23:21:12

人狼物語 三日月国


224 【R18G】海辺のフチラータ2【身内】

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【秘】 口に金貨を ルチアーノ → corposant ロメオ

>>-137

野次馬が集まり始めたその通りは賑わっていて。
どうやら発砲事件があったらしい。
しかしそこには怪我人も銃を持った人間もいなかったのだとか。

何処かで見たような事件の話、明日の記事に小さく乗って忘れられるような物だ。

「――ロメオ」

そんな路地の裏から話しかけてきたのは貴方を呼び出した男だ。
声色はいつも通りに思われたが、腹部および右手に赤い血痕がべったりと付着しており何事かしか起こっていない。

追加で滴っている様子がないことから観察していれば返り血であるのがわかるだろうか。

「……あー。アジト以外ならどこでもいい」

そう、ただ此処でもいいわけでもない、と。
今回の貴方への要望は何処かに連れて行って欲しいらしい。

#ReFantasma
(-139) 2023/09/28(Thu) 23:58:09

【秘】 corposant ロメオ → 口に金貨を ルチアーノ

>>-139

剣呑な賑わいを見せる通りを横目に通り抜けて、
貴方の所へ来ただろうか。
いつもの声が聞こえたのはそちらの方ではなく、
少し外れた路地裏の方で。

「あ」「あ?」
「いや」「………………」

顔を見て安心し、視線を下にずらしてすぐに驚愕したような様子になり。そのままゆっくりと目を細めて怪訝な顔をして、もう一度視線が貴方の顔に戻る頃には片眉を上げつつ苦虫を嚙み潰したような表情だった。器用な表情筋をしている。

「あんたねえ。いや…………」
「乗ってくださーい……」

「あんたの怪我が無いんならまあひとまずはいいです……」

車の方向を指し案内する。その途中にそう零して、
車まで辿り着けば「邪魔なものはないと思うんで好きなとこ乗ってください」と運転席へ乗り込んだ。

車内には物が少なく、精々後部座席の白いクッション程度だ。
カバーのかかっていない座席はそれでも清潔に使われていて物をこぼした形跡もない。足元のフロアマットにも砂や泥は少なく、こまめに掃除はされているのだろう。
シガーソケットにセットされたディフューザーからは、ウッディーノートの香りが仄かにした。
貴方が座れば濡れタオルをぽい、と投げよこす。

「これで手拭いて。服それどうすんすか、それも拭きます?
 行き先どこでもいいなら気晴らしになるとこでも行きますか。海に嫌な思い出は? ある? ない?」

#ReFantasma
(-145) 2023/09/29(Fri) 0:49:33

【人】 口に金貨を ルチアーノ

>>54 ニーノ

「お節介なところが誰かに似た。
 なんだ甘えたいのか、どうした?」

視線を一瞬だけ他所にやって、また顔を見返した。
やはり大人だといっても心配されるような家に居るのだろう。
羨ましいような、そんな自分も想像もつかないというべきか。

「なんだそんなことか。
 お安い御用だ、その言葉のチョイスの是非は置いといてな。
 いったい誰に貰った教わったのやら」

「重要なのは言葉の意味じゃない、おまじないであることだ」

そう言いながら、貴方の頬に手を当て、こつんと額を合わせる。


「ニーノ、お前は"大丈夫だ"」


余計なことは添えずに男の目は正面から貴方を見つめている。
根拠もない言葉がどんな意味を持って貴方の中に生きるのか。
きっと多くに生かせる人間であると男は信じていた。
それだけに頼り切らないで歩いてくれると祈っていた。
だから、これだけでいい。

#BlackAndWhiteMovie
(61) 2023/09/29(Fri) 1:23:25

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → favorire アリーチェ

「噂のルーカスさん、ははっおもしれえ言われようだな。
 好きに呼んでいい、歳もそこまで変わらん、テオドロの一つ上でリヴィオと一緒だ」

さらりと貴方の同僚達と仲がいい旨も告げる、年齢はわざわざ聞いたものではなく調べたものだが。
それぐらいは気にするような者達ではないだろうし、歳を知っているという情報も巧妙に隠しているつもりだ。

「ヴィットーレが拷問?
 あいつ、自分の店が燃えて警察に捕まったと思ったらそんなことになってたのか。
 仕方ないな……あー、……ん−?」
「……、
すまんヴィットーレやらかした


どうやら名を挙げた彼とも知り合いではあるらしく、同時に何かを謝罪した。疚しいことでもあったのだろうか。

「よし、今から何でもしてやる。奴には特上の個室を寄越そう。
 お嬢さんも付き添いだけじゃあなくて一緒に診察は受けてくれ。
 こんな悪環境で何か病気を貰っていてもおかしくない、
 同じ病院でかかれるように手配してやる」

