00:47:47

人狼物語 三日月国


100 【身内RP】待宵館で月を待つ2【R18G】

情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了 / 最新

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視点:人


テラ悪食 キエ
ゾズマ悪食 キエ
アマノ悪食 キエ
ユピテル悪食 キエ
キエ悪食 キエ

処刑対象:キエ、結果:成功

[犠牲者リスト]
該当者なし

決着:龍人族の勝利

村の更新日が延長されました。

村の更新日が延長されました。

【人】 夜の一族 チャンドラ

>>4:+34 ポルクス

「ええ、そうよ。
 命潰えるまで、生きてみないと」

わたしはそう笑う。
わたしを暖めてくれた
篝火

その一端であるあなたへ。

どうか、今度はわたしの言葉を
篝火
にして。
どんなに暗い夜の中も、昼の民は叡智で照らすことができるのだから。

「わたしたち人間は、転んだあと立ち上がることもできるのよ」

わたしは賢者ではない。
でも、賢者に似て非なるもの。

昼の民とは違う理に生きている。
でも、わたしも間違いなく人間よ。

その括りを使うときだけ、昼も夜も関係ない。
わたしたちは、わたしたちになる。
(0) 2021/10/23(Sat) 23:15:00

【人】 死神 ゲイザー

>>4:72 ゾズマ

「だろ〜?」

”同じ”。その言葉に上機嫌さの滲んだ声色で返した。
今にもハイタッチしそうなくらいだ。
パイを食べながらなので、実際には行わないのだが、

そしてその上機嫌さは、
あなたが気弱さを露呈させても変わらない。

一度殺しかけたのだが、見事に手のひらを返している。
あるいは喜怒哀楽が激しいといっても良い。

「……そうだよ。バケモノに人格ごと食わせたんだ!
 因果応報だろ? ……でも、オマエは違う。
 オマエはちゃんと覚えてる。ちゃんと大事にしてくれてる」

……イマジナリーフレンド。
小さなころだけの、頭の中のお友達。
きっとそれは、いつかお別れしなければならない存在。
あなたが、ゾズマの仮面をかぶることをやめたように。

「そうだ! 意趣返しをしてやる。
 なァオマエ、ゾズマだっけ? オレの友達になれよ!」

殺人鬼はにっかりと笑った。
(1) 2021/10/24(Sun) 10:33:30

【見】 くるみ割り人形 トラヴィス

>>舞台袖

ぱちん。……きゅ。
竪琴の42弦全てが張り替えられた、ちょうどその頃。
館の主人が瞳を閉じた。

白薄い雲が流れる空から──星々の煌めく夜空へと。
待宵館は、見るものによって色を変える空を持つ。
貴方達の瞳には、どう映るだろうか。


「はは、お褒めに預かり光栄です。
 けれどももう、公演の予定はないんだ。」

そうして、己へ傷を付けた犯人──シトゥラへやっぱり苦笑を向けた。

「ところで、期待を頂いているところ悪いのだけど───
実はお酒、凄く弱いんだ、私。


迷った末、スコーンが着飾るのは、黄色いバタークリーム。
二人ともの視線が合ったのだから、選ぶものはこれ。
さく、と食み、出来栄えに舌鼓を打つ。
ひとつ胃に収めれば席を立ち、二人の頭を撫でる。

「返しに行くついでに、彼らと話してくるよ。
 君達と嗜む為の、お酒のリサーチも兼ねてね。」


アンサンブルカーテンコールエピローグの時間だ。
(@0) 2021/10/24(Sun) 10:44:02

【人】 悪食 キエ

「あァあ……終わった、終わった。もう重力とか気にしないで良いよねェ…」

キエはふわりと浮いた。視線を感じていた頃は極力人らしく在る様にしていたが、視線の無い今はもう気にする事もない。

「………僕もこういうの作ろうかなァ」

其処で主人として只待つだけの在り方は効率が良い様に思えた。客集めは自分に付き纏ってくる彼ら悪魔達にさせれば良い。彼らは何故だかキエを慕い従うから。
宙に浮きながら足を組み、夜を見上げた。
(2) 2021/10/24(Sun) 13:31:55

【見】 くるみ割り人形 トラヴィス

>>2 キエ


「キエ」

貴方の姿を見つければ、
そっと近付いて行く。

「……お疲れ様。
 そんな事も出来るのだね。」

人らしさを手放した様に少し驚きながらも、
まあ貴方なら出来てしまうのだろうと
納得しつつ、労いの言葉を贈る。

「君、早速で悪いけれど
 ひとつ尋ねても良いだろうか。
 ……私との契約は、守られるよね?」

貴方へ、側にいて欲しいと願った。
対価を支払い、貴方は承諾した。

館の主人が眠った今でも、これからも、
それは今後も破られる事はないか、と。
(@1) 2021/10/24(Sun) 13:49:51

【人】 悪食 キエ

>>@1 トラヴィス

「そりゃそうさ、キエだもの」

やって来た貴方の頭上にするりと移動する。眼下から贈られた労いの言葉には特に返事をせず、確認の方にだけ返事をした。

「君が契約の内容を守るならね。言ったろう?

