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【見】 奇形 メイサイ「あ。終わった……」 アナウンスを聞いて。 傍聴席にいた僕は溜息を吐いた。 何だかどっと疲れた気がする。候補者でもないのに。 「良かった……」 あの人が提供者にならなくて。 って一瞬思ったけど。 (いやそんな事しに来たんじゃねえし……) すぐにそう思い直して、余計な事しちゃったなあ、と少し後悔した。 票数への介入なんかするつもりじゃなかった。本当に。 本人にだけは伝わってないといいな。 そんな事を思いながら、裁判場に人が集まって来るのを眺めています。 というか、今日は何話すんだろうね。 (@0) 2022/03/08(Tue) 2:41:19 |
メイサイは、今日も裁判場を見ていた。 (t2) 2022/03/09(Wed) 14:36:34 |
【秘】 奇形 メイサイ → 規律 ユス「……」 傍聴席辺りにいたかもしれない僕に話しかけてくるユス先輩は、こんな時でもいつもの仏頂面である。 「え。別に、どうという事もないですけど。 勝ったなあ〜、と。 良かったですね」 「おめでとうございます、ユス先輩」 僕はやっぱり笑って、軽々しい祝福の言葉を吐いた。 「それにしても、相変わらずの真顔ですねー。 ちょっとくらい嬉しそうな顔してもいいのに」 (-32) 2022/03/09(Wed) 17:23:23 |
【秘】 奇形 メイサイ → 普通 ナツメ (-39) 2022/03/09(Wed) 21:44:39 |
【秘】 奇形 メイサイ → 普通 ナツメ (-42) 2022/03/09(Wed) 22:09:31 |
【秘】 奇形 メイサイ → 普通 ナツメ「そうでもないですか」 そっか。 カフェの片隅、座る事だけは出来る椅子に座って、正面の先輩を見つめている。 「どんな。って……」 「……」 思い浮かんだのは、小さな植物園で言いかけた事だ。 あの時は息抜きの名目だったのと、彼女に言う必要性もなかったから言わないでおいた事。 「うーん……。 ずっと議論とか、人が亡くなるとことか見てて。 やっぱりこう、皆さんが生きたいって言いながら提供者に選ばれたり亡くなってしまったりするの、苦しいものがあるというか」 「で、その。 ……移植申し込むの、やっぱりやめようかと」 さすがの僕にも言い辛くて、少し語気が弱くなってしまった。 (-48) 2022/03/09(Wed) 23:22:38 |
【秘】 奇形 メイサイ → モノノ怪 ユメスケ『今回のロッタリー制度合議見学会はいかがでしたか?』 『□非常に満足 □やや満足 □どちらともいえない □やや不満足 □非常に不満足』 合議が終わって任意の時間。 僕らも……そろそろお別れだね……。 という訳なので、コタくんにラストしょうもないメッセージを送っておきました。 (-49) 2022/03/10(Thu) 10:42:18 |
【秘】 奇形 メイサイ → モノノ怪 ユメスケ「?」 温室とユス先輩の何が不満だったんだ……? ヒメノさんは分かるけど。 結局サイン貰い損ねちゃったね。 『☑なったんじゃないかな』 『やはり事前情報だけでは伝わらないリアルな体験を味わう事ができました。 特にヒメノさんのあの場面では、生きるという事の重さを考えさせられました』 『また、既に臓器移植を受けた事がある方がいたのも非常に助かりましたね。 色々と参考になりました』 『これから臓器提供を受ける方には是非見ていただきたいところです』 まさかのアンケートで返されてしまったので、感想会になっている。 『アンケートにご回答ありがとうございます。 お疲れ様でした』 『自由にはなれそうですか?』 (-51) 2022/03/10(Thu) 15:31:09 |
【秘】 奇形 メイサイ → モノノ怪 ユメスケ>>-52 >>-53 『コタくんは冷めてますねえ。それくらいでいいとも思いますけどね』 『どこででも起こってるって言われたらそうですけど、それでも目の前で起きたらしょんぼりしちゃうのがアレ。 僕繊細なので……ちょっとやそっとで傷付いちゃうかよわいハートの持ち主なので……』 自分で言うと信憑性なくなるね。 『あー。僕が感じたのは、もっと即物的な事』 『健康な人間だろうが死にかけの人間だろうが、生きたいって思う人の気持ちの重さは全員等価だなあって。 だからこそ、健康な人間から死にかけの人間に命を移すのって、それに掛かるリスク考えたらかなり意味ない行為なんじゃね? って思っちゃいましたね』 ここに来る前から何となくあった違和感なんだけどさ。 ここへ来てから明確に形になった気がするな。 (-55) 2022/03/10(Thu) 19:52:09 |
