13:25:07

人狼物語 三日月国


265 【ペアソロRP】配信のその先に2【R18/R18G】

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一日目

村人:1名、深林之民:2名、人狼:1名

【人】 三日月Tube公式 みかづきくん

……。
(0) 2024/05/26(Sun) 0:00:00

【人】 秋月壮真

 

  なんでって、それは……
  外の世界は危険だから……

  きみを守るためだよ


[────そうだよね、センセイ?
 ただ現在の自分は配信を通じて僅かながら
 他者と触れ合って何よりきみと出逢って
 危険なばかりじゃないって知ったのだけれど……。]
 
(1) 2024/05/26(Sun) 3:06:50

【人】 秋月壮真

 
[廊下を降りながらポツリと呟く。]


  ……そう言えばまだ
  好きだってこと伝えていないな


[そうなったきっかけも。]
 
(2) 2024/05/26(Sun) 3:07:41
 
[「ハツナ」の投稿を見て
 まず目に留まったのは「顔」だ。
 ……と言うと語弊があるが
 単に容姿の美しさに惹かれた訳ではない。

 とある少女の面影を彼女は宿している気がした。

 壮真の幼少期の記憶は酷く曖昧である。
 それは自身の心を守る機構が働いている為。]
 

 
[秋月美奈子という
 世界に名だたる天才ピアニストが居た。

 恵まれた指の長さ。感性の鋭さ。
 圧倒的な表現力に人々は魅了された。]


  「どうして私なのよ……ッ!?」


[音楽の神に愛された彼女は病魔にも愛された。
 百年でもピアノを弾き続けたかったのに。

 有名な指揮者との間に奇跡的に子を授かると
 籍は入れないまま人知れず産んだ。

 子もある意味天才だった。
 それを、美奈子は利用することにした。]
 

 

  「壮真、貴方はそれでいいの」

   はい、センセイ
   ありがとうございます

  「次も私の演奏をよく聴いていて」

   はい、わかりました

  「貴方は私の弾いた通りに弾けばいいの」

 

 
[自分の表現する音楽を後世に
 正確にそのまま伝えるための楽器だ。
 長時間のコンサートに耐えられるよう
 毎朝走りピアノを弾くことを義務付けた。

 変な癖がついてしまっては困る。
 レコードでも聴いたのか教えていない曲を
 勝手に弾けば躊躇いなく折檻した。

 そう、楽器に意思は要らない。]


  「これは貴方を守るためだから」


[社会性も要らない。
 学校には碌に行かせなかった。
 音楽大学に行かせる為に必要な資格は通信で良い。

 支配欲には歯止めが効かない。
 部屋にカメラと鍵をつけた。
 「視られる」ことが与える影響を考えもせず。]
 

 
[子にとって初めて人前で弾く機会。
 いつどこでどう行われたかは、憶えていない。

 ただただ人の目が怖かった。
 無機質なレンズが一斉にこちらを向いているようで。
 聴こえ過ぎる耳も相まって全てが敵のよう。

 センセイが言うように外の世界は恐ろしい……。]


  ……っ


[生まれて初めてミスをした。
 二人以外の誰も気づきはしない、だけど確実なミス。

 たった一音だけ
 センセイのニュアンスと異なる弾き方をした。]
 

 

  はぁ……はぁ……っどうしよう……っ


[思わず会場から外に出たが逃げる場所などない。
 センセイは怒らせなければ優しい。

 でも優しくないセンセイは……。

 膝を抱えて肩を震わせていると小さな小さな足音がした。
 顔を上げると自分と同じくらいの子供。
 偶に食べるあのおいしい果物みたいな色の瞳がふたつ。]
 

 
[すごく素敵な、カッコイイ演奏だったと。
 素直な感想を伝えてくれたように記憶している。]


  ……ありがとう


[失敗でしかないのに。
 だけどいつのまにか震えはおさまって。

 帰宅後、一晩中折檻は続いたが
 受けている間
 耳に残った少女の声は心の支えとなった。]
 

 
[それから時は過ぎ、美奈子がこの世を去ると
 身体ばかり大きく育ち中身の伴わない青年が残された。

 独りでは何をしたら良いか判らない。

 美奈子にとっては不幸なことに
 その後の指針を示す前に亡くなってしまっていた。
 青年にとっての幸運はそれが済んでいたら
 自身の命尽きるまで母親が入力した通りに動く
 ロボットであり続けたこと。

 入ったばかりの大学を休学し
 朝のランニング以外引きこもる毎日。

 田中の勧めにより自宅で出来る動画配信を始めると
 様々な意見が聞けて興味深かった。
 リクエストという形で指示を受けると
 行動範囲が広がって色々なことにチャレンジできた。
 人が混まない時間を狙えば
 入って食事をすることができるくらいに。]
 

 
[中でも────、]


 『こんばんは。
  初めてコメントさせていただきます。

  すごく素敵な、カッコイイ演奏ですね』


[時計の針を動かしてくれたのは、そのコメント。
 それが、始まり。]
 

【人】 秋月壮真

 
[キッチンでミキサーに材料を放り投げる。
 くり抜かれた壁の間から
 リビングのモニターが見える。

 そこには自室の扉の上につけられた
 監視カメラの映像が映し出されていた。
 こてんと横になる彼女がかわいくて
 思わず口元が緩む。でも────]


  あの拒絶の仕方……、
  見守るのは相手の為じゃないのか?
  迷惑にしかならない……?