 ───壊れる事なく、狂う事なく、悪夢絶望想い続けるのなら。

 僕ァ君の傍にいてあげる。
 米とか麦みたいな主食が在っても困らないしねェ」

何て事のない抑揚でキエは告げる。寝返りを打つと、喋る人形を見下ろした。

「僕は気紛れだし気分屋だし飽き性だし嘘吐きだけれど、契約を破る事はしないよ。
 そんな事をしたら僕では無くなってしまうからねェ」
(3) 2021/10/24(Sun) 14:08:40

【人】 逃亡者 ポルクス

>>0 チャンドラ (神隠し時空)

「まぁ、まずはここから帰る方法を探さないといけないけどね」

ふ、と小さく笑った。
少なくとも出る方法は探さなければならないだろう。

自分が生きるためというよりは、この少女を帰すために。

生きる理由はないが、死ぬ理由がまったくないわけではない。
兄は欲しがらなくとも、一つの魂となればより強くなることだけは確実だからだ。

だけどそれを今しようと思わないのは
あなたや、船を出してくれた探偵のお陰と言わざるを得ないだろう。
(4) 2021/10/24(Sun) 14:32:59

【見】 くるみ割り人形 トラヴィス

>>3 キエ

「そう」

頭上の貴方へ手を伸ばす。
触れられるのならば、慈しむように貴方の頬へ。

「安心したよ。
 私が私である限り、君は側に居てくれるのだね。」

悪夢絶望は、男から切り離せないものだ。
失えば、自身は『トラヴィス』ではなくなると言って過不足ない。
己が己である為に、それは味あわなければいけない苦痛であること。

その苦痛感情を掬い取って和らげてくれるのは貴方だけで、
貴方しか居なくて、貴方の代わりは何処にも居ない。

「私の天使悪魔よ。
 キエ悪魔である事に感謝をしよう。
 これからも、よろしくね。キエ。」

貴方へ、穏やかな笑みを向けた。
(@2) 2021/10/24(Sun) 14:52:56

【人】 夜の一族 チャンドラ

>>4 ポルクス

「……ここから、出る……?」

その言葉にわたしは虚をつかれた気持ちだった。

2ヶ月の間、毎日お腹を空かせていた。
それでも食べるものはたくさんあった。
知らない文化がたくさんあった。

人々と出会えた。知り合えた。
​──そんな、この常昼の館。
チャンドラは、館の時間が好きだった。
それに​──​──


「……考えたこと、なかった。
 少し、考えてみるわ」

やはりわたしは悠長なのだと思う。
神隠しに遭って、誰にも見てもらえなくて。
この先どうなるかなんて何もわからないのに。
わからないからと選択を急くのが嫌で、あなたにそれだけ小さく告げる。
(5) 2021/10/24(Sun) 15:11:58

【人】 悪食 キエ

>>@2 トラヴィス

慈しむ様に頬を撫でられてもキエに何かしらの言葉は生まれなかった。
キエにとっては数多持つ契約の内のひとつでしか無い。内容もキエにとって特段珍しいものでも無かった。
貴方以外にも居て、貴方の代わりは何処にでも居る。

「はいはい、感謝したまえよ」

キエは『こちらこそ』とは一言も言わなかったし思わなかった。人形トラヴィスが壊れればキエは其れを何の躊躇いも無く捨てる。壊れた物を修復しようなどとは思わないし、其れは人間のやる事だとキエは考える。
人間にとって永遠とも呼べる刻の長さは、キエにとって刹那である。
人間の『此れから』はキエにとって『後少し』程度の尺度だった。

話は終わったと言わんばかりに、すいと撫でる手から離れた。
(6) 2021/10/24(Sun) 15:14:29

【見】 くるみ割り人形 トラヴィス

>>6 キエ

対価を差し出し、契約によって繋がれたこの関係は
不確かなものよりも安心が出来た。



「───あ、
        待って。」

離れていく貴方を求めて、更に手を伸ばす。

「……頼みたい事があるんだ。
 
私の記憶を食んでは貰えないだろうか?


その言葉は、離れていく貴方を引き止める事が叶うだろうか。

「既に無い四年分を除いて……
 W産まれてから、私が舞台に上がるまでの全てW──十数年分のそれだけ。」

提示するのは、
きっと両親に愛され、豊かな日々を過ごした幼少期の、
悪夢とは程遠い記憶それ

「残りは……少し考えた後に。
 君の好みの味では無いかもしれないけど、
 私から、余分なものを間引いて貰えないだろうか?」

それ以降の記憶──悪夢を除いた『残り』についてはまた後で。
そっと自らの唇に人差し指を付け、貴方を見上げる。
(@3) 2021/10/24(Sun) 16:14:20

【人】 逃亡者 ポルクス

>>5 チャンドラ

「あぁ、まずはこの神隠し状態の場所から帰らないことには、俺と君の殆ど二人きりで一生を過ごすことにならないかい?」

神隠しにあってなお、見える人も居ることをこのときの自分は知らない。

あなたの考えとは少々違うことを言っていたが、返事を聞いていると合点がいったように頷く。
そういう意味合いとしても、帰ったほうが良いだろうことは当然ではあるが。

「君は帰らないと本来の力が出せないんじゃないの?
 力も出せず飢えと戦いながら館に居続けたいというのならそれも悪くはないかもしれない」

それなら、自分も館に居続けるのも悪くないと思う程度には、選択肢として無いとは思ってないようだ。

「……旅をして、あまりに暇で夜とつながりを持つ方法を探すのも悪くないかと思ったけど……君がいないなら探す意味はなさそうだね」
(7) 2021/10/24(Sun) 16:23:42