「そんなところか、運ぶのは今すぐしよう」

電話を手にして部下に車を手配させた。
そうして踵を返せば、彼の牢屋までの長くない道のり、貴方を連れてその道を行く。

「あんたはヴィットーレがなんの罪で捕まったか知ってるかあ?
 俺はな、少しだけ。それが悪い事かどうかは知らんが。
 お嬢さんはどう思う、取締法で捕まったやつらのことや
 ――罪もないのに捕まえられたこと。
 こんな可憐なお嬢さんが冤罪以外で連れてこられることなんてないだろう?」
(-155) 2023/09/29(Fri) 2:03:24

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → corposant ロメオ

>>-145
「そうだな、俺は正直者なんで怪我をしていたら言う」

流石にその表情と言葉に申し訳なさを感じたのか、
しっかりと自分に被害があるわけではないことを告げた。多分。
少なくとも物理的被害はその血の汚れだけだ。

「なんだ、俺が悪いのか? ちゃんと仕留めようとしたんだ」
「これでも頑……」

言葉を止めたのは決して褒めて欲しいわけでもなんでもなく、
今思えば完全に自分の事情でファミリーを撃ったことであり、
むしろあまり良くないことであるとわかりつつ、
怪我の理由も痴情のもつれにジャンル分けされるのかと思うと一瞬で気分が悪くなったからだ。
自分から見ても他人から見てもそうかもしれない。

最近猫と自分が入り込んだその座席にもぐりこむ。
出来る限り汚さぬように気を使いながら、投げられた濡れタオルで手を清め一息ついた。
服の問題がある、日が暮れゆく世界の中であれば目立たないがそのままもよくはない。
だがそれ以上に、もう動きたくもなかった。

「……服は、外で脱ぐ羽目にならなければどうでもいい」
「海に嫌な思い出は、ない」
「多分、泳ぎは微妙」「見るのが好きだ」

#ReFantasma
(-158) 2023/09/29(Fri) 2:08:00

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → リヴィオ

>>-106

「おう、改めておはようさん幸せ者」

「悪いがゆっくりは寝れんのだ。
 目は瞑っていいが寝るな、しばらくしたら俺が運んでやる。
 ……それとリヴィオ、お前医者嫌いだろー、顔に描いてある」

どうするんだその怪我と、ため息を吐いて医者に出張してきてもらおうかだとかぶつぶつ聞こえてくる。
金の力でどうにかする算段を独り言で呟いていれば漸く貴方の方に意識を向けて。

「なあリヴィオ。今どんな夢見てたか覚えているか。
 ……話せるんなら話せ、体より口が今一番動かせるだろう」

改めて訪ねるということを、教えてくれと頼むことは自分にとっても久しぶりであった。
幼馴染にも、友人にも、上司にも。知りたいと言って調べることはしてきた。
だが、その場で教わりたいとちゃんと言うのはそれはそれで勇気もいる者で。
決して自分勝手に関わりたいわけじゃあない、貴方のその口から聞いてみたいことだってあるのだ。
(-159) 2023/09/29(Fri) 2:15:59

【秘】 リヴィオ → 口に金貨を ルチアーノ



「…そうかい、それは残念だ。
 もう少し、いい夢を見続けていたかったものだが……」

医者嫌いと言われれば、
否定しない代わりに小さく笑みを零す音。
概ね正解だが、"医者"自体は『きらい』じゃない。

何やら聞こえる呟きに耳を傾けながら、
掴んだ君の手を軽くふにふにと摘んでみたり。
しかし、夢の話を問われればその動きを止め、
悩むように少しの間を置いた後。

「………ひとつだけ、聞かせてくれ。
 俺の可愛い後輩達は、無事、外に出られた……かな」

それは、今一番確かめるべき事柄で。
それを聞かねば自分のことを考えられそうにもなかった。
助けを求めたのは、確かな事実なのだけども。
ロクに回らない頭でも、考えずにはいられなかった。

そうして答えがどうあれ、一度頷いてから。

「…何、大したことじゃない。いつもの夢だ。
 ……『要らない』『死んでしまえ』と
 存在を否定されるだけの、くだらない、夢だ」

そんな夢に、もう何十年も囚われ続けている。
だから男は、要らない者、だった。
(-167) 2023/09/29(Fri) 4:42:54

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 花浅葱 エルヴィーノ

>>-124

貴方が病院の中庭に辿り着いた頃、ベンチに見慣れた男のシルエットがあった。
その男は誰かの見舞いであろう病院の前にはない店の紙袋を下げながら暖かな日差しの下で眠っている。
他人の視線や居場所を関係なく眠っている。
時々身じろぎしては丸まって器用に長い脚を収めている。

