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![]() | 【神】 イングラハム自分を責める僕を見て 君がどんなに苦い思いをするかはよく分かる。 言葉を被せられてもアンネが止まらない理由、 それは僕に対するメッセージだ。 その先は、口にするな、と。 あの日、君を失って以来 人の言葉や行動の裏をよく探る癖がついたから 今なら君の行動の意味も何となくわかるんだ。 (G40) 2022/02/21(Mon) 6:43:28 |
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![]() | 【神】 イングラハムけれどアンネの言う「止まらない」が 何を示すのかまで分からない僕ではなくて。 君から離れた後、 すぅーと自分の顔が紅くなるのを実感すれば 困ったように頭に片手を置いて 「.........僕も止まりたくはないんだけどな...。」 それからそう呟いて苦笑いを浮かべる。 別に僕の演奏を軽んじている訳でもないが 止まりたくないと心の内を明かすアンネは まるで僕を心の底から信頼してくれているようで 少しだけむず痒く思えてしまうのだ。 (G41) 2022/02/21(Mon) 6:45:10 |
![]() | 【秘】 イングラハム → アンネロズそれは衝動にも、焦燥にも見える。 どちらにせよアンネの望みと僕の望みは同じ。 君を好きだと気づいてから。 遅かれ早かれ、そういう道は辿ると 頭の中では分かっていた。 けれどあの頃、君は病人だったから そういう話はご法度だと思ってしなかった。 アンネが普通の女の子であったところで 病人にしていい程軽い事じゃない。 (-36) 2022/02/21(Mon) 6:46:08 |
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![]() | 【神】 イングラハムそれだけ呟いて、僕は君の手を引く。 着いた公民館には当然の如く誰もいなくて。 正面のホールには無数の鑑賞席と その先にはピアノが置かれたステージ。 君に背を向けるように前に出るのは 紅色の頬を見られたくなくて。 それでも僕の体温が高くなったことは 君の手にも、伝わってしまったかな。 (G42) 2022/02/21(Mon) 6:47:32 |
![]() | 【神】 イングラハム*** ホールの鑑賞席、アンネには好きな所へと 座ってもらうことにして。 特等席よろしく、僕は彼女の手を引いたまま 彼女の望む席へとエスコートする。 「あまりドキドキさせられると 君の事ばかり考えて、思わず失敗しそうだ。」 そんな風に茶化してみせても 僕がそれを意識させられてることは明白で。 (G43) 2022/02/21(Mon) 6:49:00 |
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![]() | 【神】 イングラハムアンネの耳元に顔を近づけると囁いて。 僕はステージへと向かう。 それからピアノの前の椅子へと座ると。 「本当は言うとね。一人では弾いてたんだ。 天国で君が聴いてますようにって。 そんな事しても、意味なんかないのにね。」 そう、恥ずかしげに微笑んでみせて。 僕は深呼吸をしてピアノの鍵盤の上に指先を置く。 傷だらけの指先でも、心を見てくれるアンネには きっと届いてくれるはず。 その想いを胸に、僕は音色を響かせ始めた。** (G44) 2022/02/21(Mon) 6:50:24 |
![]() | 【神】 イングラハム椅子に座ると、不思議と気分が落ち着く。 人前でピアノを弾くのはいつも苦痛だったのに 君の前だと、そんな気持ちにはならなかった。 一度弾き始めれば言葉は無用。 ホールに響くのは鍵盤の音色だけ その音色は一度足りとも外れることはなく 見事弾ききることになっただろう。 選曲が少し暗い曲調が多くなったのは 君を想う頃に覚えた曲なのと ただただ、僕の趣味。それだけのことさ。 (G52) 2022/02/21(Mon) 23:41:17 |
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![]() | 【神】 イングラハム僕は立ち上がってアンネに微笑むと コンサートのようにお辞儀をしてみせて。 「君のおかげだよ。 君が僕と出会ってくれたから こんな演奏だって出来るようになったんだ。」 だからこそ君を失って 僕は演奏する意味を見失いかけてしまったけど。 それでも君に会えて、僕は幸せだったんだ。 (G54) 2022/02/21(Mon) 23:42:29 |
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![]() | 【秘】 イングラハム → アンネロズ僕はステージを降りると君の手を取って 肩の荷が降りたように微笑むと 「アンネ。 君は、いつだって、綺麗だよ。」 僕の心を綺麗と呼んでくれるた君の 頭を撫でて。行こうか、とその手を引く。 (-45) 2022/02/21(Mon) 23:43:27 |
