フィオレは、ていうか今バカって言った? (a7) 2023/09/24(Sun) 0:33:48 |
【人】 路地の花 フィオレ>>+5 テオ 「そう。……分かったわ。 テオが気を遣ってくれるなら、それ以上突かないでおいてあげる」 あっさりと引く。どうしても共有してほしいわけではない。 耐えられるものであるなら、自分だけで背負っている方が楽なのだろうし。 女も、その一線を踏み越えたりはしない。 気遣っているんだとしても、拒絶していたんだとしても。 あなたが線を引き直すまでは。 「何度も言わなくたって分かってるわよ」 「世話を焼くのが性分で、お節介を焼くのも性分だって言ったでしょ? 物好きが勝手にやってる事なんだから、感謝しろなんて言わないわ」 牢の隙間からサンドを差し込んでいる。 そうしながら、普段は聞かないであろう内容のそれに。 ぱち、と眼鏡の奥で瞬きを一つ。そして、にまと唇が弧を描く。 「そういうのは、女に言わせるものじゃないのよ」 「でも、テオがこういうこと聞いてくれることなんてもうないだろうから…答えてあげる」 ふ、と微笑んで。 「花を愛してくれる人を、好きにならないわけないでしょ?」 首元のネックレスを取り出して、揺らしてみせた。 (6) 2023/09/24(Sun) 1:41:21 |
フィオレは、これじゃ足りないかしら、なんて言って。首を小さく傾けたりして。 (a9) 2023/09/24(Sun) 1:41:50 |
【秘】 路地の花 フィオレ → オネエ ヴィットーレ「解放されたら、今度は一緒に一から選びに行きましょうね」 「ヴィーのお店、楽しみにしてる人達のために…もっといいお店を作らなきゃ」 失ったものはまた取り返せる。 きっとあなたが解放される日はそう遠くない。信じている。 だから前向きでいようと思うのだ。 「そんなヴィーにみんな甘えてきたんだもの」 「こんな時くらい、気を抜いたっていいのよ。一番辛いのはあなたなんだから」 抱き締めてあげられたらいいのに。今までしてもらった分を返してあげられる位。 あなたと自分を隔てるものは、見た目以上に分厚い。 「……ありがとうね」 「皆の事、私もちゃんと大事な家族だと思ってるわ」 こんな私でも認めてくれる。 出来る仕事を仕込んでくれて、甘えさせてくれて。 だからこそ、もっと役に立てればと思う。…そのためにもやっぱり、ここで止まるわけにはいかないから。 「うん、気を付けるわ。それで、ちゃんと迎えに来るから」 待っていてね。ガラスにこつんと額をくっつけた。 (-76) 2023/09/24(Sun) 3:28:12 |
【秘】 路地の花 フィオレ → 口に金貨を ルチアーノ「言われなくても祈ってるわよ、馬鹿」 ぴん、と指先でメッセージを弾いて。 『うん』『じゃあ、しばらくは会えないものと思って過ごしてたらいいのね』 そう命令でも受けているように。自然に、あなたのことを意識しないように。 もし何かがあっても、自分たちは何も知らないといえるように。 別に、あなたの部下なんだから一蓮托生だって言ってくれたっていいのに。 なんて思ったりもして。 『覚えててくれたの?うれしい』 チーズが好きになったきっかけのお店だった気がする。 そんな昔の事、よく覚えていたなあ。なんて、少しだけ感傷。 『分かった』『何もないことを祈るけどね』 『楽しみにしてるわ』 「……ほんとに、置いていかないでよね」 ぽつりとつぶやいた言葉は、誰に聞かれることなく消えていく。 結局のところは、祈りが通じたのかもわからない。 あなたの思惑通りなら、いいタイミングだったとも言えるのだろうけれど。 今は、知る由もない。 (-85) 2023/09/24(Sun) 4:03:12 |
【秘】 路地の花 フィオレ → 口に金貨を ルチアーノ「当たり前よ、そんなの」 「止めてもらえてよかったわね、私は今から好感度を下げるか迷ってるところ」 こんな時に何してるのよ、とあきれ顔。 とはいえまあ、自分も人の事はあんまり言えないのだが。 それはそれ、これはこれ。 「それで……じゃあ」 「ルチアーノは、全てを終わらせるために捕まりに行くってこと?」 (-89) 2023/09/24(Sun) 4:27:51 |