貴方は彼を放置することも出来るし、声をかけて起こすことも出来るだろう。
(-173) 2023/09/29(Fri) 7:54:05

【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 口に金貨を ルチアーノ

>>-173

流石に歩くのがつらくなってきた散歩の最中。
中庭のベンチにでも座ろうかと視線を投げれば、何故か見知った男がベンチに寝ている。

「……いや、なんで?」

浮かんだ疑問は言葉になって呟かれ、きょとん、と小首を傾げた。
あの日のようなあどけなさのある寝顔は、何も警戒してないようにも見える。
部屋やホテルとは違うのに、なんとも無用心だ。

「誰かの見舞いにでも来たのかな……」

あの強制的な逮捕の裏で拷問などもあったらしいから、怪我人もきっと多いだろう。
部下を沢山もつマフィアは大変だな、なんて思いながら、連なる隣のベンチに腰を下ろした。
そろりと、動く方の左手を伸ばして。
柔らかな髪に触れてみる。

いつも気持ちよさそうに眠るから、起きないだろうなんて思いながら、その頭をゆっくり撫でて表情を緩めた。
暫く休憩したら、そっと立ち去ろうと思いながら。
(-174) 2023/09/29(Fri) 8:38:24

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 花浅葱 エルヴィーノ

>>-174

「ん」

ぱちくり、と、少しだけ時間をかけて瞼を開くと視線だけ隣のベンチに座る貴方へと向ける。
そのまま戻して、つまり結局微動だにせず口を開いた。

「なんで撃たれてるんだお前」

調べたらすぐに分からなくもなかったことを敢えて見ずにやってきた。
貴方が今何処にいてどうなっているかだけを男は知ってきたのだから。
(-176) 2023/09/29(Fri) 8:46:08

【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 口に金貨を ルチアーノ

>>-176

「うわ、起きた」

少し驚いたものだから、呻くような言葉が、思わず口をついてでてしまった。

「ごめん、気持ちよさそうに眠ってたからつい……」
「あー……えっと……」

あの騒動を引き起こしたのは、何もあなたのためだけではなかった。
まさかギリギリになってあなたまで捕まると思っていなかったし、自分に出来ることを友との約束を果たすためにやったことで。
彼らを釈放させるためにやったことで。
でも……、あなたが捕まったことでその必死さに拍車がかかったことまた、事実で。

騒動のことくらい情報通のあなたなら知ってそうなことなのにと、言い倦ねて、それからぽつり。

「…………代理逮捕の時の騒動の首謀者だったから…………かな……」

事実、あの時僕が死ねば、証拠を持つ問題で自体はややこしくなってたはずだ。
とはいえ、まさかあんな所にノッテのボスが潜んでいて援護射撃をしてくれるなどとは思ってもなかったのだが。

ともあれ、あなたとの約束を破って危険な行動にでたことは確かなので、申し訳無さそうに眉を下げた。
(-177) 2023/09/29(Fri) 8:57:19

【秘】 corposant ロメオ → 口に金貨を ルチアーノ

>>-158
あんたが正直者で助かりましたよ、と苦笑した。
無事ならば何でもいい、……なんて思考は、少々雑だろうか。

「やっぱあの騒ぎはあんたか。
 ……その言い方だと逃げられました?」

後でやり返しに来やしないだろうか、なんて思うのは
その相手を知らないからだろう。
──事実、知ったところでその相手についての事はあまりよく知らないのだが。
貴方の気分が悪くなっている理由も知らずに、別ベクトルの心配が始まっている。

「座席の下の引き出しになんか入ってなかったけ……
 パーカー畳んで入れてたはずなんで使っていいですよ。
 サイズも合うでしょ、きっと」

どこへ行くにもその格好じゃまずいだろうと考えて、そう言えば非常用に一つ上着を用意していたことを思い出す。
汚れたタオルはそこら辺に放っておいてもいい事を伝えながら、エンジンボタンを押してシートベルトを締めた。

「じゃあ見に行きましょう。泳ぎやしませんよ、寒い」
「人も建物も視界に入らない方が思考もスッキリするんじゃないですかね〜。多分ですけど」

自分も海を見たい気分だったし丁度いい。
ハンドルを切り、車を発進させる。
あんまり揺らしちゃ気の毒だとスピードはいつもより少しだけ抑えられていた。

#ReFantasma
(-183) 2023/09/29(Fri) 11:31:43

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → corposant ロメオ

>>-183

「逃げられたんじゃねえ、逃がしてやったんだよ。
 またいつか来るからその時は殺してやる」

まるでその日を楽しみにするような態とらしく穏やかな声で殺意を述べる。
ここまで誰かに執着しているのも少ない、他には黒眼鏡ぐらいだったろうか。
別れの日が来てほしいなど思っていない、それでも嫌いなのだ。

