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【人】 司書 エルナト…………今日も。 誰かが来なかった。 にわかに偶然が必然へと変わっていく。 昨日消え、今日消えて。 明日も誰か、消えてしまうのだろうか。 ありもしない想像をしてしまう。 ……ありもしないはずだ。 「食べられる人はちゃんと食べないとね。」 「元気に過ごすことが大切だよ。」 少年は今日も膝の上に本を乗せ、 食事をとる班の皆を眺めるのだった。 (11) 2022/05/02(Mon) 22:16:47 |
エルナトは、眉を顰めてお腹をさすってから、席を立ち食堂を後にした。 (a1) 2022/05/02(Mon) 22:37:36 |
【独】 司書 エルナト「ごめんね、怖いよね。」 図書室の片隅、偶然いた初等部の子。 ここは蝋燭の火ばかりが灯りで、薄暗い。 ここはエルナトが管理をして、エルナトがカギを持っている。 ここはカーテンが閉め切られてて、外の目が届かない。 「汗をかいてる。暑い?それとも緊張かな。」 非力なエルナトも、初等部の子供一人、抑え込めるくらいの力はある。 手首を掴んで、腕を上げさせる。 最近暑いからか、薄着だ。 「痛い事はしないから。」 「お腹が減ってるだけなんだ。」 ぺろり、と生暖かい舌を掌に這わせて。 じわり、染み出した汗を舐め取る。 美味しい。 それから舌を手首へ、腕へ、肘へ、二の腕へ。 それから脇の窪みに這わせてから、首筋まで。 雫を舐め取り、熱い吐息を漏らす。 「美味しいね。」 耳元で恍惚の声を出して、そのまま耳孔を舐めて。 静かな図書室に、粘性の水音ばかりが響いていく。 ぽろ、と小さな目尻から涙が零れた。 「誰かも言わないなら、これで終わりにしてあげるからね。」 その雫も舐め取った。 (-25) 2022/05/02(Mon) 23:25:18 |
エルナトは、初等部の子を泣かせてしまった。ごめんね。 (a4) 2022/05/02(Mon) 23:25:57 |
【秘】 童心 クロノ → 司書 エルナト/* こんにちは!!狼お嬢様ですわ! あなたは次の襲撃対象に選ばれました!!ので、 今日中のどこかで連行させてもらおうと思いましてよ! クロノがエルナトくんを探す →何だかんだと人気のない所(or森)へ向かう →大人たちに連れていってもらう という流れの予定ではありますが、 ロケーションや他展開のご希望があれば、申し付けくださいませ! (-26) 2022/05/03(Tue) 0:12:19 |
【秘】 司書 エルナト → 童心 クロノ/* 狼お嬢様!ご機嫌麗しゅう! 選ばれて光栄ですわ!夕方17時以降から深夜1時過ぎくらいまでが安定してレスの出来る期間ですと最初にお伝えしておきますわ! それと、実はお伝えしておくべきことがありまして…… 私……… 天然誑 なんですの………。確か狼の襲撃への耐性と、能力を向けてきた相手を、誑かす、のだったかしら? 初心者お嬢様なので曖昧なのですけれど…… その通りなら、こちらが貴方を絆してしまう流れになってしまうかも…しれませんわ! (-31) 2022/05/03(Tue) 0:32:00 |
【秘】 童心 クロノ → 司書 エルナト/* 天然誑……ですって?!?! 笑っちゃいましたわ……絆されちゃいますわね……。 私も三日月システム疎いから分からないですけど、 有識者曰く表記が村人って事だから……そうなのかも……。 じゃあ連行しようとするロールをふっかけるとこに、 任意の誑し込みをしていただくかたちになりそうだわ……! 活動時間、了解でしてよ! わたくしは少し不定期だからハッキリとは言えないけれど、 明日は20時頃から動けるとは思いますわ! 明後日は夜少し遅くなるから、明日中に回し切りたいところですわ……。 置きレス上等ではありますけれどもね! (-34) 2022/05/03(Tue) 0:45:59 |
【秘】 司書 エルナト → 童心 クロノ/* 私もまさか選ばれると思って無くてびっくりですわ… じゃあ………絆しちゃいますわ! それで、あの、クロノPL様に一つ謝罪がありまして…… 私、キャラの設定的にどうしても一部センシティブな……ロールが……入っちゃいますの…… 具体的には、貴方の耳や首筋や掌に、舌を這わせるなどの行為を……してしまいますの…… クロノPL様はエッチなロールが苦手寄り……でした、わよね? あの、具体的な描写はあんまり、という感じなら、ふわふわした表現で、特に行為中のやり取りを描写はすることなく、半暗転みたいな感じで……お済ませしますの! なるべく負担をかけないようにいたしますの……それでも大丈夫かしら? お時間も了解いたしましたわ!置きレスでもよろしくてよ! でもできるだけ明日で終わるように尽力いたしますわ! (-37) 2022/05/03(Tue) 1:06:15 |
【秘】 童心 クロノ → 司書 エルナト/* あら〜〜センシティブ! 回すのが不得意、と言うだけで見るのもされるのも問題はありませんわ〜! もっと具体的に言うと、挿入周りだけは上手く出来ないかもというだけでしてよ!エッチ寄りのロールは見る分には美味しいので遠慮なくやってくださいまし……! 今はそろそろ寝るので、ロールは明日の朝置きますわ! ゆっくりお付き合いいただけると嬉しくってよ! (-39) 2022/05/03(Tue) 1:15:23 |
【秘】 司書 エルナト → 童心 クロノ/* あら!よかったですわ………!! 本番行為に至る予定はございませんの! 沢山…………舐めちゃいますわ! では遠慮なくさせていただきますわね! かしこまりましたわ!楽しみに待ってましてよ! (-40) 2022/05/03(Tue) 1:18:45 |
【秘】 童心 クロノ → 司書 エルナト「……え、エルナトくん……」 いつも通り、図書室で本の整理やら 読書やらしているだろうあなたの元へ、 先日も来た少女が訪れる。 「あの……、 ……ちょっと、話、聞いて欲しい……というか……」 先日のあなたの、『思うことがあるなら誰かにお話するんだよ』と言う その言葉を覚えていたのか、はたまた。 (-54) 2022/05/03(Tue) 7:37:56 |
エルナトは、黙々と作業をするトットをちらりと見て、目を細めてる。偉いね。ちゃんと進んでるかな? (a10) 2022/05/03(Tue) 11:51:36 |
【秘】 司書 エルナト → 童心 クロノ図書室。 人がいない時は紙が焼けないようにカーテンを閉ざしているその部屋は、今はろうそくの灯りとカーテンの隙間から漏れる僅かな光のみに照らされている。 図書室の主である少年は、机に置いた蝋燭の下、小説を読んでいるところだった。 「おや……クロノさん。」 「うん、僕で良ければ、喜んで。」 前の話か、それとも別か。 いずれにせよ柔らかく微笑んで、君に席に座るよう促した。 (-71) 2022/05/03(Tue) 11:56:11 |
【秘】 童心 クロノ → 司書 エルナト「その、…………。 …………あ、あんまり、聞かれたくない話……だから……」 図書室となると、どうしても誰かが来る可能性がある。 だから邪魔されたくないから移動したいと言う様に もごもご言いながら視線を扉へと向ける。 「……い、今は無理だったら…… 後ででも、いいから……」 (-79) 2022/05/03(Tue) 13:53:05 |
【秘】 司書 エルナト → 童心 クロノ「おや………そうかい?」 「うん、わかった、じゃあ場所を移そうか。」 「ちょっと待っててね。」 少年はそういうと、立ち上がって窓の施錠を確認し。 全てを確認し終われば、長い横髪を軽く掻き上げて、ろうそくに口元を近づけ、ふぅ、と消す。 随分暗くなった部屋。 足音が君の方へ近づいてきて、そして横に並ぶ。 「どこにいく?」 がらり、と入り口の扉を開ければ、廊下の明かりが差し込む。 少年は小首をかしげて君に問いかけていた。 (-94) 2022/05/03(Tue) 16:40:24 |