【人】 悪食 キエ

>>@3 トラヴィス

貴方が手を伸ばしてもキエは止まらなかった。
記憶を提示されてもキエは止まらなかった。
だがふと思い至り、止まった。

「……」

手の届かない高さに漂いながら思案する。月明かりが照らす館を見下ろした。
高度を下げ、再び手の届く位置へ。

良いよ

普段ならば了承しなかっただろう。しかし今は
丁度良かった

きっと其の記憶は直様消費されてしまう。

キエの為の箱庭を想像創造する為に。
(8) 2021/10/24(Sun) 16:28:38

【見】 くるみ割り人形 トラヴィス

>>8 キエ

それが何に消費されようと、構わない。

『舞台人トラヴィス』の構築に
関係のない記憶だと思っているし、
舞台を降りた今、
経験の一つとして置いておく価値すらないそれ。

だから容易に手放すし、
その行動の意味を考えることすらない。
承諾する貴方には感謝しかない。


「有難う」

再び近付く貴方へ、触れる事が叶う。
くるみ割り人形は……委ねるように瞳を閉じた。

このまま誰からも干渉を受けなければ
男の記憶は貴方によって、簡単に消えるのだろう。
(@4) 2021/10/24(Sun) 17:00:56

【見】 トレジャーハンター プルー

嫌な予感がした。
席を立った男を追いかけたのはそんな理由だ。
なんか変なコトしてたらとっちめてやりましょ、だなんてシトゥラに声をかけて―――

そうして、キエとトラヴィスの姿を見た。
その会話を、耳にした。 

全ッ然、良くはないわね!!!


叫ぶと同時に、地を蹴った。
月明かりに照らされた舞台に土足で上がり込み、キエに伸ばされた白い手を掴む。

「なにしてんの、トラヴィス」

「なにを願ってんの、アンタ」


プルーは無干渉を辞めた。
プルーはいつも通りを、辞めた。
(@5) 2021/10/24(Sun) 17:15:09

【人】 夜の一族 チャンドラ

>>7 ポルクス

「そうなのだけど……でも不思議と今、空腹もないのよ。
 神隠しのせいといえば、そうかもしれな​いけど」

神隠しと重なってしまったものだから、わたしは気付いていない。
空腹が遠ざかったのは、夜が近づいているから。
とはいえこの状態が長く続くと思うのも、わたしの悠長なところかも。

「………」

などと考えていたら、続いた言葉につい目を逸らす。

……私じゃあなたの望みは叶えられないのに


痛む良心くらいは持ち合わせていたし、そこまで鈍感でもないつもり。
せめて自意識過剰であったらと、わたしはそう祈るばかり。
(9) 2021/10/24(Sun) 17:25:24

【人】 夜の一族 チャンドラ

>>7 ポルクス

「……神隠しから帰る方法も。
 戻る方法があるか分からないけど……」

そちらについてなら、とわたしは頷く。
いえ、神隠しの戻り方ではなくて。

「あなたを探しながら、わたしのことが見える人がいないかも探していたわ。
 今のところ、残念ながら見つかっていないけれど。
 でもあなたを見つけることができたのだもの。
 もう少し、探してみたいと思うの」

ふたりきりで一生を、というのもなんだか申し訳ない話だった。
目に見えない『神隠しの戻り方』より、『わたしたちが見える人』を探す方がきっとずっと簡単だ。
そんな人が、いるのならだけど。
(10) 2021/10/24(Sun) 17:29:59
シトゥラは、>>@4彼の >>@5彼女の 変換の音を聞いた、
(t0) 2021/10/24(Sun) 17:45:21

【見】 技術指揮 シトゥラ

>>@5

プルーに引かれるまま見た景色は想像通りで。
いつかは、起こることだとさほど怒りも感情も湧いてこなかった。

トラヴィスは、自覚をしないまま元の彼から離れようとしている。
もちろん変わることを悪だとは言わない、停滞する館の中で人の心などたった数日で移り変わる。

"そんなこと"はどうだっていい、"そんな移り変わるもの"に興味なんてない。
ただの存在定義を危ぶむ行為だけが、シトゥラにとっての悪である、罪であると―――きっと語ってもこの男に伝わらせるには何百回も砕いて、粉々にして柔らかくして、哺乳食のようにどろどろにして口元に運んでやらないとわからないのかと病む程度には
すごく怒っていた



「俺のことは気にするな。プルー……言い分を聞きたいか?
 お前のためならこんな茶番も見続けてやるよ、殺すのはその後だ」


一大決心だったと。
バカにするなと激昂してくれたほうがありがたいぞ、トラヴィス。
"その程度"で止めるものを、俺達は理も得ずに失いそうになったんだ。残るのは事実、覆水盆に返らずだ。零すか零さないかは手前が決めろ。
(@6) 2021/10/24(Sun) 17:56:01

【人】 よいが来ない ミズガネ

それは直感のような、天啓にも似た感覚。
きちんと言葉を機織り説明することは出来ないけれど、それでも確かに断言できる。

──夢が醒めると。

空を仰ぐ。痛いくらいの眩しさが隠されて……。
夜が来る。星の煌めきが散りばめられた緞帳が下りる。
此度の舞台は終わった。

館は、館の時間は、皆の時間は。

前へ。
(11) 2021/10/24(Sun) 18:14:08

【人】 よいが来ない ミズガネ

「ユピテル!」


愛しい女の名を呼ぶ。

「ゲイザー!」


救いたいと願った少女の名を呼ぶ。

駆けて、勢いのまま扉を掴む。
すり抜けない。もう透明じゃない。
煩わしさにほんの少しだけ安堵を抱きながら、男は館を走り始める。
(12) 2021/10/24(Sun) 18:14:27

