05:04:54

人狼物語 三日月国


76 【ネタRP】ナニやらシないと出られない!【事前ペアR18G】

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処刑対象:、結果:成功

[犠牲者リスト]
該当者なし

決着:村人の勝利

村の更新日が延長されました。

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【人】 おにいさん 榊原 皇仁

────それから暫く


    さくらちゃん、大丈夫?




  あれから1ヶ月は過ぎただろうか。
  彼女の体調が最近思わしくない。
  食事もまともに食べられないし、
  抱きしめている時の体温が暑過ぎて
  暖房が要らないような気さえ。

  体調が思わしくないの中には
  吐く回数が多くなったことも含まれる。
  さて、ここから考えられることは。

  体調が思わしくない兆候が出てからは
  彼の家に住まわせている。
  何かあった時にすぐに対応できるように。

                      ]*


(0) 2021/06/11(Fri) 23:33:11

【人】 フィアンセ 葛葉 桜子

   ―― 暫く後の話 ――


   ん……だい、じょうぶ……



  よくわからない部屋に閉じ込められてから
  一か月以上経ったある日の会話。
  最近は食欲があまりなくて
  眠っても眠い状況が続き始めて。

  そして何より。
                      ]

   おうじくん……
   生理、来てないから…
   授かってるかも、しれない。


  体調がよくなくて
  その症状はつわりに似ていたものですから
  そう思うのは自然なことだったと思います。
  妊娠検査薬も陽性を示していて
  それがわかってしばらくしてから
  彼と一緒に病院を受診して
  妊娠している、
  とはっきりわかることになるのでした。
                      ]
(1) 2021/06/12(Sat) 0:25:00

【人】 フィアンセ 葛葉 桜子


   ……
結婚式
、いつ……?



  妊娠がわかった後の事。
  精神的にどこか不安定になっていた私は
  前より不安になることが増えて
  そう聞いてしまったのです。
                     ]**
  
(2) 2021/06/12(Sat) 0:25:54

【人】 運び屋 ルルーシュ

  

 『──… ……ぃ ルル兄!』


[俺を逃がさないよう腰にしがみつくフーゴを振り払って、ギシギシ言う腰の痛みに知らない振りをする。
なんとか回収したヘッドセットの通信をオンにしつつ、ベッドに腰掛けて、拗ねるペットを宥めていたら、グロウの声が聞こえてきた。

数日ぶりに聞く弟の声は、かつてと比べりゃえっらい落ち着いているようにも思えっけど、今回はまともな状態で連絡がついたからなんだろうなってことにしといてやろう。

"目的の物は一本を除いて回収できた"
ヘッドセットの向こうですまなさそうにしてるグロウに「最後の一本は心当たりあっし、流出はしねーだろーから気にすんな」って伝えたら、あっさり納得しやがった。

消失地点に出てくる前提で回収タイミングを指示したら、わかったなんて素直な返事が返ってきたんだが??

アホかってくらい網を張るヤツが、その網突破されちまってるのに、事後対応がちょっと杜撰に過ぎんじゃねーかな?
さすがにらしくなさすぎて──…


 
お前、グルだろ。



って、はっきりきっぱり聞きたくなったんだわ。
それ我慢した俺ってすげー優しくね?]
(3) 2021/06/12(Sat) 8:16:49

【人】 運び屋 ルルーシュ

[ 
沈黙が続いて程なくして、ヘッドセットの向こうから『ごめん』なんて声が聞こえてきた。 

優しいおにーさまが黙っててやったっていうのに、あいつは俺が察してることに気付いちまったらしい。
そこは知らんぷりしとけよ、俺の弟はほんと不器用だな]


 まぁ、聞きゃこれも納得だ。
 お前のおじーさまなら、オーバーテクノロジーのクソ空間も作れるくらいの人脈もあるわな。


 …………で、グロウ、そっちの用は終わったのか?


[人脈の無駄遣いであることは否めねーけど、母違いの弟の孫馬鹿おじーさまならやりかねない。
グロウの俺を隔離した上で片付けたかった用件ってやつも、恐らくおじーさまが原因のクソがどうのって話なんだろうけどな。

まあ、弟を煩わせてたクソ案件は片付いたって聞けたから]


 それなら遠慮はいらねーな。
 納得はするけど、補填はしろよ?


[親しき仲にもなんとやら。
閉じ込められた対価はきっちり払わす気なんだわ。

ヘッドセットの奥で息を飲むのが聞こえたが、そんな警戒してんじゃねーよ。
弟に無茶ぶりするほど鬼じゃねーもん、払えるもんしか頼む気ないぞ?]
(4) 2021/06/12(Sat) 8:34:39

【人】 運び屋 ルルーシュ


 おじーさまにはペット飼うから戸籍くれってお前から言っといて。
 ちゃんと飼うスペース分けるからっていっときゃ通せんだろ?
 

[所有権だけなら簡単にとれるけど、俺以外がペットをペット扱いすんのってなんか嫌じゃね?
とはいえ、天涯孤独くせーこいつにゃ戸籍なんてねーだろうし、存在証明があやふやなもんにゃ人権なんてありゃしない。
無からは生えねーんだからそっちからなんやかんやして生やしてくれって話なんだわ]


 あ、お前はこれの交渉な。
 襲撃のガバガバ具合と、こっちの裏を知らなさすぎっとこから2社まで絞れてっからあと頼むわ。

 黒じゃねーけど、裏ありまくりの襲撃だ。
 おもてなしするにゃちょうどいいだろ?


