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【神】 通信士 カテリーナ「マンジョウさん、レオンさん……」 浮かんだのは複雑な表情。 『カテリーナ』さえ遺せれば良いと思っていた私に そこまで気遣って貰えるのは…… 少し困ったような、嬉しいような。 それに私の死まで背負おうとしてくれる、その覚悟も。 ……そこまでされる価値なんて”私”にはないと思っていたのに。 ですが……ええ。覚悟は、できました。 例え生きていられたとしても、そうでなくなったとしても。 その恩と罪を背負って、仕えましょう。 「ありがとうございます。 私にできることがあれば、何なりと。 みなさんが無事に帰れるよう、精一杯働きましょう」 まずは目先の問題から。 私に慈悲を掛けたあなたたちが誤りでないと証明するためにも、 全力を以て努めましょう。 (G35) 2024/04/08(Mon) 21:50:27 |
【神】 通信士 カテリーナ「……。」 こちらに視線を向けたストレルカさんと目が合って。 また困ったような笑みを返す。 その随分とあっさりした驚きの声にも。 「アウレアさぁん、後で懺悔しますぅ。 ごめんなさい、もぉ……。 ……だから、罰、くださいねぇ」 それだけ伝えて、 頼れる上司の幻影を重ねた姿を見守ることにした。 (G36) 2024/04/08(Mon) 21:57:40 |
【秘】 星になった カテリーナ → 仕分人 ナル捜査が済んで鳥籠となった自室で。 普段のように囀ることなく、ぼんやりしていた金糸雀の下へ 運ばれたティーセット。 それらを緩慢に眺めていると掛けられた声に、顔をあげた。 「あ、ナルさん」 思い出したかのように、笑顔を作って迎える。 「絶好調です!って言いたいとこですけどぉ、 困ってます、あんまりに暇でぇ……。 なので、ゆっくりしていっても良いんですよぉ。 とりあえず、先に質問どうぞぉ」 用意されたお茶に、今はまだ手をつけずに。 (-31) 2024/04/10(Wed) 21:05:51 |
【秘】 星になった カテリーナ → 仕分人 ナル「今度遊びに来てくれる時は 図書室から本を借りてきてくれるとうれしいですよぅ! 技術系の雑誌でも、星の物語でも、旅行ガイドブックでも。 あ、ナルさんのおススメがあれば、それでもいいですよぉ」 事件の話になると、途端に語り口は 硬質な、機械的なものへ。 「……。 1つ目、3名とも等しくソーレからの指示を受けていました。 立場上の、という意味で上下はありますが…… それぞれ異なる役目を与えられていたと、理解しています。 ですので、主犯というと答えが難しいです。 2つ目、知りうる限りではありますが、 船内でほかに関与している方はいません。 3つ目、結果的に潜伏期間は長くなりましたが、 それが計画通りなのかは分かりかねます」 「……先ほど、立場上と言いましたが、 私はソーレでもアソシエーテの扱いですので……。 今回の計画の全容を知っているとは言い辛いです」 (-50) 2024/04/11(Thu) 2:45:59 |
【秘】 星になった カテリーナ → 仕分人 ナル真剣に考えを巡らせるあなたをじっと見て……いると、突然雰囲気が変わった。内心当惑しつつも、話に耳を傾ける。 「え、ぇと。 どうして、そこまでしてくださるのですか?」 妹の仇、私のこれまでの仕事。 勿論、私もできることはするとしても 調べきるのは容易ではないはず。 そんな手間のかかることを私なんかのために わざわざしなくとも良いはずなのに。 それだけでなく、”私”のデータを残して…… その後の事も考えているような、口振り。 ……マンジョウさんやレオンさんからの指示でしょうか。 ですが、彼らの権限ではなく、ナルさん自身の権限で為そうとしているように聞こえました。 それ故の、問いでした。 (-68) 2024/04/12(Fri) 0:55:39 |
【秘】 星になった カテリーナ → 黄金十字 アウレア「ア・ウ・レ・ア・さぁん?」 作業場にひょこっと顔を出すのは 警備ロボを引き連れた部下、だったはずの女。 「今お時間、大丈夫で……や、大丈夫じゃないですよねぇ」 だから、エミュレートなんてしている状況なのだし。 「……ん〜……それでも、ちょぉっとお話したいんですけどぉ。 ダメ、ですかぁ?」 (-69) 2024/04/12(Fri) 1:08:57 |
