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人狼物語 三日月国


28 【恋愛RP】星降る宴の必然を【R15】

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視点:人

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【人】 調香師見習 ノア

─回想 一日目夜:レインツリーの丘─

[相手が誰であっても敬称をつけるのは
師匠譲りの所為だけれど、
愛称でひとを呼ぶこと自体、
この国に来てから初めてのことだった。>>1:290
そして、おそらく、記憶にないけれど、
生まれて初めてなのだろうと思う。
なので、愛称+敬称が、一般的におかしな呼び方に
なるということを想像することも
私は出来ていなかった。]





[距離を寄せるレッタさんの気配。
星空の世界を説明するレッタさんの綺麗な声が近くなった
のがわかった。

星の光の届かない瞳が見上げる闇の一片に、
彼女が指差し教えてくれた瞬きが頭の中、灯っていく。
彼女が伸ばす手になぞって、私もそっと何もない
虚空に手を伸ばした。>>1:291
(10) 2020/05/16(Sat) 1:05:36

【人】 調香師見習 ノア


ここにあるのですね……


[一片が二欠片に、二欠片が三欠片にと広がっていく。

星降る夜が訪れる度、感じていた孤独を思う。
夜が明ければ必ず、陽が射すことを知っていても、
振り払うことは出来なくて。

わからないのにわかっていた。

記憶と共に世界を闇に閉ざして、
そうしなければ生きていけなかったこと。


師匠はずっと、
隠した扉を開かないようにしてくれていたこと。
思い出さないようにしてくれていること。

わかっていた。]


………っ


[私は、なんて恩知らずなのだろう。
何も出来ない、何も出来ていない。
あんなに望まれている“幸せ”が
“運命の人”が誰かもわからない。*]
(11) 2020/05/16(Sat) 1:06:14

【人】 調香師見習 ノア



…演出、ですか……?


[内緒話をするかのように人差し指を口にあてて、
道化師さんの言いたいことはわかるような
わからないような。

要領を得ないままに、彼の、
今は星空をという言葉に頷けば、
レッタさんの隣に腰を下ろし、
星空を見上げた。>>1:294

少しすると草の上、寝転んだような音。]


道化師さんにもよく見えますか?


[声をかけるでもなくそう言って、
ゆるやかに過ぎていく時間を
どれくらいそのようにして過ごしていただろう。

気付けば、タナバタ祭りの一日目の夜は
終ろうとしていた。*]
(17) 2020/05/16(Sat) 1:36:34

【人】 調香師見習 ノア

─回想 一日目夜:レインツリーの丘─

[宙に伸ばした手がそっと包まれる。
柔らかく優しい温もり。
一通りの説明が終わってからも
レッタさんは私を気遣ってくれた。>>12


…いいえ、私のほうこそ。
教えてくれて、ありがとうございました、
レッタさん。


[私はレッタさんにこれ以上心配させないよう
努めて微笑んで見せたけれど、察しの良い彼女には
通じなかったのだろう。

この後に語られた、まるで私の心の内に応えるような
彼女の話から、それがわかった。]


運命を変えた……


[騎士団に入った理由、辞めずにここまで来られた訳、
その間に周囲の人達は伴侶を見つけて
“幸せ”になっていったこと。
恋人がいない今を遊び心に打ち明けるレッタさんは
それらを望んでいないという。]
(22) 2020/05/16(Sat) 5:42:20

【人】 調香師見習 ノア


国王陛下と王妃様の幸せを見守ることが
レッタさんの運命ということですか?
それがレッタさんの幸せで、
そのために頑張っている……


[聞いていると、聞けば聞く程、師匠が重なって>>15
知らず胸にあてていた手がドレスの布に皺を寄せる。

師匠が私のことをレッタさんと同じように
考えているなら…私は、どうしたらいいのだろう。
ずっと、見守っていてくれるひとに
大切にしてくれたひとに応えたいのに、]