「そうか、それは助かる。借りるぞ。
 いや、……
脱げばお前も驚くだろうからな……


男は何故か普段着ないタートルネックを着ている。
上着の血飛沫が付いた部分を内側に畳み込みタオルも添えて座席に放れば引き出しをあさりにかかる。
少し大きめか丁度いいそれを手に取れば自分のシャツの血が固まるのを待つことにした。べた、あと少し。

「カナヅチじゃないが俺が夏の浜辺に行くとモテてしまうからなあ、海に泳ぎにいかんのだ」
「んー……そう、だな……?
 別にその辺の空き地に放っておいてくれても良かったがな」

その様子だと付き合ってくれるんだな、となんともなしに。
時間があったから来てくれたのだろうが。自分は貴方に頼み事をするのが苦手であるので少し助かった。
こんな時ぐらい少しぐらい素直になれたら良かったが、電話をするので精一杯だった。

#ReFantasma
(-184) 2023/09/29(Fri) 12:00:06

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → リヴィオ



手を弄られている様子を見て小さく笑い声を零す。
自分が訪れた時には既に目の前の貴方は魘されていて地面には既に血が滲んでいた。
さて無理やり起こしてもよかったが、体力が弱ってる友人を眠らせてやりたかったこともあり怪我を減らす方向に動いたのだ。
結果は、まあ今このようになっているのだが。

「ん? 後輩たち……あー。どれぐらいの数かね。
 それぞれ連れが居たから見送ったり、案内したり。
 俺が話聞いて病院に投げ込んだり、……ほぼ全員無事だ」

少し思い出すように目を伏せてからいくつか名前を告げてやる、男の名前は忘れがちだった。
そして大体が出ていったから貴方を迎えに来たのだとも重ねて。
ほぼ、というのは確認できていない人間もいるということだがこの状況なら仕方ないだろう。

「いつもの夢っていうにしたらハードすぎるだろそれ。
 なんだ、こどもの頃の夢かあ? 随分嫌なことをいう親だな。
 今も言ってるなら侮辱罪か名誉棄損で訴えてやったらどうだ?
 町の宝がそんな謂れのない批判を受ける方がおかしいだろう」

「存在否定なんてもの、個人の私怨以外、なんも正当性はないんだからな」

お可哀想に、同情もしていないようなわざとらしい言い方をすれば貴方の頭を撫でまわしてくる。
嫌だったなー。と笑って髪を乱せば貴方が眠らないように時々こめかみの近くを押してやったりなどした。
(-185) 2023/09/29(Fri) 12:20:48

【秘】 corposant ロメオ → 口に金貨を ルチアーノ

>>-184
「え。なんすかそれ。いいな」

へー、と面白い物を見せてもらった子供みたいに弾んだ声を出した。
そんな人が居るんだとも思ったし、
それってちょっといいなとも思った。
絶対殺したい人、オレにはいないしなあ。

『脱げば驚く』の言葉に見せられない何かがあるんだな、と雑な察し方をして「そか……」と口を少し曲げてこれまた雑な返事をした。

「あ。モテてる人の台詞だあ。色男は大変すね」
「……え? やですけど……オレそこまで薄情じゃないんで」

「愚痴でもなんでも付き合いますよ。
 どーせ今日は暇だったんす」

海が近くなれば運転席の窓を開ける。
こうやって潮風を浴びるのが好きだった。
青空の下であればどこまでも青い風景だったんだろうけど、
海は素直なものだから空の色をそのまま映している。

「あんたと話もしたかったし。何話すんだって感じですけど」

ハハ、といつもの調子で笑った。
あれからもロメオは変わっていなかった。
昔から起こった事を引きずらない方だった。
感情の振れ幅は一定で、今回もどうやらそうらしい。

#ReFantasma
(-186) 2023/09/29(Fri) 12:21:34

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → corposant ロメオ

「いいわけあるか。……あー。
 五年前俺が馬鹿みたいに落ち込んでた奴だよ!
 別れの言葉は、あびやんて……だったか?
 何語だ……何処にいた……また来なかったら許さん」

雑に叫んでやった、自分を置いていった上司ファヴィオが目の前にいたからぶっ殺してやろうと思ったと。
でも逃がしてやったと言うことはそれなりに情と殺意が入り混じっているということで。
ファミリーでは見かけたら殺していいとは言われているが故にこそこにきまりは悪く。
殺し切れた方が絶対良かったのだ。いつまでも自分は甘ったれである。

「あとは肌が焼けるのも嫌だ、結局疲れるから海水浴自体は好かん」
「……? 薄情も何も。何処かに運んで置いておくのは十分仕事してるだろ」

「愚痴なんてものもなあ……、愚痴なんて……。
 言語化するほどあいつらを殺したくてたまらなくなるからいいもんじゃない」
「殺したくないんじゃないぞ、あいつらがの逃げ足が早すぎるからチャンスが掴めんのだ」