【秘】 星になった カテリーナ → 仕分人 ナル「 えっっ ”ナルさんの心がまだ変わってなかったら” そう前置きしたはずの。 てっきり無くなってしまっていると思っていた話、だったのに。 その答えが、このあまりにまっすぐな言葉だなんて、 すこしも思っていなくって。 明らかに狼狽を見せてしまったのは、『カテリーナ』か それとも『アンジェリーナ』か。 ……いえ、その両方でしょうか。 少しばかり煩い心臓の音を宥める様に深呼吸。 ……それが無駄だとすぐに気づいて、 「ふふ」 「ナルさんが情熱的じゃない、なんて。 そんなことないですよぉ」 「私には誰の、どんな言葉よりも情熱的、に聞こえました」 「どこまでもまっすぐな言葉で、想いで…… なんか、すっごくナルさんらしいです!」 思うままを口にした。 そして、席を立ち、座っているあなたの傍らへと。 「だから……」 「だから、」 今答えても、いいですか?と尋ねた。 (-71) 2024/04/12(Fri) 15:09:30 |
【秘】 星になった カテリーナ → 黄金十字 アウレア「はいっ!カテリーナですっ!」 ピッと手をあげて答えた、瞬間。 警備ロボが反応してすぐ腕を拘束される。 一定以上の急な行動は、今の状況では禁止事項。 すぐに降参の意を示して、しおしおになった。 「いたぁいぃ……いいんですかぁ? ありがとうござまぁす」 お話を聞いてもらえるとの返事に、少し緊張の様子で 腕を拘束されたまま、用意された椅子に座る。 が、目の前で立ったまま見下ろすあなたの迫力に 再度しおしおになった。 「えぇと、ごめんなさい、と。 懺悔したいことがあるんですけれどぉ……。 まずは現状の報告、からでしょうかぁ」 どれだけの情報共有を受けているか不明のため、 あなたがいなくなってしまった後の状況を伝える。 「……というわけで、ひと段落はした?のですけどぉ……」 報告を終えると緊張に手を握りしめ、 それでもあなたから目を逸らさずに。 「私がアウレアさんや皆さんのお仕事を増やして、 そして……そうなってしまっていることの、犯人です。 謝って済むことじゃないですけど、ごめんなさい」 (-74) 2024/04/12(Fri) 20:05:11 |
【鳴】 星になった カテリーナ「それって……」 きっと、私が私でなくなる時まで寄り添ってくれる気なんだろうな、と理解をして。 けれどそれを口に出してしまえば、この優しい上司は胸を痛めてしまうだろうから。 「お二人の惚気をたっくさん聞かせてもらえるって いうことですかっ!?」 努めて明るい声で、そんな返事を通信に乗せた。 (=2) 2024/04/12(Fri) 20:09:46 |
【鳴】 星になった カテリーナ「レオンさんだって、”上”なんですよぅ? 話しやすいから忘れそうになりますけどぉ」 「……謝らないでください。 マンジョウさんとレオンさんの気持ちは…… よく分かってますから。それに……」 「……。」 通信の向こうで無言で頷く顔は微笑と苦笑の間。 知られていたとしても、問題は何もなくって。ただ、その事でもまた負担をかけてしまうことの申し訳なさだけが、気になるだけ。 ――今はその密かな計画を知る由はなく、それを知った時は……またあなたたちへの感謝と敬愛を深めることになるのだろう。 「もちろん、問題ありません!コイバナ。大好きなのでっ! って、ベルヴァさん?大丈夫ですかぁ?」 (=5) 2024/04/12(Fri) 21:06:28 |
【秘】 星になった カテリーナ → 黄金十字 アウレア「……っ」 近づいた顔に、低い声に、一瞬。 ほんの一瞬、怯えの色が浮かんで。 けれど視線は逸らさず、表情も真剣なものをあなたに向ける。 「そうですね、皆さんには感謝しています」 発された声は感情を抑えたように、平たく硬質な声。 あなたには、ここの人たちにはあまり聞かせたことのない、声。 「でも、」 「それでもよかったのかもしれません。 私のしたことは、それほどのことですから」 もちろん、死ぬのは怖い。 怖いけれど……怖いから、こそ。 あなたとエーラにそれを与えたことへの後悔が、 止められなかったことへの後悔が、今も胸に渦巻いている。 「はい。『カテリーナ』がアウレアさんを。 皆さんを裏切ることはないでしょう、きっと」 いつもの表情へ戻った上司と裏腹に。 罪人は静かな声と薄い表情で頷きを返した。 (-79) 2024/04/12(Fri) 21:31:35 |
