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人狼物語 三日月国


28 【恋愛RP】星降る宴の必然を【R15】

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視点:


【人】 調香師見習 ノア

レインツリーの丘



ハニエルさん…?


[オルゴールを手にしたハニエルさんの様子に
私は心配そうに顔を近づける。>>2:359
彼の泣いているかのような息使いは
花火の音を耳にしながらでもわかって。
私はそっと、その頬を濡らす雫を拭おうと
手を伸ばした。

次々と打ち上げられる花火が赤や緑に色彩を
変えるたび、それらに照らされるハニエルさんも、
私も、同じように色を変えて明滅していた。]


………


[涙の痕を拭ったハニエルさんが私を見つめる。>>2:360
見えなくても、その瞳が真っ直ぐに私を
捉えているのがわかった。]
(14) 2020/05/19(Tue) 7:55:20

【人】 調香師見習 ノア

[眉根を下げて微笑む少し不安気な瞳は、
それでも彼の視線を逸らすことなく受け止めて。>>2:366

師匠が言っていたいつかが>>2:24>>2:25
ふたり時間を重ねた先に来ることを思う。

最後に打ち上げられた一際大きな花火の余韻。
静けさを取り戻した夜空では、
細い流れ星が幾筋も輝きはじめていた。**]
(15) 2020/05/19(Tue) 7:55:30

【人】 調香師見習 ノア



  ───…良かったですね。


       [その報告を聞いた時、私は笑って、]


   
(51) 2020/05/19(Tue) 23:53:23

【人】 調香師見習 ノア

[私が何より幸せを望む愛弟子は
自身の本当を知らない。

そして、これからもずっと、
知らないままでいい。


彼女の秘密を守るために私は居る。]
(52) 2020/05/19(Tue) 23:53:25

【人】 調香師見習 ノア

[彼女を知ったのは、とある宗教国家でのこと。
そこでは私は香りを、負の意味で人体に影響を及ぼさ
せるものとして使用していました。
分かりやすく言えば、催眠状態にしたり、
感覚を麻痺させたりして、
依頼者にとって都合の悪い人間を思い通りに
動かすためのお手伝いです。


彼女にはには産まれつきひとの心の内側を覗き見てしまう
という能力がありました。
最高機密文献が記すには、その国に伝わる古の魔女の持つ力、
だそうで、その赤い瞳を前にしては何人も隠し事は
出来ないのだそうです。
そして魔女本人も、覗き見た事実と異なることを
述べることは出来ません。
それをすれば、全身から血を出し
死んでしまうとされていました。]
(53) 2020/05/19(Tue) 23:53:27

【人】 調香師見習 ノア

[赤い瞳を持って産まれた彼女はすぐに母親から引き離され、
教会の枢機卿団の一人として踏み絵となり過ごすことを余儀なく
されていたようでした。
犯罪から異教徒の洗い出しまで、あらゆる容疑者が
彼女の前に連れて来られ、その心の内を暴かれていました。
流れ込んでくる幾多の負の感情たちに、いつ壊れても
おかしくない状況下、月に一回、
母親と過ごせる一日だけが彼女の支えでした。

似たような仕事に関わっていた関係上、私は彼女とも、
彼女の母親とも親しくなりました。
母親と一緒に作ったと、嬉しそうに花冠を見せるあの子の笑顔は
本当に無垢な天使のようで、彼女の母親はそんな彼女をさながら
聖母のように見守っていました。
荒んだ裏世界の中にあって、
彼女達の存在に私は、救われていました。]
(54) 2020/05/19(Tue) 23:53:30

【人】 調香師見習 ノア

[ですが、そんな彼女の前にある日、
母親が異教徒として連れてこられます。
そこで彼女は、自身の母親が国が支持する神を
信じていないことを視てしまいます。

通常なら、そこで全て暴かれる筈でした。
彼女の意思に関係なく、暴いてしまう筈でした。

けれど、私が目にした現実は違いました。

彼女は首を振り、沈黙を守っていました。
まだ子供の身体に広がったであろう傷みに耐えながら、
赤い瞳から血の涙を流して。
決して、視たことを語ろうとはしませんでした。