【人】 司書 エルナト>>27 フィウクス 「あはは、そうだね。」 「だって本を読むイメージがないもの。」 呟かれた言葉にくすくすと笑って。 少年は誰にでも分け隔てなく、平等だ。 そりゃあ、目上の人への敬意だとかはあるけれど。 誰かを嫌ったり、避けたり、疎んだりというのはない。 誰にでも人懐っこく接する。 「フィウクスさんは、音楽が好きなんだ。」 「そう言えば、前クラシックの話をしていたもんね。」 というのは、食堂の騒音を貴方が例えた時の話。 お洒落な例え方をするのだな、と思ったから印象に残っている。 好きというよりは、それくらいしか楽しめるものがない、が正しいのかもしれないな、と思いつつ。 "うまく付き合う"という言葉には、無意識にお腹をさすって。 「…悪化するかもしれないけれど。」 「何もしなかったら、ずっとそのまま、変わらないよ。」 「今が苦しくて仕方がないなら、怖くても何かに 挑戦したほうがいいんじゃないのかな。」 せめて少しくらい、読んでみない?と君がしまった本に手を掛けて。 (29) 2022/05/03(Tue) 17:12:04 |
【秘】 童心 クロノ → 司書 エルナト唯一の光の消えた部屋は、暗くて少し怖い。 間も無くあなたが傍に来れば、 殆ど癖のようにその袖を摘んで、並び歩く。 「えっと…………、 ……いいとこ知ってるから、着いて……来て、」 いつもより自信の無いような声で言いながら、 先導して廊下を歩き始める。 (-108) 2022/05/03(Tue) 20:21:15 |
【秘】 司書 エルナト → 童心 クロノ暗闇の部屋から抜け出して。 袖を掴まれれば、どうせならと手を繋ごうとする。 君の小さな歩幅に合わせるように歩いていく。 「うん、お願いするね。」 随分弱弱しいな、なんて思いながら。 素直に歩く。 君は今手に汗を握っているのだろうか。 そうだとしたら、エルナトは時折お腹をさする。 (-112) 2022/05/03(Tue) 20:57:39 |
【秘】 童心 クロノ → 司書 エルナト「……わ、」 手を繋がれれば、大人しく繋がれる。 少しだけその反応が遅かったのは、 何か考えていたからなのだろう。 これからする事を考えて、 その手は緊張で汗に濡れている。 「…………あ、あのね、エルナトくん……。 神隠し、て、さ……この学校でも 言われてるのは、知ってる……よね?」 歩きながら、周りをきょろきょろ窺いながら、 まだ前置きであり本題ではないからか、喋り出す。 (-113) 2022/05/03(Tue) 21:14:48 |
【秘】 司書 エルナト → 童心 クロノ「大丈夫?」 「ちゃんと前を見て歩かないと危ないよ。」 心ここにあらずな君に苦笑して。 よほど何か悩みがあるのか、果たして自分で それを解決できるのか、思案して。 繋ぐ手が僅かに濡れているのが、尚更に 君の緊張を伝えてくる。 お腹が空いて仕方ないな。 不意に切り出された話題。 ふむ、と一呼吸おいて。 「うん、もちろん知ってるよ。」 「ただの噂だったけれど……こうも人がいなくなると、 なんだかちょっぴり怖いね。」 明日は我が身かも、なんて。 少し冗談めかして笑う。眉の下がった笑い。 (-115) 2022/05/03(Tue) 21:28:25 |
【秘】 童心 クロノ → 司書 エルナト「う、うん…………」 手を引きながら、向かうのは一回の廊下の先。 使われていない空き教室が物置代わりに使われいる、 そんな教室のひとつ。 今の時間を気にするよう外を見て、 誰にも後を追われて無い事を確かめるよう、後ろを見て。 「4人、居なくなった……もんね、」 「…………。」 「…………あのね、ここ、なんだけど……」 教室の戸に、手を掛ける。 廊下の突き当たり、非常出入口の傍の教室は。 何故か鍵が掛かっていなかった。 埃の香りが鼻腔を突く。 (-116) 2022/05/03(Tue) 21:39:38 |
【秘】 司書 エルナト → 童心 クロノ殆ど来ることもない廊下の終端。 意義を失った教室が、ただ物を置かれるためだけに存在している。 もちろん、中には入ったこともない。 落ち着かない君の動作。 よほど誰にも聞かれたくないのか………… 君の様子をじっと見ながら、言葉には頷く。 「…?施錠されてないんだ。」 「随分人気のない所まで来たね。」 埃っぽさにけほ、と軽く咳をして。 中に入れば、軽く部屋の中を見渡してから。 「それで、話って?」 神隠しが何か関係あるのかな?と、君をまた見た。 (-118) 2022/05/03(Tue) 21:55:33 |
【秘】 童心 クロノ → 司書 エルナト「…………」 中に入って、扉を閉める。 扉にじっと視線を預けた後、ゆっくり息を吐いて、吸って。 埃の香り少しだけ顔を顰めて、空気を吐いて。 「……………、大人に、」 震える声が、紡ぎ始める。 「班の人たちを、 誰にも見つからないように、 “神隠し”をするように」 扉は、ぴちりと閉めて。 「わたしたちは、言われてて……」 奥まったこの教室の前を、通る者も居ない。 ▼ (-121) 2022/05/03(Tue) 22:15:15 |
【秘】 童心 クロノ → 司書 エルナト「………次は、あなたなんだ。」 強張った少女の面持ちには、汗が滲んでいる。 瞳が泣きそうに、潤んでいる。 あなたの心配を利用した事と、 あなたを大人に差し出さないといけない事と。 罪悪感を募らせて。 だからと言って、ここであなたを差し出さなかったら 自分達がどんな目に遭うかを想像して、恐怖して。 無垢な少女の想い考える事は、 それでもういっぱいいっぱいだ。 「………もう少ししたら、大人たちが来る、から……。 ……ここで、しばらく、 大人しく、してて……欲しい……。」 (-122) 2022/05/03(Tue) 22:16:45 |
【秘】 中等部 バラニ → 司書 エルナトそれは日が空高く登る頃か、それとも彼方に沈もうとする頃か。 いずれにせよ、ルームメイトとしてあなたと同じ部屋で過ごすひとときの出来事。 「なあ、エルナトくん……」 名前を呼んであなたに声を掛ける。 バラニにしては珍しく、どこかぼんやりとした様子のまま。 「これは……そう、例えばの話なのだが…… ものすごぉく……おいしくないけれども、 どんな病でも治る魔法のような薬があったとすれば…… 君は飲みたいと思うかね……?」 なんて、突拍子のないような問いかけをあなたにする。 その視線の先には、いつもあなたが飲んでいるような薬。 今でもそれを飲む姿には、どこか苦しそうなものがあると思っているからこそ、そんな問いかけをするのかもしれない。 (-124) 2022/05/03(Tue) 22:29:03 |
【秘】 司書 エルナト → 童心 クロノ君の、告解を聞いて。 思うことはたくさんあった。 『なんで僕が』ももちろんだし。 『なんで君が』も、そう。 『神隠しは、大人達の仕業』だったんだと納得もしたし。 『わたしたちっていう事は、仲間がいるんだ』とも思った。 ただ静かなだけの時間が流れていく。 色んな事を思った。 色んな事を思ったけれど。 何よりまず最初に思ったことは。 ▼ (-125) 2022/05/03(Tue) 22:41:30 |
