の熱で溶けて躰をほぐす。
女陰の潤い具合から、そちらは不要とは思うけれど、でもこちら側は濡れない箇所だから、と指先にのせた軟膏で、彼女の不浄の穴の方に触れていく。
両手で二つの穴を犯し、唇では彼女の花芯を愛撫する。
彼女の抵抗がいつしか喘ぎになり、達して蜜をこぼすようになるまで、その責めは終わらない*]
――……っ
[そんな事を言われても、知らない。
それよりも見ないでほしい…。
見られたくないのに、視線を感じるからだろうか、躰の奥が熱を持ち始めるよう。
そんなのは嫌…嫌と気持ちは抵抗するのに、躰はと言うと――
そっと触れられるだけで、泡立つよう。
ねっとりした感触にぞくりとしたものが駆け上がるから、そのままに声を上げそうになるが唇を噛んで耐えている]
――んっ… ンッ ……ふっ……ぁっ……
[舌が這うたびに、隙間からくぐもった声が漏れる。
耐えようと、耐えようとしているのに、感じる場所を遊ばれるから、耐え切れず声が漏れてしまう。
一度漏れたら、感じる場所に触れられるたびに、甘い声を漏らしてしまう。
違う。だめと思うのに、なぜか懐かしいものも感じて、どうしてと混乱してしまう]
はぁ…っ……んっ、はぁぁ……。
[一度、男が離れると呼吸を整えようと、深呼吸をする。
感じてはいけない。感じたくはない。
他の男の手で――と思うのに、躰の方は淫らに感じてしまう。
だから、まだ会えぬ愛しい人への申し訳なさと、知らなかっただけで自分がとても淫らなものだった事の恐怖を感じてしまう。
その時聞こえた、こっちと言う言葉…どういうことなのか――
恐る恐る視線を男の方に向けようとした時、誰も触れた事がない場所に触れられ目を丸くする]
なっ…ゃ……ゃめ……ゃぁぁっ……
[そちらは彼も触れていない場所。
その場所を触れられる恐怖に、頭を激しく振るう。
嫌だ。いや……と思っているのに、二つの穴を攻められるだけではない。
秘めた果実までも弄られるから、おかしくなりそう。
動ければ、躰を激しくゆすったり逃げようとしただろうが、それも出来ないでただただ与えられるものに身を焦がすのみ]
ゃぁぁ…だっ……ぁぁん…ゅ、ゅる…ぁぁぁっ…
[同じ拒絶の言葉を口にしているが、含むものは拒絶ではなく、甘いもの。
感じずて、おかしくなりそうではなく、なっているようで、もうこれ以上はと言う哀願。
それを口にする頃には、前の口からは、ぐじゅぐじゅと激しくも淫靡な水音を響かせるほど。
淫靡なら水を溢れさせるだけではなく、内側は戦慄き差し入れられる指をきつく食いつくすように。
攻め立てられて、ついには達してしまったのであった*]
気持ちよさそうですね、よかった。
[拒絶の動きをしているだけだったツリガネが、いつしかねだるような声をあげるようになる。
そして最後には自分の指を咥えて締め付けて、達してしまう。
愛液でぬるついた指と、軟膏で汚れた手を彼女から離して、手ぬぐいで手を清める。
達した余韻でひくつきながら、先ほどより鮮やかな赤に染まるその箇所を、灯火の助けも借りてじっと見つめて]
ああ、私の魔羅が貴方を求めて止まらないようですね。
[あまり男に慣れてない躰だから、十二分にほぐさないといけないだろう。
でも、あまりイかせすぎると疲れてしまうだろう。
それならば、とあわただしく着物の下をたくし上げ、褌を解いていく。彼女も自分も秘部のみを露わにした姿だ。
固く凝った屹立を取り出すと、彼女の淫靡な蜜を讃えた箇所に据えて。
躰の力が上手に抜けているのを確認すると、どこか陶然とした表情を確かめて、ぐずぐずの中を固いもので押し込んでいく。
彼女の両脚を両腕で掴み、彼女が驚きで正気を取り戻す前に、気持ちよくしてしまおうと腰を突き入れ揺さぶっていく。
彼女が拒絶を口にのせよものなら、それすらまた喘ぎに変えさせて。
しかし、その喘ぎ以外が見えなくなれば、ツリガネの顔に顔を寄せ、その唇を優しく吸う。
舌を絡めて吸い、唾液をすすり味わい頤をくすぐり。
まるで愛し合う恋人同士のように、腰を優しく打ち付け、接吻を交わせば、彼女の中に愛する男を裏切る気持ちと、体から落とされる悦びは共存するのだろうかと思ってしまう]
私と貴方の体の相性は最高のようですね。
[そう、耳元で囁きながら、子宮の入り口に届くがごとく強く雄を突きこむ。
感じて子宮が下りてきたのだろうか。
雌の匂いをまき散らして、禁欲生活を送っていたこともあって、その汗と女の香にも幻惑されてしまう。
ああ、やはり、ツリガネは最高だ。
彼女の内側が蠢き締め付け、もっと欲しいとばかりに腰が揺れている。
縛られて無理やり犯しているというのに、背徳の悦びなのだろうか、一度目のあの時より感度がいいような気がする。
いや、元々こういうシチュエーションが好きなのかもしれない。
香の効き目は長続きしないもので、もう今は、彼女は自由を取り戻せるはずだ。
しかし、その事実に気づかずに男の動きに合わせて雌の欲望を露わに、美味しそうに貪っているように見える]
今度は中だけで達っすることができますか?