そんな彼女を見て、彼女を救うため、
母親はその場で自ら命を絶ちました。]
(55) 2020/05/19(Tue) 23:53:33

【人】 調香師見習 ノア

[自らの母親の血に濡れ、彼女は絶望に意識を失いました。
そして運び込まれたベッドで目覚めると、
彼女はその力を視力と共に失っていました。

心因性の視覚障害──…おそらくは、
目の前で母親を失った衝撃に無意識に彼女は
自分の力を封印しようとしたのでしょう。

ですが、それだけでは足りませんでした。

目覚めてからというもの、
虚ろに心を閉ざしてしまった彼女は
生きる気力を失い、塞ぎ込み、
食事さえ取らなくなっていました。

日に日に痩せ衰えていく彼女を見て、
私は、ある薬香を使い、彼女に催眠術を施し、
その記憶を彼女の心の奥深くに沈めました。

彼女が生きていくには、それまでの記憶は
彼女に、あってはならないものでした。

そうして、何もかもを失い教会からも
解放された彼女を私が引き取り、
この国に連れてきた

と言うわけです。]
(56) 2020/05/19(Tue) 23:53:36

【人】 調香師見習 ノア

[あんなことになる前に、もっと早くに彼女を、
彼女達を連れ出す手立てを考えることが出来た筈なのに、

今でも私は、そのことを悔やんでいます。

記憶を失い目覚めた彼女に私は
ナズナの花冠をプレゼントしました。

何もかもを忘れた彼女は、
あの頃のように純粋に笑っていました。

ですから、これからもその笑顔が崩れないように。

彼女を守れなかった私は、
彼女の運命のひとにはなり得ませんが、
せめて彼女が新しい人生を幸せに歩めるよう
今もこれからも、ずっと支えていくつもりです。]
(57) 2020/05/19(Tue) 23:53:38

【人】 調香師見習 ノア

 

   それが私の贖罪であり、
      
彼女の幸せこそが

          唯一の望み、ですから。  **

      
  
(58) 2020/05/19(Tue) 23:55:02

【人】 調香師見習 ノア

─ 
後日 調香店『ディアス』
 ─

[お祭りが終わって、お店も今日から通常営業……
にはならなかった。
それは昨夜帰ってから、ハニエルさんとお付き合い
することになったと伝えたことで師匠にあれこれ
聞かれていたからで。
万歳三唱して喜びそうに思ってたから、この反応は
私にとって、想像の斜め上どころじゃなかった。]


『 ───確かにノアさんの為だと言いましたけど、
 チョコレート一箱で付き合うことを受けるなんて……
 ノアさんは、付き合う、ということの意味、
 理解していますか? 』


[店内をうろうろしながら、未だ言ってる。]


 そんな、チョコレートくれるひとなら誰でもみたいな
 言い方……そういえばユキくんの時も餌付けされてる
 とかって、師匠は私のこと何だと思って…

 その辺りは教えてくれると…

 
『何を教わるつもりですか?!』


[この遣り取り何回目だろう。]
(66) 2020/05/20(Wed) 5:42:45

【人】 調香師見習 ノア


……だから、その、昨日も話したように、
私の気持ち、わかってくれた上で
答えを一緒に探そうって

『 それは、答えが見つかるまではノアさんには
 手は出さないということでよろしいですか? 』

手ってどういう…


  いらっしゃいませ。


[来店の気配に師匠との会話を強制終了させ、
入口に顔を向ける。>>44*]
(67) 2020/05/20(Wed) 5:42:48

【人】 調香師見習 ノア

─ 
調香店『ディアス』
 ─


スタンレーさん……、来てくれたのですね。


[その声に私は傍へと足を速める。>>70
師匠はと言えば、瞬時に余所行きの微笑を張り付けると、
スタンレーさんをじっと見つめながら、
手を自分の額に上げ、胸にさっと下ろした。]


お祭りの時、助けて貰ったの。
おこのみやきもご馳走してくれて……


[師匠に紹介しつつ、スタンレーさんを接客用の
丸テーブルへと案内する。]


……はい、おかげさまで。
スタンレーさんもお変わりないですか?


[紅茶を用意しようと顔をあげれば、
師匠が用意してくれるらしく、接客をお願いしますと
いう空気に私は、スタンレーさんに
向かい合うようにして椅子に座る。]
(77) 2020/05/20(Wed) 14:11:22

【人】 調香師見習 ノア


香水を二つ……?
自分用と、贈り物用はどのようなものを
ご希望でしょうか?