【秘】 司書 エルナト → 童心 クロノ『あぁ、美味しそうだな』だった。 少年は、君に近づく。 君は少年を部屋に閉じ込めておかなければいけない。 君はそのために、扉の前から離れられない。 少年が君に近づく。 鷹色の目が真っすぐと君の顔を見て。 小脇に抱えていた本を、机の上に置いて。 少年が君に近づく。 数歩しかない距離をゆっくり詰めて。 君より高い視点から、君を見降ろして。 少年が君に近づく。 その手を、君の頭に伸ばす。 手が、君の汗ばんだ額に触れた。 ▼ (-126) 2022/05/03(Tue) 22:42:18 |
【秘】 司書 エルナト → 童心 クロノ「後悔しないかい?」 怒りも絶望もなく、ただ静かに紡ぐ。 優しく、柔らかないつも通りの声色。 「友達を身代わりにする事。」 「君が夜布団で寝る間に、僕が大人に何をされるのか、嫌でも過ってしまう事。」 「後悔しないかい。」 君の様子を見ればわかる。 追い詰められて、逃げ場がなくて。 そうするしかなくて、自分の心を傷つけながら選んでる。 だからこんなに 美味しそうに なってしまう。「君を守ってあげようか。」 「大人からは守れないけど、大人の命令から。」 「今日一日だけ、君を守ってあげられるかも。」 耳元に口を近づけて、囁く。 君が少年をここに追い詰めたというのに、いつしか少年が君を壁際まで追い詰めているような構図。 すん、と鼻を鳴らす。 仄かに汗の匂い。 お腹が空いて仕方ない。 「………君が、ぼくのお願いを聞いてくれるなら。」 「守ってあげるよ。今日だけは。」 あぁ、もう無理だな。我慢できないや。 少年は、君の手を取るように、指を絡ませて。 耳に舌を這わせた。 耳孔に粘性の音が響く。 (-127) 2022/05/03(Tue) 22:44:22 |
【秘】 司書 エルナト → 中等部 バラニ陽が沈みゆき、人々も寝息を立てる時間。 少年二人も、寝支度を整えて。 寝間着に着替えた状態で、互いの布団の上。 少年は施設から支給された小瓶の中の液体を、今日も飲む。 透明な時は、ほとんど何の躊躇もなく。 それが紅色や黄色がかっていた時、白色の時は、嫌そうに眉を顰める。 それでも、飲む。 飲んだ後はほう、と一息ついて。 僅かに顔を上気させる。 「なぁに、バラニ。もう寝ぼけてる?」 「そんなにぼんやりして、らしくないよ。」 なんて、かけられてる言葉には揶揄い交じりにそう言って。 小瓶をサイドデスクにことりと置いて、君を見る。 それから、言われたことに思案を走らせて。 「……うーん…………」 「…まぁ、飲むかなぁ………病によるかもしれないけど。」 「ほら、僕は普通のご飯が食べられないから。」 「それを我慢したら、美味しいご飯を食べられるようになる、と思ったら……頑張れるかも。」 異食症。 人間が通常摂取する食事から、栄養が取れなくなる病。 エルナトは、食堂に顔は出すものの、一口たりともご飯を口にすることはない。 いつも、ただ眺めるだけだ。 「君はどう?」 飲む?と首を傾げて。 (-128) 2022/05/03(Tue) 22:52:24 |
【秘】 童心 クロノ → 司書 エルナトそうだ、閉じ込めておかなきゃいけなくて。 大人が来て、大人の力で開けられるまで、 扉を押さえて居なきゃいけなくて。 あなたが出ようとするなら、 どうにか押さえとかないといけなくて。 丸くてくりくりとした菫色があなたを見上げて。 机とか先に引っ張ってきて押さえればよかったなとか そんなことも思い当たらなかったことに、今更気付いて。 少しずつ近付いてくるあなたが、 何を考えてるのか、分かんなくて。 触れられた手付きは、知らない意味ばかりを孕んでいた。 ▼ (-131) 2022/05/03(Tue) 23:11:20 |
【秘】 童心 クロノ → 司書 エルナト「……………、」 後悔なんてずっとしている、 後悔なんてずっとしていて。 それでもやらなきゃいけなくて 選ばなきゃいけなくて、 せめて役に立たないと、 他の二人にも迷惑が掛かっちゃうかも知れないから。 自分が連れていかれてしまうだろうから。 自分が怖い目を見るのと、誰かを怖い目に遭わせるの どっちのがマシなのか、想像がつかないけど こわいのはいやだった。 「ぇ………?」 だから、あなたが言う事は。 よく分からなくて、なんなのか分からなくて。 どうしてそんなことを言えるのか、分からなくて。 そんなこと許されていいのか、分からなくて。 そんなこと受け入れていいのか、分からなくて。 ────だから、 (-132) 2022/05/03(Tue) 23:14:16 |
【秘】 童心 クロノ → 司書 エルナト「ひゃっ……、?!」 絡んだ素手同士の指は、生温い温度を共有し 今までに無い位近い顔に、 耳を柔らかい何かが絡みつくようになぞる感覚に まず、まだ、理解が出来なくて。 何が起きてるか分からなくて、 困惑が込み上げて。 見開いた目で、ぱきりと歳を取る。 艶やかな女の肌に、厭な汗が滲んで、 あなたに捧げる雫が滲み出す。 (-133) 2022/05/03(Tue) 23:16:38 |
【人】 司書 エルナト>>31 フィウクス 「あはは、確かに。」 ふわふわとした態度。 芯がないわけではないけれど、誰かと強くぶつかり合うほどの固さもない。 何かをしてあげようなんてこと、考えもしない。 ……というと、語弊がある。でも、そうだ。実際、何かをしてあげようとすることはあまりない。 だって、ただの子供だ。特別な力も、知識もなにもない。 何もしてあげられない 。「へぇ!ピアノが弾けるんだ、いいね。」 「でも好きじゃないなら、聞かせてはくれないか。残念。」 なんて、君の言葉に、境遇に沈痛な面持ちを浮かべるわけでもなく。 ただ思ったことを率直に告げていく。 楽器、いいなぁ、なんて言いながら、手にかけた本を取る。 「何かに打ち込んでる間は辛くないなら。」 「やっぱり読書は向いてる気がするけれど。」 集中すると時間も忘れるし、周りの音も聞こえなくなるんだよ、と。 ぱらぱら、ほんの中身を流し見て。 ▼ (33) 2022/05/03(Tue) 23:20:04 |
【秘】 司書 エルナト → 童心 クロノ今日だけなら。 守れる算段があった。 ようは、連れてこれなくても仕方ない状況になればよい。 君が言いつけを守れなくても、仕方のない状態に。 大人が対処に手間をかけるような、状態に。 その算段があった。 今日だけだ。きっと何回もはできない。 「怖いでしょ。」 「何を選ぶのが正解か、分からないって顔してる。」 「でも、誰にも迷惑をかけないなら?」 「君の仲間も、君も。」 「今日だけ、安心して眠れるなら?」 「……大丈夫だよ。」 「クロノさん、辛いよね。今まで多くの人に黙って、そんなことして。」 「辛かったよね。たくさん、頑張ったね。」 変わらない優しい声色で、囁き続ける。 幼子が抱えるには酷すぎるくらいの秘密。重責。 少しでもそれが軽くなればいいと思った。 その気持ちは、純粋な善意だった。 ▼ (-138) 2022/05/03(Tue) 23:47:54 |
【秘】 中等部 バラニ → 司書 エルナト「……私は、飲まない」 「もちろん、病気は治したいと、思ってはいるけれど…… 本当に治さなければいけないのは、心の弱さのほうなのだからね」 病気だけを治しても、何の意味はないと言うように。 「……エルナトくんは、そうやってらしくないと言うけれど。 不安はあるし、皆が思っているほど私は強いわけではなくて。 ここに来るより前には、泣き虫だとよく揶揄われてたりしてね」 どこかアンニュイな姿を見せながら、少しずつ過去の欠片を零していく。 今のバラニに結びつかないような『泣き虫』というワードを一緒にして。 どうやら察するに、バラニの病気には心の動きが大きく関わっているようだが。 ▼ (-139) 2022/05/03(Tue) 23:48:28 |