[大丈夫、好きなだけ感じてください、と耳元で甘く囁く。
自分が達するより彼女を優先する優しい抱き方。
感じる箇所をこねてつぶして快感を助長させれば、強引にでも彼女をイかせられたのだろうけれど。
でも、彼女のペースで優しく抱いて、まだ未成熟な中の感度を開いてあげたくて。
この角度がいいかな?それとも?と色々と中の具合を確かめ続けてどれくらい経ったろうか。
彼女が腕の中で痙攣をおこしたように震えて声をあげて鳴き、中が再度、きゅうきゅうと締め付けてくる]
ああ、気もちいいな……。一緒にイきましょう。
[彼女を優しく抱きしめると、彼女にキスをして、膣壺の中に精を放った*]
はぁ……はぁ……っぅ……っ
[達した余韻で、荒い息を漏らしている。
囁かれる声が聞こえると、息を飲む。
――違う。そんな事はない。
そう言いたいのに、言葉にできない。
もし違うと言えば、もっとされる気がして言えない。
それは、きっと建前。
感じて達してしまった今の気だるげな躰は、確かなもの。
知らぬ男に感じた事実を認めたくないから自身の中で言い訳をするのであった]
――ぇっ…
[何が…求めて……?
考えられないくらい、散漫な思考。
衣擦れの音がする意味すら理解できないでいる。
理解するのは、淫口に熱の楔が触れてから。
いまだ余韻が抜けなく、どこか夢うつつな表情をむけてしまうが、楔が差し込まれるとその意味を理解する。
理解するからこそ、改めて目を丸くしてましう]
――ぃ……ぁぁっ…んっ……ぁん、 …ぁっん
[いやと言いたいのに、気持ちと逆で躰は喜び、叫春をあげてしまう。
抑えられ、脚の間から見える男の顔から顔を背けても、揺さぶられるたびに、ちらちらと見つめてしまう。
ふと、影が落ちたようで改めて見つめると、すぐ近く男の顔がある。
逃れるように瞳を伏せれば、重なり合う唇。
顔を背けて、逃げたいのに、舌を絡めとられたからそれも出来ない。
口内を我が物顔で楽しむだけではない。
下からも優しく突き上げられている。
僅かに残る理性は、絶望を感じ、いけないと思うのに
それすらも快楽が塗りつぶしていくよう]
そ…ぁぁ……ぁんっ……
[そんな事はないと思う。思いたい。
きっと、躰が動かなくなった、あの何かには、淫蕩作用をするものも含まれていたのだ。
だからこそ今、こんな風になっているのだと――。
が、そんな風にうすらぼんやり思っても、躰の方はそうだよと言わんばかりに咥えている雄を締め付けてしまう。
突き上げられるたびに、もっと欲しいと腰が揺れてしまう。
薬が切れているから、感じて身を捩ったりも自然とおこなってしまう。
もう浴衣がなんて思う余裕はどこにもなくなるほど。
もっと、もっとと、浅ましく男を求めて嬌声をあげるのであった]
――こん…ど……?