【秘】 星になった カテリーナ → 黄金十字 アウレア「……赦しに、感謝を」 今度は監視役を刺激しないように、 緩やかな動きで、頭を下げて。 「そうですね、一緒にお茶できないのは残念です。 でも、お茶を淹れるくらいはできますから。 お茶を持って行くことも」 下げていた頭は戻ったが、 今度は視線が僅かに下へと沈む。 落胆を示すかのように。申し訳なさを表すかのように。 「心配、してくださるんですね。 やっぱりアウレアさんは、お優しいですね」 真っすぐに結ばれていた唇が、 その端だけを僅かに上げて、微笑った。 「……聞いてほしいことが、あります。 懺悔、なのかもしれません。 でも、お願いも、あります。 あなたの優しさに、”私も”甘えても良いでしょうか?」 (-81) 2024/04/12(Fri) 22:35:10 |
【鳴】 星になった カテリーナ「ダメですかぁ?ざぁんねん♪」 残念がってはいるもののくすくすと笑って。 また、ベルヴァさんの可愛いところがひとつ見れました。 「もう……本当に甘いんですからぁ。 それに開き直っちゃってますしぃ……。 お返し考えるの大変なので、ほどほどにしてくださいねぇ?」 既に返せない恩ばかりなのに。 返せる時間もそれほど多くは無いのに。 ほんのすこしだけ、欲が出て。 けれど、本来ならこの優しさも 『カテリーナ』に与えられるもの。 だから、”私”は……。 私も生きたい、なんて。願えません。 「はぁい、『いいこ』にして。 待ってまぁす」 わるいこ、はもう少しでいなくなりますから。 (=8) 2024/04/12(Fri) 22:59:01 |
【秘】 星になった カテリーナ → 仕分人 ナル「……はい、待ってます。楽しみにしてます。 いつかのナルさんに、驚かされるのを」 この航宙が終わったら、ヴェスペッラから離れてしまうことを理解した。 そこに寂しさを感じて。けれど、同時に与えられた希望に、 ”いつか”の言葉に、喜びも感じて。 寂しさを喜びで覆った微笑みで、頷く。 ――いつかの、あなたを。『二人』で迎えることになるとは、 この時は微塵も思っていなかったのだけれど。 (-93) 2024/04/13(Sat) 13:36:04 |
【秘】 星になった カテリーナ → 仕分人 ナル「はぁい、ありがとうございまぁす」 一歩、近づく。 以前も聞いた言葉に、くすり笑って。 「それじゃあ……失礼しますね?」 もう一歩、前へ。 進むと同時に、あなたの胸に飛び込んだ。 さっきから高鳴ったままの胸を、あなたに押し付ける。 これが答えだ、と言わんばかりに。 (-94) 2024/04/13(Sat) 13:37:35 |
【秘】 星になった カテリーナ → 黄金十字 アウレア「……。」 礼の言葉の代わりに頭を下げる。 本当は深く下げるつもりだったのだけれど、 拘束された身ではならずに。 「私『アンジェリーナ』は懺悔します。 あなた達を傷つけたことを、この船を傷つけたことを。 あなた達を謀っていたことを、 多くのことを隠していたことを」 手を組むこともできず、ただ首を垂れて、更に続ける。 「……。 『カテリーナ』の。 大切な妹の安らぎを未だ認められないことを」 (-95) 2024/04/13(Sat) 14:14:46 |
【秘】 星になった カテリーナ → 黄金十字 アウレア「……。」 赦しの言葉に、再び静かに頭を下げた。 顔をあげ、あなたに視線を戻した女は 口を開きかけて……代わりに息を呑んだ。 「アウレアさんも、ですか?」 立ち上がるあなたを目で追うが、 手が伸ばされればそれを大人しく受け入れて。 「私は……それが、あの子を唯の記憶にすることができなくて。 あの子の命が奪われたのが許せなくて」 だから、復讐を試みて 「あの子の道が閉ざされたのを認められなくて。 どうしても、認めたくなくて。 ……あの子の人格データをエミュレート、していました。 それがあなた達の前に居たカテリーナという子、でした」 「私の救いは……」 それが終わった今だから、 「もう一度、あの子に道を」 愚かな姉に捕らわれない生を。 「望みます」 「ですから……アウレアさん。 『カテリーナ』を、あなたにもお願いできませんか? あの子が貴女を慕っていたことは本当で、 きっと貴女を裏切ることはないと思います。ですから……」 (-104) 2024/04/13(Sat) 18:05:33 |