[マチさんへのプレゼントかなと思いつつ、
店内と同じ白を基調とした商品紹介の
パンフレットを差し出した。*]
(78) 2020/05/20(Wed) 14:11:24

【人】 調香師見習 ノア

─ 
調香店『ディアス』
 ─


お仕事が、本当に好きなのですね…


[からっとした笑顔を見せるスタンレーさんに
眩しさを感じながら>>79、私は微笑んで
パンフレットに目を通す彼の口が開くのを待った。]


…マチさんに合う香水ですね。


[紅茶を淹れている師匠にも聞こえるように
彼女の雰囲気をスタンレーさんと共に話す。
調香するのは師匠だから、なるべく
イメージしやすいよう
出来るだけ詳細に。]


わかりました。

では、スタンレーさんのものは柑橘系をベースに
お作りするようにしますね。


[一通りのカウンセリングが終わったタイミングで
紅茶が運ばれてきた。]
(84) 2020/05/20(Wed) 16:29:12

【人】 調香師見習 ノア


『 お伺いしたものですと、調香に(6)1d6日程
頂きますが宜しいですか? 』


[優雅な仕草で、音を立てずにカップを置くと、
私には、後はお任せします、と囁いて、師匠は
奥のアトリエへと歩いていく。]


…あの後、マチさんとはお話出来ましたか?


[商談が済めば、どうぞ、と紅茶を勧めながら
なんとはなし、広場で別れた
あとのこと>>2:243を尋ねた。*]
(85) 2020/05/20(Wed) 16:29:14

【人】 調香師見習 ノア

─ 
調香店『ディアス』
 ─

[僅かに感じた気持ちの揺らぎ。
けれどそれはすぐに消えて、
スタンレーさんは微笑んだ。>>86


────…そうですか。
…良かったです。


[柔らかく告げて、紅茶のカップを置く。

本人がそう言うのなら、そうなのだろう。
先日知り合ったばかりの私が不躾に
踏み込んでいいことではない。

静かな店内、彼が席を立ったのはいつだっただろうか。

何かを話すのならば静かに耳を傾けて、
帰るのならば、店先でその背中が
夜の闇に消えるまで見送っただろう。**]
(90) 2020/05/20(Wed) 22:45:40

【人】 調香師見習 ノア



Why am I standing here alone?
Where am I standing right now?

          


         見えない世界に思い出せない過去。
          あの頃は訳もわからずただ寂しくて。 
              
(93) 2020/05/21(Thu) 16:07:17

【人】 調香師見習 ノア


…出来た。ってあぁ!


[キッチンのテーブルに置かれたお弁当。
(6)1d6種のロールサンドに
丸く揚げたエビフライ、
チーズミニトマトを次々と口にする
師匠を咎める。

ナミさんに教えて貰った料理は
今はもうすっかり慣れて、
私の味になった。]


こっちは持っていく分ですから、駄目です。


[胸に抱えた紙袋がくしゃりと崩れる音。]
(94) 2020/05/21(Thu) 16:07:19

【人】 調香師見習 ノア


――……わっ、もうこんな時間!


[態々作らなくても、どこか適当にお店で
済ませればいいじゃないですか、と少し不満気な
師匠を他所に私はいつもの丘へと向かう。]
(95) 2020/05/21(Thu) 16:07:21

【人】 調香師見習 ノア


ハニエルさん……!


[レインツリーに佇む影。
離れた場所からでも感じられるようになった
彼の匂いについ声をかけて、柔らかく表情を崩す。]


……お祭り、見える景色はあの頃のまま
変わっていませんか…?



[そこにあるという星々を眺めながら。
変わらない空気と香りを感じながら、

そっと近づき尋ねれば、
頬を撫ぜるような風に目を細めた。]
(96) 2020/05/21(Thu) 16:07:24

【人】 調香師見習 ノア

[あれから、お互いのことをたくさん話した。

師匠に拾われる前の記憶がない私には、
掌で掬えるくらいのものしかなかったけれど。

それでも、他愛もないことから何でも。
摘めるものがなくなったら、貴方の話を聞いた。

学んでいるという星読のことを聞いた。
生まれ育った国のことを聞いた。
王宮での生活を聞いた。]
(97) 2020/05/21(Thu) 16:07:27

【人】 調香師見習 ノア

[―――あの時。>>-94
 
宙に手を伸ばした私を見ていた。
貴方が、抱える孤独も>>0:88>>0:128
無力感も、>>2:359
 
オルゴールを渡したときに見せた
涙の意味も>>0:359

きっと。もっと一緒に過ごさないと
わからないと思った。

わかりたいと、思った。]
(98) 2020/05/21(Thu) 16:07:30

【人】 調香師見習 ノア

[それぞれが抱えていた孤独を重ねて、
時を重ねて、居ないときは思い出した。

そうして、今日よりも明日、明日よりも明後日、
知っていくたびに広がって、

温かく増えた想い。]


…私、自分の気持ちがやっと
わかりました。


[星の数ほどの中、今、
私の心に居るのは、ただひとり。

辿り着いた応えを告げる。]
(99) 2020/05/21(Thu) 16:07:33