【秘】 司書 エルナト → 童心 クロノ一方でその行動は、欲望だった。 舌が、小さな耳を這い回る。 ぬちゅ、とした音が脳に直接響く。 ぱきり、という音。 か細い悲鳴。 「……しー…………。」 濡れた音にまみれた、制止の言葉。 音を出すと、大人以外が来てしまうかもしれないよ、と。 君の口を、君の理性で塞がせる。 絡んだ手は、君に振り払う事を許さない。 元より、初等部の女の子に負けるほど非力でもない。 じわり、甘露のような雫を辿って、細い首筋に口を寄せる。 鎖骨から顎先まで。 汗を掬いあげるように、長いストロークで何度も舌を這わせる。 「……美味しい………。」 恍惚とした呟き。 上気した顔。 満たされていく感覚が、気持ち良い。 君の顔をちらりと見る。 涙が零れるなら、それも舐め取ってしまうし。 そうでなければその。 口に。 同じ部位で触れようとする。 (-140) 2022/05/03(Tue) 23:48:54 |
【秘】 中等部 バラニ → 司書 エルナト「確かに……美味しいご飯を食べられないのは辛いものだものな」 「私も君と同じ境遇ならば、また違った選択をしたかもしれない」 普通のご飯が食べられない苦しみ。 普段から当たり前にしていることがそうできない苦しみ。 少し想像しただけでも、あなたの苦労の一端を味わうことは容易いと思って。 「……そうだ!今から治ったら何を食べたいか考えておきたまえ」 「君がいつかこのバラニを祝ってくれるというのならば、 このバラニもまた君を祝わなければ不公平というものだろう?」 「幸いなことに私は貴族…… つまり、大概のものは振る舞えるのだ。 その時は遠慮なく、君の食べたいと望むものを振る舞おうではないか」 咄嗟に思いついたようなことをあなたに提案してみる。 つい先ほどまでの"らしくない"バラニはどこへやら、いつものように明るい表情で。 ▼ (-143) 2022/05/03(Tue) 23:51:40 |
【秘】 中等部 バラニ → 司書 エルナト「ところで……いつも飲んでるそれは……薬、なのかね?」 「以前から気になっていたが、色々と種類があるようだけれど」 透明なものと、色の着いたもの数種類。 一緒の部屋で過ごしていれば何度も目にする機会もあって、中には眉を顰めながら飲んでいるものがあることも知っている。 けれども、それが何なのかまでは今まで深くは尋ねたことはなくて。 良い機会だとでも言うように、続けて尋ねてみるのだった。 (-144) 2022/05/03(Tue) 23:52:10 |
【秘】 司書 エルナト → 中等部 バラニ「心………。」 呟く。 君の病の話は、まったく聞いたことがない。 そもそも、公言していたり目に見えて分かるものでもない限り、 そういう話題にはあまり触れない。 誰もが抱える傷だから、容易には触れられない。 「想像できないなぁ……泣き虫か。」 「……でも、それはそれで可愛いかも。」 想像して、少しくすりと笑う。 君の知らない一面が知れると、嬉しかった。 「じゃあ今は、頑張って気丈に振舞っているの?」 「……病のために?」 問いかけを零す。 ▼ (-145) 2022/05/04(Wed) 0:08:51 |
【秘】 司書 エルナト → 中等部 バラニそれから、齎された言葉にはきょとんと眼を開いて。 まさか、こちらが祝われるなんて思ってもなかったものだから。 「……あははっ!それはいいね。」 「うーん、でも、何がどんな味なのかってあんまり知らないんだ。」 「だから、その時は。」 「君の好きなものをご馳走してもらおうかな?」 微笑んで。 人の食事なんて殆ど取ったことがない。 食べたいもの、なんて浮かぶはずもなく。 強いてあげるなら、それは。 『友人が美味しそうに食べるもの』だから。 明るい姿。 君のその姿はやっぱり好きだ。 きっとか弱い姿も好きだけれどね。 ▼ (-146) 2022/05/04(Wed) 0:09:17 |
【秘】 司書 エルナト → 中等部 バラニ最後の言葉には。 うーん、と少し思案してから、小瓶に触れる。 1日1本。握れば見えなくなるくらいの小さな瓶。 「薬じゃないよ。」 「これはね、僕のご飯。」 結局、隠したって仕方ないと告げる。 一日一食。小瓶程度の食事しか得られないから。 いつもお腹をさすってる。空腹を誤魔化すように。 「何だと思う?」 中身の話。 (-147) 2022/05/04(Wed) 0:09:55 |
【秘】 不安定 フィウクス → 司書 エルナト「…この病の症状が出るのは対人関係だけだ」 「 だから人間が関わる本は読みたくない 。」それだけ。 「人生の半分以上を苛立ちに支配されて生きてきた人間が、 それを急に取り上げられたらどうなると思う? そうして病と共に過ごす間に築かれた気質や価値観は 治療と共に自然に変わるものだと思うか? 10年も居なかった人間が急に戻って来て、 必ずしも、何処にでも、受け入れられると思うか?」 「…… 俺は何もかも無くなるのは嫌だ 。」それだけ。 (-149) 2022/05/04(Wed) 0:13:10 |
【秘】 童心 クロノ → 司書 エルナト「ッ……………」 耳を撫ぜる声が、熱く聞こえた。 ぞわぞわとする感覚に、 けれども逃げ出す事なんて叶わない。 閉じ込めようとしてたのはこっちだったはずなのに。 優しい言葉が、 甘く 流れ込んでいく。ほんとうに、大丈夫なの? だれにも、迷惑がかからないの? わたしも、ふたりも、 今日だけでも、安心して眠れるの? 甘い言葉に、頭の中がくるくる掻き回されて行く。 蜂蜜たっぷりのホットミルクみたいな ほっとした温かさじゃなくて、どこか、危ない温もり。 それでも欲しかった言葉が じわじわと沁み込んで行って、 その結果が瞳から零れ落ちる。 そしてあなたの舌が掬い取る。 ▼ (-150) 2022/05/04(Wed) 0:14:04 |
【秘】 童心 クロノ → 司書 エルナトどうしてこんなことを、なんて 訊けるだけ頭が回らなくて。 ちょっと考えれば分かるはずなのに、 静止を示す音に、ばかみたいにただ従ってしまう。 こそばゆい、恥ずかしい、よくわからない。 それだけだった筈なのに、それがずっと続いてるうちに なんだか 熱 くて、頭の中がくらくらしてきて。あんまり続いただ、自分でもどうなっちゃうのか分からなくて。 怖くて、不安で、あるはずなのに どうしてか少女に戻らないまま、 艶やかな女の顔は、熱に火照るばかり。 「ぇ──、」 どうにか、静止に名前を呼ぼうとした口は、塞がれて。 耳を舐られてのとはまた違う趣で 粘液の音が、一層よく響く。 (-152) 2022/05/04(Wed) 0:19:28 |
【秘】 司書 エルナト → 童心 クロノ傷つけてやろう、だとか。 誑かしてやろう、だとか。 利用してやろう、だとか。 そんな気持ちがあるわけじゃなく。 言葉そのものは本心だから。 猶更に甘ったるく脳に刻み込まれていく。 ただ一日、ほんの一晩の安息のために。 明日からの生活がより苦しくなるかもしれなくとも。 手を差し伸べる。 それは天使の施しでもあるし それは悪魔の契約でもあった。 禁断の果実に手を出せば、もう楽園にはいられない。 もっとも、最初から楽園などどこにもないのだが。 あくま 君が捧げる全ての供物を、天使は掬っていく。 ▼ (-155) 2022/05/04(Wed) 1:06:19 |