【人】 路地の花 フィオレ>>+12 テオ 「それもまた、今更でしょ」 言い続けてきたことだ。 花を丁寧に育てるあなたに惹かれたと。 変わらない。ずっと変わらないことだ。 「そうね」 「でも、あなたのその言い分はちょっと変だわ。 だって静かに咲いていようとしていた花に近付いてきたのもあなたじゃない」 ちょっとだけの言いがかり。 けれど、あなたの方から歩み寄ってきたこともあったでしょう? 柔らかなパンとしっとりした肉が噛み千切られるのを見て、嬉しそうにくすくすと笑って。 この女はやっぱり、あなたがそうやって拗ねていたって楽しそうにしているのだ。 「あら、それって」 「私のこと、特別に見てくれるってこと?」 嬉しい、と都合よく受け取るのもいつも通り。 甘い甘い毒を押し付けて、絡めとってしまって。 いつか、その毒が回り切ってしまえばいいと思う。 面倒を見ることを放り投げないのは優しさなのか、使命感なのか。 どちらにせよ、こちらには得しかないことだ。 だからこちらは笑って。 「本当に、難儀な人!」 (10) 2023/09/24(Sun) 4:51:05 |
【秘】 路地の花 フィオレ → 口に金貨を ルチアーノ「何でそんなあっけらかんとしてられるのかしら………」 目の前の上司はもう捕まってたらしい。 もうちょっとかっこよく逮捕されてほしかった。出来る事なら。 「それだけ早く片がついてくれるなら嬉しいわ。 保護されたって聞いてたのに、弟は大怪我してたのよ」 目途がつきそうならとりあえずは安心だ。 そして、あなたの口からその名前が出た途端。 女の顔は甘さも呆れも消える。 平静を装っているのだろうが、滲みだすのは不快感と、怒りの感情。 「……捕まったらしいわね。その人がどうかしたの」 (-97) 2023/09/24(Sun) 4:55:18 |
【秘】 路地の花 フィオレ → 幕の中で イレネオ/* 終わりも近付いておりますが、熱中症のエビです。 せっかくマフィアだったので、過去時空で暴力を受けに行こうかと思っています(!? お忙しいと思うのでお手隙の際に、ゆっくりできれば…… ご検討いただけますと幸いです〜! (-107) 2023/09/24(Sun) 6:09:20 |
【秘】 路地の花 フィオレ → 暗雲の陰に ニーノどうして謝らせてしまうんだろう。 何も悪くないのに。悪いことなんかあるわけないのに。 私たちと家族だったことが悪いというなら、何故私から捕まえてくれなかったのだろう。 悔しくて、悲しくて涙が止まらない。 「……フレッド…」 あなたの為を思うなら、マフィアである自分は長居をするべきではない。 置いていくのは忍びないけれど、今の自分にはどうすることも出来ないから。 「すぐ、出してあげるから」 「もう……痛い思いを、しないで……」 「お願い、フレッド……」 そんなこと、彼が決められることじゃないと分かっているのに。 (-115) 2023/09/24(Sun) 7:41:58 |
【秘】 路地の花 フィオレ → 口に金貨を ルチアーノ「私だってわかんないわよ」 「……幸い、右手だけだったから…良かったとは言わないけど、まだマシだとは思うわ」 それでも、怪我をしていたこと自体が悲しいことだったから。 苦虫を噛み潰したような顔をしていたけれど。 「………何で?」 「分からないわ。あの人が何をして、私がどうしてそうしようとしてるのか分かるでしょ」 その声は、冷たさを帯びて。 あなたを見据えている。 (-117) 2023/09/24(Sun) 7:50:38 |