[貰うもんは鉄砲玉一匹でいいって言いたいとこだが、あいつについてたへったくそなセックスの痕跡を思い出すとちょっといらっとしてくるから]


 絞れそうなら絞れるだけ絞っていいぞ?
 俺はこれ以外特に要らねーから、絞った分はお前の取り分な。


[弟への頼み事にはお駄賃を追加してやることにした。
ヘッドセットの向こうの声が愉しそうに跳ねたのを聞きゃ、うちのペットの古巣の未来はとっても素敵な事になるんだろうなって予想出来ちまうから。

──まあ、ちょっとは気が晴れた。
残りのイライラは、腰にすがり付いてぐすぐすしてるペットの毛並みをわしわし撫でてりゃ、癒されるんじゃねーかな?**]
(5) 2021/06/12(Sat) 8:55:20

【人】 弁当『もりや』 安住 香菜



[かちゃり、どこかで鍵の空いたような音がした。]

 
(6) 2021/06/12(Sat) 14:25:10

【人】 おにいさん 榊原 皇仁

────さくらちゃん




  食が変わった。眠気が強い。
  生理がきてない。体があつい。
  そして、彼女の一言。

  授かっているかもしれない。

  彼は一瞬だけ焦りを見せたはず。
  子供ができたから、ではなく
  ネグレクトをしないか。
  また、きちんと愛情を注げるか。
  そんな分からない不安がよぎって
  焦りを見せたけれど、
  彼女の方がもっと不安なのだからと
  もやっとした感情は一旦消え去った。

                    ]



(7) 2021/06/12(Sat) 15:54:27

【人】 おにいさん 榊原 皇仁


    まずは母子手帳もらいに行くのと…
    あーどうしよう、籍入れようか?
    だって結婚式は…
    この子が、一歳になる頃だろうから。



  彼女が不安げに結婚式の話をするなら、
  年を越していないので、再来年、と
  彼女のお腹を優しく撫でて
  性別もわからない新しい家族にも
  語りかけるように囁いた。

  勿論、ここで問題になるのは
  彼女の両親への挨拶。
  籍も入れてない男が、社会人になっていない娘を
  妊娠させてしまった事実以外に
  何も残っていないのだから、
  彼は彼女にいつ挨拶しにいこうか、と
  相談していたことだろう。

  1発どころか気の済むまで
  彼女の両親から怒られることを
  念頭に入れながら。

                    ]*


(8) 2021/06/12(Sat) 15:54:57

【人】 フィアンセ 葛葉 桜子



  彼は一瞬だけ焦ったような表情をして>>7
  でもそれはすぐ取り繕われてしまうのです。

  何か感じることがあるのなら
  きちんと言って欲しいのに。

  私は子供を育てられるかという不安より
  彼がまだ本心を見せてくれないことのほうが
  よほど不安だったから。

  どうしたの?とかなりしつこく
  聞いてしまいました。
  ――――教えてくれるかは別ですけど。
                       ]
 
(9) 2021/06/12(Sat) 21:41:29

【人】 フィアンセ 葛葉 桜子



   籍入れよう?
   あ、榊原、になるのかな……
   結婚式は、そっか、
   生まれてからになるよね。
   楽しみだな…
   おうじくんの一番近くで、ドレス着られるね!


  籍を入れる話とか結婚式の話が出て
  現実味を帯びてきたので
  私はふわっと笑顔を見せたことでしょう。
  ずっとずっと、願っていたことが
  叶うのですから、当たり前ですよね。
 
  両親への挨拶の話は……
  父が嫌な顔をするのが目に見えていたので
  少しだけ、心配ではありましたが  
  両親が何と言おうと結婚することに
  代わりはありませんし。

  早い方がいいでしょう?と言って
  年末年始、よりは少し早い時期に
  二人で報告に行くことにしたのでした。
                       ]
  
(10) 2021/06/12(Sat) 21:42:41

【人】 フィアンセ 葛葉 桜子

  ―― 結婚の報告に ――


   ……ということで。
   私は彼と結婚することにしたの。

   止めたって無駄だよ?


  流石に出会った経緯とかは話したら
  卒倒されてしまいそうですから
  そのあたりは軽く流しつつ
  彼の子供を身籠っていることと
  結婚することを
  私の両親に二人で報告したのですが…
  
  『ふざけるな!』と父から言われてしまいました。
  無責任だ、とか主に私が妊娠したことについて
  色々と言及されてしまって。

  ……やっぱり、とは思ったものの
  それで揺らぐほど私の気持ちは
  軽くありませんから、しばらくは
  父と言い争いになってしまうのです。
  おうじくんか母が仲裁するまでは
  父と平行線な言い合いを
  続けていたことでしょう。
                         ]*
  
(11) 2021/06/12(Sat) 21:43:20

【人】 諜報員 フーゴ

[身を蕩かす快楽が過ぎてもるーにくっついてると脳内がじんわりと幸せだったのに。なのにるーは用事があるからって俺を振り払ってベッドから離れてった。


 るーが頭にくっつけてたやつ、あれを拾っただけで戻ってきたから時間としてはほんのちょっとだけど、せっかくのじんわりタイムが終わってしまった。
 ゴロゴロ転がってベッドの端に座ったるーの腰に腕を回し、離れてしまった八つ当たりがてら脇腹辺りに頬くっつけて擽ってみたりペチペチしてたらおざなりに頭を撫でられる。


 ふと会話の中に“ペット”という言葉が聞こえて顔を上げる。俺のこと?違う?コセキ?]
(12) 2021/06/12(Sat) 22:30:02

【人】 諜報員 フーゴ

[よく分からないけど真面目な話のようだし会話が終わるまではおとなしく待つことにしたのだけれど……
 ベッド近くの手が届く範囲になんか声が聞こえてきてたやつ、ツーシンキ?置いたから。たぶんこれでまじめなお話は終わりのはず。ならば]


 るー。るー、さっきの。俺のいたとこ?


