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コルヴォは、花束を海へと放った。 いつかの夕暮れの事。 (a42) 2022/08/23(Tue) 15:11:28 |
コルヴォは、死者に花を手向けない。 (a43) 2022/08/23(Tue) 15:11:34 |
コルヴォは、それは自分の役目ではないと思っている。 (a44) 2022/08/23(Tue) 15:11:39 |
コルヴォは、自分の役目でなければいいと思っている。 (a45) 2022/08/23(Tue) 15:11:44 |
【秘】 鳥葬 コルヴォ → 花で語るは ソニー夜に沈みつつある埠頭は、ただ波の音と静謐な空気に満たされて。 日中のそれとは遠く別の世界の光景のようだった。 「ひどい面構えだ」 時折揺れては光を映す水面を除けば、視界に入るのは黒ばかり。 そんな景色の中に、その日も変わらず喪服姿は佇んでいた。 他に誰を伴う事も無く、ただ夜の薄闇が人の形を取ったように。 変わった事と言えば、その装いくらいのもの。 常の軽装と違い、血を通さない上着は随分と重苦しく厚ぼったい。 そんな仕事着の中に、何を隠し持っていないわけもなく。 「まるで死人みたいじゃないか」 音も無くそちらへ向き直って、皮肉交じりが静かな空気を割る。 以前よりも随分と窶れていて、けれど眼差しだけが未だ明朗に。 幽鬼か、彷徨う野犬のようなあなたの様子に視線と皮肉を向けて ごとり。重く鉄板の入った靴音をさせて、一歩そちらへ歩み寄る。 一歩、今もそう近くもない所にある海からまた離れる。 「Buona sera. あんたの夢見は最悪だったようだが。 仕事の話をするなら、コルヴォと呼んで欲しいもんですね。 ……前置きはこれくらいでいいか?」 (-414) 2022/08/23(Tue) 15:13:55 |
【秘】 鳥葬 コルヴォ → 花で語るは ソニー懐に忍ばせた拳銃もナイフも、今は手にする事は無い。 とはいえあなたの出方次第では、 いつでもそれらに手を掛ける事はできるけれど。 殺すな。そんな上のお達しを思えば、銃は少しばかり扱いづらい。 痩せ細った捨て犬じみたあなたの様子は、随分と弱々しい。 それは命のやり取りをする者には似付かわしくないものだろう。 けれど、死に損ないはよく知っている。 全てを失った人間ほど、何を仕出かすかわからないものだと。 「約束通り、込み入った話をしよう。 そうは言っても、話があるのはあんただけだと思いますがね」 掃除屋には、あなたにすべき話があるわけでもない。 結論としてはそう、この男はあなたの話に耳を傾けるような 優しい人間ではないし、他者を気に掛ける余裕があるでもない。 最初から、誰に手を差し伸べる気も無かった。そんな人間だ。 人様の何を知った所で何をできる人間でもないのだと。 いつだってそのように自分を見限って生きてきた。 何よりも、仮に互いの後ろ暗い所を抜きにしたって。 結局は一度、二度、言葉を交わした程度の間柄であって。 互いに相互理解など期待してもいないだろう。 少なくとも、掃除屋はそのように考えていた。 (-415) 2022/08/23(Tue) 15:19:51 |
コルヴォは、話を聞く気が無いわけではない。いつだって。 (a46) 2022/08/23(Tue) 15:37:25 |
【秘】 愚者 フィオレロ → 鳥葬 コルヴォ「そりゃあ、実に器用ですこと。 よくやるよ。それ絶対誰かに言われる。 “その努力を他の事に費やしておけば”ってな」 "誰か"にと強調するのはこの男自身は思っていない裏返し。 その境遇を聞いた自分には到底言えない。 言われるとは思うが、そうは一切思えなかったから。 なんたって、代案なんて何も浮かんじゃ来ない。 それこそ無責任の極みだ。最も、自分との会話を全部自己満足にされているのだから、それくらい当てつけに言ってやってもよかったかとちょっと浮かびはしたが。 「なんだ、つまらない。どうせ助からないならわざわざ証明する必要もなくなったや。 納得したいが為にそうして、毎回死に損なってるならいっそ自分の気持ちだか運命を疑った上で生き続けるのを諦めたらどうだ?と幻覚認定された俺は思うけれど」 別に相手を説き伏せたいだとかそんな事を思っちゃいないのだけれど。 この半端な状態がずっと続いていたというのなら、放っておける程に情がない訳でもなかった。 なかったから生前もあのような態度だったわけだが、さて。何かないかと思考を巡らせて。 「俺が都合のいい存在なら、撃ってやろうか。 1/1になるよりは納得いくと思えないかい」 (-417) 2022/08/23(Tue) 16:06:55 |
【置】 鳥葬 コルヴォ子どもの頃から、つくづく運の無い人生だった。 何度も死ぬような目に遭っては、望まぬ偶然が命を繋いで。 それとは対照的に、自分に関わった人間は尽く死んでいく。 それがもはや単なる偶然では片付けられない域に達した時、 人生を悲観する事を、誰が咎められようか。 他者の死が、自分のせいだなとど驕った事は無い。 人はいつかは死ぬものだ。それが偶々その時だっただけの事。 それぞれの意図、それぞれの行動があって、その結果そうなったに過ぎない。 けれどそればかり見ていれば、嫌気も差すというもの。 嫌気が差して、疲れてしまって、けれど逃げる事も許されない。 そんな閉塞感に満ちた時間が、いつまで続くかもわからない。 (L6) 2022/08/23(Tue) 20:53:15 公開: 2022/08/23(Tue) 20:55:00 |
【置】 鳥葬 コルヴォ終わりの見えない闇路は苦痛だった。 もしもそれが漸く終わるとしたら、今だと思った。 それで良いと思っていた。 けれど、本当はそうではないのかもしれない。 今更になってそんな事に気付くなんてのは、やっぱり運が無い。 (L7) 2022/08/23(Tue) 20:53:36 公開: 2022/08/23(Tue) 20:55:00 |
【影】 鳥葬 コルヴォ死んでも、生きても、結局はどちらも同じ事。 その事に気付いてしまったからには、もうどちらを選べもしない。 結局の所、全ては自己満足だ。 だから生きるも死ぬも、それに自分が納得できなければ。 それらは何れも決して救い足り得なくて、救いを求めてもいなくて。 だから、名もなき烏はもう誰が望む所にも行かない。 行き着く先は、誰も知らない場所であればいい。 (&2) 2022/08/23(Tue) 20:59:28 |
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