…私は、私の幸せがわかりません……


[私だって、このまま今のまま、
ずっと居られるなんて思っていない。
師匠があれほど言うのだもの、根拠があるのだと思う。

一度だけ、聞いたことがある。
師匠が、私の運命のひとということはないのかって。]
(23) 2020/05/16(Sat) 5:42:23

【人】 調香師見習 ノア



『…………雛の刷り込みですよ。』



[師匠は言った。
最初、驚きに詰まった顔はすぐに苦笑に崩れて、
この国に来たばかりの、今よりももっともっと、
何もわからなかった頃の話。]


『今のノアさんには私しか居ないから、
そんな風に思うのです。

けれど、ノアさんが私に対して思う感情は
子供が親に抱くものと同じもの。

いつか、わかります。』
   
(24) 2020/05/16(Sat) 5:42:26

【人】 調香師見習 ノア



   ───大丈夫、ちゃんと出逢えますから。 


                         
(25) 2020/05/16(Sat) 5:42:28

【人】 調香師見習 ノア


……夢物語ではないと思いますが
夢物語でも、心に確かなものがあるレッタさんは
素敵だと思います。


[私には何もない。
あるものは全部、師匠に与えられたものばかり。
感謝しても、しきれなくて。

唯一、お返し出来ることがあるのに、
それもわからなくて。

不安で、寂しくて、]


…師匠に私…、困らせるようなこと、
言ってしまいました……


[話の終わり、小さく小さく打ち明けた。*]
(26) 2020/05/16(Sat) 5:42:31

【人】 調香師見習 ノア

─回想 一日目夜:レインツリーの丘─


うん……


[夜空に浮かぶ星の息が聞こえそうな静寂に
レッタさんの声と私の声がささめく。>>38

レッタさんが幸せを望む王妃様は
出逢うべきひとに出逢えて、結ばれた。
だから、今年のタナバタ祭りは特別で、
師匠もいつも以上に張り切っていて、
誰もが楽し気で。

レッタさんの話、殿下はとても素敵な人で、
王妃様を愛しておられるという。]


…違和感……


[彼女の問いかけに考える。
私が感じでいる寂しさは、違和感なのだろうか。
視力のこともあるし、所謂普通のひととは
違うとは思っている。
でも、それはどうにかしたくても出来る事じゃなくて。


  <gray>───世界に気付き覚めないように深く深く記憶の底
(55) 2020/05/16(Sat) 15:29:11

【人】 調香師見習 ノア

[どんなに手を伸ばしても届かない。
零れそうな
の色は身体の不自由に対してではなくて。

幸せになるようにと言われるたび、
運命のひとに出逢えるようにって微笑まれるたびに
膨らんでいく切なさは   

どんなに思ったって違うんだって。

だから私も、師匠と同じ幸せを見たいのに。]


……私は家族を知らないから、覚えていないから


[ダンボールの中、
捨てられた猫のような気持ちになって。]


わかりたい………



[いつかはいつなんだろう。]
(56) 2020/05/16(Sat) 15:29:13

【人】 調香師見習 ノア


…そういうつもりじゃないってわかってるのに
止められなくて…


[経緯を話そうとしたその時>>40
風に乗って漂って来た香り。
私は弾かれたようにそちらに顔を向ける。]



『───…いつまで頭を冷やすつもりですか。』



[現れた影がレッタさんに会釈する。
私が帰ってこないから夕食も未だだと溜息をつきながらも
向けられる視線はいつもの優しいものだということが
離れていてもわかった。]


『この子がひとりではなくて安心しました。
有難うございます。』

 
(57) 2020/05/16(Sat) 15:29:24

【人】 調香師見習 ノア

[道化師さんが帰って、レッタさんとふたり。
話していた時間は私が考えていたよりも長かったらしく、
もう夜更け。
師匠の登場により、レッタさんとの話は
途切れて終わる形で幕を閉めることになった。
師匠に連れられて帰る前、私はレッタさんを振り返り
深々と頭を下げて、丘を下りた。*]
(58) 2020/05/16(Sat) 15:29:29

【人】 調香師見習 ノア

>>55続き


  
───世界に気付き覚めないように深く深く記憶の底
        優しい世界でこのまま生きていけるよう、
                師匠が施した禁忌 ]
*
(59) 2020/05/16(Sat) 15:33:47