【秘】 司書 エルナト → 童心 クロノどこまでも優しく、丁寧に。 柔らかく温い舌が、這い回っていく。 それは男女が蜜月の時を過ごすときにするような。 愛を確かめ合う行為にも似ていて。 もちろん、君がそんなことを知っているはずもないけれど。 足を、君の脚の間に割り入れれば。 それだけでもう、君はどこにも逃げられなくなる。 身長差分、君の体が持ち上がる。 爪先立ちで、少年の太腿の上に跨っているような構図。 言葉ごと塞がれた唇は、そのまま、君の体を撫であげた舌が今度は、君の口内をもと。 上顎を、歯の裏側を這い回って。 小さく暖かな舌に絡みつき、その舌の裏側を舌先でなぞって。 唾液を自分の口内に運んで、熱い吐息を合わさった口の端から漏らす。 くぐもった水音。愛を確かめ合う行為。 少年は優しく、丁寧で、柔らかくその行為を行いはするけれど。 その目は、愛に塗れているとは言い難く。 どちらかといえば、これは、そう。 ────食事であった。 …ぷは、と口を一度離せば、銀糸が二人を淫らに繋ぐ。 「……服の下も、汗をかいてる?」 随分上気した顔で、問いかけた。 (-156) 2022/05/04(Wed) 1:08:22 |
【秘】 中等部 バラニ → 司書 エルナトバラニも病気について、努めて漏らさないようにしているのだ。 初等部からこのギムナギウムにいた事実を、中等部も終わりに差し掛かろうとする今まで明かさないほどには。 隠し通さなくてはいけない理由が貴族の子であるバラニにはあった。 裕福なだけではなく、貴族の家に生まれたからこそ生じる悩み事だ。 その中でこうして友人であるあなたに零す言葉は、ひとつひとつが特別なものでもあるのだが。 「よ、止したまえよ! 可愛いなどと!」 相応しい言葉ではないと、語気を強めながら抗議する。 跡継ぎとして立派な男にならねばならないのだから、この手の自身のイメージに関わる言葉には少し過敏に反応してしまう。 どうにも、今さら手遅れなところはあるだろうが。 「うむ……まあ、そういう事になるね」 「病は気から……というのは少し違うかもしれないけれども。 気丈に振る舞うことで、本物に近付いていけるような気がするのだよ」 「……英雄譚の主人公のようにね」 バラニは、勇ましい英雄譚を好んで読むことはあなたもよく知っているだろう。 泣き虫のバラニがそれらに勇気を借りて気丈に振る舞うことで、今があるのだ。 ▼ (-157) 2022/05/04(Wed) 1:32:15 |
【秘】 中等部 バラニ → 司書 エルナト「ほほう、私の好きなもの……」 「いいだろう、その時は私の好物を存分に振る舞ってあげようではないか」 「願わくば、エルナトくんもそれを気に入って欲しいものだね」 同じものを好きになってくれればいいと、ちっぽけな願いを抱きながら。 いつかの未来である、その時を祝うための準備を今から進めてその一歩。 神隠しなどと、重苦しい空気が漂っているここ数日だけれども。 こうして、将来の希望や明るい未来について語らっていると少しは気分も晴れやかになってくるものだ。 ▼ (-158) 2022/05/04(Wed) 1:32:58 |
【秘】 司書 エルナト → 神経質 フィウクス「人の出ない本をお探し?」 なるほど、と一つ頷いてから先の言葉。 人なんて、どこにいようが何かしらで存在を感じるものだ。 中々、大変な病だね、と忌憚のない意見。 「変わったらいいな、とは思うけれど………」 「…正直、すぐに変わるものじゃないとは、思う。」 というのは、自分も一度考えたことがあるからの言葉。 少年は、人が普通に食べるものが一切口にできない。 はっきり言って、家畜の餌のようにしか見えないレベルだ。 そんな自分が、もし病を治したとして。 じゃあすぐに、人の食べ物を口にできるのかと言えば。 ……やっぱり、気持ち悪さを感じてしまうだろうなと、思う。 「どこにでもは受け入れられなくても。」 「どこかには受け入れられるよ。その為に先輩が頑張ったんだから。」 「自然に考え方は変わらなくても。」 「変えようとしたら変えられるよ。向き合えば。」 「何もなくなるのが嫌だ、なんて。」 「本当の自分だってちゃんと知らない癖に。」 病に支配されてる君なんて。 何もないのと同じじゃないか、と。 ただ真っすぐに、告げて。 (-159) 2022/05/04(Wed) 1:33:23 |
【秘】 中等部 バラニ → 司書 エルナト「食事、なのかね……?」 「ふうむ……」 食事だと聞いて、その中身が何かと問われて考える。 握れば見えなくなるほど小さなそれの中にある液体。 考えてみても、おおよそ妥当と思えるような答えは見つからず。 「……ダメだ! 皆目見当もつかない!」 「果実から搾ったものだとか、そういうものでもなさそうだしね……」 思い浮かんだものをひとつ挙げてみるものの、降参だと言わんばかりに両手を挙げて見せた。 (-160) 2022/05/04(Wed) 1:33:29 |
【人】 司書 エルナト>>36 フィウクス 受け取られれば、満足そうにうなずいて。 本は読まれなければ意味がない。 読んでもらえる本は幸せだ。 問いかけには、うーんと思案して。 「病気の方は、まぁ治る目途は立ってないけど……」 「食事の量は減らしてるよ。食べれば食べるほど染まってしまいそうで。」 「…まぁ、最近は成長期なのか、お腹が減っちゃうんだけど。」 「それ以外だと、本を沢山読んでる。」 「読むごとに、自分の世界が広がって、本を書いた誰かの思考が、自分の一部になるように感じるんだ。」 「そうやって、確固たる自分を作ってる。」 いずれ病が治った時に、自分が何者でもなくなってしまわぬように。 「自分の世界を広げるのって大事だよ、フィウクスさん。」 「あなたも、内側以外に目が向けられたらいいな。」 (38) 2022/05/04(Wed) 1:34:03 |
【秘】 童心 クロノ → 司書 エルナトもうとっくに、逃げられなんてしないのに。 乗り上げたその腿に、跨る己の下腹部に 熱を感じどもその理由を、熱を吐く手段を、 女の身体の少女は分からない。 「んんッ…………んぅ、」 口の中を自由に這い回る舌の動きに、 ぞくぞくと背筋が震え上がって、あなたにしがみつく。 されるがままの口内に、溜まった唾液はどちらのものか。 何も分からないまま、喰らわれて行く。 この行為が何なのか、何故こんな事をするのか、 こんな事をしてくれるのか、クロノには分からない。 けれどもそれを考えようとするのも、ばからしい。 熱くなった頭はもう、 自分に課された役目すらも、放棄した。 ▼ (-167) 2022/05/04(Wed) 2:06:07 |
【秘】 司書 エルナト → 中等部 バラニよほど隠さなければいけない理由。 心に起因するものともなれば、やはり体裁等に係るものだろうか。 とくに家柄の良い人達は、完璧主義であると聞く。 健やかで、一縷の非もなく、誰もの模範になる者。 そうでなくてはいけない という思想。…窮屈そうだなぁ、なんて庶民の少年は思う。 「あははっごめんごめん。」 「でも、やっぱりバラニは可愛いよ。」 「どこかの貴族の跡取りじゃない、僕の友達のバラニはね。」 だから、せめて自分の傍では自由であってほしいな、と思う。 どこでも完璧だなんて、それこそ心の負担になってしまいそうだから。 止まり木の一つにでもなれたら、と。 「……そっか、うん、応援するよ。」 「でも、英雄譚の主人公にも、仲間は居るんだよ。」 「一人で抱えて頑張りすぎないようにね。」 穏やかに、優しく柔らかく。 いつも通りの声色と微笑みで、そう告げた。 ▼ (-168) 2022/05/04(Wed) 2:10:02 |
【秘】 童心 クロノ → 司書 エルナト「…………、……なめ、たい、の?」 もう自分が何を言ってるのかも、よく分かっていない。 悪魔の手を取ってしまった事を知るのは、 きっと後で、自分が放棄したものの重さを知ってからだ。 酩酊したみたいな手付きで、上着をずり落としたら そこにあるのは無垢の白のタンクトップ。 ほんのり赤みを帯びた白い腕が、肩から脇から曝される。 当然、蜜は花の如く。 あなたの目前に晒される。 (-169) 2022/05/04(Wed) 2:10:59 |