[どういう事なのか、考えたいのに囁かれる甘い毒が思考を奪っていくようである。
突き上げていたのが、探る動きに変わる。
それに合わせるようにか、自然と自分の腰の動きも変わってしまう。
――そして…]
……っ、ぁぁあっ…
[今まで感じた事のない、何かが駆け抜ける。
それと合わせるように、中は男を貪るようにきつく締め付けている]
……んっ…んんんんっ……
[さらにそこを擦られれば、締め付けはきつくなる
と同時に何かが弾けるよう。
躰が跳ねない様に抱きしめられ、あげる声は唇に遮られる。
それでも熱い何かが収まるまで、躰は震え続けてしまう。
しばらくして収まると、感じすぎたためか…それとも、他の男に抱かれ達した罪の意識からか、瞳からつうっと涙が一筋零れ落ちるのであった*]
[彼女の中を自分で染め上げることに満足する。
凌辱されたことへの衝撃か、彼女の眦から涙がこぼれていく。
その美しい涙に罪悪感を感じながらも、追い詰めた背徳感にぞくぞくとしてしまう]
何を泣いているんですか?
[いまさらなことを彼女に囁いて、その涙を舌で掬って舐める。
不思議と甘い気がするのはなぜだろう。
すっかり大人しくなった彼女の縄をほどいていく。
彼女が唐突に我に返って暴れだしたとしても、中を深く抉ったままで、そして帯を解いて裸にしてしまえば肌を露わにして逃げることもできないだろう。
彼女の手をまだ縛ったままで帯を解き、浴衣の前を開いて。
彼女の白い肌が、提灯の下で淡く艶めいて光る。
その状態で改めて、彼女の腕の布をほどき、同時に自分の帯も解く。
二人の肩から布をぱさりと取り去れば、二人とも丸裸だ]
こんなところで乱暴にいたしてしまって、肌が痛みませんか?
[彼女の白い肌を確認するように余すところなく見ていく。
謝るべきなのはそこではないと思われるかもだけれど、自分は謝るつもりはないのだから。
そのまま両手は彼女の胸へと赴き、愛撫の形へと変わっていく。
先ほどは浴衣が邪魔をして彼女の肌に存分に触れることができなかった。
灯の中の彼女の裸を記憶に焼き付けるように見ながら、そしてその胸に顔をうずめる。
面の呪いの時期が長くて、こうして面なしで人と話せるようになったのだって、ここ1月ぶりのこと。
そして彼女を面越しでなく話せたのなんて僅かな時間だけだった。
こうして素顔を晒して彼女と話せるだけでも嬉しいのにこうして抱き合えるのも嬉しすぎて、調子にのっている自分がいる。
大体、自業自得だったこの呪いを解いてくれたのは、結局は彼女のおかげだったのに]
あの日頼んだ、本を読むための灯りはもうできてるかな、ツリガネ。
[言われて初めて涙が流れたのだと…。
確認したくて、縛られた手ではうまく確認する事も出来ず]
――泣いて…ま…せっ……っ
[泣く事はないというより、泣けるような立場ではない。
それに感じて、感じすぎて、溢れてしまったものかもしれないが、それはそれで認めたくない。
どちらにしても、認められないから、泣いていた事を否定する。
否定したいのに、男の舌が頬をかすめるから嫌でも涙を零した事を印象付けられる。
印象付けられるだけならいい…。
感じ過ぎていた躰は、その余韻が抜けきらず、頬を掬われただけでも、小刻みに躰を揺らと、小さな吐息が漏れてしまう。
息を飲み、落ち着こうとしていると、しゅるりと戒めが解かれていく。
それだけではない。しゅるりと帯まで解かれて行く。
それはと身を捩ろうとするが、繋がったままな為か、躰の方が反応してしまい、抵抗らしい抵抗ができないでいる。
浴衣が開き、男の前に肌を晒すのは顔を背けてしまう。
淡い、灯りの下に晒される肌は、行為の後な事もあり、ほんのり色づきを浮き彫りにしているようである]
――っ…ふっ……んっ…。
[戒めは全て取り払われ、それだけでなく、身に着けていたものも。
視線を感じても、見上げる事はしない。
痛みと聞かれても、解らない…。
首を振りつつも、指は躰を隠すのではなく、何かを探る様に畳を這う。
それは、懐にしまい、解かれた時、躰の横に落ちた割れた面を探る為。
浴衣を脱がされた時に、巻き込まれて、一緒に取り払われたのだと思うから、それを探して…]
……ぁっ…んっ……
[淡い灯りの元、向けられていた視線は、行為の余韻を忘れさせない為のものに思え
それから逃れるように、指を彷徨わせていたが、男の手が今まで触れなかった胸へと伸ばされ触れられるだけで甘い声を上げ
腰が跳ねてしまう。
触れれば、触れられるだけ、吐息が甘くなる。
男の重さを感じるだけでまた、躰が跳ねる。
そこまできて、やっと指を這わせていた事に気づき、躰が動く事を認識する。
引きはがそうと、男の肩に手を置いて時]
――えっ…
[胸元で、囁かれるので、吐息が肌に触れてくすぐったいがそれどころではない。
囁かれた言葉を、理解するのにほんの数刻かかってしまう。
理解すれば、男を見つめる。
その事を言うのは、言えるのは彼である。
彼であるが、ついさっきまで、知らない人だと思っていたから、すぐに切り替えができない。
切り替えができないから、混乱して、言葉がでない]
……はっ…っ…
[それでも出来てはいる事だけ伝えたいと口を開いても、やはり言葉にはならなくて]
俺、そんなに印象薄い……?