【人】 調香師見習 ノア

─ 回想 二日目朝 ─


……おはようございます。


[いつもの服に着替えて、キッチンに顔を出す。
今日は師匠も起きてきていて、ブレンド珈琲を飲んでいた。

不用意に出歩き裾を汚してしまったドレスはナミさんが
綺麗にしてくれて、乾かしているところらしい。]


…はい。


[眠れましたか、と問う師匠に頷く。
髪だけでも、昨日のように結いましょうと乗り気な
ナミさんを受けて、師匠が私に視線を向ける。
いつもなら、ナミさんより盛り上がるのに。]


……構いませんが……ぁ、なら、その
教えて貰えませんか?
ひとりでも出来るように。


[喜ぶナミさんに、それがいいと微笑む師匠。
少しだけほっとして、温かい食卓。
二日目のタナバタ祭りが始まろうとしていた。]
(68) 2020/05/16(Sat) 17:07:34

【人】 調香師見習 ノア

─ 調香店『ディアス』 ─


…今日はどうします?


[なんとはなしを装うよう気をつけて、
営業時間を師匠に確認する。
予め確認しておけば、心構えも出来るし、
もう、昨日のようなことは繰り返したくなかった。]


『…そうですね、その、お祭り用の商品が無くなったら
閉めましょうか。』


[ポプリの籠を見遣って師匠が応える。
サシェは残り数個、早ければ午前中に
売り切れてしまうかもしれなかった。]


『昨日はノアさんに託けましたが、本当は私が
お祭りを見に行きたいのです。』


[今年は特別ですから、と笑って、
奥のアトリエに向かう師匠。
通りに顔を向ければ、硝子の向こう、昨日に増して
お祭りに賑わう気配を感じる。
その時、声>>63とともに店のドアが開いた。]
(69) 2020/05/16(Sat) 17:07:37

【人】 調香師見習 ノア




…その声はハニエルさん、ですか?


[そっと店内に足を踏み入れる気配に、自然に顔を綻ばせて、
その傍まで近寄れば、改めて、いらっしゃいませ、
と彼を中へと迎え入れた。*]
(70) 2020/05/16(Sat) 17:07:40

【人】 調香師見習 ノア

─ 調香店『ディアス』 ─


…いいえ、かえって良かったかもです。
お店、午前中で閉めることになるかもだったから。


[応えながら、物珍し気にあたりを見回している風の
ハニエルさんを店内にある接客用の白い丸テーブルに
案内する。>>84

ディアスは既製品をあまり置いていないため、
店内は広々としている。
床や壁面を白で統一することで、
展示用のアロマクラフトの存在感を引き立たせ、
また、観葉植物や間接照明をさりげなく取り入れる
ことで独自の纏まった空間を作り上げていた。

基本、お客様の要望を聞いて、そのお客様だけの
唯一の商品を調香し、提供している。
オーダーメイドの商品は料金もそれなりに高額。
独自の良い香りを纏うことは、王室をはじめとする
上流階級の者たちのステータスになっている。

奥のアトリエは、店とは打って変って
棚に入った小瓶や多くの書類で溢れかえっていたりする。
もしかしたら、こちらのほうがハニエルさんの想像に
近い風景だったかもしれない。]
(102) 2020/05/16(Sat) 20:51:54

【人】 調香師見習 ノア


…え?あ……はい、
誰でも手に取れるお祭り用にと思って
師匠に言って作らせて貰ったの。

他のものに比べるとこれだけ、浮いてるでしょう?