【秘】 司書 エルナト → 中等部 バラニ「うん、ありがとう。俄然楽しみだ。」 「早く治療したいな。治るといいけれど。」 誰かと一緒に食べるなら、少しは美味しくも感じるだろうと。 ささやかな未来を思い描いて、笑い合う。 子供の夢。無垢で、眩しいくらいの夢。 それがこの狭い鳥籠の中の、太陽であった。 それから、瓶の中身を考える君を眺める。 多分、分からないだろうなと思っていた。 別に、君を馬鹿にしているわけではなくて。 ただ。 君は純粋そうだから。 「わからないかぁ。」 「残念、僕は果実も食べられないんだ。」 くすくす、挙げられた答えに、指でバツを作って。 「じゃあ、ヒントをあげよう。」 「これはね、君も作り出せる物だよ。」 「透明なものも、 紅色 も。」「 黄色がかったもの も、………多分、白色 も。」「ぜーんぶ君が作り出せる。」 わかるかな?と。 ………少し怪しく光る眼で、君を見た。 (-170) 2022/05/04(Wed) 2:11:28 |
【秘】 司書 エルナト → 童心 クロノ腿に感じる熱すぎるくらいの熱を。 しかし少年もまた、慰めてあげる事はせず。 ぐつぐつと煮え立った欲望の鍋を、ただかき混ぜて。 焦げ付かないように、かと言って冷めないように。 舌だけで君の熱を掻き立てる。 鼻にかかる声、口の端から漏れる唾液にすらも気にかけることもなく。 どうしようもなく混ざりあった唾液のカクテルを飲み下し、あるいは飲ませて。 味なんてするはずもないのに酷く甘ったるく感じるそれに、また恍惚の表情を浮かべて。 「良い子だね。」 言葉はどこまでも甘く、君に絡みついて。 目の前に現れる御馳走に、ごくりと生唾を飲む。 飢えた獣のような目をしていた。 ▼ (-178) 2022/05/04(Wed) 6:49:12 |
【秘】 司書 エルナト → 童心 クロノ顕になる肌、白色の肌着は、汗で張り付いて少し色を濃くしている。 君の手を口元に持って行って。 指の一つ一つを、丹念に口に含んでいく。 何もかもを舐めとるように、指の間を、爪の先を。 それから、手のひらに溜まった雫もこそぎ取って、 つー…………と手首へ、肘へ、二の腕へ。 だんだんと上へと辿っていく。 君の体を高ぶらせるようにじっくりと。 そうして、舌が脇のくぼみ、蜜の溜まり所へとたどり着く。 「……いい匂い……それに……」 「……とっても、美味しいよ…………」 ちゅう、と吸って、柔らかな肉に鼻先ごと埋まるように舌を這わせて。 喉を鳴らして、君を喰らって行く。 横目に君を見る顔は獣のようでもあり、給餌される雛のようでもあった。 ひとしきり堪能したら、手が。 君のタンクトップを、裾から捲りあげて。 そうして、顕になるであろう胸に。 もっとも汗をかきやすい胴体に。 ……一際目立つ、その胸の先端に。 口をつけた。 (-179) 2022/05/04(Wed) 6:57:01 |
【秘】 童心 クロノ → 司書 エルナト飲み混んだ唾液の味なんて分からない。 くつくつ煮える熱はいつまでも冷めなくて、 身体中がずっと火照って、汗ばんで、 だのに熱は優しく加えられ続けていく。 果てぬよう、冷めぬよう、焦らされ続けて あなたに捧ぐ供物ばかりが垂れて行く。 「ぅ、」 もうとっくに思考は放棄していて、 自分の言葉すら自分の支配の上に無い。 勝手に口から漏れて行くのは、 反射が生み出す意味の無い母音の小さな音列だ。 あなたの行為を拒まず受容するそれは、 空腹の獣の前に放り出された肉でしか無い。 ▼ (-180) 2022/05/04(Wed) 7:53:15 |
【秘】 童心 クロノ → 司書 エルナト先より敏感になった肌は、 獣のひとつひとつの動きで、びくびくと跳ねて 縋り付く様に、或いは求める様に、 空いた手はあなたにしがみつき、 けれども食まれる手指は大人しくあなたに捧いでいく。 ひとつひとつ丁寧に指を撫で回す舌の、 ひとつひとつの動きに逐一身体を揺らす。 「ふあ…………、」 今のクロノの身体は、成人した大人の女の身体。 けれども病気が歪に熟らせた身体は、 身体のあちこちに“弱いところ”を抱いている。 脇の下も当然そうで、そこまで辿り着いたあなたの顔 に 恐怖してるのか期待してるのか、分からないけれども、 ぞくぞくと首裏をなぞられる心地がしてしまう。 あなたの顔を覗く余裕なんて無いけれど、 入念に舐めしだく舌の動きが、雄弁に語っていて。 安堵するより、恐怖するより、 いっそう大きく揺れた身体から漏れる 声を押し殺すことが、大変だった。 ▼ (-181) 2022/05/04(Wed) 8:13:13 |
【秘】 童心 クロノ → 司書 エルナトそうしてひとしきり味わわれて。 捲り上げられるタンクトップに、 反応をすぐにする事は出来なかった。 長らく湯煎されたチョコレートのように惚けた頭が、 次はそっちなんだ、と、漠然と受け容れる。 身体が変容する病気とて、無いものを生み出す事は出来ない。 脂肪が多いわけでないクロノの身体が作り出す双丘は、 丘なんて呼ぶには粗末で、けれども包む事が出来なくも無い、 なだらかな膨らみがあった。 先端は、大人のものよりずっと鮮やかな色を呈している。 美味しそうな、果実のような色。 「 ひやッ、…… 」その果実がその舌に絡まれれば、 思わず上がった声に、何度目にかしがみついた手の力が抜ける。 口の中で弄ばれるだろうそれで、 何度も身体を揺らしながら、あなたに縋り付いて。 ───かつん、かつんと。 小さく。廊下を歩く大きな歩幅が聴こえてくる。 (-183) 2022/05/04(Wed) 8:31:47 |
【秘】 焦躁 フィウクス → 司書 エルナト「──今更本当の自分もあるものか」 「物心付いた頃には既に病と共にあった俺は。 そうして今ここに至る俺は。 病が治療されれば消えて無くなり、偽りと化すのか。 俺が苦しみ足掻き続けた18年は欺瞞だったのか?」 病の影響を受けて形成された人格は。 病と共に歩んできた人生は。 病の上に築かれた自己同一性は。 今更になって手放すには、少しばかり時間が経ちすぎた。 たとえあなたから見れば何もないのと同じだとしても。 今となっては、この病も確かに自己を形成する一部だった。 それがどんなに煩わしいものであったとしても。 「違う、違う、違う。 俺という人間とこの病はもう切り離せない 。俺はもう、これを現実と受け入れるしかない。」 「……それを受け入れてくれるのは、きっと 結局のところは、この場所だけだ。」 (-185) 2022/05/04(Wed) 10:50:47 |
【秘】 司書 エルナト → 童心 クロノ どうあれば、より多くの食事が出来るのか。 どれほど追い詰めれば、最も多くの蜜がでるのか。 どうすれば、冷めないのか。 どうしなければ、果てないのか。 知っている、全て。 体の熱が限界を迎えるその直前が、最も多くの供物を得られることも。 その状態以上にも以下にもしないやり方も。 本能的に、ではなく、 経験によって知っている。 熟知できるほどの回数、食事をしている。 だから、無垢な君を煮込むくらいは、造作もないことで。 ▼ (-196) 2022/05/04(Wed) 13:18:05 |