[疑わしそうな顔をして自分を見る彼女に、眼鏡を外し、にやりと笑う。
彼女が探していただろう狐面の片割れを顔に押し当て、こちらの方だとわかる?と面を当ててない隙間から、彼女をじっと見つめた]
それとも、俺の変装もどきが上手くいきすぎてた?
[囁きながら彼女の奥を、固さが残る屹立で軽くノックをして。
初めて求め合いそのまま別れて旅立ったから、男慣れしてない躰なのに、こうしてむつみあってもひどくなじんだことが奇跡のようで。
混乱しているような彼女の髪を優しく撫でた]
さすがだね。
きっと幻燈屋の提灯は、肌を綺麗に見せるだけでなく、世界を作るんだな。
[彼女にわからせるように空中を指先で指し示す]
君の提灯や行燈は複数あってもお互いの世界を干渉しないで、どこか幽玄のような雰囲気になる。
ここの中にいるだけで、どこか不思議な心持ちになるよ。
[いうなれば、エロティック?と首を傾げて]
だからこそ、俺が初対面の男だと思ったのに、あまり抵抗しないで抱かれてしまったのかな?
だって、あの薬、すぐに効果は切れるし、縄、あの縛り方だったら足は自由に動かせたよねえ?
[意地悪に言いながら、今度は顔を彼女の寄せて頬にキスをして。
さぁ、反論をどうぞ?と促した*]
そんな事は……ただ、お顔を拝見したのは、睦み合ったあの時の、ほんの一刻でしたので…。
[ないとは言い切れない。
印象が薄いというよりは、狐の面の印象が強いせい。
顔を見つめ、眼鏡がないさまを見れば、ああ確かに、このようなとだんだんと記憶が蘇る。
が、狐の面の半分を男が顔に付ければ、ああ、そうだ。その姿だ…。
はいと、愛おし気に見つけている]
……ぁっ…そ、それは…
[それも確かにあると思う。声に出そうとするが悪戯をされるから、
躰が跳ねて、甘い声を漏らす。
だから数回頷いて返事をする。
知らない人とと思っていた時とは違い、悪戯されて漏らした吐息の甘さは、愛しい人と繋がっている喜び。
見せる表情も何もかも、違っているように見えたかもしれない]
――そう、ですか?
[言われて辺りを改めて見渡す。
確かに、この部屋を見た時、この世のものとは思え無く感じた。
が、自分が作ったものが、このような世界を作り出すなど想像もしていなかった]
はぃ…私も、このような世界になるとは思いもよりませんでした。
[いつもは行燈単一である。
仕事を褒められたのは嬉しいが、このような置き方は、見事と言えよう。
囁かれる言葉も、納得してしまう。
思わず、そのような世界ならば、廓に売り込んでみるのも良いと思うほどに]
え…そうだったのですか?
薬が切れているなど、気づいていませんでした。
それに、抵抗しなかったのではありません。出来なかったのです。
抵抗すれば、空木様から頂いた浴衣を傷つけるようで…。
[確かに気づいていなかったので、知らぬ男に抵抗せずに抱かれていたように見える。
だが、浴衣を傷つけたくなかったのも本心である。
本心であるが、言い訳にしか聞こえぬだろう。
恐る恐る男を見てあげる。
どう思われるか、恐い……怯えをたたえていても、それでも視線を逸らすさずじっと*]
[先ほどまでのどこか悲痛な様子より、やはりこの方が彼女は感じているようで。
淫らに鳴く甘い声は、先ほどより高い気がするし、どこか媚びたようにも聞こえてしまう。
表情だってずっと艶っぽくて。
製作者の喜ぶ顔を見て嬉しくなる。
元々こういう演出を考えるのが大好きだ。
特にツリガネの作品は色々と囁きかけてくれるものが大きいから、やってみたいことも多い。
旅を終えた今、彼女の隣で彼女と共に働く姿を夢想するが]
浴衣ごときのせいで君の体を他のやつに預けてもいいというのかな?