[はにかんだように微笑んで、椅子を引けば、
どうぞ、と急かすでもなくハニエルさんを促した。>>85

彼には紅茶をご馳走すると約束していたから>>0:195
何がいいかなといくつかある調合レシピを思い浮かべる。]


お荷物はこちらに置いてくださいね。


[椅子の近くに折り畳み式のサイドワゴンを広げれば、
そう声をかけた。*]
(103) 2020/05/16(Sat) 20:51:57

【人】 調香師見習 ノア

[ハニエルさんが座った気配を感じれば、>>113
カウンターの向こう側でハーブティー用の
お湯を沸かす。]


…うん、師匠が。
今年は特別だから、行きたいんだって。


[パッションフラワーとバレリアンを大さじ半分、
シャーマンカモミールを大さじ二杯、甘味を出す為に
リコリスを少し加えたものをティーポットに入れながら、
今朝の師匠の言葉を伝える。>>69
あれはたぶん、私を気遣った方便なのだろうと思うけど、
その気持ちがわかるから、わからないフリをして、]


せっかくだから私も、広場に行ってみようかな…


[そう呟いた。
気配も香りも、入り乱れているだろう賑わいを想像
すると正直怖くて、お湯を入れる手が震えるくらい。
興味のあるなしに関わらず、私のような人間は
家で大人しくしてたほうがいいと、どうしても
考えてしまう。
けれど、不意に浴びせられる舌打ちや溜息に
傷つくことよりもこれ以上、
師匠の気持ちを裏切りたくなくて。]
(124) 2020/05/17(Sun) 1:16:57

【人】 調香師見習 ノア


───…ありがとう、嬉しいです…


[そんな時、聞こえてきたハニエルさんの
サシェについての感想は、その声も、
流れてくる空気も本心だと言っていて、
温かさが胸に染み込むようで、
気付いたらハニエルさんを振り返って
零れるように微笑んでいた。]


…そろそろかな。


[ちょうどいい感じに蒸らし終わったポットから、
カップにハーブティを注ぐ。
トレーに乗せたティーセットを、ハニエルさんが居る
テーブルに置くと、入口から
良く知る香りが流れてきた。>>106
(125) 2020/05/17(Sun) 1:16:59

【人】 調香師見習 ノア


いらっしゃい、ジゼルさん。


[入ってきたジゼルさんは最初、こちらに来る風ではなくて
手を振っていることがわからない私は小首を傾げた。
もし、ハニエルさんもジゼルさんもお互いがお互いを
邪魔だと思っていることを知ったら、
私はくすくす笑ってしまっただろう。]
(126) 2020/05/17(Sun) 1:17:02

【人】 調香師見習 ノア


ちょうどお茶を淹れたところだったの。
ジゼルさんも一緒にどう?


[ジゼルさんがこちらに来て椅子に座れば>>117
私は追加でもうひとつ、ティーセットを用意して、
席に着いた。
薄い黄緑色をした液体から、
爽やかで優しい香りがほのかに漂う。]


『ゆきのや』さんの金平糖だね……ね、ジゼルさん…


[彼女に顔を向けて、困ったように眉根を下げて
私はゆるりと首を振る。]


お詫びだって言うなら私、受け取れなくなっちゃう。


[だから、そんな風に考えるのはもうやめて、と。

みんながみんな、自分を邪魔だと言って、
私から離れて行ったら、
私はひとりになってしまう。]
(127) 2020/05/17(Sun) 1:20:42

【人】 調香師見習 ノア

[そこへ、コトリと置かれる同じもの。>>122


ハニエルさんも…?


[被ってしまったと笑う彼につられるようにして
ジゼルさんに笑いかければ、彼女は笑ってくれたかな。]



…私は未だお祭り、行ってなくて。


[ジゼルさんの問いかけにはそう応えて、
ハニエルさんを見る。
通りにも沢山露店出ていたし、彼も昨日からのお祭り、
楽しんでいるのだろうな。

楽しんでいるといいな。

いつもより声を弾ませて話すジゼルさんを
穏やかに眺めながら、そんな風に考えていた。*]
(128) 2020/05/17(Sun) 1:29:00

【人】 調香師見習 ノア

[ジゼルさんとハニエルさん、ふたりから語られる
お祭りの話を口を挟むことなく
静かに聞いていた。>>117>>123

魚に食べられているようになる被り物の話?には
目を丸くして、急に笑い出したジゼルさんには
何が何だかわからず、
ハニエルさんに顔を向けただろう。

その彼が今、カチューシャを私に付けるよう
ジゼルさんに言っている。]



[それがどのようなものかわからない私は
不思議顔のまま、きょとりとしていた。*]
(129) 2020/05/17(Sun) 1:48:15

【人】 調香師見習 ノア

─ 
調香店『ディアス』
 ─


[ジゼルさんが手に握らせてくれたカチューシャは
ふわふわなものがつけられていて、私は興味深気に
指を動かしながらその感触を確かめた。>>133


……ふわふわ。
これをジゼルさんとお揃いで?