【秘】 司書 エルナト → 童心 クロノ君の反応を目の前で見て。 君の嬌声を耳元で聞いて。 どこまでも淫靡な香りを鼻腔に揺蕩わせて。 でも、少年はそれに"雄としての反応"は示さない。 少年の熱は、ただ久方ぶりに満足いくまで食事ができる事への、喜びによるものでしかない。 だって、そうでしょう。 家畜に欲情する人なんて普通いないでしょう? 弱い場所を見つければ。 そこをなぞりあげた時に示した、僅かな体の強張りに口角を上げて。 執拗に、そこを責め立てた。 弱点を責められる恐怖。 薄い皮膚越しになぞられる数多の神経。 それから得る、形容しがたい感覚。 それらが、雫を溢れさせるために適したものであることを知ってるから。 そう、だから。 胸の、その幼子特有の桜にも似た頂も。 責め立てれば同じようになることを知っていたから。 やはり、執拗に、飴玉を転がすように、弾くように、撫でるように、ぬるりとした感触で弄ぶ。 小さな胸に、顔を埋めて。 僅かな柔らかさを堪能して。 手が、今度はもっと"下"を味わおうと。 君の膝から、内側をどんどん登って。 ゆっくり、ゆっくり、その、登った先にある泉まで。 ゆっくり、なぞって、なぞって、ついに。 ついに、触れようと ▼ (-198) 2022/05/04(Wed) 13:31:23 |
【秘】 司書 エルナト → 童心 クロノ……した、ところで。 「……もう時間が無いかな。」 名残惜しそうに呟きながら、しかしなんの後引かれもなく、 すっと体を離した。 触れていたところに外気が当たり、やけに冷たく感じる。 「服、整えられる?大丈夫かな?」 まるで今まで何もしていなかったかのように、 純真な少年の顔をうかべた悪魔は、君にそう問いかけて。 かつかつと聞こえる小さな足跡が、もうあまり猶予がないことを告げる。 上着を拾い上げて、君に渡して。 「僕が合図をしたら、一緒に飛び出して、大人達にこういうんだ。」 「火事だ!って」 そう言うと少年は、懐から小箱をひとつ、取り出す。 図書室のロウソクを付けるための、マッチ箱。 そこから火種をひとつ取り出せば。 がらり、扉と向かいにある窓を開けて……そこは、今は資材置き場のようになってる場所。 そこにぽい、と赤く灯ったマッチを落とす。 立ち上る煙。火は大きくはならないだろう。 でも、ボヤくらいにはなる。 そしてそれは、子供が慌てふためき、大人が原因究明のために時間を潰すには十分な出来事。 ───今日の夜は、安全だ。悪魔の灯火によって。 「……うん、いい感じに燃えてる。」 「行けそうかい?大人の前に行くのが怖いなら、手を繋いでいてあげよう。」 「頑張ろうか、今日のおやすみのために。」 優しい、柔らかな微笑みを君に向けて。 そうしたら。 がら!と扉を開けて、計画通りにことを進めるのだろう。 (-199) 2022/05/04(Wed) 13:41:57 |
【秘】 司書 エルナト → 神経質 フィウクス「君は偽物じゃないけれど。」 「本物でもないんだよ。」 「病に曲げられた形が、それでも自分の形?」 「───そんな事が許されるか。」 柔らかく、穏やかな微笑み。 それはいつものままなのに。 言い放った言葉だけが、酷く冷たかった。 それは、まるで。 君じゃない誰かに向けて。 言い聞かせるかのような言葉だった。 ひとつ、息をつく。 「賭けに出るのが怖い事。現状維持が一番安心な事。」 「分からないわけじゃないけれど。」 「ずっと苦しみながら生きるのは、辛い事だよ。」 「生まれ変わった君も、きっと素敵なのに。」 眉を下げて。 それ以上の言葉を言う事もなく。 結局、病なんて気の持ちようだ。 本人に治す気がないならどうにもならないし。 どうにかしようと思うほど自分には力も気力もない。 (-204) 2022/05/04(Wed) 16:55:26 |
【人】 司書 エルナト>>40 フィウクス 「まぁ、そうだろうね。君と僕は違うから。」 「患ったものも、苦しんだ境遇も。」 「きっと僕は君よりマシだよ。」 「だって僕には、友達がいるもの。」 だから君は哀れだとか、いう訳じゃなくて。 「僕と同じようになれたらいいね。」 柔らかく、穏やかに。 君の言葉からは棘を感じない。ずっと。 だからきっと、本当は優しい人なのだと思う。 勿体ない。勇気一つで、変われるかもしれないのに。 生まれ変わる勇気があれば。 「"What does not destroy me, makes me stronger. "」 去り行く背中に、投げかけて。 「またのご利用をお待ちしております。」 図書委員として、利用者を見送った。 (43) 2022/05/04(Wed) 16:56:39 |
【置】 司書 エルナト消灯時間間際。 廊下の一番端の空き教室、そのすぐ外でボヤ騒ぎがあったらしい。 火の不始末か、それとも故意犯か。 大人達が慌だたしく動いているのを見た。 きっと子供達が寝静まってるうちに、色々と 調べたりするのだろう。 「怖いなぁ………」 そんな様子をちらりと部屋の窓から眺めて。 少年は今夜も穏やかな夜を過ごすのだった。 (L3) 2022/05/04(Wed) 18:04:34 公開: 2022/05/04(Wed) 20:55:00 |
【人】 司書 エルナト>>45 バレンタイン 「お、おぉ………随分調子が悪そうだね。」 いつもと違う、勢いのある様子にたじろいて。 調子が悪い、という評価は。 同じクラスである君が、同じような状態になった時に、 決まって自分をそう評するから、そうなのだと理解してるだけで。 正直、少年からしてみればすこぶる調子がいいようにしか見えないのだけれど。 「シャルロッテさんに、行ってみたらって言われたの?」 「まぁ、僕が通りがかってよかったねぇ。」 「宿題、共有スペースでやっていく?」 今は勉強会もしているらしいし。 楽に宿題を終わらせるチャンスだよ、とお勧めしつつ。 「それとも、調子が悪いから部屋でする?」 勇気を出して、と言っていたし、 あんまり人の多い所はまずいのかな、と首を傾げ。 (46) 2022/05/04(Wed) 18:13:26 |
【人】 司書 エルナト>>47 >>a32 バレンタイン シャルロッテ 「そっか、まぁ、何かに意識を向けるのは、悩みを忘れる一番の手段だよね。」 「読書もそう。そういえば、紹介した本は読んだ?」 首を傾げつつ。 一緒に行こうのわりには片割れの姿が見えないようだけれど、と辺りを見渡して。 そうして、背中越しにその姿を見つける。 「わんこじゃないんだから。」 苦笑して。 手をひらりと振り返す。緑髪コンビ(と勝手にエルナトが心の中で呼称している)が今日も仲が良さそうで安心だ。 「とりあえず、宿題の範囲は43から47ページまでだよ。」 「君、授業ちゃんと聞いてる?問題とけそう?」 シャルロッテさんがいれば大丈夫かなぁ、と思いつつ…思いつつ……………… ………中等部の子達はみんなちょっと抜けてる所があるので、心配だ。 (48) 2022/05/04(Wed) 18:56:19 |
【秘】 童心 クロノ → 司書 エルナト供物として、食物として、餌として 一方的に摂食されるだけの少女は どこまでもあなたの手のひらの上。 まるで子どもの喜ぶ玩具のように、 殺し切れない声が、あなたの舌の動きに合わせて鳴らされる。 その身は上から下から、どこまでも、あなたの思い通りに。 あなたの狙い通りに。雫は溢れて溢れて行き、 あなたの味覚を満たして、充たして行く。 焦らす様に迫り来る手の動きに、 知らないことを知る恐怖のような期待のような、 そんな想いに、熱い息を吐いて──── ▼ (-211) 2022/05/04(Wed) 19:18:33 |
【秘】 童心 クロノ → 司書 エルナト突如。 「…………ぅ、……え?」 あなたの動きが止まって離れて、 そのままずり落ちるように床に座り込む。 熱を帯びていた身体が、あなたとの 空いた分の空気と床とに、ゆっくりと冷やされる。 ぽかんとあなたを見上げながら言葉を聞く。 暫く呆けたまま居たけれど、近付いてくる足音に、 「──あ、」 はっと我に返って“そもそもの目的”をようやく思い出す。 思い出して、ぱきぱきという不快な音で 女の姿が少女へと戻る。 ▼ (-213) 2022/05/04(Wed) 19:20:14 |