雲が泣きそうな天気だった。
あれから数時間経った今、相変わらずの重たい灰色は緩やかに流れていく。

「俺と話したい? 本当になんでまた。
 お前はそんなやつじゃないだろう。
 ……この間の文句でも言いたいのかあ?」

文句の一つでもあったほうが救われたかもしれない。
そんな事は言ってやらないが、貴方が変わっていないことを確かめるためにあえて話題に出した。

#ReFantasma
(-191) 2023/09/29(Fri) 14:26:07

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 花浅葱 エルヴィーノ

>>-177

「……なんだ、そのまま撫でて居ろ、聞いている」

どうしてそんなに言いよどむのだろうかと疑っていたが
貴方の思惑を聞き取れば、と納得するように相槌をうった。
やっぱりお前は馬鹿だと小さな声で呟いた。

「そうか」
「もうお前は信用しないと決めたから気にするな。
 ……勘違いするなよ、嫌いになったわけじゃない」

「お前は安心ができん。心配もかける常識も時々外れている。
 もうまともな人間だと思わないことにした。
 これまでは一人でやっていける立派な大人だと信じていたんだが、……思い違いだったなあ?」

何も気にしていなかったわけじゃあない。
何も思っていなかったわけじゃない。
いつだって頼られれば答えたし貴方の心配ばかりし続けていた、会うたびに面倒は見ていたつもりで。
それでも足りなかったんだなと改めて知る。何にも知ろうとしてこなかったのだと。

「……もう、一度お前のことは
洗いざらい調べようと思う

 だがその面倒くさい程開かん口はどうしようもならんから、
 何か疚しいと思っていることがあったらバレ早めに言えよ。
 言わなかった事一つある度に、お前の事嫌いになるから」

何とも子供らしい言い方で貴方をとがめた。
調べようと思う、という言い方に何処までの意味が含まれているか貴方にわかるとは思っていない。
(-193) 2023/09/29(Fri) 16:49:19

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 月桂樹の花 ニコロ

「俺はほぼ無傷だなあ……。
 ……一番きつかったのは幼馴染からの言葉だった」

牢屋の生活はむしろ快適に過ごしていた、何処でも寝られる男はそういうが。
やはり時々出てくる幼馴染に世話を焼いているらしい。
そういいながら話す様子は穏やかで嫌がっている様子は見せていない。

「素直でよろしい、それじゃあ車に運んで適当な病院にぶち込んでやる。
 んあ? なんだ俺がくる理由なんて簡単だ。
 確認だよ、お前がどれぐらい無事かの。それですることを考えていたんだ」

「無理だと判断したからはっきり言ってやる。
 リヴィオが俺が持っていくからな。
 貰っていくじゃあない、この様子のお前じゃ連れていけないと判断した。
 あいつも怪我をしているらしいから医者に掛からせる、会うなら後にしろ。

 大分死にそうな感じがするのでな、少々世話を焼いてくる。
 これぐらいは許せよ、俺たちは友達なんでね」
(-194) 2023/09/29(Fri) 17:04:44

【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 口に金貨を ルチアーノ

>>-193

「べ、つに。
 今はもう何も隠してないよ……入院したこと言わなかったのは悪いと思ってるけど……」

これは間違いなく、この人は自分に会いに来たのだと思った。
たまたまなんて反応ではなかったから、きっと、その情報網の広さでここに居ることを知ったのだろう。
でもそれなら、どうしてこんな所で寝ていたんだろう?
病室に来てくれたらいいのに、僕がここに散歩に来なければいつまでここに居たのかと、ちょっと心配になった。

そのままと言われたので左手でそのまま柔らかな髪を梳くように撫でながら、浮かべる表情は困惑した表情だ。

「代理を引きずり降ろそうとした結果、肩を撃たれましたとか、格好付かないし……」
「あ、洗いざらいって……あ、ねぇ……でもそれなら」
「キミになら何知られたって良いし聞かれたら答えるけど……それなら、僕にも教えてよ」
「キミのこと」

駄目かな? と、あなたの顔を覗き込んで問う。

僕は多分、知らないことがたくさんあるんだ。
今まで知ろうとしてこなかったマフィアの話とか。
幼い頃何を考えてたのかとか。
色々だ。
(-195) 2023/09/29(Fri) 17:15:41

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 花浅葱 エルヴィーノ

>>-195
「……」

その心配そうな顔に答えを返してやる。
今となっては貴方の顔から疑問が読み取りやすい、本当疑う方が俺は性に合っている。

「……言わないってことがどういうことか教えてやろうと思ってなあ。
 ずっと連絡を取らず、偶然お前が散歩をしなかったら、
 俺は何日もここで昼寝して一生お前に会えず無駄な時間を過ごしていた。
 どうしてかって? わざわざ見舞いに来たのが恥ずかしかったから。等言ってやろう。
 そうして風邪を引いたとしても自業自得だな、馬鹿だろう? 馬鹿なんだよ」

