【人】 春日 幸貴[俺の部屋は、一応個室がある。>>6 病状が悪いといろいろなものをベッド脇に置くことになるし、そもそも俺だけ病気に罹りやすい。だから俺の隔離のためにも個室が必要だった。 個室の場所は俺が一階、弟と両親が二階。 母さんは俺の体調不良の対処に一番慣れているから、俺の真上の部屋で休んでいた。 何かあったときには壁を叩くと気付いて起きてくれる。体調がよくないときには便利だ。 というわけで。 自室でやりとりしていると話し声が一番聞こえやすい相手は母さんだった。 ある意味でとても気まずい。誰が相手でも気まずい気はするが、母さんにバレている可能性を思うととても気まずい。 さすがに筒抜けてはいないはずである] (9) 2021/03/17(Wed) 11:59:10 |
【人】 春日 幸貴[>>7その後、ルームウェア姿を見せてもらったとき] 待って、そういうのはいけないと思う……!! [見てはいけないものを見てしまった気分になった。 恥ずかしいというかなんというか、なんと表現すればいいんだろうか、これは。 朱里のリラックスしきった服装を見たら顔が熱くなった。 それで戸惑ったというか、どうしたらいいかわからなくなって軽くパニックだった。 もじもじされてるせいで余計に恥ずかしかったのかもしれない。そういうことにしておきたい。 夜だったけれどビデオチャットの予定があったから、俺は外出着のままだったんだ。 そのせいもあるんだろうか……いや、俺もパジャマ姿だったら逆にもっと困る気がする。ちなみに入院中は病院から借りた入院着だった。 その後、朱里がちらついてなかなか寝つけなかった末に夢にも出たことは、断固として秘密にしておこうと心に誓った] (11) 2021/03/17(Wed) 11:59:50 |
【人】 春日 幸貴― 登校日 ― [午前中、余裕を持って着けるように朱里と待ち合わせた。 書類を渡されるらしいので、鞄に筆記用具とお弁当を入れて背負うことになった。飲み物は水なんだが、薬を飲むのでちょっと多めに。 外出の機会が乏しすぎるせいで、腕時計は持ち合わせていなかった。 あまり着る機会のなかった制服は、気のせいかもしれないけれど、ほんの少し小さくなった気がした。それでもまだサイズに余裕はある。 背が伸びるのは、俺の場合は死へのカウントダウンに等しかった。中学の間、結構背が伸びたのだが、その頃から心臓は著しくしんどくなっていった。 手術をしたから今後は大丈夫だと信じたい。 心臓が悪いせいなのか、体が冷えると感じることも多くて、俺はシャツの上にセーターやらカーディガンやら着ることが多い。今日ももう春だけど、ブレザーの中にカーディガンを一枚着た。 人工心臓の機械はブレザーの下に隠れるけれど、結構大きくて目立つ。ポケットに何か入れてるようにも見えるのかもしれない] (12) 2021/03/17(Wed) 12:00:05 |
【人】 春日 幸貴[そうして家から出てみると、朱里は既にそこにいた>>8] あっ、ごめん、待たせたか? [すごく待たせてしまったのだろうかと心配になって声をかけて、歩み寄った。 そして俺は同じ学校の誰かと一緒に登校するのが初めてで、早くもちょっと緊張していた。 朱里とどんな関係だと思われるんだろうか、とか。 以前プリントを届けてもらった頃からの仲だと思われるんだろうか、とか。 気になることがいろいろあった] じゃあ行こうか? 無理しない程度に……。 [歩くスピードはあんまり早められないけれど、手術前と比べて持久力は格段にマシになった。だから学校にたどり着くことは無事できた。 話しながら無理なく歩いて、かかった時間は健康な人の2倍くらいだった]** (13) 2021/03/17(Wed) 12:00:22 |
【人】 春日 幸貴[>>14いっそ恥ずかしいのはこっちな気がした。 服装が乱れていたわけでもないのに、いったい何を想像したのかという話である。 具体的に何か思い浮かべたわけではないが、好きな女の子の家族にしか見せないような姿を見るというのは、こう……うまく表現はできないが「いけないこと」だと感じた。 そのとき同時に、それまでの人生で感じたことのない何かを少しだけ感じて、それが怖かった] 次からちゃんと服着て……! [それでそんなことを頼むことになったんだが。 家族が聞いていたらとんでもない誤解をしたのでは。 やりとりを終えて寝る前になってからそのことに思い至って、頭を抱えた]* (19) 2021/03/17(Wed) 18:23:06 |