【秘】 路地の花 フィオレ → 黒眼鏡「はーっ、はー……」 身体全体が敏感になっているから、撫でられるだけでも小さく体が跳ねてしまう。 快楽の波が落ち着くまで、あなたの腕の中で熱い息を吐き出して。 目の前で興奮した証を見せつけられると、生唾を飲むような音とともに。 嬉しそうに口元が緩む。 「……私で、こんなに……してくれたの?」 いつだって、自分とすることで興奮を覚えてくれることが嬉しい。 倦怠感の残る腕を動かして、それを両手で包む。 顔を近付けて、先端に愛おしそうに口付けて。 少しだけ唾液を垂らし、滑りを良くしてから両の手で擦り上げる。 ぐちゅ、水音を立てて弄ってやる。興奮を掻き立てるように、空間に音を響かせていく。 (-154) 2023/09/24(Sun) 14:05:57 |
【秘】 路地の花 フィオレ → 幕の中で イレネオ/* やった〜〜〜〜!ありがとうございます! 法施工前の方が都合がいいかもしれません! あまり表で派手なことをするような構成員ではないので、電話で事後報告していたところを聞かれていたとかはいかがでしょう? 入村時のシチュエーションをそのまま使っていただいても大丈夫です。死体もありますしね。 また別の角度からでしたら、家族同然の黒眼鏡さん繋がりをつついてもいいかもしれません。 されたい暴力はシェフのおまかせとしたいのですが、顔面への強い暴力(殴るなどはOKですが、形が変わったり骨や歯が折れたりなど)はどうしても苦手なので避けて頂ければと思います……! また何かほしいものがあれば聞いていただければと思います〜! (-163) 2023/09/24(Sun) 15:15:45 |
【秘】 路地の花 フィオレ → 黒眼鏡「どういう人なの?昔の知り合い……恋人とか?」 あなたの浮いた話とかはほとんど聞いたことがないのだけど。 珍しく少し答えてくれたから、もう一歩踏み込んでみる。 「……しなくちゃならない喧嘩ねえ」 「男の世界はやっぱり難しいわ、全然理解できないっ」 言葉そのものよりも、あなたの表情のほうがずっと気になった。 もっとも難しいことが分からないのは今に始まったことじゃあないが。 その目を見て。 無意識に、手を伸ばしていた。 その手も、牢に阻まれてしまうのだけれど。 どこかに行ってしまうんじゃないかと思って。 「私はあの子の姉さんだもの。 解放された時には抱き締めて、頭を思いっきり撫でてあげるんだから!」 「泥棒は私じゃなくって。 ホットドッグ用のパン?はいはい……具材も持っていっていいのよね?」 珈琲ってそんなに簡単なものだったかしら。なんて言いながら、とりあえず指示を覚えるように復唱していく。 聞いていれば、具材はなさそうな口ぶり。何でこんなにパンだけ買いこんでるの…? 後ほど、アジトでサンドパーティーに使われたようだ。有効活用。 (-177) 2023/09/24(Sun) 16:12:31 |
【秘】 路地の花 フィオレ → corposant ロメオ首に腕を回したまま、うーんと少し考えるような素振り。 普段は注射器やら小さなナイフやらで、懐に入って目立たないように殺すばかりだったから。 それじゃあ、つまらないだろう。 あの子達を殺したことと釣り合わない。 「……拳銃、とか」 「ちゃんと自分の手で殺したって、思いたいから」 基礎の基礎くらいは教わったけれど、結局活かせずにいる拳銃の技術。 どこを狙うべきなのか、そういったところから教わることになるのだろう。 ただでさえ対格差のある相手だから、知識はあって損はないのだ。 「正義とか悪とか、結局」 「その人の中だけの価値観だものね」 押し付けるものでもなし、だからそれを大義名分にしているような人は苦手だ。 自分の為と割り切っている人間の方がよっぽど信頼できる。 自分がそうしたいから、自分がそうありたいから。そういった考え。 「それに、誰にも見えないところで死んでもらっても困るもの」 「ちゃんと死んだことが分からないと、子供たちを安心させてあげられないわ」 「早く、解放されるといいわね」 (-184) 2023/09/24(Sun) 16:55:16 |