お前がしたことを真似しただけだけどなあ。と鼻で笑った。

「俺が駄目だなんていったことがあるかよ」

あ。と言ってから気づく。
あの男と同じ台詞をいってしまってしかめ面をした。
本当に何もかも背中を追っていた弊害で、所作や口調が染みついてしまっていて嫌になる。

「気味が悪い……あいつなんで俺の人生に侵食してるんだ。
 はあ……なんでも聞けよ。なんでも答えてやるから」
(-197) 2023/09/29(Fri) 17:29:21

【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 口に金貨を ルチアーノ

>>-197

「ほ、本気かい?」

本気でなかったらこんなところで寝ていない。
ここで見つけなかったら。
この後もずっと連絡をしなかったら。
……その先はちょっと想像したくない。

「はぁ……これからは後ろめたくてもちゃんと言う。
 だからこんな嫌がらせ無茶はやめてほしい」

重々しく息をついて、降参の白旗を上げた。
皮肉めいた言い方だが、流石にそれは後悔するどころではない。
あなたに風邪をひかせてまで守るプライドなんて、本当はないのだ。

「今、なに思い出したの?」
「そうだな……じゃあ、なんで子供の頃の夢はどうでもよくなったの。
 おじさんとおばさんを殺した犯人をもう追わないのはどうして?」

これを知らなきゃ、僕も調べる手が止められない。
男はまだ、あなたに幸を届ける方法がわからない。
(-199) 2023/09/29(Fri) 17:45:37

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 路地の花 フィオレ

>>5:-581
「ああ、いつだって俺の子猫ちゃんのおねだりは歓迎だ」

何処かの噂で聞けば、この男は部下を持つのを嫌がっている。
本当に誰かを抱えるのは苦手で、責任を取るのも面倒くさくて仕方ない。

それでも貴方だけは簡単には手放してやらないと、貴方の意志を大事にしながら共に歩かせると決めたのだ。
誰かに言われたからでもなかった、後で――誰かさんに言われてしまうが、そんな背中を押す言葉なんていらなくて。

「頼むぞー。一番が自分だからな。
 俺はちゃんと、……お前が帰ってくる場所を守ってやるよ」

いつかその場所が自分自身にならなくなっても見守り続けよう。
この場所を離れたくないというのならずっと傍に置き続けよう。

貴方は自分の部下で、自分は貴方の上司だ。
血の掟などなくとも絶対の誓いをここに、そう信頼を込めて貴方の額に口づけを落とした。
(-200) 2023/09/29(Fri) 17:47:22

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 花浅葱 エルヴィーノ

>>-199

「無茶だ? いくらでもできるぞ。何なら退院するまでやってやる。
 もっとも風邪なんて引かない上に途中からは仕事をしながらここで医者でも口説いてコネクションを増やしにいくさ」

無駄なことにはしたくないんでねと、肩をすくめながらよいしょと起き上がった。
この先は寝ながら話すことでもない、病院の中庭で話すことでもないが聞いている人間もいないのでいいだろう。

「今だあ? 馬鹿老害だよ、同じ事言ったんだ。
 あいつも俺に目立った隠し事なんてしてなかった、聞いてれば素直に答えたんだ。
 だけど……もういい。あいつはもういいお前も関わるな」

いつか黒眼鏡がこの世から居なくなった噂は広がってそして忘れられていくだろう。
実際貴方の頭にそんな記憶が残り続けるのも嫌なのだ、
本当に喪失感を味わう人間は一人でも減らした方がいい。

(-203) 2023/09/29(Fri) 18:05:46

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 花浅葱 エルヴィーノ

>>-199 >>-203

「どうでもいいというか……そんな暇がないのが正しい。
 大学に行かなくとも俺は頭がいいからな。
 それよりもやりたいことがある上に、
 お前たちと遊ぶ時間が取れなくなる方が問題だった」

「あと犯人捜しだが――見つかってる。内容は言わん。
 マフィアと関係ない反社組織で、そいつらはもう死んでる。
 俺は両親が落ち込みも泣きもしなかったただの薄情者だ。
 ただ犯人が何のために殺したのか、理由だけが知りたかった。
 お前を止めなかったのは関わらせないためと、
 その……調べることに意味があるかと思って。
 ずっと頑張ってくれていたのに、知ってるからもういいなんて、嫌だろ……?」

「……お前が居るから別に家族が死んでも寂しくなかった。
 想像しているより俺は引きずってないんだよ、それよかアジトでの毎日が慌ただしくて
 辛いや悲しいなんて気分になることなんて一度もなかった。
 だから――悪いな、俺は今いる場所が、本当に大好きなんだ」