実際、女は男の力には敵わないにしろ、君は「喜んで」「自ら」望んで抱かれたようだよ?
もしかして、俺以外の男を味見したかったのかな?
[ツリガネがそんなことを考える人ではないのを分かっていて皮肉を言う。
でも実際、この先、自分があげたものを惜しんで同じようなことになってもらったら困るのだ。
自分が一番大事なのは彼女だと、なんでわからないのだろう]
お仕置きしないとね
[そう呟くと、先ほど彼女の腕を縛っていた柔らかな布。
綿に絹を混ぜてある、とても肌に優しいものだ。
それで彼女の目を覆うから、と彼女の目を閉じさせる。
まるでスイカ割りの時のように彼女を目隠しをして。
そして先ほどのように低い声で……しかも囁くように言う]
……お嬢さん
本当に、貴方は騙されやすいですね。
ここにいる私は、貴方の恋人から貴方のことを聞き出した、他人だったら……と考えないのですか?
本物の彼は貴方に手紙と浴衣を贈ってすぐに死んだかもしれない。
成りすましているかもしれないという可能性は?
[そういうと、ずるっと彼女の中から逸物を抜き出してしまう。
そのまま先ほど愛撫できなかった彼女の胸を掴み柔らかく揉みしだき。
先端を優しく擽るかのように触れて、そのまま彼女を観察していく。
自分の中に残る疼きに耐え切れなくなったら、彼女の前で、思うさま屹立を扱いて、彼女を面食らわせようとは思っていたが、まだまだ自分は大丈夫なようで。
ぴちゃ、と彼女の肌にも舌をはわせようか*]
[男の言葉にびくりと、恐怖で躰が跳ねる。
違う。違う…そうではない――。
頭を振って否定する。
何か言わないとと、思っても喉が張り付いたようで、すぐに声が出ない]
そ、んな事は…ありませんっ……。
[一言、絞り出せば、何とか声が出せる]
この後、空木様に会えると思っていたから、それで、せっかくのものがと思って…。
[やはり言い訳に聞こえるだろう。
口にしながら、誰か知らぬ相手に自分が穢されていたと知った方が、傷つくのではないか。
では、どうしたらよかったのか…どうすればよかったのか……。
今更遅いかもしれないけど、改めて考えてしまう。
どうすればよかったのかと…だけど、答えが出てこない。
どうするのが良かったのか、それが浮かばないから]
――お、しぉき?
[驚きに、男を見上げる。
結果として、相手は空木であったが、そうでなかったら――。
違えば、悪いのは自分であると、素直に目を伏せてしまう]
――えっ…た、にん?
そんな事は、ありません。空木様が…そんな……
[囁かれる声音に、躰が緊張するように固くなる。
空木であった…でもこうして視界を奪われ、囁かれると、別の誰かな気もしてしまう。
空木だと思ったが、違うのかと、混乱してくる]
な、りすまして…何…っ、ぁ……んっ…
[そんな事はないと、頭を振る。
なりすます理由はないだろうし、もし違うのなら狐の面の事を知らないはず。
だから、彼は空木で間違いない。間違いないと思いたいのに、見えないだけで、別の人がとも思えてしまう。
見えないから、胸への愛撫は突然のよう。
驚きに、身を捩。
敏感な突起を優しく、触れられると、躰は小さいながら跳ねてしまう。
反応は、混乱を表すよう。
空木だと思い、愛しい人の愛撫に感じたいと、想いと
知らない人だと思い、感じたくないと言う想い
相反するからこそ、どこかぎこちなさと固さを含んでしまう]
――そらき…さまっ……
[名前を呼んで、手を伸ばして、確認しようとする。
先ほど、振れていたから、おとこにはふれるが、別の人、本人?それだけでは解らない。
迷いが男の肌を撫でる。
そうしてると、肌にぬるりとした感触。
舌の感触に、躰が震えて、声を上げそうになるから、男から離れた右手は自身の口を覆い声を殺そうとする*]
どうして私がなりすましていないと思うのですか?
貴方は可愛らしい人。
貴方のことを彼から聞いた私が、彼を亡き者にして、貴方を彼の代わりに手にしようとしてもおかしくないでしょう?