[ベッドに腰かけてたるーを、力を入れて後ろに倒す。抵抗する気はなかったんだろうな、すぐに倒れたから、四つ足で近づいてって。首筋に顔を埋める。


 組織に未練はないからきっと酷い目に遭わされるんだろうな、とは思うけど庇う気も起きないし、正直なとこあんまり興味もない。どちらかというと、俺の興味は今目の前にある]


 ……俺、組織の名前くらいは知ってるぞ。


[特に聞かれなかったから言わなかったけど。でも分かってるっぽかったから別に教えなくていいのかな]
(13) 2021/06/12(Sat) 22:32:17

【人】 諜報員 フーゴ

[目の前にあるのは、るーの喉、丸く盛り上がったとこ……つまりは、るーの命を繋ぐとこ。あーんと口を開けて、歯を当てる。力を入れたりはしないけど。]


 ……。


[逃げるかな。怒るかな。

 喉仏に歯を当てたまま、るーの顔を見る。今どんな顔をしてるんだろ*]
(14) 2021/06/12(Sat) 22:34:13

【人】 運び屋 ルルーシュ

[俺の探し物の、見つからなかった設定の最後の一本もきっちり処分したらしい。
なら言うこともねーななんて、グロウとの通信を切ることにしたんだ]


 ん、お前んとこの話 ……っだな


[ペットの視線が痛いから、通信機を置いたらなんかあんだろーなとは思ってた。
まあ、こいつにならなにされんのも悪くねえなってなっちまってんだ、話の途中だろうと押し倒したいってんなら押し倒されてやるよ。

四足歩行に鞍替えして、獣みてーにこっちににじり寄るフーゴを視線で迎え撃って、なにすんのって聞いてみたんだが、
あいつはそれには答えずに、組織の名前は知ってるなんて言い出したんだが──…]


 いや、いい。
 グロウなら探しだすのもわけないし、そんだけの為にもっかい通信すんのだりぃもん。


[っつーわけで、組織の名前はいらねーわ。
俺の上で首筋に頭を寄せる愛玩動物を避ける気にはなんねーもん]
(15) 2021/06/13(Sun) 3:57:38

【人】 弁当『もりや』 安住 香菜

[疲労に引きずられるように、いつの間にやら
 泥濘のような眠りの中に落ちてしまった。

 ゆるゆると目を開ければ
 相変わらず天井には牡丹が咲いて
 一糸まとわぬ身体を、上質な寝具が
 優しく包み込んでくれている。
 身体中べとついて、全身が錆びたマシンみたいに
 ぎちぎちと音を立てるよう。
 ─────特に、股関節と腰。

 なのに、あたしの心はじんわりと
 暖かなものに満たされていて
 不快なものは何一つなかった。
 隣に体温を探すように
 そっと伸ばした手は、あなたに当たるかな。

 まだそこにいとしい人がいれば
 あたしはその頬にキスを落として
 掠れた声で「おはよ」って言うの。
 ベッドの外にいたならば
 寝坊を恥じるように半身を起こして
 照れくさそうに笑うかしら。]
(16) 2021/06/13(Sun) 4:59:47

【人】 弁当『もりや』 安住 香菜

[そして、あなたが来た洋室の方から
 ちゅんちゅん、と小鳥の囀る声が
 かすかに聞こえてきたかしら。

 ……部屋から出れたと思ったら、
 ジャングルにでも飛ばされてなきゃいいけれど。]*
(17) 2021/06/13(Sun) 5:02:14

【人】 小泉義哉

[遠ざかっては近づき、近づいては遠ざかるような
 酩酊した快楽の中、泥のように眠っていたらしい。
 散々交わったにもかかわらず、それでもなお足りずに
 彼女と絡み合う隠微なまどろみに沈んでいると
 香菜の手が甘えるように伸びてきて
 夢の底から掬い上げられた。>>16


 あぁ……そうだった。
 実際の方が、可愛い。


[目を細めて、満足げに香菜の頬に手を当て返す。
 同じぐらいかすれた声は、
 彼女の喉とは全く違う音質を持っていた。]
(18) 2021/06/13(Sun) 8:52:46

【人】 小泉義哉

[戸の隙間から、まっすぐな陽光が差し込んでいた。>>17
 部屋も日常とつながったようだ。

 ぐちゃぐちゃになった部屋着を身にまとい
「ジャングルだったらまたこの部屋に戻ろう」と笑いながらも
 一抹の不安を胸に戸を開けると、
 柔らかな木漏れ日が、二人の顔に降り注いだ。

 さわやかな若葉と土の香りが吹き抜けて
 部屋にこもった隠微な空気を清めていく。
 ジャングルとは言わないが、つながった先は林だった。

 戸から首を伸ばしてあたりをうかがってみるに
 自分たちは古い納屋のような建物にいるらしい。
 どうやら正門ではなく、裏口の戸を開けているようだった。

 といっても、この古びたちっぽけな建物の外観と比べ
 出られなかった部屋の内部は明らかに広く豪奢で
 いったいどのように次元が歪んで
 この部屋につながっているのか
 全く理屈がわからない。]
(19) 2021/06/13(Sun) 8:53:48

【人】 小泉義哉



 ……とにかく、外に出てみよう。
 建物からして、ちゃんと日本ぽいし……


[ぎゅ、と香菜の手を握りしめると、
 昨晩は溶け合ったはずの熱が
 ひんやりと冷めていることに驚いた。
 ふわ、と素足のままに柔らかい土を踏みつけて
 一歩、二歩と踏み出すと、背後で鍵のかかる音。
 振り返ると扉など無く、ただ壁があるばかりだった。
 その古びた木面には見覚えがある気がしたが
 その時は思い出せなかった。

 何も考えずに歩きだすと、さっそく彼女が転びかけた。]


 あ……そっか、ごめん。


[ようやく自分の短慮に気付き、違う歩幅を合わせながら
 まだ痛みが残るらしい腰に手を回して
 ゆっくりと建物の表に回った。]
(20) 2021/06/13(Sun) 8:55:54

【人】 小泉義哉

[建物を覆うように生えている林は
 正面に回ってしまえば中庭のように視界が開け
 建物からはまっすぐに石畳の道が伸びていた。
 道の先に鳥居を見つけて、建物を振り返り、
 思わず声がもれた。]


 あ。ここ……
 近所の神社>>0:14だ……

*
(21) 2021/06/13(Sun) 8:56:36

【人】 小泉義哉

[その時、雷に打たれたような衝撃が
 脳芯から爪の先までを駆け抜けた。
 今すぐに誓わねばならなかった。
 古くからこの地に根付く
 神々の住まうこの神社で。]
(22) 2021/06/13(Sun) 10:45:13

