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【人】 秋月壮真[自室へと入ると それまで大事に抱えてきた彼女の身体を ロング丈のベッドの上に横たえた。 窓から差し込む月明かりが 美しい寝顔を柔らかく照らしている。 長い髪にそぉっと触れてみると 一本一本が自分のよりずっと細くて さらさらしていた。 ────ついに。 ついに、ついに、手に入れたんだ!] (1) 2024/05/25(Sat) 7:47:30 |
【人】 秋月壮真[興奮で頭がおかしくなってしまいそうだ。 尤も。おかしいのは元々かも知れない。] ……一度頭を冷やしてこよう [シャワーを浴びて汗を流すと 普段着のパーカーを着た。 前髪はいつものように下ろした。 自室を離れたのはそれきり。] (3) 2024/05/25(Sat) 7:48:09 |
【人】 秋月壮真[そんな中漸く彼女が目を覚ましたかと思うと 突然かわいく告白? しようとしてきたり 申し訳なさそうにしていたり万華鏡のようだ。 見ていて飽きない。] ……、謝る必要はない 無理矢理眠らせて連れてきたのは 俺だから ここは俺の家 薬の量は計算したのだけれど 万が一このまま目覚めなかったら どうしようかと…… 杞憂に済んでよかった ……あ、失礼 [さらりと種明かしをして。 握ったままだったのを思い出してぱっと手を離した。 改めて意識すると照れくさい。 柔らかくて、小さくて、細くて。滑らかな手だった。] (13) 2024/05/25(Sat) 16:05:44 |
【人】 秋月壮真[まだそんな感覚が残る自らの手を下ろす。] 華音。俺はきみをなにものからも守りたい だから……、ずっとここに居てほしい [教えられていない名を呼び、切なる願いを伝えた。 ただ返事がどうあれ逃がすつもりはない。 そこに自由意志を与える気があれば はじめから強硬手段はとっていないのだから。] (14) 2024/05/25(Sat) 16:07:04 |
【人】 秋月壮真[こちらを見る華音越しに、 沢山の華音が見える。 壁には、彼女の部屋周りに仕掛けた 監視カメラの映像を切り出したものや スマートフォンのカメラで盗撮した写真が プリントアウトされ大量に貼られている。 どれもお気に入りだけれど……、 ほんものがいちばんかわいいよ。] (15) 2024/05/25(Sat) 16:07:21 |
【人】 秋月壮真[この部屋に見覚えはない筈だ。 自室で配信を行ったことはなかった。 ベッドに机、椅子、クローゼット。 シンプルであまり物がない。 掃除は行き届いているものの建物自体に それなりの年季が入っている。 壁の写真以外に特記すべきは、 入り口の扉のノブには鍵穴があり 鍵がなければ内側からも開けられないこと。 扉の上には、監視カメラがつけられていること。 どちらも真新しさはなく、今回の為に 新たに設置されたものではないが……。*] (16) 2024/05/25(Sat) 16:08:23 |
【人】 秋月壮真[起き上がるのに合わせて 背中に髪がさらさらと流れて きれいだった。 パッヘルベルのカノンが好きな華音ちゃん。 自身の名だから好きなのだろうかと 想像すれば微笑ましく リクエストを貰うのが楽しみだった。 だけど己が呼んでも彼女は嬉しくなさそうだ。 俺はきみに名を呼んで貰えると嬉しいのだけれど。] 知り合い、ではないけど 俺は前に…… [どうして、に答えようと口を開くが 彼女の視線は己から逃れて 壁にいる沢山の彼女達に向かい、叫んだ。 ああ、実物の彼女に夢中で片付け忘れていた。] (23) 2024/05/25(Sat) 21:39:10 |
【人】 秋月壮真[廊下やベランダで過ごす彼女。 バイト帰りの夜道を歩く彼女。 ずっと見守ってきた。 大勢の人の前に行くのは苦手だから 幾つかはAIの生成物だけれど 良く出来ている。 みんなきれいだ。ぜんぶかわいい。 だけどやっぱりそれらのことも 彼女は嬉しくないみたいだ。] (24) 2024/05/25(Sat) 21:39:29 |
【人】 秋月壮真……嫌だった? そういえば俺もされるのはそんなに 良い気分じゃなかったから 気持ちはわからなくもないかも ごめん [眠っている間に片付けておけばよかった。 部屋を見回す彼女を眺めながら反省を一つ。 互いに似たようなことをしていたと知らないから 口に出したのは彼女のことじゃない。] (25) 2024/05/25(Sat) 21:39:46 |
【人】 秋月壮真[彼女が後退るのを 不思議そうに眺めていると、 想いを明かして貰い心臓が跳ねる。 彼女自身も共にいることを望んでくれた!] ……うん、……ふふ 俺も少しずつ段階を踏んでいけたらって…… [全くその気がなくても構いやしないのだけれど 同じ想いなら何より喜ばしいことだ。 頭の中に交響曲第9番が鳴り響く。 次の動画ではこれを弾こうかなんて呑気に考える。 社交辞令やその場凌ぎの嘘だったとしても ]自分には見抜くことが出来ない。 まともに他人と接したことがないんだから。 (26) 2024/05/25(Sat) 21:40:35 |
【人】 秋月壮真……ああ、無駄だよ これがないと幾ら回しても開かない [チャリ、パーカーのポケットから 似たような鍵が幾つも束ねられたリングを見せた。 入り口にゆっくりと近づいていく。] ドアから離れて 欲しいものがあったら 俺が持ってくるから [彼女を避けて鍵束の中の一つで解錠して見せる。 廊下に出たら直ぐに外側から施錠し直す。 一先ず飲み物でも取ってこようかと。] (27) 2024/05/25(Sat) 21:42:05 |
【人】 秋月壮真窓から逃げようだなんて考えない方が良い [扉を閉める直前そう警告していた。 自室は三階で、ロープもなにもなく 飛び降りるとは思えないけど きみには万が一にも怪我をしてほしくないから。**] (28) 2024/05/25(Sat) 21:43:47 |
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