![]() | 【神】 イングラハム*** 公民館を後にする僕らの空気が まるで初デートの帰りのような 甘酸っぱいような気持ちになってしまう。 けれど女の子にあそこまで言わせて それ以上を言わせるわけにはいかないから。 「その......アンネ。 さっきの話だけど......。 連れていかれるのが嫌なら... 今の内に、振りほどいて欲しい。」 もしも、どこに行くかを問われたのなら 2人きりになれる場所だと言って 僕は自分の家を目指し始めることになるだろう。** (G55) 2022/02/21(Mon) 23:44:52 |
![]() | 【神】 イングラハム僕達が出会うのは必然だった。 君と初めて出会ったあの日、 僕も同じ事を思っていた。 追いかけられ、重ねられる指先は 傷痕は消えなくともその痛みは癒えていく。 アンネの動揺はこれだけ近い距離ならば 僕にだって伝わってきて。 僕のせいだとわかった時には嬉しさのあまり 思わず「ごめんね」って笑ってしまった。 ずるいというのなら。 そんな反応をする君も同じくらいずるいのだから きっとお互い様じゃないのかな? (G60) 2022/02/22(Tue) 1:32:10 |
![]() | 【神】 イングラハム*** 今度こそ約束は守る、と息巻いたからには もう逃げ場はないし逃げるという選択肢もない。 当然嫌な気持ちなんてないけど こんなもの、ドキドキするなという方が無理だ。 そんな動揺はアンネも一緒だったらしく どこか落ち着かない様子がそれを教えてくれる。 けれど僕の不安が君に届いてしまったのかな。 君が可愛げのある意地悪をするものだから。 (G61) 2022/02/22(Tue) 1:32:46 |
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![]() | 【神】 イングラハムつい本音を口に出してしまった。 その言葉はアンネに届いたかどうか。 もし届いても僕は知らないふりをして 絡められた指先を捕まえるように ぎゅっと握ることにするだろう。 それから歩いて数分。 ある家の前に立ち止まるとアンネの方を向いて。 「ここが僕の家。 今は父が亡くなって、母も入院中だから 僕が一人でここに住んでいるんだ。」 そう、軽く紹介をするだろう。 少し広めの家は一人にはやや寂しいが そもそもこの世界には僕らしかいないね、って 誤魔化すように笑うとアンネを招き入れた。 (G62) 2022/02/22(Tue) 1:35:12 |
![]() | 【神】 イングラハムカツ、カツ、と部屋を目指して 僕の足音が静寂の家に響き渡る。 待ち遠しいなんてよく言ったものだ。 アンネの病気の事を知らなかった当時は いつかアンネが回復すると疑わないまま 微かに、期待だってしていた。 身体が冷えているかどうかなんて些細な話で 僕の心がアンネを求めてどくんと何度も呼応する。 途中、ピアノがある部屋をアンネに紹介すると ここで練習していたなんて話もするだろう。 (G63) 2022/02/22(Tue) 1:36:10 |
![]() | 【秘】 イングラハム → アンネロズそれでも、僕の足は止まらない。 その理由は君だってもう分かっているはず。 その一つ奥にあった突き当たりの扉を開けると 「ここが、僕の部屋だ。」 そう言って、 アンネを先に部屋へと入れる形で招く。 そして整頓された部屋がアンネの視界に入ったところで アンネの背中で、扉がカタンと優しく音を奏でると (-51) 2022/02/22(Tue) 1:39:18 |
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![]() | 【秘】 イングラハム → アンネロズ抑えていたものを解き放つように 僕は君の背をぎゅっと抱きしめて。 いい?、なんて聞こうともせずに 僕は白く綺麗な首筋に口付けを落として 小さな紅の花を咲かせてみせた。 (-53) 2022/02/22(Tue) 1:42:56 |
![]() | 【神】 イングラハム寂しいかって? それはもちろん寂しくないわけじゃない。 でも、君と別れたあの日を思うと いい加減寂しさにだって慣れてくる。 と言っても、それを言葉に出したら きっと君は自分を責めるだろうから 君には教えてあげないけど、ね。 (G68) 2022/02/22(Tue) 6:49:38 |
![]() | 【秘】 イングラハム → アンネロズそれを僕はこれから実感することになるのだろう。 あの恋愛小説のように僕はロマンチックな男には なれないかもしれないけれど。>>G66 君を誰よりも愛する自信はあるから。 (-63) 2022/02/22(Tue) 6:50:25 |
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