【人】 小泉義哉



 香菜、


[つないだ手を両手で包み、気づけば恭しく跪いていた。
 朝露を含んだ若葉が陽光を乱反射させながら香菜の頬で踊り
 朝日を取り込んでますます活々と赤みのさした髪の毛は
 少しもつれて汗ばんで額ぎわに貼りついていた。
 自然、見下ろすような姿勢になった大きな美しい瞳が
 やわらかい木漏れ日ともに自分に注がれるのに見惚れていた。

 その瞳に映し出される感情を読み取ろうとするうちに
 男の目には哀願というよりも
 ある激しい感情の涙が薄く宿った。
 男の心の中の一番奥深いところがけがされないまま
 ふと目から覗きだしたかのような光だった。]
(23) 2021/06/13(Sun) 10:45:55

【人】 小泉義哉

[名前を呼びながら、何から言えばいいのかわからずに言葉が詰まる。
 雄弁な舌を持たぬ男は、たどたどしく
 ただごまかしのきかない強い想いを胸の奥から拾い上げた。]


 その……俺、本当に詰まんない男で。
 傷つけたいとか、そんな気持ちは全くなくても
 今までだって、香菜を一人で苦しませてきたし、
 順番もすっ飛ばして昨日みたいなことして、
 さっきも、香菜の体がしんどいのとか頭から抜け落ちてて。
 少し考えればわかるような人の気持ちを察するのが苦手で
 そういう能力があれば、
 もっと香菜を傷つけずにすんだのにって思う……


[肌を重ねたとき、一つになったというあの陶酔は
 一晩明けて日常に戻ってみれば
 ただ一夜の夢だったのだと突き付けられた。
 同じものを食べ同じように美味いと言い
 同じものを見て同じようにじっと見惚れ
 同じものを聞き同じように耳を傾けていても
 内に生ずるものは違う。

 香菜と自分は、似通っている部分があっても
 髪の毛一本に至るまで全く違う人間だった。]
(24) 2021/06/13(Sun) 10:47:52

【人】 小泉義哉



 絶対に傷つけない、って言いたいけど、そんな力は無くて。
 大切にしていても、香菜を傷つけるようなこと、
 これからもやっちゃうと思う……


[二度と傷つけない、と誓うには、年も分別も重ねすぎていた。
 できないことは、誓えない。

 弁当屋の常連の言葉>>0:153の意味が、今ならばわかる。
 しかしそれは彼女が秘めてきた想いの一部を知ったからこそ。
 未だ知らぬ心は当然のように香菜の心に隠されていて、
 香菜の全てを理解することなど一生できない。
 それは香菜にとっての自分も同じこと。]
(25) 2021/06/13(Sun) 10:48:48

【人】 小泉義哉



 正直言って、それがすごく怖いんだ。
 好きだから傷つけたくないって思うし、
 俺と一緒にいることで傷つけてしまうなら、
 無理して一緒にいない方がいいんじゃないかとも思う……


[これまでうまくいかなかった交際だって
 決して敵意があって一緒にいたわけじゃない。
 ただ、覚悟が無かったのだ。
 だから少しでも陰が差すと、すぐに嫌になった。]
(26) 2021/06/13(Sun) 10:50:04

【人】 小泉義哉



 だけど、香菜を傷つけても、俺が傷ついても
 それでも一緒にいたい。
 香菜の好きなこと、嫌なこと、
 俺自身も気づいてなかったうれしいこと、されたくないこと、
 そういう一つ一つの経験と失敗を積み重ねて、
 時々ままならなくて衝突しながらでも、
 少しずつお互いの心地良さを探って
 同じ時を共有したいって……
 我儘だけど、そう思うんだ。


[すべてを捧げたいのに、自分は何も持っていない。
 道端に咲く一輪の花を手折ると
 茎でくるりと輪っかを作り、彼女の左手の薬指に触れさせた。]
(27) 2021/06/13(Sun) 10:51:09

【人】 小泉義哉

[その指を引くか、挿し入れるかは彼女次第だ。
 指輪に咲くタンポポが、
 男の震えに従って、揺れた。]**
(28) 2021/06/13(Sun) 10:52:33

【人】 おにいさん 榊原 皇仁

──けじめは大切




  彼女の両親へ泊まりがけで挨拶に行った。
  何もないわけがなく、
  まず彼女の両親は心底驚いていたし、
  父親に関して言えば順序が逆だと激昂。
  そこでしゅんと大人しくなるなら
  また話も穏便に済んだかもしれないけれど
  彼女は火に油を注ぐ形を選んだ。

  そばで見ていた彼は、
  同じく夫と娘のやりとりを見ていた
  彼女の母親とともに、彼女の父の方を押さえた。
  物理的に彼女の父親を押さえる以外の選択肢はなく
  一旦彼女が眠ってしまうまで待つことに。

                          ]


(29) 2021/06/13(Sun) 13:09:08

【人】 おにいさん 榊原 皇仁


     順番が逆だと言われても仕方がありません。
     実際そうなってしまっていますから、
     そのことに関して、弁明の余地はありません。


     だから、これから先は……
     彼女のことを第一に考えて
     幸せだっていつまでも言ってもらえるような
     人間でありたいと思っています。




  言葉だけで認めてもらえるなんて
  彼は1ミリも考えていなかったので、
  確定申告の時に出す収支内訳書の
  コピーと彼の通帳を手渡した。

  クライアントの話は出来なくても
  彼が今どれだけ収入があり
  貯蓄があるのかを見せることで
  彼女を背負うだけの覚悟と
  子供を養うだけの経済力を
  彼女の両親に見せられると思ったのだ。

                     ]


(30) 2021/06/13(Sun) 13:10:06

【人】 おにいさん 榊原 皇仁



     彼女は、ぼくの代わりに
     沢山泣いてくれます。
     感受性が豊かだけれど、
     泣けないぼくの分まで沢山、
     いろんな感情を見せてくれます。