【秘】 路地の花 フィオレ → 幕の中で イレネオ夜。三日月島の道路脇。 車を降りた女は、少し離れた場所で電話を始めた。 「もしもし?」 「引っかけた子が、うちのファミリーに手を出したおばかさんだってみたいで」 「うん、そう。話は聞けたから、迎えついでに後始末お願いしてもいい?」 「そんなこと言わないでよ、ちゃんとお礼も用意しとくから……」 身だしなみを整えながら、歩いている。 周りの警戒はしていない。かおる、花のにおい。 「黒眼鏡の命令?」 「それなら大丈夫よ、私から話通しておくわ。あの人私には甘いんだから」 だから、声を大きくはしていないとしても。 内容を隠したりはしていない。 /* 問題ありません、性的な暴力はしない旨も了解いたしました! 改めてよろしくお願いします〜! (-211) 2023/09/24(Sun) 19:25:37 |
【秘】 路地の花 フィオレ → 口に金貨を ルチアーノ「………」 黙ってあなたの言い分を聞いている。 基本的には、従順な可愛い部下であろうとしていたことを知っているだろう。 「……ボスがやめろっていったら、殺すなって、こと?」 「家族同然の子達を守るために動くのが、ファミリーなんじゃないの……」 マフィアとしてのファミリーの掟を、拡大解釈している。 自分のために、都合のいい解釈をしているだけだ。 言う事を聞きたくないわけではない、ただ、今は冷静ではない。 「もしダメだったとしても、他の人に殺してもらえばいいって、そう言うの」 (-262) 2023/09/25(Mon) 0:13:47 |
【秘】 路地の花 フィオレ → 暗雲の陰に ニーノ「……フレ、ッド」 涙を拭おうと上げた手に、あなたの指が触れる。 触れられる。歪む視界。 抱き締める代わりに、怪我をしてないことを確認して。 ぎゅ、とその左手を握った。高い体温が伝わってくる。あなたには、濡れた手が冷たく感じてしまったかな。 ごめんね。守ってあげられなくて。 気に病ませたくなくて、口には出さなかったけれど。 「……、っ、うん…」 「すぐ、また会えるように……するから、待ってて……」 名残惜しいけど、ずっとここにいればそれこそ捕まってしまうかもしれない。 あなたの手をもう一度握ってから、そっと離して。 笑顔を見せる。見せる、努力をした。 そうしたのなら。後ろ髪を引かれる思いで、この場を後にするのだろう。 またすぐに明るい場所で会える、そう信じて。 (-278) 2023/09/25(Mon) 2:15:23 |
【秘】 路地の花 フィオレ → オネエ ヴィットーレ「だから、ここにいる間……お店のイメージ、考えておいてよねっ」 「こんな家具置きたいとか、こういう食器揃えたいとか」 そういう事を考えていれば、何かあったとしても。 希望になる。決して折れることのない支えになると信じている。 「お互い様。私も、ヴィーの友達でほんとに幸せよ」 「あなたがいるから、私は女の子でいられるんだもの」 にこりと微笑んで。 「……もう、行くわね。 そう簡単には、私は捕まってあげないんだから」 ガラス越しに当てた額に、体温を感じたような気すらして。 穏やかに笑って。 あなたの言う通り、まだ収容者の少ない時期に長居をしていれば不審者だと思われてしまいかねない。 名残惜しそうにはしつつも、ガラスからは一歩距離を取って。 「もう少しだけ……待っててね」 (-280) 2023/09/25(Mon) 2:29:10 |