貴方は彼の素顔をほとんど知らない。
彼と遠く離れてかなりになる。
そんな間に付け込むことは、とてもたやすいことだと思いませんか?
[囁くように、意識を混濁させるかのように囁き続ける。
彼女の耳に囁くその言葉はまるで毒。
焦がれていた彼女の乳房をしゃぶるようにすれば、彼女は声を殺そうとしている。
先ほど、安堵したような様子は消え失せ、半分見える顔もどこかこわばったようだ。
自分の言葉に囚われて、迷っているかのようだ。
見えていた情報に人は一番信用を置く。
しかし、自分と彼女の場合、自分の面があったせいで、彼女は恋人を恋人だと認識することもできない。
それに、それ以外の記憶がしっかりとする前に我々は離れてしまった。
だから、彼女は己を疑う。
そんな自分の妄言に惑わされて、一喜一憂する様が果てしなく可愛い]
貴方は、恋人以外の男に抱かれて悦ぶはしたない女性なのですよ。
そうでしょう?
でも、それは自然なこと。
[先ほどまで自分を受け入れていた箇所をするりと撫でる。
自分を受け入れていた時、彼女は自分を恋人と認識していなかったのは事実だろう。
抵抗できなかったと悦んで受け入れていたのは違う。
そのままくちゅくちゅと、中に指を入れようとすれば、反射で彼女の体がきゅっと締まる。
無理に押し込まないで、その甘い締め付けを楽しんで、彼女の体の導きのまま、奥へと入れて、見つけたざらりとした箇所を指で擦ってあげよう]
久しぶりに受け入れた男の味はいかがでした?
躰が悦んでいたでしょう?
女の悦びを与えるのは、傍にいる恋人にしかできないこと。
貴女は傍によりそって抱いてくれる恋人の方が本当はいいのですよ。
[彼女に囁くことは自分の弱さの裏返し。
自分が心の奥でずっと思っていた彼女への引け目。
それを直接彼女にぶつけても、優しい彼女は否定するだけだと思うから、こうして弱っている時にぶつけてしまう。
指で優しく蜜に溢れた坩堝を触れて、唇は胸の頂を優しく咥えて噛んで。
放置して傍にいて愛も囁けない恋人より、こうして傍にいて気持ちよくしてくれる男の方が、貴方はよほど幸せなのかもしれない。
ツリガネが待ってくれていた間、そう思っていたのだから。
ふと彼女から離れると、彼女の顔に屹立を寄せ、唇にその先端をねじ込ませる]
さぁ、味わってくださいね。
[悪役めいた言葉を言い捨て、彼女が自分から動き始めるのを待った*]
――えっ…………………。
[囁き落とされた言葉に、愕然となる。
どうしてと言われたら、答えようがない。
顔を覚えていなかったのだから、本当に違う人だとしても、確信がもてない。
亡き者と言われると、一瞬全身の力が抜けたような喪失感を感じる。
違う。それは違うと頭を振り]
き、聞いたからと言いましても、私の、事を解る、はっ……っ
[否定出来る事を探して、言葉にする。
自分を知らなくても、彼が贈ってくれた浴衣を知っていたら、たやすいと言う事まで、思い至らずに。
他にも、何か――と思考をめぐらしたいのに、胸を戯れの刺激に邪魔される。
嫌だと思っても、躰はぴくりと跳ねてしまうのは彼だと思うから。
その後に違うと思うと、固くなる。]
――ちがっ……ちがぃ…ぁ……んっっっ
[またもや躰が跳ねてしまう。
反応したくないのに、反応してしまう。
見えないから、どこにどう触れているのか解らない恐怖。
指が中に侵入すると、腰を浮かして逃げようとしてしまう。
逃げようとはしているのに、腰を浮かした事で逆に差し込まれている指を締め付ける事になってはいるが。
どこにいるのか、解らない。
でもこれ以上はと手を伸ばせば、何とか男に触れる事は出来る。
引きはがそうとするが、差し込まれた指は奥へ、そして感じる場所を弄るから力が入らない]
ちがっ……ゃ…、そらき…さま、がぁっ……
そらき、さまだけがぁ……
[いいのに、言えない。
そうではないと、今実際に、見せているようだから。
いやだと思っても、反応してしまうのだから。
違うと頭を振り、否定をする。
否定をしても、蜜壺だけではなく、胸の果実を刺激されると、また身体が跳ねて感じてしまう]
……ぁっ…。
[男の重さは消え、蜜壺からも指が抜かれる。
男に触れていたが、離れた事で、手ぺたりと落ちる。
見えないから、離れられたらどこにいるか解らない。
でも、これ以上はと、離れた事を良い事に脚を閉じて、胸に手を回す]
……んっ!?