【秘】 奇形 メイサイ → モノノ怪 ユメスケ>>-52 >>-53 『僕ですかあ?』 『んー。前よりはちょっとすっきりした気分。ハッピーかも。 でも死が間近に見えてるのはハッピーじゃねえな……』 『プラマイゼロで、普通?』 『遊召家さんちの小太郎くんが行方不明になるニュースを見られる日が楽しみです』 『生きてる間に見られたらいいな』 あなたがハッピーになれるかどうかは知らないけど、それはそれとして幸せそうな人を見ると嬉しくなるからね。 (-56) 2022/03/10(Thu) 19:53:30 |
【秘】 奇形 メイサイ → 規律 ユス>>-68 「本当に? 本当にそう思ってます?」 「17歳の男が人目も憚らずさめざめと泣くところ見たいですか?」 僕は見たくねえよ。 「あれですよね。僕、真面目で感情のない堅物の人だと思ってたんですけど。先輩って」 「意外と意地わ……じゃなくてユニークですよねー」 危うく先輩に向かってド失礼発言かますところでした。褒めています。 以前からそうだったのか、ここに来てから多少変わったのかは僕にはあまり分からないけれど。 面白い人だな、と。 そう思ったんだ。 (-71) 2022/03/11(Fri) 15:25:51 |
【秘】 奇形 メイサイ → 規律 ユス>>-76 「…………」 見たいんだ……。 「見せません……」 嫌です。 僕は、絶対に人前で泣かないという決意を新たにした。 「変なのはそうかも。ここで気楽でいられるのちょっと凄いですよ」 「ナツメ先輩とか見てくださいよ。合議の最中怯えたリスみたいになってましたよ」 視線が交わった。 ひとつ、瞬きをする。最初の頃ってこんな目つきだったかな。 「はは。僕は見学者ですよ」 「ここは僕の内情を晒す場じゃありませんから」 ああ、でも。 折角移植に関してのアドバイス聞かせて貰ったんだから、お礼くらいは言っておこうかな。 そっと耳元に近づいて囁こう。 (-77) 2022/03/11(Fri) 18:37:30 |
【秘】 奇形 メイサイ → 規律 ユス (-78) 2022/03/11(Fri) 18:39:10 |
【秘】 奇形 メイサイ → 普通 ナツメ>>-81 「嫌ではないですけど」 生きるのは。と、付け足して。 嫌ではないよ。 たまに行く学校は楽しいし。好きな本の続編まだ出てないし。親優しいしあんまり心労掛けたくないし。 そういった未練だってなくもないです。 「でも、生きたい人の命奪うのは、嫌……」 先輩の視線を追うように、テーブルに視線を移す。 こないだクッキーがあった場所には、今日は何もない。 (-82) 2022/03/11(Fri) 19:46:37 |
【秘】 奇形 メイサイ → モノノ怪 ユメスケ>>-86 返信が次々と流れて来る画面を眺める。 「濁流か?」 他人の望みとか期待とかさ。 持たないでいられるなら持たない方がいいと思うよ。重たいし。 だからあなたには、何もあげないけれど。 「………………」 それでも、自分はつい汲み取ってしまうんだよな! 律儀なのかな? 律儀かも。ユス先輩にも言われたしな。 でも、それはもう僕なんだからしょうがないよね。 だから。 (-89) 2022/03/11(Fri) 21:02:39 |
【秘】 奇形 メイサイ → モノノ怪 ユメスケ>>-86 『僕は持って行きますよ』 『コタくんが持って行かなかったもの、全部持って行っちゃおうかな』 『あなたが落として行ったものも、拾って行こう』 見学だから、候補者の皆さんをずっと見ていた訳ですが。 実はあなたの事も、ちゃんと見てたんだからね。 すぐ消されちゃったけど、いきなり全体送信されてたあのメッセージとかさ。 全部持って行くからさ。 今の濁流みたいなメッセージだって。 全部、勝手に持って行ってやる。 (-90) 2022/03/11(Fri) 21:03:38 |