     だから、ぼくは……

     彼女が大切で大切で仕方がありません。
     

     お嬢さんのことを、
     不躾ではありますが、ぼくに…
     お預けいただけませんか。




  そう言って、彼はゆっくりと頭を下げる。
  彼の両親どちらかが声をかけるまで
  その頭は上がることなく。

                      ]*


(31) 2021/06/13(Sun) 13:10:48

【人】 フィアンセ 葛葉 桜子

  ―― なんで怒られてるの? ――


  手順が前後していることがそんなに
  問題があるのでしょうか?
  だって、彼と結婚するつもりで
  付き合っていたのだから
  そんなこと、些細なことではないでしょうか。
  
  そもそも私も望んだことですし。

  私が言ったことは父を怒らせるばかりで
  私も歯止めがきかなくなって
  結局、彼と母が父を止めるまで
  言い合いは止まりませんでした。

  疲れて私が眠ってしまった後に
  三人で会話は行われていたようですが。
                        ]
 
(32) 2021/06/13(Sun) 18:48:35

【人】 フィアンセ 葛葉 桜子


  彼女の両親は彼の話を黙って聞いていた。
  先ほど激昂していた父親も今は少し落ち着いた様子。
  まだ若いけれど子供も養えるだけの経済力があって
  覚悟があることを、両親は感じ取った。

  最後まで話を聞いて、ゆっくりと顔を見合わせて
  苦笑したかと思えば、母親の方が口を開いた。
                           ]

   『顔をあげてください。
    私達は、結婚を反対するつもりはなかったの。
    ただ、そうね。
    手順の前後は気になってしまうもの。
  
    ……あの子は昔からそうだった。
    人の痛みに敏感で、
    感受性が豊か過ぎて――

    
生きにくそうな子
だと、思っていたわ。

    親が言う言葉ではないけれど、ね。
    それをあなたもわかっているようだし
    覚悟も伝わってきた。』


  でも、と言葉は続く。
  真剣な表情で、真っ直ぐに彼を見据えて。
                      ]
 
(33) 2021/06/13(Sun) 18:49:54

【人】 フィアンセ 葛葉 桜子


   『あなたには…あなたたちには
    経験がない。人の親になったことがない。
    だから、約束してください。 
    私達でも、あなたのご両親でもいい。
    困ったことがあったなら、
    必ず、頼りなさい。
    二人だけで解決しようとしないこと。

    それともう一つ。
    娘を傷つけるようなことは絶対に
    しないでね。あの子はあなたが
    好きでたまらないみたいだから…
    それを裏切らないで。あなたの言葉を聞く限り
    余計なお世話だろうけれど。

    娘を、よろしくお願いしますね。』



  そこまで言って母親は笑顔を見せた。
  父親はまだ笑顔にはなれずにいたけれど
  それはきっと寂しさが理由。

  結婚式の日取りが決まったら教えてくださいね
  と最後に言って話し合いは終わったのだった。
                         ]
  
(34) 2021/06/13(Sun) 18:50:42

【人】 フィアンセ 葛葉 桜子



   おうじくん…?
   あれ……お父さんが
   
昨日と雰囲気違うような…



  何かあったの?と首をかしげて
  彼に聞いてみたことでしょう。
  三人で会話をしていることが聞ければ
  
なんで私抜きで???

  と頬を膨らませてしまったでしょうが…
  特に話がこじれたわけでもないのなら
  ほっとするのです。
                      ]*
  
(35) 2021/06/13(Sun) 18:51:46

【人】 弁当『もりや』 安住 香菜

[布団の中で誰かと温もりを分け合う時間は
 一体いつぶりだっただろう。
 頬を撫でられ、あたしは柔く微笑むと
 その鼻先にひとつキスを落とした。

 外からの音に半身を起こして
 シャワーを浴びに立とうとすると
 内股をどろりと白いものが流れ落ちた。
 散々注がれた子種を見て
 昨日のことをつぶさに思い出して
 つい顔をあからめる。

 水に汚れを流しても
 昨日の記憶は消えない。
 あたしの気持ちも。
 しっかり、この心身に宿っている。]
(36) 2021/06/13(Sun) 19:07:50

【人】 弁当『もりや』 安住 香菜

[また二人して部屋着に身を包む間
 義哉くんが冗談を言ったなら>>19


  ……今更たんぽぽサラダで満足できる?


[って、冗談めかして笑い返すの。
 例えジャングルだろうとこの部屋だろうと
 あなたがいるなら怖くない。
 
 陽光と小鳥の声の方へ、手を繋いであゆみ出すと、
 どこか懐かしい空気が頬を撫でた。
 ごてごてとした和風の褥じゃなく、
 古い杜森の景色。

 あたしたちを送り出すと
 扉は不意に姿を消す。
 「もうあとは自分で進め」って言うみたいに。

 それに小さく頷いて、一歩
 一緒に歩き出そうと踏み出した身体は
 大きく傾いで……また義哉くんの身体へと
 受け止められた。]
(37) 2021/06/13(Sun) 19:08:22

【人】 弁当『もりや』 安住 香菜



  ……ううん、大丈夫。平気。


[痛身があるのは事実だとして、
 それを凌駕する悦びがまだ腹の底に溜まっている。
 スウェットの下の薄い腹を撫でながら
 あたしはにっこり笑って見せて
 でも、ちょっとくっついて歩きたくって
 義哉くんの腕に甘えて進みましょうか。]
(38) 2021/06/13(Sun) 19:08:41

【人】 弁当『もりや』 安住 香菜

[義哉くんの声に>>21
 ようやくあたしは周りを見渡す。
 苔むした狛犬の表情も、
 擦り切れたところのある幕も、
 どれも見知ったもの。

 昔は怖い顔に見えた狛犬が
 こっちを見てニッと笑っていた気がした。]



  …………はい、



[義哉くんの呼ぶ声に、
 あたしは神聖な気持ちでその顔を見上げた。
 朝日を背にして、雄々しい肩を出した姿は
 なんだか本当に『神様』みたい、なんて。

 それなのにあたしは化粧もしてない
 下着も、服も、ペロンペロンで
 本当に釣り合わないな、って今更思った。

 それでも『神様』は真っ直ぐにあたしを見つめて
 真剣な口調で気持ちを噤む。
 あたしは黙って最後まで聞き届けて─────]
(39) 2021/06/13(Sun) 19:09:02