[ところで唇に何か当たり、そのまま口の中へと押し込まれる。
その衝撃に、胸に回していた手に力がこもり、自分で胸を掴んでしまう。
驚いて、胸を隠している手は力を抜いて落ちるが、やはり隠しておきたいという心理が働く。
落ちてはあげて、あげては落ちて…。
それはまるで自分で胸を弄っているように男の目には映るだろう]
………っ、っ…。
[そう言われても、彼ならば感じさせたい。
だけど違うのなら、味わう事が、男の言葉を肯定する事になる気がする。
そうはしたくないからと、口から離そうと顔をゆするが、ゆする分だけ差し込まれたものを刺激する事になっていた*]
[彼女の口に包まれ、熱を感じてほくそ笑む。
こんなことをされているのに、歯を立てるということを思いつかないのは彼女の優しさなのだろうか。
それとも、怯えや恐れなどの他の感情のせいなのだろうか。
左右に揺れる彼女の頭のせいで、奥へと入っていく。それは口から出そうとする動きか、それとももっと深く咥えようとしているためか。
しかし、男のモノを口いっぱいにほおばる様は、目が隠されている状況というのも相まって、そそる。
彼女の様子を見ればしきりに胸を掴んでいるようで、胸が感じるのだろうかと思って手を伸ばし、彼女の手を掴む。
彼女の手越しに胸をつまむようにすれば、彼女が自慰をしているようにも見えて微笑んでしまう]
やっぱり君はいやらしい子ですね。
[そう言って、今度は自分の指でその箇所を直接つねる。
あんまり深くすると苦しいだろうと、頬を突くようにしてから、ちゅぽっという音を立てて彼女の中から抜いてやる。
濡れた唇が赤く染まり、彼女の下の口を思い起こさせる。
全裸で顔だけ隠すような形で、男の前でしどけなく裸体を晒す。
いくら親方の前で肌を晒しているとはいえ、こんな風な彼女を見ることができるのは自分だけだろう]
……。
[そのまま彼女にそっと口づけた。
以前は狐面が邪魔であまり口づけられた記憶がなかった。
優しく唇を噛み、舌を絡め、彼女が驚いたりしたら、その腕を優しく撫でる。
彼女の横に添い寝するようにすれば、自分の屹立を彼女の太腿の間に挟ませるようにして。
ああ、こうして恋人としてのイチャイチャも、これからは思う存分にできるのだ。
そう思えば嬉しくなって]
―――んっ…ぅんっ…ふっ……っ!?
[何とか抜こうとしているのに、抜けるどころか、どんどんと口いっぱいになっていくよう。
抜き差しをするわけでもなく、ただ自分の様子を見ているのだろうか。
見えていないから、どんなふうにしているのかが解らないし
口に差し込まれるもので、いっぱい、いっぱい。
不意に、手に降られたよう。
触れられるだけで、ぴくりと跳ねてしまう。
何をする。何をさせられる――と身が少し強張る。
が手は胸へだったのですぐ力が抜けるのは、隠そうとしていたから。
それに補助してくれたと思ってしまって。
それが補助ではなく自身の手の上から、摘まむように。
まるで自分で、自分の胸を揉んでいるよう]
――んんっ……っん …――っ…
[囁かれる言葉に、ピクリとまた躰が跳ねる。
跳ねるから、口の中のものをくいっと刺激してしまう。
その後に、直接男の手で、胸をつねられるから、さらに躰が跳ね、咥えている物をくいっと刺激する。
それを動かすのではなく、他のところに触れて、自分の反応を見
勝手に動いてしまう躰を使って、口の中のものを刺激するのを楽しんでいるのではないか…。
そう思えば、次は、反応しない様に…。
そうしようと思っていたが、くいっと頬を突くと、抜かれる。
抜かれても、口は開いたまま。
肩をすくめるようにし、唇を閉じていいのか、それともまた来るのか…。
解らない。
解らないから、閉じられず、震えている]
…んっ……ふっ…
[変わりに唇が重なり合う。
舌を出そうとしていたから、唇を噛まれるとき、相手の唇を突いてしまう。
それに気づかぬわけはないだろう。誘われていると取られたのか、舌が絡み合う。
混乱が続いているから、離さないとと男の肩に手を添えるが、落ち着けと言わんばかりに撫でられる。
撫でられると、力を籠める事は止めて添えるだけ。
その間に、脚の間に熱いものが差し込まれ、気づけば少し体制が変わっているような。