  でも、だって、センセイは……


[もしかして自分も、センセイにそうされるのを
 もっと嫌がったり憤ったりしても
 良かったのだろうか。

 モニターに映る華音に触れようとして、やめる。
 その指で電源を落とした。]
 
(3) 2024/05/26(Sun) 8:15:05

【人】 秋月壮真

 
[ぶるり。悪寒がして、服の上から腕を摩った。

 ずっと一緒に居たいのに、駄目なのかな。

 食べ物の美味しさを
 ピアノを弾く楽しさを
 教えてくれたのは華音だ。

 行動の誤りだって
 きみが指摘してくれなきゃ解らないよ。]
 
(4) 2024/05/26(Sun) 8:15:48

【人】 秋月壮真

 
[グリーンスムージー入りのグラスと
 封のされた水のペットボトルを手に戻ってきた。

 コンコン、ノックしてから鍵を開ける。]


  ……入る


[彼女はどこで何をしていただろう。*]
 
(5) 2024/05/26(Sun) 8:16:07

【人】 初波華音



  すーーーーーーーーーーっっ

  ……は〜〜〜〜〜……♡ えーん
  サイコーにいいにおいがするよお
  うちのルームスプレーより断然落ち着く……
  永遠に嗅いでたい…………

  ソウマくん……なんでぇ…………???


[部屋の主が居ないのを良いことに、
 ベッドに顔を伏せて
 思う様その匂いを吸い込んでいた。

 拐った人間が拐った人間なら
 拐われた人間も大概であった。
 見方によっては糺弾されるのはこちらである。]


  ごめん、って素直に謝ってたし
  全然会話が通じないってわけではなさそう……?
  ……な、気もしてきたわね

  ソウマくんが怖いことするはず、ないもの

  
(6) 2024/05/26(Sun) 10:23:26

【人】 初波華音


[どうして彼がこんなことをするのか
 目的も理由もまだよくわからない。
 そもそも私は、彼のことを知らなさすぎる。

 一緒に居たい。居てほしい。
 許されるなら全部知りたい。聴かせて欲しい。
 そう思った気持ちは、まだ変わってない。]


  ……うん、
  様子を見よう……!!


[決断を口にした瞬間、扉をノックする音が聴こえて
 びくりとベッドから跳ね起きた。
 鍵が開けきられる前に椅子へと高速移動して
 手櫛で髪を整える。元々座っていたかのように。

 ……ん? あれってもしかして監視カメラ??
 ア〜〜〜まさかさっきの全部見られ……
 いやいやいや。見なかったことにしよ。]
 
(7) 2024/05/26(Sun) 10:23:31

【人】 初波華音



  ──おかえり、なさい
  
 
[戻ってきた彼の手元には緑のスムージーとお水。
 桃に限らずスムージーが好きなのかな。
 
 ……そう思いたいだけかもしれないけど
 やっぱり優しいよね、ソウマくんは。
 うちのお兄ちゃんはノックもしてくれなかった。*]
 
(8) 2024/05/26(Sun) 10:23:34

【人】 秋月壮真

 
[ペットボトルを一旦小脇に挟んで鍵と扉を開けた。
 いま飛び出したりなんかしてこられたら
 咄嗟には捕えられないだろう。
 ただ玄関も内側から鍵を使って開ける必要があるから
 鍵束さえ奪われなけれは問題はないのだけれど
 彼女が出て行こうとしたとして
 無理矢理引き止めるのはどうなんだろう。
 確固たる意思で睡眠薬まで盛ったのに
 わからなくなってしまった……。]
 
(9) 2024/05/26(Sun) 17:07:13

【人】 秋月壮真

 
[扉から顔と半身を覗かせる。
 彼女はベッド、ではなく椅子に座っていた。]


  えっ


[耳と目を疑って、一度バタンと扉を閉めた。
 すごくかわいい顔で、
 おかえりを言われた気がする。
 夢?]
 
(10) 2024/05/26(Sun) 17:07:39

【人】 秋月壮真

 
[もう一度開けて中に入る。
 間違いなく自分の部屋に、華音がいた。
 簡素な部屋に咲いた一輪の花だ。

 もたつく手で鍵穴に鍵を刺すのを
 何度も失敗しながら施錠して向き直る。

 出た時と雰囲気と態度ががらっと変わっていて……、
 疑いたくはないんだけれど
 何かを企んでいたりするのだろうか。
 だけど、例えそうだったとしても
 彼女のことが好きな想いは変わらないし
 帰したくない方向に一気に気持ちが傾いた。
 欲望に忠実な自分が嫌になる。]


  えっと……、ただいま……?