【人】 弁当『もりや』 安住 香菜




  ……ばかね、


[いつの間にか滲んだ涙を指で拭って、笑う。]
(40) 2021/06/13(Sun) 19:09:18

【人】 弁当『もりや』 安住 香菜




  あたし、あんたといて傷ついた事なんか
  一度だってないんだから。
  あんたはいつもそうやって、
  人が傷つきやしないか、石橋叩きすぎて
  結局人間関係ごと叩き壊して、
  それに自分でまた傷付いて……

  だけどね、あたしは傷付いてやしないし
  あんたに全部あげたこと、何も後悔してないの。


[義哉くんの指が、路傍の花を編む。
 黄色く花咲くたんぽぽ。
 あたしもそれに倣うように
 足元に咲く白詰草の一本を手折り
 くるりと編んで指輪を作る。]
(41) 2021/06/13(Sun) 19:10:30

【人】 弁当『もりや』 安住 香菜



  難しいことは、まだわかんないけどさ。

  あたしはそんなにヤワじゃない。
  あんたが背負い込みすぎないように
  ……あたしにも一緒に
  背負わせてくれないかな  あんたの人生。


[あたしの指を黄色が飾る。
 その上にひとつキスを落とすと
 おかえし、とばかりにその手を取って
 白詰草の指輪を嵌めた。]
(42) 2021/06/13(Sun) 19:14:07

【人】 弁当『もりや』 安住 香菜



  ええ、よろこんで。


[そう笑う頬を、幾筋も露が滴り落ちる。
 まだ早朝の空気の中、
 古びた神社の前であたし達は今生を共にすると誓う。
 順序も、道行もデタラメだったけれど
 願った未来を迎えた花嫁は
 朝日の下で花より鮮やかに笑っていたろう。]*
(43) 2021/06/13(Sun) 19:18:07

【人】 小泉義哉

[告白を、香菜はじっと見つめていた。>>39
 気づかぬうちに葉先に朝露が宿るように
 彼女がどの瞬間に瞳を潤ませた>>40のか分からなかった。
 ずっと見上げていたにもかかわらず。

 そうして、彼女は、答えた。>>41

 一緒にいてで傷つけてしまうぐらいならば
 離れてしまった方がいい。
 それは一つの真理ではあるが
 男は判断が厳しかった。
 
 臆病な心の奥をぴたりと言い当てられた気がして
 それでもなお、受け入れてくれるのだと
 まるで行動で示すように
 彼女が幸運の花を摘む。>>41]*
(44) 2021/06/14(Mon) 6:25:11

【人】 おにいさん 榊原 皇仁

──3人だけの時間




  彼女の母親が声をかけて、
  彼の頭はゆっくりと上がっていき、
  その人の話を真剣に聞く。

  首を小さく縦に振って頷きを見せながら
  彼女がどれだけ愛されていたのか
  ひしひしと伝わってきた。
  そうでなければ、
  娘が生きにくそうな子、というわけがない。
    
                       ]


(45) 2021/06/14(Mon) 16:44:24

【人】 おにいさん 榊原 皇仁



    彼女も、ぼくも、……あーいや…
    ぼくはあまり人に頼るということを
    覚えていないので、
    うまく頼れないかもしれませんが、
    ぼくらが切羽詰まってしまう前に
    頼ることを覚えます。



  嘘をついて得することはない。
  だから、自分でも意識をしようと
  彼は苦笑を見せながら、心に決めた。
 
  結婚の日取りは、彼の両親を交えて
  食事会をした後に決めたいと
  彼は伝えたことだろう。

                    ]


(46) 2021/06/14(Mon) 16:45:03

【人】 おにいさん 榊原 皇仁



    さぁ、なんだろうね。



  最初ははぐらかして、
  ちょっと楽しくなったら答えを教えた。
  彼女の両親にも笑顔でおはようございます、と
  挨拶ができるくらいに距離感は縮まった。
  だから、彼女と帰る頃には
  少し名残惜しさもあったり。

  子供の首が据わる頃に、絶対に帰ろう、と
  彼女とも約束したはず。

                      ]


(47) 2021/06/14(Mon) 16:45:43

【人】 おにいさん 榊原 皇仁

────そして大切なこと


    よろしくお願いします。




  それは数年前に彼らが出会った日。
  春のことで、彼女の誕生日も近く、
  暑すぎず、ぽかぽかと感じられるこの日。

  役所に2人で出向いて、1枚の書類を提出した。
  それは、2人の苗字が一緒になり、
  2人がひとつの家庭として認められること。

  「おめでとうございます」

  そう声をかけられると、
  隣にいてくれる彼女の方を照れ臭そうに
  見やってハニカミをみせたことだろう。
  無事に入社して新入社員として働く彼女も
  産休育休への準備をすすめているのだった。

                       ]


(48) 2021/06/14(Mon) 16:46:25

【人】 おにいさん 榊原 皇仁





  うちに帰って、落ち着いてから
  彼女と並んでソファに座った時だったか。

  彼女の手を優しく両手で包み込み、
  体調は大丈夫か尋ねた。
  そして、彼女の瞳を見つけてこう告げる。

                      ]


    愛してる、ってすごくむず痒いね。
    でも、今日はきちんと言うよ。


(49) 2021/06/14(Mon) 16:48:55

【人】 おにいさん 榊原 皇仁




    桜子ちゃん、ぼくは君のことを




(50) 2021/06/14(Mon) 16:49:20

【人】 フィアンセ 葛葉 桜子


  ―― 三人での会話 ――



  娘が連れてきた人は
  手順の前後はあったかもしれないけれど
  でも、嘘をつかず誠実であろうとする姿を
  確かに見せていて。
  父親の態度も僅かに軟化する。
  
  食事会の提案には二人して頷きつつ。
  幸せになって欲しい、と願うのだった。
                     ]
  
(51) 2021/06/14(Mon) 18:32:15

【人】 フィアンセ 葛葉 桜子


   ……少しは打ち解けたみたいでよかった。
   お父さん、あんな感じだから
   びっくりしちゃったな…。


  はぐらかされて、むぅっとしていたら
  楽しそうに教えてくれたのでした。

  笑顔で挨拶しているのを見て
  ほっと安心しましたし、
  また帰ってこようと言われれば
  ぱあっと顔を明るくして頷くのです。
                    ]
  