【人】 よいが来ない ミズガネ

>>ユピテル

「ユピテル!どこにいる!」

男は館の中を闊歩する。闊歩というより、疾走のほうが正しいかもしれない。
扉を何度も開ける。何度行っても、この手がドアノブをすり抜けることはなかった。
(13) 2021/10/24(Sun) 18:17:01

【見】 くるみ割り人形 トラヴィス

>>@5 >>@6

「────えっ、
 どうしたんだい、そんなに気を立てて……。」

そんな魔の抜けた声が出て、
伸ばされた手は、悪魔に届く事は無かった。

「……停滞を、望もうと思って。
 この宴は、あまりに私に変化を齎した。
 きっと君達の求める私とは遠くなっただろう。
 だから君達の人形に必要のないものを……捨てようとしているだけだよ?」

テラが楽しませてくれた。
ユピテルが信じさせてくれた。
ミズガネが、舞台に立たせてくれた。

楽しかった。忘れられないものになった。
それは───自分を大きく変えた。
変わったからこそ、二人を信じる為の選択。

「君達の側で、変わらずに居たいから。」

シトゥラに叱られた。
プルーが見守ってくれた。
キエが眠らせてくれた。

自分を造る記憶悪夢だけを抱いて、
貴方達を信じて、手を伸ばして、生きたいのだと
男はプルーを、そしてシトゥラへ視線を向けた。
(@7) 2021/10/24(Sun) 18:17:30

【見】 トレジャーハンター プルー

>>@6 シトゥラ
「いや殺すのはよしなさいよ止める意味無くなるじゃない……」

どうどうどう……と宥める。死は、死のため。

>>@7 お馬鹿!
「は?なによそれ。
アタシ達が、トラヴィスが一回舞台の上に戻ったからって見捨てると思ってんの?」

「んな訳無いでしょ」


「舐めんじゃないっての。
アタシ達はねぇ、アンタトラヴィストラヴィスアンタだから一緒にいるの。オーケー?
得たもので多少トラヴィスが変わったとこで離れないわよ。
大体、そのぐらいの変化が許容できないプルー様だと思って?」

けどね。そう前置いて、女は笑みを消した。

「トラヴィスがトラヴィスでいる土台過去を削るってんなら、話は別」


貴方の手を握ったまま、女の赤は貴方の赤を見据える。

「……先は変えられるし、変わらない選択もできる。
けど、やってきた成果は無くそうと思っておいそれと消せるもんじゃないでしょ。
何があろうと、それがどんなものだろうと、その道を歩いてきたからアンタトラヴィスが今いるの。

それを忘れたらアタシ達の前からアタシ達の知るトラヴィスが消えるってコト、わかってんの?」
(@8) 2021/10/24(Sun) 18:55:57

【見】 くるみ割り人形 トラヴィス

>>8

「それは───……分からなかったな。」

男は、既に悪魔に捧げた記憶がある。
父と笑い合い、母に抱かれた過去。それらの記憶は男に、人を愛し、愛される術を、誰かを大切に思う心を教えていた。
『分からなかった』とは──その為であると、
男が一欠片の変化に気付くことは一生無い



「プルー、私は……、
 このままで、良いのか?」

言葉を吐く唇が震える。
男にしては珍しく、言葉をどもらせながら。

「君達をもっと深く知りたい、信じたい、
 思えば思うほど、怖いよ……
 二人が居なくなればと、考えるのが……、変わる自分が、変わらない自分が、」

酷く苦しい。

君達も、けれど舞台で過ごした過去の苦痛も失いたくない。
二人と、キエと、過ごせるならば、それ以外は全て捨てよう。その筈だったのに。

視界がぼやけ始めて、
それが格好悪くて、瞳を閉じた。

「シトゥラに約束した、二人を蔑ろにしないと。
 変わらない為にと思っての行動、
 私は、また………間違えていたのか……?」
(@9) 2021/10/24(Sun) 19:27:11

【人】 悪食 キエ

>>@9 舞台袖

契約の阻害をされればキエは口を出しただろう。しかし此れは一方的な提供である為、キエは契約では無いと考えている。
其れ故に黙したまま、三人より少し高い位置で漂っていた。普段ならばとっくに何処かへ立ち去っている筈だ。
留まっているのは単純に此れが食事の機会かもしれないから、というだけである。

「…………」

会話の内容をずっと聞き流していた。人が他者の定義が揺らぐ事を厭う事は知っている。

誰かがトラヴィスに同じ様な事を言うだろうと気付きながら、何も言わず“良い”と言ったのだ。
記憶が人格を形作ると知りながら、記憶ごと夢を喰らったのだ。

しかし全てがキエにとってどうでも良い事であるから、キエは会話に口を挟まない。
(14) 2021/10/24(Sun) 20:05:58

【人】 巫女 ユピテル

>>13 ミズガネ

「……トラヴィスの言う"終わり"は、
この事だったのかしら。宴の終わり、それとも」

"私達が役者の宴"
の終わり?