【鳴】 星になった カテリーナ「……もぉ……本当に、みなさん甘いんですからぁ」 やっぱり苦笑が漏れてしまいます。 そんな船だから私が今の私で居られるのも、 事実なのですけれど。 「はぁい、お願いします。 きっと、守ってくださいね」 『カテリーナ』を。 呆れたフリをして。切なる願いを預ける。 まさかその裏で眠り姫にされているだなんて、 思ってもいないのだけれども。 もし、”いつか”が訪れたら……その時は。 たくさんの涙と感謝の言葉があなたに贈られるでしょう 「……。」 「わるいこ、にさせちゃダメですよぉ。 ちゃんと『いいこ』でいないと、 今度はもっと怒られちゃいますよぅ」 その優しさに瞳が潤むのを感じて。 無理やり拭って、そう答えます。 でも、もしも。 もしも、”私”も居ることができる未来。 そんな奇跡が起きるのなら、その時は……甘えさせて貰いたいです。 (=10) 2024/04/13(Sat) 18:35:21 |
【独】 星になった カテリーナ0900 ヴェスペッラ上層――公園 監視の下、罪人がいつも通りに散歩をしている。 数日後、ヴェスペッラはセントラル・コスモスへ帰る予定だ。 「今は……夏に設定されているんですね。 春の景色にしていただいても良いですか? あのお茶会を、思い出したくて」 自身では勝手に操作できないから、と。 監視役に告げて、ベンチに座る。 監視役の警備ロボは操縦室の権限者に連絡を取り、 許可を得た上で、その”お願い”を実行しようと、 罪人の傍を離れた―― (-106) 2024/04/13(Sat) 20:35:14 |
【赤】 星になった カテリーナ―――――― 結局、秘匿通信は復旧することなく、その役目を終えました。 そもそも聞いている人も、もういないはずですが。 ――――――ザッ それでも、つい。 いつも通り立ち上げて…… (*0) 2024/04/13(Sat) 20:36:01 |
【赤】 星になった カテリーナ『アンジェリーナより連絡します』 『予定通りに取引を終えて帰投いたします』 『……。』 『星は輝いていますか?』 『あなたの傍にブルースターは咲いていますか?』 『もしそうなら、嬉しく思います』 『もしそうでないなら、』 『お茶と、クッキー。 それにオレンジ・マーマレードをご用意して、』 『夜にお待ちしましょう』 『……。』 『以上です。』 (*1) 2024/04/13(Sat) 20:37:04 |
【独】 星になった カテリーナ通信を終えた後、戻ってきた監視役を一瞥して、 独り言を零す。 「私もこの公園が好きです。 特に春は。秋も、冬も、夏も、嫌いではありませんが」 見る見る間に、景色は夏から春へと逆戻りしていく。 それが終わるのを見届けて立ち上がった。 「ありがとうございます。 許可をくださった方にも、お伝えください。 それでは散歩の続きを」 ゆっくり、歩み始める。 通信状況を知らせるランプは、もうついていなかった。 (-108) 2024/04/13(Sat) 20:43:01 |
【秘】 星になった カテリーナ → 黄金十字 アウレア「そうなの、ですね……」 薄い表情に、それでも驚きと分かる色が乗る。 同時に哀しみも。 「……。」 その悲しみは、その苦しみは、その恨みは、 きっとあなたにしか分からないもので。 自分と似ているからこそ、分かるなんて言えないから。 哀しみの色だけが取り残された顔で、小さく頷いた。 「アウレアさんは……アウレアさんの家族は、 もう笑っていてくれるのですか?」 あなたの記憶の中で。 そうであってほしいと願うように、問う。 「はい、あの子は可愛い、ですよね」 これは姉馬鹿仕草。 咳払いひとつ。 「あなたにそう言っていただけるなら、安心できます。 あの子を、よろしくお願いします」 「私も、ですか……? ……そのお気持ちだけでも、嬉しいです。 でも、そこは……あの子の居場所ですから」 (-109) 2024/04/13(Sat) 21:56:27 |
【鳴】 星になった カテリーナ「じゃあ、」 ありえないもしも、が許されて、 「私が悪い事をしそうになった時は、叱ってくださいね!」 今度はこんなことになる前に。 あなたの言葉ならきっと、私たちに届くでしょうから。 私の為したことの罪は消えませんし、 出会えた理由は良いものではありませんでした。 でも、あなたと。あなたたちと出会えたことは…… 幸運だったと、思います。 「……はい」 「起きたら、またたくさんお話してくださいね!」 静かな肯定と、朗らかに望みを返して。 いつかの通信を終えるのでしょう。 Arrivederci felici giorni (=12) 2024/04/13(Sat) 22:57:37 |