(52) 2021/06/14(Mon) 18:32:36

【人】 フィアンセ 葛葉 桜子


  ―― 季節は巡って ――


  私達が出会った運命の日。
  春の日差しが暖かくて
  出歩きやすい季節。

  手をつないで役所に行って
  私達は念願かなって家族になりました。
 
  おめでとうございます、と声をかけられて
  少し照れている彼に微笑み返して。

  社会人として働くのは
  楽しいことばかりではもちろんなくて
  新しい環境に慣れるのは大変だったけれど
  彼がそばにいてくれるから、 
  安心していられるのです。
  出産育児の準備も着々と進んでいました。
                      ]
  
(53) 2021/06/14(Mon) 18:35:15

【人】 フィアンセ 葛葉 桜子



  そうして、私達の家に帰って。
  並んで座っていると
  優しく手を包み込まれて
  温かさが伝わってくるのです。

  大丈夫だよ、と顔を見ると
  視線が交わりました。>>49

  普段言葉が足りない彼が
  きちんと言葉にしてくれたことが
  うれしくて幸せで。

  
きっともう、いなくなってしまうなんて>>2:-50

  
不安を感じることはないと確信するのです。


  視線はそのままに彼に言葉を返しましょう。
                        ]
  
(54) 2021/06/14(Mon) 18:35:56

【人】 フィアンセ 葛葉 桜子




   皇仁くん、私もあなたのことを
 
 
 
(55) 2021/06/14(Mon) 18:36:23

【人】 およめさん 安住 香菜

[ずっと、夢見てたの。

 あんたと二人でずっと過ごせる日を。
 仕事から帰ってきたあんたを
 あたしは笑って迎えてあげて
 空きっ腹にたらふく美味いもん詰め込ませて。

 家は、どんな家がいいかな。
 日当たりがいいところがいい。
 庭がなくても小さなベランダ、
 それが無理でも、時期の花を家に飾ってさ。

 あたしは店に立つし、多分あんたは働きに行く。
 一緒に店に立つのも、きっと悪くないかも。



 ─────って、小さな頃から。]
(56) 2021/06/14(Mon) 19:30:51

【人】 およめさん 安住 香菜

[朝の神社、二人で神様の前で
 花の指輪を交換したら
 目覚めた人々が活動する前に
 足早にその場から立ち去ったかな。]


  ねえ、義哉くん。


[家の前で別れる前、あたしは義哉くんの
 腕を抱き締め、瞼を伏せる。]


  ……夢を、叶えてくれてありがとう。


[夢見た形の通りじゃないし、
 経緯もめちゃくちゃだったけど
 そんなの、どうだっていい。
 欲しかった人が、今、あたしの腕の中にいる。
 それだけで、充分。]
(57) 2021/06/14(Mon) 19:31:18

【人】 およめさん 安住 香菜

[別れの時を惜しむよう、
 口付けをひとつ交したら
 一旦はそれぞれの生活に戻ろうか。

 だけど、またあんたの顔を
 店の軒先に見付けたら、
 今度は揚げたての唐揚げじゃなくて
 キスを送ろうと思うの。

 傷付いてやしないし、
 あんたに会いたかったんだって分かるよう
 嘘偽りのない笑みを浮かべて。]**
(58) 2021/06/14(Mon) 19:43:26

【人】 日迎 出流

  うう、まさか……まさか。
  食事まで完備だったなんて――。


[お風呂からあがったのはあれからどれくらい後であったのかも覚えてはいない。
時計がないものだから時間の経過が分からなかったと言い訳をするも、その間にヤっていたことと言えばお話をしたりご飯を食べたり寝たりエッチしたりと過ごしてしまった。

気づけば日直日誌のチェック項目は勝手に埋まっていて教室の後ろの扉が開いていたらしい]


  ごめん、結奈!
  二人でいるのが嬉し楽しすぎた!


[後、服が乾くまでとか言い訳もしてた気がする。
それでも今、指を絡めて手を握り扉の前に立ってはいる]
(59) 2021/06/14(Mon) 21:12:38

【人】 小泉義哉

[彼女が言葉の粒を降らせるたびに
 男の口の端が震えた。
 喜びで。安堵で。感動で。
 
 そうして二人は、野に咲く花で未来を誓う。

 ぽろ、と溢れる感情が頬を伝う。
 朝日の中、全く違う顔が、同じように笑っていた。>>43
(60) 2021/06/14(Mon) 21:22:28

【人】 日迎 出流

  外に出たらアイス食べにいこ!
  何味が好き?
  俺はチョコ系なんだけど。


[そうした嗜好もまだ知らない。
知らないことがいっぱいあって、知りたいことがいっぱいある]


  遊園地も行きたいな。
  いっぱい色んなところいこうね。
  勉強もしないとだけどさ。


[にっこりと満面の笑みを結奈に向けて、扉に手をかけた*]
(61) 2021/06/14(Mon) 21:22:39

【人】 小泉義哉


[香菜。俺の愛しい香菜。
 いつも見守ってくれた香菜。
 いつも笑ってくれた香菜。
 たくさん待たせてごめん。順番も道筋も出鱈目でごめん。
 香菜がいくら傷ついていない、大丈夫だって言っても
 やっぱり俺はつい「ごめん」と言ってしまう。
 どうしても不思議なんだ。
 いつでも胸を張っていて、まっすぐ前を向いて、
 頼りになる香菜が、うじうじした俺を選んでくれたのか。

 家は、俺は香菜がいてくれればどこでもいいんだけど。
 そうだな、香菜は陽だまりの中にいるのが似合う。
 花のことだって何もわからないけれど
 たんぽぽとシロツメクサの季節になったら
 家の中で、思い出話に花を咲かせたい。]
 