【秘】 奇形 メイサイ → モノノ怪 ユメスケ>>-86 『こちらこそありがとう』 『ハッピーで何よりです』 あ、でも全く記憶に残してくれないのは辛いです。 連想できるものないってまじか。くそ、自己主張してやる。 さて今いるのは水族館。水槽の中の写真を送った。 『キャベツを食べるうに』 (-91) 2022/03/11(Fri) 21:04:25 |
メイサイは、ユメスケに、本当にしょうもない写真を送りました。 (t3) 2022/03/11(Fri) 21:04:49 |
メイサイは、やべー写真を見て笑った。やばかった。 (t7) 2022/03/11(Fri) 21:30:52 |
メイサイは、ユメスケと満足するまでしょうもないやりとりをしてから、お別れをするだろう。 (t8) 2022/03/11(Fri) 21:32:20 |
【秘】 奇形 メイサイ → 普通 ナツメ「僕に他人の命奪って生きろって言ってますか」 ナツメ先輩の手が頬に触れた。いや、触れていない。 そこには何の感触もない。 「本来なら死ぬはずの僕のために、本来なら生きられるはずだったどこかの誰かが死ぬんですよ」 「ヒメノさんみたいに」 「移植手術だって成功率は100%じゃないし。 僕だって移植した後暫くは拒絶反応で苦しむ羽目になるし。 免疫力落とす薬飲まないといけないらしいですよ。移植後の死因で一番多いの、免疫弱くなったせいで罹る感染症らしいです」 「移植受けたからって100%完全に元気になる訳じゃないんですよ」 「それでも、その為に誰かの命犠牲にしろと」 「 候補者のナツメ先輩。 あなたなら、そのくらい分かってますかねえ」 「全部分かったうえで、僕に生きてて欲しいって言ってるんですよね」 「どうしてそこまで?」 いちばんって。 僕ら、まだ会って数日の関係ですよ。 しかも、ちょっと会話したくらいの。 (-104) 2022/03/11(Fri) 22:53:55 |
【秘】 奇形 メイサイ → 普通 ナツメ「…………」 伸ばされた手をただ受け入れていただけだったけれど、その言葉には反応せざるを得なかった。 「……は!? 票!? 何で知って──」 え? フカワ先輩、何やってんの? 内緒って言ったのに!? 本当は見るだけでいるつもりだった。介入するつもりなんかなかった。 だから、そう。気の迷いだったんだ。あれはさ。 本人に知らせる事もなく、終わらせようと思っていた。 いや、言うなよ。 だからほら、こんな事になるんじゃん! (-120) 2022/03/12(Sat) 9:16:00 |
【秘】 奇形 メイサイ → 普通 ナツメ「…………」 頭を抱えた。 「先輩……」 長い溜息を吐いた。 確かに言った。そういう風に言ったけど。 会って数日の人間に抱く感情そんなにある? いや……先輩は命の危機に晒されていた訳だし、ある種の吊り橋効果? 分かんないけど。 「何というか」 「ちょろ過ぎじゃないですか?」 (-121) 2022/03/12(Sat) 9:20:15 |
【秘】 奇形 メイサイ → 普通 ナツメ 長い沈黙の後、再び言葉を出す。 「……じゃあ、ちょっと普通じゃない遊びしませんか」 引き留められたくらいで考えを変えたりはしないけどさ。 「これから先輩が、僕を。 全ての決心を折ってでも生き延びたい気持ちにさせられたら先輩の勝ち って事でどうですか」「期限は、僕の心臓が止まるまで」 考えるのをやめない事が大事だって、ハナサキさんもユス先輩も言ってたんですよ。 ねえ、死ぬまで悩ませてくれますか? 先輩。 「先輩が勝ったら、何でも言う事聞きますから。あはは!」 (-122) 2022/03/12(Sat) 9:26:08 |
メイサイは、今のところ、生き延びる気はない。だけど、ナツメの事をまだもう少し見ていたい気持ちはあったから。 (t9) 2022/03/12(Sat) 9:28:54 |
【秘】 奇形 メイサイ → 共犯者 ユス>>-125 アクター 「今回の合議の演者はあなた方、候補者の皆さんですから。 観客には設定も背景も要らないじゃないですか」 アクタさん風に言えば。 「感想くらいなら幾らでもお出ししますよ!」 「……とはいえ、これでもちょっと喋り過ぎたし余計な手出しし過ぎた方なんですけどねー」 実は色々、やらかしてしまったのだ。反省してる。 (-131) 2022/03/12(Sat) 11:25:20 |