例えこれからどれ程辛いことがあっても、無茶をさせられても、
怪我をしても、犯罪にかかわることをし続けても、辞めたいと願うことはないのだろう。
はっきりと貴方に意志を伝えるのはあまりなかったように思える。

「それでも俺を抜けさせたいって言うなら――それを全部奪うつもりで来るんだな。
 俺の大切で守りたいものを全部奪ってまでやり通したいって言うなら受けて立つ」

全く嫌がっていない様子で、それでもそんな日が来ないで欲しいと願う気持ちで。
貴方に向けるのは、好いている人間には裏切られてもいいという絶対の信頼だ。
(-204) 2023/09/29(Fri) 18:10:15

【秘】 favorire アリーチェ → 口に金貨を ルチアーノ

「まあ、リヴィオ先輩まで?
 警察に仲良しが随分多いんですね。なんだか私だけが
 お会いした事がないの、少し寂しくなってきたわ」

言いながらも拗ねた素振りもなく、笑顔な事から
どうやらこれは軽口の一環らしい。

「……ヴィットーレと親しい、ご友人かしら。
 い、色々ご迷惑をかけてすみません。でも私からもお願いします。病院の手配とか、一般の病棟しか連絡もできないから……」

随分と気の利く男の人だ。なるほど、友人の数にも納得だ、となりつつ、病院への手配が終わると口を引き結んで、まだ痣の残る腕をさすり上げる。

「……悔しいな。こういう時、いつも。警察じゃなければ何かできたんじゃないかと悔やみそうになるの」

「……聞いてないわ。ただ、ずっと私達家族の事を
 守ろうとしてくれてたのは、知ってる。
 ……だから人より拷問されることになったことも」

貴方の言い回しに違和感を感じたのか、尋ねられると困ったように顔を上げる。どう思うか、法案について述べろと人に言われた事は初めてなのもあって。

「……そも、この取締法自体に私は納得していなかったと言うの前提で話すけれど……冤罪が多すぎるのよ。一番最初に捕まった巡査を覚えている?同僚だけどとても投獄される子じゃなかった。

 ただ、私は……私が投獄された罪状は完全な冤罪、だけど。
 ……貴方がマフィアだから答えるけど、取締法の別の罪状に値はしていたと思う。──頑張って隠して来ていたけれど、やっぱり、いつもみたいに駄目だったなぁ」
(-205) 2023/09/29(Fri) 18:10:50

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → favorire アリーチェ

「そうだなあ、……といっても男連中とばっかだぞ。
 女性とはもっと運命的なところで出会いたいたちなんでね」

女性警官に殴られたのも男にとっては予想外だ。
警官をやっていたというのならもう少し慎重に扱っていた、なんて。

「あいつの店は知ってるだろ? 常連なんだよ。
 いくらでも融通利かせてやる、あいつのラザニアは失っちゃあならん。
 そんなあんたは恋人でもなさそうだが、仲がいいようで」

からかうわけでもないが軽口を。
貴方が彼に大切にされているとわかってしまったから。

「おっと。……家族ねえ。
 ……違う家族を持ってる輩が多いなあ、あそこは」

「……マフィアってばれてるなら隠さなくていいかあ。
 血の掟は結んでいないがこれでも警戒はされたく無くてなあ?
 ああ常連は嘘じゃないぞ、本当に店にはよく通ってる。
 だけどお嬢さんの話は全く聞いたことがなかったんだ。
 よっぽど大事にされてたんだなあ」

「ニーノ・サヴィアのことかあ。
 あれはなあ……悪意はなかったとしか言えんなあ。
 それでも悪い事であったのは確かだからいい訳は出来ん。

 なんだ、お嬢さんも少しは過激なことをしてたのかい。
 いいじゃないか、だったらバレないうちに早く出てしまおう。
 俺とヴィットーレでその罪ぐらい隠してやる、大方俺たちの仲間も関わってるだろ?
 駄目かどうかをお嬢さんが決めつけてしまわんでいい、ちょっとぐらい隠し事があってやんちゃしてる方が魅力的さ」
(-209) 2023/09/29(Fri) 18:25:48

【秘】 favorire アリーチェ → 口に金貨を ルチアーノ

「う、……恋人、じゃないわ。
家族……」


貴方が女の扱いに手慣れているなら、この反応だけで
何を心苦しく思い、何故切なげな顔をしているかも
容易に読み取れはできるだろう。

「血の掟、あまり詳しくはないのだけれど、
 敵対組織と仲よくしてはだめ、とかだっけ?
 ……ふふ、疑ってはいないわよ。贔屓にしてくれてありがとう」

大事にしてくれていたことについても、疑った事はない。
今までのうのうと警察を続けて来られたのだって、
全部彼が大事に守り通してくれたのだろうと信じている。

「……ルチアーノ、何でも知ってるのね。情報屋顔負けだわ。
 わたし、貴方に会えたら諜報の極意を教えてもらうか
 弟子にして貰いたいって思ってたの。……だめかしら」