それを感じたユピテルは、少し思考して。
はっと完全な夜に染まる前に気付きます。
自分が感じていた、"魂だけ"の感覚が失われている事に。

「……っ、コトハ。コトハ、どこ?」

彼が本名を気にしているから、二人切りの時はユピテルは呼ぶのを気にして控えめにしていました。

けれど今、誰も周囲にいない。
そんな事を考える余裕もない。
そして彼が消えた時と違い拠り所となる道標がありません。

真っ直ぐに彼の部屋に駆けていったのは、ある種、"魂だけ"であっても何処かに在る確信があったから。
でも、今はそれが消えた。彼が生き返ったのか。或いは、消えてしまったのかもわからなくて。

(15) 2021/10/24(Sun) 20:20:30

【人】 巫女 ユピテル

>>13 ミズガネ

──でも、

声が聞こえました。
目を閉じて聞いていた感情を読み取る力によるものではなく。

正しく身体を持った、声帯がある上で発せられた、愛しい人の声が。

「……コトハ?」

その結果を走り回って知ることが怖くて、足だけが氷のように冷たくて動けず空が見える庭の元、立ち尽くしていたユピテルは、いつかは辿り着くであろうミズガネと再開するでしょう。

それは貴方が自室に戻ってユピテルがいた時とはまるで逆のたちばにでもなったように、目があった貴方を見て、呆然と震え呟くようにその名を呼びました。
(16) 2021/10/24(Sun) 20:21:00

【見】 トレジャーハンター プルー

>>@9

「じゃ、これから覚えていきなさい!」

女は、目の前の男が既になにかを欠いていると知らない。
女は、いつか貴方の変化に気付く事もあるだろう。
けど、それは今ではない。

「トラヴィスが望むなら、そのままでいいの。
 トラヴィスが望むなら、少しずつ変わってもいいの」

言葉は常のようにはっきりと。
眼差しはまっすぐに貴方を見据える。

「知りたい?なら聞きなさい。
 信じたい?なら信じなさい。
 アタシ達が、居なくなれば?
 はん!今のトラヴィスにはしてあげないわ。
 意地でも離れてあげないんだから!」

固く手を握る。
手放さないと、行動で示す。

「間違いも間違い、大間違いよ。
あのねぇ、トラヴィスにはアタシ達がいるでしょーが。
悩んだなら、相談して助けを求めなさいな。
アタシ達、トラヴィスが寂しくないようにするだけじゃなくて、そういう話をする事だってできんのよ。知ってた?」

そう笑って、空いている手で頬に触れた。
濡れてしまったなら、そっと指で拭っただろう。
(@10) 2021/10/24(Sun) 20:39:02

【人】 逃亡者 ポルクス

>>9 >>10 チャンドラ

「おや、そうなのかい?
 なら俺もここにいる間は食事は必要ないのかもしれないね。
 時が止まってるような感覚なのかな」

何もわからないから、好き勝手に推察している。
そうであるならば、彼女にとってはここは良い場所なのかもしれない。
魔法は使えないにしても、飢えも寒さもないのだから。
(17) 2021/10/24(Sun) 20:50:46

【人】 逃亡者 ポルクス

>>9 >>10 チャンドラ

「考え方の違いだね。
 見える人を探せばいいとするか、皆の元に帰ろうとするのか。
 どちらにせよ、二人きりは味気ないと思うのは俺も同意だよ」

どちらでも構わない。
自分に目的はないのだから、君のやりたいようにする事に付き合おう。


―――このあとしばらくして、自然と元の館に戻ってしまうなんて今は未だ知るよしも無いけど。
(18) 2021/10/24(Sun) 20:52:15

【見】 くるみ割り人形 トラヴィス

>>@10

「そう、」

望んで良い、変わって良い、悩んで良い、
隣に二人が居てくれるから。

「……そう」

嗚呼、こんなに真っ直ぐに言葉を届けてくれることを
今までどうして知ろうとしなかったんだろう。

「そう………」

過去の
悪夢
を拭うことは出来ないけれど、二人が──三人が居てくれるなら、ゆっくり前を向いて、少しずつ
未来
を彩っていけば良い。

「ごめん、」

過去にばかり囚われて、必死に目を瞑って、
壊れられず、狂えずに夢を見る時間は、もう少しで──終わるような気がする。

「ごめんね………」

過去も、未来も、今だって、
全てを慈しんで、抱えて、
大切に思えるような人に、なれたら良い。

涙は流さない。
それを瞳から溢すのは、舞台の上でだけだと誓っている。
(@11) 2021/10/24(Sun) 21:20:55

【見】 役者 トラヴィス




「ありがとう」



瞼を開く頃、
そこに涙も、迷う視線も、怯える瞳も無かった。


役者のことを知ろうとしなかった自分は、座長失格だ。

もう一度、
踏み出す一歩目からやり直そう。
(@12) 2021/10/24(Sun) 21:21:56

【見】 役者 トラヴィス

>>14

「キエ。
 呼び付けておいて悪いのだけど、
 ……手放せなくなった。」

ごめんね、と、
空いた手を伸ばして、やっぱり優しく頬を撫でる。

「それと、訂正を。
 『これからも』じゃなくて
 『もう暫くだけ』よろしくね。」

きっとすぐには前を向けないけど
そうなれるまでは側に居てほしいのだと
男は、困ったように笑った。

貴方がどう感じていたとしても、自分にとっては救世主である貴方とも、
本当は長く付き合いたいのだけど
いつか貴方の好物を提供出来なくなる日が、必ず訪れるから。
(@13) 2021/10/24(Sun) 21:22:21