【秘】 奇形 メイサイ → 共犯者 ユス>>-125 「うわあ」 こないだ僕がした事をやり返された。 これ、いざ自分がされると何とも言えない感覚になるな……。 「分かってますよお。 僕が提供受けなかっただけじゃ何も変わらないって事くらい」 分かっている。 人間1人が何かしたところで社会は変わらない。 あらゆるものを奪っていくのはこの社会だ。 人が人であるかぎり、僕たちは社会に管理され続ける。 それでも。 「ちょっと抵抗してみたかった」 「ここに来るまでは、両親にもうすぐ助かるよ、良かったねって言われてて。ただ漠然と生き延びられるんだなってしか思ってなかったけど。 ちゃんと合議見てからは、何だか抵抗したくなりました」 「自分で考えて、自分の人生くらい自分で決めたくなりました」 「反抗期ってやつ?」 多感なお年頃ですから。 (-132) 2022/03/12(Sat) 11:28:31 |
【秘】 奇形 メイサイ → 共犯者 ユス>>-125 「……あ! 今ちょっとにこってしませんでした!?」 したか? どうだろう。 気のせいかもしれないけれど、ユス先輩の嬉しい顔が見られた気がするので、ちょっと嬉しくなった。 「あはは。十分、貰いましたよ」 皆さんの気持ちとか、アドバイスとか、色々なものを。 去って行く先輩の背中を見た。 (-133) 2022/03/12(Sat) 11:29:29 |
メイサイは、その背を追いかけて、最後にもう一度だけ先輩の体の中に手を突っ込んでおいた。ズボ……。 (t10) 2022/03/12(Sat) 11:29:55 |
メイサイは、「お疲れ様でした」と笑って、今度こそ彼を見送った。 (t11) 2022/03/12(Sat) 11:30:12 |
【秘】 奇形 メイサイ → 不運 フカワ『ちょっとフカワ先輩??? 票の事内緒って言いましたよね!?』 『デリカシーとかないんか?』 終わり掛けだったけど、これだけは許せなかったのでとりあえずメッセージだけは送った。 返信来るかどうかは知らない。 (-134) 2022/03/12(Sat) 12:27:51 |
【秘】 奇形 メイサイ → 不運 フカワ『あの』 『僕は心臓貰うつもりで見学に来たところはありますけど、ナツメ先輩のハートを射止めたかった訳ではないんですよね』 推しに認知されたくなかったんですよ。 まあでも例のお願いは聞いてくれた訳だから、先輩は全然悪くない。デリ欠なだけだ。 強いて言うなら、血迷ってそんなお願いした僕が悪い──。 ので、これ以上は何も言うまい。 『そういえばこの後死ぬんでしたっけ? もしかしたら気が変わってるかもしれませんが』 『どっちにしろ頑張ってくださいね! お疲れ様でした』 (-158) 2022/03/12(Sat) 21:24:53 |
【秘】 奇形 メイサイ → 普通 ナツメ「負けませんからね。僕は先輩ほどちょろくないです」 彼女の小指に自分の小指を差し出した。 丁度、指切りげんまんの形が出来上がる様に。 「嘘なんか吐きませんよ」 しんぞう こころ 僕は♡が欠けているけれど、♡までは欠けちゃいないですよ。 (-221) 2022/03/13(Sun) 16:36:40 |
【秘】 奇形 メイサイ → 普通 ナツメ「そっか。大学生ですねえ」 「いいですよ」 「リアルの僕見て幻滅しないでくださいよ。いや、してもいいですけど。 ここよりも多分、ずっと貧弱なので」 幾ら歩いたり走ったりしても疲れない体はここにしかない。 そんなに盛ってはないけど、現実の方が血色とか色々悪いかも。 『██県 ryo0810』 自分の住んでいる場所とSNSのIDを、メッセージで送った。 今はこれだけあれば十分だろ。 「1週間既読なかったら、死んだなって思ってくださいね。あはは」 (-222) 2022/03/13(Sun) 16:38:28 |
【秘】 奇形 メイサイ → 普通 ナツメ そうだ。 「ナツメ先輩をフカワ先輩に推薦した理由」 もう隠す必要もないから、これも教えておこうと思った。 「あれ別にあなたに同情してとか、可哀想だからとか、そういうんじゃないですからね」 「ナツメ先輩の事は、お気に入りなので」 「あなたの不器用なところとか」 「甘いところとか」 「俗っぽいところとか」 「几帳面に飲み物用意するところとか」 「小動物みたいなところとか」 「ちょろいところとか」 「根に持つところとか」 (-223) 2022/03/13(Sun) 16:39:46 |
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