【人】 春日 幸貴[そしていろんなことを話しながら歩いているうちに学校に着いた。 途中で休憩がほしいとはあまり思わなかったのは、ペースがほどよかったのと、信号待ちでそこそこ休んだからかもしれない。 ストップウォッチできっちり時間を測る朱里に感心しつつ] 確かに……思ったよりかかった。 [時間感覚は俺もおかしかった。 そんなに長時間歩いた気がしなかった。 人工心臓のおかげで体の負担が減っていることもあるだろうし、朱里と話す時間は何時間あっても楽しめることもあるだろう] (21) 2021/03/17(Wed) 18:23:39 |
【人】 春日 幸貴[通った回数が少なすぎる上、前回来たのがいつか思い出せないくらい前で、教室の場所すらうろ覚えだった。 それで朱里の案内はありがたかったんだが、別に初めて来たわけではない。 教室に向かって歩いているうちに、数少ない学校生活の記憶がいくらか蘇ってきた] ……学校にいる間、とにかく苦しかったな……。 [あれはなぜだったんだろう。 ただの心臓の問題じゃなかった気がする。 精神的な負担もあったのだろうか。 登校できても早退する日も少なくなかった。 そして教室にたどり着いて、うろ覚えながら自分の席に到着して] ……朱里と一緒にここに来られるの、 今のうちだけなんだな。 [せっかく親しくなったのに、一緒に授業を受けることもできない。 それが途方もなく寂しかった]** (22) 2021/03/17(Wed) 18:24:20 |
【人】 春日 幸貴……っていうより、俺だけ1年に残るんだよ。 [他に留年生は、たぶんそんなにいないだろう。いたら親近感は……あまり湧かない気がする。 学校に馴染みが薄くて、新入生のほうが仲良くなれる気がしてしまう。 それが余計、クラスメイトのはずの人たちとの距離を感じることでもあった。 みんなは今の時期に新入生気分になることなんてないだろうから] (26) 2021/03/17(Wed) 20:13:49 |
【人】 春日 幸貴[席についてなんとなく黒板を眺めながら、授業を受けていたときのことを思い出していた。 >>24朱里の席はそこか……と、前からそうだったはずなのに初めて知った気分になっていた。 授業中でも無理なく視界に入りそうな位置。 一緒に授業を受けていたら、ちょくちょく見つめてしまう気がする。 と思ってたら、手紙を回す演技をして、朱里が席までやってきて、素早く帰っていった。>>25 そっか、授業中にそういうやりとりすることもありえるんだ……とちょっと感動しながら渡された手紙を開いて] あっはははは……! [内容に思わず笑ってしまった。 なにせ内容にギャップがありすぎた。 そして朱里を見たら手を振られて、それが余計に笑えてしまった。 授業中なら確実に怒られるやつだ]* (27) 2021/03/17(Wed) 20:14:11 |
【人】 春日 幸貴ごめん……! [怒られたことには笑いながら謝って、それから返事を書いて渡せばよかったと思った。後の祭りである。 それでも授業中にそんなやりとりがありえた夢を見られたのは楽しくて] 一緒に食べよう。 場所はどこにする? [今更ながらに返事をした。学校でお弁当が食べられる場所というと、教室のほかは……。どこなんだ] (30) 2021/03/17(Wed) 21:19:54 |
【人】 春日 幸貴[隣の席に座った朱里が距離の話をするのを聞いて、もうただのクラスメイトじゃないくらいに距離が縮まったのを実感して、少し頬が熱くなった。 隣の席でも通路を挟むから、距離があるのは当たり前だけれど] 遠く感じるな……。 学年が違ったら、一緒にできるのは ご飯食べるのと、登下校くらいか? あと……部活? [そういえば部活は何も入っていない。何があるのかも知らない始末である。 そもそも入る体力的な余裕があるのかもわからない]* (31) 2021/03/17(Wed) 21:20:15 |
【人】 春日 幸貴んー……。そうだなあ…… ここでお弁当食べられるのも今だけと思うと ここで食べたいけど…… いつも朱里がいる場所も気になるなぁ。 [プールには近寄った記憶がなくて、どんなところか想像がつかないのもある。 どっちも捨てがたくて悩んでしまった] (35) 2021/03/17(Wed) 21:53:27 |
【人】 春日 幸貴運動部はドクターストップだし…… 何部あるかよく知らないしな…… 新入生に混じって回ってみればいいのかな。 [俺は1年生だしそれでいいと思うが……朱里はどうなんだろうか。 新入部員が2年じゃいけないってことはないと思う] やったことがないことは俺もやってみたい。 でもほとんどのことは経験ないと思う…… [学校生活の経験がろくにない俺からするとそんな感想だった。逆に絞り込めないとも言う]* (36) 2021/03/17(Wed) 21:53:41 |
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