【人】 よいが来ない ミズガネ

>>15 >>16 ユピテル

駆けて駆けて、走り回って。
貴方の姿を探し求める。
自分が神隠しに遭った時と逆のよう。

そうして、夜が近づく空の下。庭にいる栗色の豊かな髪が視界に映る。

「ユピテル!」


ろくに鍛えていない体はやっぱりすぐに息が上がって。それでも、走ることはやめられず。

駆け出して、手を伸ばす。その両腕の中に納めようとする。
貴方を捕まえる為に。貴方に触れる為に。
もう見えない存在でも触れられない存在でもない、確かにちゃんといることを証明する為に。

叶うならば、そのまま貴方をかき抱くだろう。
格好つけている暇も余裕も、男にはないのだ。
(19) 2021/10/24(Sun) 21:54:53

【人】 悪食 キエ

>>@13 

きっと心ある人ならば何か思うであろうやり取りを、キエは無感動に見ていた。
頬を撫でる手に対して何の感想も抱かない。
貴方が前を向こうが向くまいが、キエにとってやはりどうでも良い事だからだ。

「ふゥん、そう」

返って来たのは素っ気ない言葉であった。キエにとっては其の程度の事である。
貴方が対価を支払えなくなった時は、キエも契約を守らない。只其れだけだ。
キエは悪魔でないから、契約を破棄する事に対して何ら罰を設けない。自分に損益さえ無ければ其れでいい。

「僕としてもしつこくて困ってたからねェ、其の方が助かるよ」

すい、と再び高度を上げていく。途中で二人を見下ろした。
刹那程の時間だった故に、見られた事にさえ気付けないかもしれない。
……そうしてキエは、館の視察という名目で遊覧見学へ赴いた。
(20) 2021/10/24(Sun) 22:06:13

【見】 トレジャーハンター プルー

>>@11

謝罪の言葉と、礼を聞いた。
にっと女は笑う。

「いいって事よ。結果的に間に合ったし、問題なし!」

過去も今も未来も、全部飲み込んで。
そうしてやり直せばいい。
此処ではそれができる。此処なら、何度だって。

「ふふん。ちゃーんと掴んでエスコートしてあげる。
 だから、アタシとシトゥラから目を離しちゃダメだからね!」

特にアタシ、目を離したら何するかわからないわよ?
そんな事を言って、女は笑う。
参照:開始時のトラヴィスの部屋


―――視線が噛み合う。
刹那の間でも、女の赤はしかと貴方を捉えただろう。

視線が外れれば、引っ張ってきたもうひとり。シトゥラへと視線を移す。
……先ほどまでだいぶ物騒な事を言っていたけれど、大丈夫かしら?
(@14) 2021/10/24(Sun) 22:13:36

【人】 夜の一族 チャンドラ

>>17 >>?0 >>18 ポルクス

「…………」

わたしは一瞬、言葉を詰まらせた。
あなたがそう変わったことは、いい事なのでしょう。
そう思う気持ちは、確かにあるのだけど。

「 
 それでも 
 」

言おうとした言葉を、仕舞い込む。
伝えることは、思いを告げられたわたしの責務なのでしょう。

​──​──でも。
だってあまりにも、残酷なことではない?
あなたは今も、傷付いているはずなのに。
(21) 2021/10/24(Sun) 22:13:56

【人】 夜の一族 チャンドラ

>>17 >>?0 >>18 ポルクス

「​──ええ、それじゃあ」

細く小さな吐息を零し、わたしは仕切り直しとばかり、緩く微笑む。

「……少し、手分けをして探しましょう。
 この館は広いもの。その方が効率的よ」



​それに、と思ったけれど告げないことがある。
わたしのお友達。星が教えてくれた、彼女は​──​──

確かめたいの。知りたいの。
約束を果たせなかった、彼女のことを。




「 また後で 」

「ここか、あなたの部屋で、落ち合いましょう」

不思議と、恐れのようなものはなかった。
その理由をまだ、わたしは知らない。
(22) 2021/10/24(Sun) 22:15:45

【見】 役者 トラヴィス

>>ミズガネ


それから、また時間が経った後。
竪琴を抱えた男が広間に居る。

紅茶のポット。
温められたカップが二つ。

……誰かを待っているらしかった。
(@15) 2021/10/24(Sun) 22:23:38

【人】 よいが来ない ミズガネ

>>キエ

貴方が遊覧見学している頃。

「おい探偵」

非常に素っ気ない声が浮遊している貴方にぶつけられた。むすっと唇を引き結び、最初の頃のような神経質そうな雰囲気を隠さずに纏っている。
(23) 2021/10/24(Sun) 22:29:31

【人】 よいが来ない ミズガネ

>>@15 トラヴィス

「トラヴィス」

非常に簡潔に貴方を呼ぶ声が一人分。
つかつかとやって来た男は、何の躊躇いもなく貴方の目の前に着席するだろう。

「竪琴、手入れしてくれたらしいな」

相変わらずの素っ気なさではあるが、棘はない。
(24) 2021/10/24(Sun) 22:32:50
シトゥラは、誰とも目が合わない、だが視線を向けられれていることはわかった。
(t1) 2021/10/24(Sun) 22:35:26