[声音にすると、ひどく懐かしい挨拶だった。
 最後に口にしたのは一体いつだっただろう。
 こんなにもホッとするものだったのか……。
 それはきっと、対の言葉をきみが投げてくれたから。]
 
(11) 2024/05/26(Sun) 17:08:17

【人】 秋月壮真

 

  ……俺はいつも朝はこれだけなんだけど
  よかったら
  足りなければ何か買ってくる

  あと水も


[彼女の傍にある机の上に二つともどうぞと置いた。
 別に手をつけなくても気にしない。
 薬を盛ってきた人間の運ぶものが
 信用されないのは当然だ。]
 
(12) 2024/05/26(Sun) 17:08:22

【人】 秋月壮真

 

  改めて……、嫌なことをして悪かった
  きみのためなんて言ったけど
  俺がしたいだけだったんだと思う

  華音のことがもうずっと前から好きだから


[眉尻を下げて謝罪した。
 彼女に想って貰えていた暁ソウマは
 画面の外には存在しない。
 ボロボロで、犯罪者で、今更少し悔やんでいて
 だけど浅ましくて、
 帰って良いと自分から言うことも出来ない、
 何も持ってはいない、
 ただきみのことが好きなだけの秋月壮真だ。*]
 
(13) 2024/05/26(Sun) 17:09:41

【人】 初波華音



  えっ


[開かれかけた扉が、なぜかすぐに閉まった。
 扉の隙間から顔を覗かせた彼は
 こちらを見て驚いていた気がする。
 なになに、私何か変なこと言ったかしら!?]


  お、おかえり、なさい……??


[一拍置いてまた開いた扉に、
 もう一度同じ言葉を投げかける。

 別に隙を突いて部屋を飛び出そうとはしないし、
 ソウマくんの手元の鍵束を奪おうともしない。

 きっちりと椅子に座って、両手を膝上に置いて
 また鍵を施錠しようとしている彼をじっと見つめる。
 何か焦っているのか、……何に怯えているのか。
 さっきの毅然とした態度とは打って変わって、
 ただ鍵穴に鍵を差し込むだけの作業にも
 手こずっている様子の彼を。

 ただいま、と素直な挨拶が返れば
 少しだけ肩の力が抜けた。]
  
(14) 2024/05/27(Mon) 0:04:40

【人】 初波華音


[机の上に置かれたスムージーと水を見る。
 ソウマくん自ら用意してくれたスムージーなのに
 今の私は、すぐに飲もうって気にはなれない。

 彼がまた、私の名前を呼ぶ。
 心臓は勝手に跳ね上がって脈打つ。
 喉から手が出るほど欲しかった言葉に
 頬もひとりでに紅潮してしまう。

 だからこそ、泣き出したくなる。
 感情の処理が追い付かないから。]

  
  私、も……
  ソウマくんのことが、好き

  初めて配信を観たときから、ずっと好き

  でも、……私はソウマくんの
  ほんとの名前が何なのかも、知らない

  
[教えて。私を想ってくれる、君は誰?]
 
(15) 2024/05/27(Mon) 0:05:05

[黙って薬を混ぜたり
 勝手に閉じ込めたりしたのは、
 それが後ろめたいことだって
 ちゃんとわかってるからでしょ?

 重ねる謝罪が裏付けしている。
 好きなら何をしてもいいわけじゃない。
 多少は後悔している、そんな風に聴こえる。
 のこのこ連れ出されてひょいひょい飲んだ私自身にも
 責任は少なからずある。
 
 でもね、残念ながらさ、冷静に考えれば
 閉じ込めたい気持ちもわかっちゃうのよ。
 他の知らない女の子と恋に落ちる君を想像して
 一晩中泣き明かしてしまった私には。

 ──だから全然嬉しくないわけでもない。
 むしろその弱さに愛おしささえ感じる。

 そんなにも熱い想いを、
 自分に向けられる想定が全くなかったものだから
 驚きと恐怖の方が勝ってしまっていただけで]
  

【人】 初波華音

 

  ……ソウマくんだけが悪いわけじゃ、ないよ。

  でももしソウマくんが
  本当に悪かった、って
  思ってくれてるならさ……

  足りなければ買ってくる、じゃなくて
  一緒に買いに行けない? ダメ??


[彼の顔を下から覗き込んでみる。
 配信では絶対に見られなかった角度だ。美。
 一瞬怯む。いや怯むな華音。]
 
(16) 2024/05/27(Mon) 0:07:03

【人】 初波華音



  もし私が逃げるかも、って心配してるなら
  ほら、こうやって 手、ずっと繋いでて。
  私は逃げないし、ちゃんとここに帰ってくるから。

  ソウマくんが私を守ろうとしてくれるなら、
  私も絶対にソウマくんのこと守るから。
  安心して。

  それで……ね
  もっと色々お話してみよ? で、
  一緒に幸せになれる方法、考えてこ?

  
[口で言っても信用ならないかもしれない。
 聴いてくれるかどうかもわからない。
 でも、言葉にしなければ何も伝わらない。

 手を取ってくれたなら握り返して、
 用意してくれた一杯を思い切って口にする。
 これで自分の身にまた異変が起きるようなら
 そのときはもう、彼に身を委ねるしかない。*]
 
(17) 2024/05/27(Mon) 0:08:13