だめかしら、ではない。あまりに唐突に、もしかしたら
チャンスがあるとばかりに尋ねてくる女、おかしい。

「……困ったわね。少しで済むかしら……
 ……ヴィットーレに関わる件でちょっと、調査をしていて。その過程で色々知ってしまっていて……。

 ルチアーノに会うのもこれが初めてではあるけど、
 "声"は私はお会いしたことがあったわ。私を投獄した日の指示を貴方がしていたのも、聞いている。
 ……これでも魅力的ってまだ言ってくれるかしら」

心配そうに目を逸らす。まさか、それを聞いたのが不思議空間であることまでは説明しなかったが、逆にそれで貴方の会話を盗聴していました宣言になってしまう。
(-210) 2023/09/29(Fri) 19:04:19

【秘】 corposant ロメオ → 口に金貨を ルチアーノ

「あ〜……あ!? いたんすかその人!?
 あんだけ姿見せないで今更ひょっこり?
 そら……そうもなるか? なってるか……」

その話を聞いて瞼を持ち上げて驚いた。
貴方の落ち込みようを見ていた事もあるし、生きていた事にも驚いた。下っ端の自分にはなんにも知らされないばっかりで、とっくに処分されたものだと思っていたし。
お疲れさまです、とどこに向けてかもわからない労りをした。

「日焼けはオレも嫌いです。泳がねえし……。
 浜辺散歩するだけで十分すよねえ」
「そんなカッコのそんな経緯の人を空き地に転がして帰るのは十分薄情でしょうが。いや……オレが心配性すぎるだけなのかもしれねえすけど?」

「怖……そんなんすっげえ恨みじゃないですか。余程すね。
 じゃあチャンスがあれば殺すんだ。オレ手伝います?」

そんな事をサラっと言って、それともそんな殺してえなら帰って一人の方がいいすか? とも。
海と雲の間の、白い空を横目で眺めながら「なんでまたって」と。

「いいでしょ、逮捕されたって聞いて寂しかったんだし。
 すぐに帰ってこられたからいいけどさ……」
「文句なんかないですよ。オレが心配で行ったんですから。
 無理やり文句言うなら買ったティラミスが少し溶けてた事くらいじゃないですかね〜……」

「……ま、あの時よりは元気すね」

適当なスペースを見つけて、緩やかに停車する。浜辺の近くまでやってきたから、ここから歩こうと。
サイドブレーキのレバーを引いて車から降りれば、
ここまで波の音が聞こえた。

#ReFantasma
(-211) 2023/09/29(Fri) 19:18:28

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → favorire アリーチェ

「おや? ……まー、今は忙しい事が多い。
 ちょっと込み入った関係になるんなら落ち着いた平和な時に口説いてやれえ」

「それとーそうだな、掟は警察とは仲良くしちゃならん。そんな感じのだ。
 だから俺たちも今はただ迷子を案内しているだけの仲だ」

今は誰にも聞かれてないとでもいうように、そういえば少し変わった道を歩いているかもしれない。
すれ違う看守いない、遠回りでもされていただろうか。

「アレは驚いたなあ。
 まさか俺に届いてると思わんかった、面白かったぞ?
 悪い事だと思わんくていいし気にしてもない。
 途中から聞かせてやる気だった上に、大事な部分は筆談でやっていたからな」

あっけらかんとした態度で貴方の罪は丸め込む。
そうして改めて足を止めればしっかりと向き合ってからその瞳を見つめた。

(-212) 2023/09/29(Fri) 19:25:09

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → favorire アリーチェ


「というわけで、今話したことはここだけの秘密にしよう。
 内緒にできるな? アリーチェ・チェステ。
 女の秘密は魅力を高める、これぐらいは守ってもらおうか。

 それにせっかくヴィットーレが守り切っていた宝なんだ。
 これ以上自分から顔を出して奪われちゃあいつが可哀想だ。

 それが守れるってんなら、弟子……弟子ぃ????
 まあ……ニコロにも言われたしな。
 少しぐらいは隠れ方や調べ方を教えてやっていい。
 危なっかしいんだ今のお嬢さんは。
 油断を減らす術を身に着けた方がいいな。迷子も直せえ。
 ……あー。それで、構わないかい?」

そうやってあまり師匠ぶるのは苦手なんだがと、貴方にその手を貸すことは構わないと穏やかに告げた。
それは誰かから託されたことや、宝物である事実もあるが。
何よりも少し悪い事をした気がしてる女性の頼み事は断れない、そんな色男のちょっとした罪滅ぼしだった。
(-213) 2023/09/29(Fri) 19:25:25
 


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