シトゥラは、自分に害を為す、または自分が傷を付けた存在だけをしっかりと、瞳で見る。
(t2) 2021/10/24(Sun) 22:36:26

【人】 巫女 ユピテル

>>19 ミズガネ

「コト……わっ!」

抱き締められ、慌てた声が出ます。
思わず呆けてしまったから何度も瞬きをして、
ようやくその現状を理解すると、その背に手を回して、
ぽんぽんと軽くあやすように叩きます。

「……服、冷たいね。
昨日触れてくれた時はただ温かいだけだったのに。
ごめんね、探しまわらせちゃったかな」

それほど駆けてくれていたのでしょう。
秋口の夜、服の冷たさをまず感じて。
でも本来はそうなのです。暖かさを感じるのは、今みたいに抱きしめて少し経った──そう。丁度今くらいに、感じられること。

「……でも、こうしてると温かいわ。
それに、鼓動の音が聞こえる。
戻ってきてくれたのね、ここに」

慎重さもあるので少し屈んでから、あなたの胸に耳を当てて、その心音に安堵したように目を閉じて暫くそうしてから、再び抱きつきます。今度はこちらから強く、背に回した手にも力を込めて。

「……夢みたい。
もう一度、ずっとこうして触れたかったから」

彼が存在する証明をユピテルはいくらでも出来ました。
それでも、身体を生み出すことはできない。こうしてまた触れ合える事はそれこそ夢のようで、ここが夢なのに、不思議なお話です。
(25) 2021/10/24(Sun) 22:38:06

【見】 技術指揮 シトゥラ

>>@14 

「……お話済みました?」

ぼんやりと、トラヴィスの言葉と、プルーの言葉、キエの言葉をきいた。
正直中身は頭の中に入ってきていない。なぜならすることが変わらないからだ。
全て、何を為そうが関係ない。もうすでに決まった答えがそこにある。

「よかったですね、トラヴィス。許してもらえている雰囲気で。
 俺は実際のところどのような選択をしても、良かったのですが。
 せっかくですし、二人では補完されない俺の要望を伝えましょうか。

 あなたが、自らの力では絶対わかってくれないことです。
 言う必要が無いと思っていたから、だまっていたことです。
 私もどうやら変わらないと仲間はずれのようですし」

「何も言わないままだと、プルーを悲しませることにも繋がりそうですから」

貴方のためではないですよ。と告げて、息を吸った。

「あくまで主観のはなしです。
 俺はあなたの選択を決める権利もない、
 ましてや責任も持つ気はありません。
 将来を共にする相手としても選んでいない上に、所詮お互いの友人ですよね?
 関係や時間の終わりいつかは来るんですよ、貴方が馬鹿な悪魔のような男に誑かされた時点で。
 いや……勝手に嵌まって抜けられなくなっている時点で、の間違いか。何を排除したって俺たちにはつきまとい続けます」

独り言のように思考を整理していく。
お互いの立場をわざわざ説明してやる
(@16) 2021/10/24(Sun) 22:45:22

【見】 役者 トラヴィス

>>24 ミズガネ

「やあ、君。」

貴方が目の前に座れば、
大切な物を扱うよう丁寧に、琴を差し出す。
42弦が張り替えられ、調律も済ませてある。
受け取るならば、対価を求めるように視線を送った。

「すぐにユピテルに返そうとは思ったのだけど
 案外時間が掛かってしまって、すまないね。」

ポットから紅茶を注げば、
カップを一つ貴方へ差し出した。

「先に言うけれど、見てないよ。」

側面の、名を。

机上に腕を立てて手を組めば、
今からこの一席は、観客の───特等席だ。
(@17) 2021/10/24(Sun) 22:54:44

【見】 技術指揮 シトゥラ

>>@16

「だから、――少しでも俺のことを特別に思っているのなら。
 俺に最大限知らせて欲しいんです」

「死ぬ予定があるのなら、俺に教えてください。
 記憶を消したいなら、俺に教えてください。
 何かを決める前に、しようとしたことを教えてくださいよ。
 少しでも貴方であることが損なわれることは、俺にとって損なんです」

狙った獲物を誰かに捕られるのは不愉快である。
ただの自分勝手、そして、利己主義だ。

「それだけで、いいんです。止めたいなんて言いません。
 突然いなくなったら悲しいのはあなたもわかりますよね?
 トラヴィス。
 
 これから目の前の存在がふっと消えることに耐えられますか?
 此れからの選んだことを反対されるのも、苦しくなりませんか?

 俺は、そんなことをしたいんじゃありません。
 そう――俺の知らないところでそれが起こって、
 二度と手を出せない状態になるのを見たくないんです。

 わかりますか。

 ―――――それができないなら、不安で殺したくなって仕方なくなるんですよ」

(@18) 2021/10/24(Sun) 22:55:07

【人】 空想 ゾズマ

>>1 ゲイザー

棄てられた。だからし返した。因果応報。

「──うん」
「忘れる方が悪い!バケモノの腹で反省したらいい!」

バケモノがなんのことかもわからないけど、これは本心だ。
少女は、リーパーがゲイザーを"殺した"ことに驚きはするし、その事実に怖さを感じはしたが、咎めはしなかった。
空想を大事にする少女は、そうだった。
悪人じゃあないが、善人じゃない。自分本位な人間だ。