【秘】 路地の花 フィオレ → 黒眼鏡擽るような指に、掌に。身を小さく捩って。 甘い声を漏らす。まだまだ、敏感な身体はそれだけで疼いてしまうから。 「……ふふ、うれしい」 同時に、なんとなく照れくさくて。ふにゃりと頬が緩んだ。 竿の部分に浮いた血管をなぞるように指で触れて。 脈打つようなそれに、一層ぞくぞくとした感覚。 漏れる声だけでも、気持ち良くなってくれているのが分かって。 時折上目遣いで表情を見て、目を細めるように笑っている。 「ん……はぁい」 ねだるようにそれが押し当てられて。 ちろりと唇から、赤い舌が覗き見えたかと思うと。 先端から根本までを舐めながら降りて、また昇るようにして。 全部を味わうように、そうしてから。 小さな口で、先端を咥えてみせるのだ。 大きく膨らんでいるそれを全て咥えきるには難しくて、余った部分を手で擦ってやりながら。 吸い上げて、先の特に太い部分に舌を這わせている。 知り尽くしたそこへ。的確に、快楽を与えていく。 (-285) 2023/09/25(Mon) 2:44:48 |
【秘】 路地の花 フィオレ → 黒眼鏡「名前を呼ぶくらいだから、余程の付き合いでもあったのかと思ったけど?」 観光客。本当にそれだけ?そういう視線。 「プライドだとか、意地だとかってやつ?」 「……ねえ」 「アレ、ちゃんと戻ってきてよね。やりたいこと、いっぱいあるんだから」 なんとなく、少しだけ不安になって。 解放されても、傍に居てくれるのだろうと漠然と思っていたものだから。 手が届かないのも相まって。 あなたが未来の話をしないのが、ちょっとだけ不安になったのだ。 それだけの、話。 「お年頃なんでしょ、反抗期ってやつじゃない?」 「そういえば、フレッドから『にいさん、姉さんのこと大好きだよね』って聞いたんだけど。 そうなの?いつもフィオによろしくって言ってるって」 フレッドも嫌がったりするのねえ、なんて。 毎度のごとく抱き締めても受け入れてもらっている姉は、しみじみと思うのだ。 「ほんとかしら。ヴィンテージものって高く売れるらしいわよ?」 ヴィンテージとボロは違う。 「ないじゃないの。パンそのまま食べるつもりだったの!?」 ジャムくらい買っといてよ〜、なんて言いつつも。お願いされれば受け入れるのだろう。 (-286) 2023/09/25(Mon) 2:59:01 |
【秘】 路地の花 フィオレ → 口に金貨を ルチアーノ女は自由であるように振舞ってはいるものの、ファミリーの足枷になるようなことはしてこなかった。 そのつもりだった。 仕事の報告は欠かさなかったし、少し出も引っかかる場所があれば指示を仰いだ。 分からないところは聞くようにしたし、思ったよりは従順だったように思う。 性に奔放で、立場に関係なく馴れ馴れしく接するところはもしかしたら直すべきだったかもしれないが。 「……当たり前よ」 「取られたくない。あの子達の仇を討ってあげたいの」 一旦は。ボスの指示を待てという命令を聞く姿勢ではあるようだ。 アソシエーテの立場が弱いことだって、重々承知の上だった。 「泣いたわよ、当たり前でしょ?」 「ずっと見ていたのに、私は気付いてあげられなかった。 笑顔で送り出して、引き取られた先での幸せを祈ってたの」 「それが踏みにじられていたと知って、泣かずにいられると思う?」 (-291) 2023/09/25(Mon) 3:23:09 |
【秘】 路地の花 フィオレ → 幕の中で イレネオ女は少しうわついた様子だった。 事後のような頬の紅潮。そして、電話をしていることによる注意力散漫。 何かを成し遂げた後の、達成感によるものだったのだろうか。 だから、あなたの姿に気が付くことはなかった。 話を、続けている。 ―――嗅覚が敏感であるならば、その花の中に。微かな薬品の匂いに気付けるだろうか。 違法薬物の匂いではないようだった。 「遊ぶにしろ、注意力を身に着けろって言いたいんでしょ? もう耳にタコができるほど聞いたわよ」 「しょうがないじゃない、あの人とするの気持ちよくって―――もう、何よ慌てちゃって。 童貞じゃないんだから」 「とにかく! ノッテ の役に立ったんだから感謝してよね」「じゃあ、お迎え待ってるから―――」 自慢気な声が、横を通り過ぎようとする。 誰かに聞かれているとも知らずに。 (-292) 2023/09/25(Mon) 3:36:27 |
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