【秘】 星になった カテリーナ → 黄金十字 アウレア「よかったです、本当に」 あなたの言葉と、表情に。 今、あなたが笑っていられることに 安堵の吐息を零してゆっくり頷く。僅かに口元を緩めて。 ……自分もそうでありたかった、と思うには、 少しばかり遅すぎたけれども。 「ありがとうございます」 あの子のことを頼めることに。 それだけでは無く、”私”まで誘ってくれたことに。 深く、感謝を。 もし、何かが違えば、そんな未来もあったのかもしれません。口には出さずに惜しんで。 「懺悔とお願いは以上です。 ……アウレアさん」 「初めて」 そして最期に 「あなたと話せて、嬉しかったです」 椅子から立ちあがり、もう一度頭を下げる。 「ありがとうございました」 話ができたことを、話を聞けたことを、 今までのことを、これからのことを。 その一言に込めて。 (-121) 2024/04/14(Sun) 2:15:59 |
【秘】 星になった カテリーナ → 黄金十字 アウレア「時間が許されるなら、私もお話したかったです。 昔から元気な子だった、あの子のお話を。 今度、あの子に聞いてみてください。 ”高いところは好き?”と。 きっと面白い話が聞けると思います」 向けられた笑みに、淡い笑みを返す。 「……。」 部屋の出口で振り返る。 口を開いて、躊躇して、閉じて。 「それでは、失礼いたします」 次に発せられたのはありきたりな別れの言葉。 これから逝く私が未練を語っても、 優しいこの人を困らせてしまうだろうから。 (-126) 2024/04/14(Sun) 12:29:47 |
【秘】 星になった カテリーナ → 黄金十字 アウレア「また、お話してくださいねっ!アウレアさん!」 最後はカテリーナが手を振って、作業場を後にしたのでした。 あなたの慈愛はアンジェリーナの傷を癒して、 あなたの友愛はカテリーナに喜びを与えて、 あなたの在り方は二人の標に。 きっとそれは最期に安らぎをもたらすでしょう。 きっとそれは再会に歓喜をもたらすでしょう。 あなたの祈りは確かに二人を救いました。 そして、少し先の。 ”ありえない”そう思っていたことが叶ってしまった後に。 あなたの下に賑やかな部下が戻ってきて、 静かな……時々賑やかな部下が増えて、 また賑々しくも穏やかな日々が続くことでしょう。 (-127) 2024/04/14(Sun) 12:30:58 |
【秘】 星になった カテリーナ → 仕分人 ナル「実は!ですねぇ……私もちょぉっと恥ずかしいです!」 けらけら笑う。 二倍になった鼓動に恥ずかしさと嬉しさを感じて。 あなたの熱に幸せと喜びを感じて。 笑うしかなくて。笑いたくて。 喜びのままに、笑った。 「はい、私も楽しみです!」 とん 背に回した手。その指先であなたの背を打つ 「なりたいです、そういう二人に」 トントン あやすように穏やかに 「そういう私と、ナルさんに」 とんトン けれど緩急のついたそれは 「嫌なことだけじゃなくって、好きなものも。 ……好きを 」とんとん きっと何かを伝えるためのもの (-131) 2024/04/14(Sun) 13:41:05 |
【秘】 星になった カテリーナ → 仕分人 ナル「ちゃんと言える私たちに」 とんとんとん あなただけに伝えたかったもの 今はまだ。まっすぐに伝えるには少しだけ、勇気が足りない言葉 優しいあなたの言葉へ応じようと開いた唇は 額に落とされた想いに、ただただ喜びの形に変わるだけになってしまって。 ただただ咲き誇る笑みと林檎色の顔をあなたに向けた。 密かに伝えた想いの、余韻すら忘れて (-132) 2024/04/14(Sun) 13:44:20 |
【秘】 星になった カテリーナ → 仕分人 ナル「ふふ、はいっ!」 名残惜しさを感じながらも、 あなたの腕の中から自分の椅子に戻ってカップを手に取る。 口にしたお茶は、砂糖もいれていないのに甘い気がした。 ―― - .. .- -- --- 古い、今はほとんど使われることのない通信方式。 今はそれでしか伝えられない言葉は、きっといつか自身の口から。 二人分の『Ti Amo』があなたを困らせるのは、 まだもうしばらく先のお話。 (-133) 2024/04/14(Sun) 13:46:49 |
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