[鏡を見ても、そこに映るのは霞に滲んだおぼろげで、
私は私の顔もわからないから、このカチューシャをつけた
姿が傍から見れば滑稽なのだということも
気付けないまま、ジゼルさんの話を聞いていた。]


師匠とこれをつけて接客するの……?


[けれど、おかしくて可愛らしいと
謝りながら笑うジゼルさんから感じる空気は
楽し気で、それが私には嬉しくて。

師匠が居たら、どんな反応したかな。
面白がって、私には付けさせたがるかもしれない。

ナミさんに結って貰った髪では、今は水晶の髪飾りが
つけられ微かに揺れていた。]
(161) 2020/05/17(Sun) 13:10:00

【人】 調香師見習 ノア



ユキくんによろしくね。


[『ゆきのや』さんに行くからと席を立つジゼルさんを
店先まで送りながら告げる。>>134

お祭りでのジゼルさんのおすすめはタコヤキ。
美味しいから食べてみてと言う彼女に頷けば、その香りが
賑わいに消えるまで、ずっと、通りを眺めていた。*]
(162) 2020/05/17(Sun) 13:10:03

【人】 調香師見習 ノア

─ 
朝・調香店『ディアス』



ハニエルさんはこの後は───…
あ、はい。


[ジゼルさんを見送り、店内に戻れば、
ハニエルさんは席を立っていた。>>173
オーダーを受け、籠からひとつサシェを取って、
リボンのついた専用のフィルム袋に入れる。]


…ありがとうございます。


[代金を受け取り、ポプリをハニエルさんに手渡す。
ジゼルさんと同じように、店先まで送ろうとして
先程まで居たテーブルの前、
ハニエルさんが立ち止まった。]


え、私が頂いていいのですか?


[丸い白の上に置かれた箱に驚いて、私は彼を見た。
彼が、それを持っていたことも、中身がチョコレートで
あることも香りから察していたけれど、
お土産には金平糖を頂いていたし、まさかわざわざ
用意してくれたなんて考えもしなかったから。]
(180) 2020/05/17(Sun) 14:49:24

【人】 調香師見習 ノア


…あ、ありがとうございます……


[見えないけれど、そこにあるのは
ハニエルさんらしい惑星を象ったチョコレート。

戸惑いつつも、貰って欲しいという彼に頷いて、
私はそのチョコレートを受け取った。*]
(181) 2020/05/17(Sun) 14:49:27

【人】 調香師見習 ノア

─ 
お昼・調香店『ディアス』



『…残りひとつになりましたか。

では、これで今日は閉めましょう。
最後のひとつは、ノアさんの師匠である私が
購入しますから。』


[アトリエから出てきた師匠が籠からサシェを取り、笑う。
ジゼルさんとハニエルさんに購入して貰って、
彼らと別れてから、93分後のことだった。

師匠とふたり、軽く昼食を取ってから、
お祭り会場へと足を運ぶ。

なんだかんだ広場までは付き添うと師匠は
言ってくれたけれど、大丈夫と断った。

道中の人混みで広場の賑わいへの感覚を慣らして
練習をしないと。

パーソナルスペース確保に日傘を挿すといいと
渡された白いレースのそれを手に、私は店を出た。*]
(183) 2020/05/17(Sun) 15:13:54

【人】 調香師見習 ノア

─ 
広場入口付近
 ─


………なんとか来られたけど、けど、これ…


[大変な賑わいの中、日傘を差して私は佇む。
あちこちで声が聞こえる。
気配が混ざる。

どこか静かな場所をと神経を集中させる。
何しにきたのだろうと自分でも思うけれど、
道中で疲れたし、少し休みたかった。*]
(185) 2020/05/17(Sun) 15:26:47