(62) 2021/06/14(Mon) 21:24:21

【人】 小泉義哉

[俺、結婚って夢とか憧れじゃなくて、
 けじめだと思ってた。
 だけど、あの神社の中で、朝日の下の香菜を見た時、
 朝目覚めた時に隣にいてほしいし、
 夜寝る前に会話をするのも香菜がいい。って……
 それが叶うなら、これ以上の幸せは無いって……
 そう、気づいたんだ。

 俺の奥さん。プロポーズを受けてくれてありがとう。
 願いを聞き入れてくれてありがとう。
「今更たんぽぽサラダで満足できる?」なんて冗談言ってたのに
 ささやかなたんぽぽの指輪を受け取ってくれた香菜。

 欲を言えばもう一つ、甘えさせてくれないか。
 見たいんだ。香菜の花嫁姿が。
 香菜の美しさに負けない装いを、
 次の休みに探しに行こう。]**
(63) 2021/06/14(Mon) 21:25:35

【人】 諜報員 フーゴ

[るーの家に転がり込んで、なんかるーとグロウの仕事を手伝い始めて馴染んできたころ。俺はグロウにないしょの話を持ち掛けた。


 るーのとこに来てすぐの頃、やたらとるーに襲い掛かっては返り討ちに遭い、あまりに頻繁に襲いすぎて“ルール”を決められた。睡眠時間は取れとか奪いにいくにあたって日常に差し支えないためのルール。

 ルールってものが最初よく分からなかったけど、ルールを守らないと勝っても勝ちにならない、って決められたから仕方ないんだ。


 そんで、るーに勉強とかも教わるようになって、なんとなーく、頭の中を整理してみた結果。俺が欲しいのはるーの命じゃなくて、るーなんじゃね?ってなって。じゃあ、本気で奪いにいかなきゃいけないなって気付いたんだよ]
(64) 2021/06/14(Mon) 21:47:09

【人】 おむこさん 小泉義哉

[仕事を終えて「もりや」に顔を出すと
 唐揚げではなくキスで迎えられた。>>58
 いくら関係性が変わったとはいえ
 さすがに店の中で口づけを送られるとは思っていなくて
 虚を突かれたような顔をした後に
 照れくさそうに笑う。]
(65) 2021/06/14(Mon) 21:47:24

【人】 諜報員 フーゴ

[で、レイセイに考えてみた結果、るーの装備が邪魔だなって。あれがなければ、勝てるかもしれない。


 だからグロウのとこにいって、あれなんとかならない?って聞いたら、るーの装備はなしにしてくれないらしい。その代わり、俺の装備をるーに対抗できるようにしよう!って話になった。


 最近は勉強も頑張ってるけど俺は頭が悪いから、操作の難しいのは無理だ。っていうのが俺とグロウの結論で、じゃあ単純なものを突き詰める方向で。



 この頃はある程度俺がるーに対抗できるようになるまで挑戦は控えようってなってたから、前のことを考えたらるーは不思議だったかもしんない。けど、俺はブキヨウだから頭で考えて使うよりも体に染み込ませないと戦えない。その結果]
(66) 2021/06/14(Mon) 21:48:09

【人】 諜報員 フーゴ

[元々使っていたソードブレイカーはそのままに、仕込みを増やした。るーの捕縛用射出武器に対抗するためにワイヤーを見た目腕時計に偽装して、あとブーツにも仕込んでもらって。それぞれの扱いに慣れるための訓練期間を経て。]


 ありがと、グロウ。がんばってるーに勝ってくる!!


[がんばれー、なんて気楽に手を振ってくれるけど、俺のこれはグロウの兄に勝つためのものなんだけど、グロウ的にはそれでいいんだろうか。助かったのは確かだから、ありがとって手を振り返すけどさ。




 そんなこんなで、俺の準備は整った。俺がるーを奪いにいくのは成功するか否か。がんばるけど。がんばるけどさ。
 るーを俺のにしたいのは確かだけど、俺以外にはるーを奪いに行く権利ももらえてないのを考えたら……なんかこう、るーに、俺ってトクベツなん?って聞いてみたら……それに、満足できるような気がしなくもない!**]
(67) 2021/06/14(Mon) 21:49:38

【人】 早乙女 結奈


  給食風のご飯……すごかったよね
  なんかこう、再現完璧な感じで


[ ちなみに、お風呂の湯船は25mプール風だった。

 あくまでも『風』
 さすがにサイズは鏡で誤魔化されてはいたが、充分すごい。

 強いて言えば、残念だったのは
 寝る場所が保健室らしき部屋だったこと
 再現度が高すぎてベッドが固く、二人で寝るには狭すぎた]


  ううん
  アタシも、外出たく無かったし


[ 謝られても目を逸らすしかできない。

 だって途中でドアが開くような音、聞こえてたから
 聞こえた上で、無視していたのはアタシの方だから。

 指を絡めて繋いだ手
 謝る彼の横顔に"このまま泊まっちゃおうか?"なんて
 半分以上は本音だったりするけど]
(68) 2021/06/14(Mon) 22:04:37

【人】 早乙女 結奈


  アタシはイチゴかなぁ
  イチゴとチョコの組み合わせが最高
  あ、次点でチョコチップね


[ 実は自販機のアイスも好き
 あれは意外と限定の味があったりする。

 コーン派かカップ派か
 シェイクは邪道かどうか
 そんなくだらないこと話しながら笑い合い]


  うん、遊園地も

  あ。じゃあ、さ
  次のテストで点数高かった方が
  お昼ご飯奢ってもらえるとか


[ きっとそれも楽しい
 眩しい未来がそこにあるような気がして
 開いた扉の隙間から差し込む光に目を細くした*]
(69) 2021/06/14(Mon) 22:04:52

【人】 日迎 出流

  よーし! のった!
  何奢ってもらおうかなー?


>>68外に出ようとすると思い返せば此処はアトラクション的な何かのような感じだった。
お風呂も楽しかったし、保健室のベッドは狭かったけれど無理矢理密着して横になれた。
むしろ密着できたから嬉しかったまである]


  それじゃ、いこっか。


[差し込む光の先>>69
そこはきっと楽しく幸せな――**]
(70) 2021/06/14(Mon) 22:47:27