【秘】 童心 クロノ → 司書 エルナト「…………ぅ、うん……大丈夫……」 熱の余韻に溜息をつく暇もなく。 上着を羽織って、立ち上がる。 まだ頭がフワフワして、話の半分も 状況の半分も分かっていない気がしてしまうけれど。 「…………」 柔らかい笑顔を見て。 先の変貌を思い出して。 顔が赤くなりそうなのを、首を振って。 その手を握って、ふらふら立ち上がる。 そして、 ───その後はあなたの思惑通り。 子どもを連れていこうとした大人は、 ふたりの子どもの声に慌てて現場を見に行った。 間もなく火は消し止められたものの、 原因を探るのに大人たちは手を割く事になり、 火事の噂で子ども達は、一部統率を失って。 予定していた子どもが大人の元に連れられなくても、 仕方の無いと片付けられた……のかも知れない。 少なくとも、今日この日は。 何に怯えることも無く、眠る事が出来る。 (-216) 2022/05/04(Wed) 19:38:53 |
【秘】 中等部 バラニ → 司書 エルナト「止したまえと言っているだろうに……」 「まったく困ったものだね、我が友人の悪戯好きには」 悪態じみた言葉を吐きながらも、その調子は気安いもの。 本気で困っているわけでもない、いつものじゃれ合いと同じ線の上にあるようなやりとり。 貴族か、庶民かであることに関わず、同年代の友人としてのかけがえのない関係で。 あなたがバラニにとって、大切な止まり木のひとつなのは間違いないのない事実だ。 「ふふ、なんだか賢者の忠言のようだな、エルナトくん。 そうだね‥‥…英雄譚は決してひとりでは成し得ないものばかりだものな」 「私だけで太刀打ちできそうになければ、誰に頼れるよう肝に銘じておくよ」 告げられた言葉に対して、どこか楽しげな調子でからからと笑う。 確かに友人からの言葉を胸に刻みつけて、しっかりとした声色で応える。 ▼ (-219) 2022/05/04(Wed) 19:53:56 |
【秘】 中等部 バラニ → 司書 エルナト「そうか……果物もいけないのだね」 指でバツを作る姿を真剣に見つめながら、だとすれば何をと少し考えて。 そうしているとあなたからヒントが与えられる。曰く、自分でも作り出せるものだというではないか。 「私にも作り出せるもの……」 透明なもの、紅色のもの、黄色がかったもの、白色のもの。 小瓶に入るような液体らしきものと考えて、紅色に心当たりがひとつ。 「も、もしかして……紅色のものは、血液かい……?」 だとしたら、黄色がかったもの、白色のものは…… まだ正解は判明していないけれど、連鎖的にとある可能性を思い浮かべてしまって思わず苦い顔を浮かべてしまった。 (-220) 2022/05/04(Wed) 19:54:41 |
【秘】 司書 エルナト → 童心 クロノ全てが上手くいって。 君を部屋まで送り届けた、その、去り際。 「───また食べさせてくれる?」 最後に、それだけ問いかけて。 それから、良い夜を、と手を振って。 今日を終えたことだろう。 (-224) 2022/05/04(Wed) 20:06:45 |
【人】 司書 エルナト>>49 バレンタイン 「そっか!それは早めに勉強を終わらせないと。」 「物語は熱のあるうちに読み切らないとね。」 興味は時間が経つごとに薄れていく。 紙のページが鉛の重さになってしまう前に。 結末を読んでほしいものだ。 何かと動物に例えることが多い。 お勧めした本も、動物が主人公だったし。 動物好きなのかもしれない。 「大丈夫だといいけどねぇ。」 「まぁ、シャルロッテさんにお任せしようかな。」 「ファイトだよ、バレンタインくん。」 応援、まぁ宿題を終わらせて本を読んでほしいだけなのだが。 「宿題を忘れたら怒られちゃうからね。」 「お仕置きもされちゃうかも。ちゃんと終わらせるんだよ。」 ほら、消灯時間前に終わらせて!と、 とてとて背中に回って、その背中を押して勉強場所まで動かそうとしつつ。 (51) 2022/05/04(Wed) 20:13:08 |
【秘】 司書 エルナト → 中等部 バラニくすくす、じゃれ合いはいつまでも続いてしまう。 そうして寝るタイミングを失う事も多々ある。 今もそう。 でも別に、それが嫌なわけでもないから困り所だ。 この狭い箱庭で、ただ普通の子供として過ごせる時間が、 果たしてどれくらいあるだろうか。 貴重な時間をくれるこの部屋が好きだ。 明日も明後日も、続くといいな。 「あはは、確かに僕は賢者のポジションかも。」 「勇者を導いてあげようかな。」 だからぜひ頼ってね、と。 にっこり、笑ってみせて。 ▼ (-226) 2022/05/04(Wed) 20:16:33 |
【秘】 司書 エルナト → 中等部 バラニエルナトは、人の食事が取れない。 一定のものからしか栄養が取れないし、 美味しいとも感じない。 悩む様を、にこにこと眺めて。 そうして、君が。 その答えの一端にたどり着けば。 変わらぬ表情で、鷹色の目を君にまっすぐ向けて。 「───正解。」 誰に聞かれてるわけでもないのに、小さく囁いた。 苦い顔を浮かべる君に、くすくすと笑い声をあげる。 「大人から支給してもらってるんだ。」 「でも、やっぱり足りないな。お腹が減っちゃう。」 「かといって、色付きの奴はあんまり、食べたくないんだよね。」 量を増やしてほしい、と言って、 色付きのものが増やされたらいやなので、 この量に甘んじているのだと肩を竦めて見せる。 美味しいと感じるとしても、やはり人らしい感性はあるから。 紅も、黄も、白も、口に含むのには抵抗がある。 普通の人間からすれば、透明のものだってそうであろうけど。 それはもう、慣れてしまった。 ただ美味しいとしか感じない。 「お腹が空いて仕方ないんだ。」 「君が食べさせてくれる?」 まっすぐ、君を見つめたまま。 変わらぬ微笑みの中、問いかけた。 (-228) 2022/05/04(Wed) 20:24:21 |
エルナトは、リアンに手を振って、バレンタインを指さしてる。教えてあげて (a39) 2022/05/04(Wed) 20:43:43 |
【秘】 中等部 バラニ → 司書 エルナトまっすぐに、微笑みながらこちらを見つめる姿。 いつものような穏やかな調子のはずなのに、どこか怪しげなものを感じて、ぞくりと寒気のようなものが背筋を走った。 「っ、できることなら、君の助けになりたいとは……思う。 私にとって、エルナトくんは大切な友人なのだから……」 ▼ (-234) 2022/05/04(Wed) 20:52:13 |
【秘】 中等部 バラニ → 司書 エルナト「けれど……すまない。 そのお願いには……やっぱり、少し考える時間が欲しいよ」 普通の食事を摂って生活している人間にとってそれは。 すぐに受け入れるには、やはり抵抗があるものだった。 食べることもそうだけれど、食べさせることにも抵抗はある。 それでも、あなたの力になりたい気持ちも本当だ。 だからこそ、バラニは決断をする時間が欲しいとあなたに求めるのだった。 (-235) 2022/05/04(Wed) 20:52:43 |
エルナトは、いつものように微笑んで (a45) 2022/05/04(Wed) 20:56:08 |
エルナトは、冗談だよ、とルームメイトに言った。いつかの夜の事。 (a47) 2022/05/04(Wed) 20:56:28 |
エルナトは、この狭い部屋の中の、子供らしくあれる時間が好きだった。 (a50) 2022/05/04(Wed) 20:58:28 |
エルナトは、この時間が、明日も明後日も欲しかった。 (a51) 2022/05/04(Wed) 20:58:41 |
エルナトは、欲しかっただけなのに。 (a52) 2022/05/04(Wed) 20:59:28 |
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