優しく囁かれると同時に、視界が明るくなる。
と言っても、薄暗い場所。
それでも全く見えなかった時と比べる、眩しく、改めて男の顔を確認する。
見るだけではなく、手を伸ばし頬に触れる。
顎先で両手を合わせるように動かすから、小指から人差し指までの順で男の唇を撫でる。
顎先で手を合わせて触れ、人差し指と、中指で、首から、首元まで撫で下げ
首元につけば、胸まですべての指で男の躰を確かめるように撫でた後、胸元に手を添え]
俺はほんと、君に弱い……。
いや、君が俺に優しくしてくれるから、君に最後まで厳しくできないんだろうな。
[彼女の指を頬に感じ、そして唇にも触れられる。
彼女の手が何かを確かめるように体中をまさぐられる。
この呪いがとけたのだって、結局はツリガネのおかげだから。
どこかその引け目のようなものが自分の中にあるのかもしれない。
いや、引け目ではなく感謝だろう。
そしてそれ以上に、彼女への愛も]
どこかずれてるお嬢さんにお仕置きしようと思ったけれど、ね。
[目を合わせて彼女にほほ笑む。
今度こそ彼女が自分を覚えていられるように、覚えていてね、と囁きながら彼女の顔をじっと見つめながら、また口づけをする。
これでは至近距離すぎて見づらいかもしれない。
しかし、自分もこうして彼女を見つめていたかった]
君の話を聞かせてくれないか?
俺と離れていた間、何かあったか?
俺に何か伝えたいことはあるか?
[彼女の太腿の間にねじ込んだものをさりげなく前後に動かしながら、今更彼女の方に話を促して。
そのまま唇は彼女の頬に首にと押し付け、髪を撫でる。
伝えたいことはたくさんある。
しかし、今はツリガネの話を聞きたい。
こんなに彼女は美しかっただろうか、と灯火の中のツリガネを見てそう思う。
同じように彼女も自分を見て、しみじみとどんな感想を持っているのだろうか。
自分の容姿は自信がある方ではあったけれど、彼女の好みではないかもしれないと思うといまさら不安になってきた*]
私もですよ。私も、空木様にはとても弱いです。
それに、それは私の言葉です。空木様が私に優しくしてくれますから、信じていられるのです。
[お互い様ですと微笑みかけて、改めて顔を触れる事が出来た事を喜ぶ。
胸へと降りた手は、再び男の頬に触れ、触れれる喜びを感じている。]
………?
ずれて……いました?
[意識していないから、きょとんとした表情を浮かべてしまう。
お仕置は、確かに恐かった…恐かったのは、違う誰かなのかもしれないと思ったからだが。
だが本人だと解ると、それも嬉しく思うのは、出来る距離に居る事だからだろう。
それを口にしたら、ずれていると言われそうなので、そこは秘密だが。
それでもこうして、目を合わせて微笑み合える事が嬉しい。
遮るものがないからこそ、近づける距離。
もちろんですと囁き返して、口づけを受ける。
口づけも簡単に出来るのが嬉しい。
近すぎて、解りにくいと言われても、この近すぎる距離に居れる事が奇跡のようである。
出来なかった分、この距離でいる事が何よりも、嬉しくある]
私の……ですか?
[戯れに擦り上げられるから小さく声を上げる。
何かと考えながら、口づけが嬉しくて、くすりと笑いかける。
なにか…何かと言っても、代わり映えはほとんどない毎日。
貰った手紙の返事は、一つずつ同じような手紙として保管してある。
それはあとで見せればいいとして……と一つ浮かんだことがある]
廓の帰り道に稲荷神社を見つけました。
見つけた日から、毎日、毎日、空木様の呪いが、解けるようにとお参りしておりました。
狐の悪戯なのでしょうかね。
[思い出すと、恐かった事、そして改めて覚えている喜びを噛みしめる。
男に抱き着き、温もりを感触を感じながら]
貴方の事を忘れて日々を過ごしていました。
どうして忘れたのか解りません。でも思い出す事が出来たのは、空木様…貴方から文が届いたからです。
それを見た時に、全てを思い出したのです。
あのまま、忘れていなくてよかった…貴方の事を覚えていて、思い出せてよかったと心底思いましたよ。
それに――。
[言葉をとぎらせると、瞳に涙がたまり]
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