なによりも"同じ"という事実がうれしかった。

「……! ともだち……ほ、ほんとうに……?
 わ、わたしでいいの……?」

少女は単純だった。じわじわと目頭が熱くなってくるくらいに。

「うん、ゾズマ……でもいいよ。
アリスって呼ばれてたこともあるけど……


──今の自分はどちらなのだろう?
けれど、どちらも、わたしで、友達で。

イマジナリーフレンド。いつかはお別れしないといけない存在でも、大事な友達だったことを、覚えてることはできる。

(26) 2021/10/24(Sun) 23:02:22

【見】 技術指揮 シトゥラ

>>@17

それは生きる人間としての終わり。
逃がしてやる、という宣言。
そして、あなたが俺という人間の傍で"生きる条件"だ。


「生きるためにどうか配慮してくれると嬉しいです。
 俺に伝えてくれたらそれでいいんです。

 もう、一つ一つ言いましょうか。
 会いたくないなら、会いたくないと言ってから無視してください。
 消えたいなら、消えてしまいたいと言ってから消えてください。
 殺されたくないのなら、殺さないでくれ、と言ったらいいですよ。
 その瞬間貴方は、俺の前から何も言わずに消えるような存在になるのだと決めつけると同義になるだけです。

 ―――ただの、事実と願望ですよ? 脅しじゃない。

 それでも俺に、俺たちに関わることをしてくださるのなら。
 言葉にする練習でもしていてください、馬鹿野郎様」


おしまい。と、トラヴィスだけを見て。言葉を締めた。
(@19) 2021/10/24(Sun) 23:05:37

【人】 空想 ゾズマ

>>1 ゲイザー

「う、うれしいなあ……!」

パイを食べているのもお構いなしに
勢いよくあなたの手をとり、握った。

まさか、ついこの間殺そうとしてきたやつに言われるとは思ってもみなかったし、けれど、でもそれは、自分の世界の外からはじめてもらった言葉で。
夢にまで見た言葉だったから、あなたが殺人鬼だろうが関係なかった。

「……ただ今から、ゾズマとリーパーは友達になりました!」

これって夢とかじゃないよね?
友達だ。友達になったら、なにをしよう?

そんなことを考えながら食べるパイは、おいしかった。
(27) 2021/10/24(Sun) 23:12:19

【人】 酔いが醒め、宵が来て ミズガネ

>>25 ユピテル

「それを言うならユピテルのほうだって。冷やしては体に毒だ」

冷え切っていたのは少し前と同じ。
けれど心まで震えるような寒さでは決してないし、何より……寒くても、温めあえる人が目の前にいる。
そう思うと何一つ怖いものなんてなかった。

貴方の耳には、きっととくとくと穏やかにリズムを刻む鼓動が聞こえてくるだろう。三日目に再会した時にはなかった生命の唄。
たまらないとばかりに抱きしめ返す。その背を隠すほどの長い栗色の髪だって、きちんと触れられる。
至る所から自分は戻ってこれたのだという証拠が見つかって、吐き出される息にも熱が籠る。

「夢じゃない。夢は、悪夢は、おしまいだ。
 俺だってずっとずっと触れたくて仕方がなかった。

 …………ユピテル」


好きだ。


苦しいくらいに抱きしめて、もう離れないとばかりに体を重ねて。
これは決して夢なんかではないと教えるように、温もりや自らの鼓動と共に。
そうして紡がれた言葉は、詩人としてはあまりにも飾り気のないものだったけれど……

何より純粋で、何よりまっすぐな貴方への愛だった。
(28) 2021/10/24(Sun) 23:51:41

【見】 役者 トラヴィス

>>@14 >>@16 >>@18 >>@19

シトゥラから淡々と紡がれる言葉を、静かに聞き入れる。
ときどき眉を顰めたり、苦笑したり、瞳を伏せたりしながら。

「………ごめんね、シトゥラ」

貴方が拒絶をしないならば、
腕を伸ばして抱き締める。

言葉が足りない自分では、
温度くらいでしか想いを伝えられないから。


「毎日君と会いたい、消えたくない、
 ───いつか死ぬ日が来るのなら、君に殺されたい。」

嗚呼、嗚呼。
彼らに許容させてしまうのは、これで最後にしたい。

シトゥラの背を撫でて、
それから片手を離してプルーが入るスペースを作る。
そうして二人ともを抱き締めることが、叶うだろうか?

(@20) 2021/10/25(Mon) 0:06:11

【見】 役者 トラヴィス


想いを正しく、貴方達に伝えた事はあっただろうか。

嗚呼、そうだ、温度だけじゃなくて、
言葉にしないと伝わらないんだ。

……伝えたい。
きっと受け取ってくれるから。



「シトゥラ、プルー、」

「………」

「私の特別になってくれる?」
(@21) 2021/10/25(Mon) 0:07:50

【人】 酔いが醒め、宵が来て ミズガネ

>>@17 トラヴィス

竪琴を受け取って、まずは両手でまじまじとその全体を眺めた。神経質そうな男の瞳がほんの少しだけ緩む。
それから、一度、二度。試しに唄わせて、何の問題もないことを確認する。薄い唇もまた緩んでやわらかに弧を描いた。

安堵した様子も束の間、対価を求められるような視線を受けてばつが悪そうにふいと顔を逸らした。

「………………コトハ。コトハ・ミズガネ。それが俺の名前。
 でも気安く呼ぶなよ、教えただけだ」

竪琴の弦を張り替え、調律まで行った貴方に対する報酬だ。
逃げるように視線を差し出されたカップに移し、一口飲んで唇を湿らせる。

一息ついたところで貴方の仕草に気付く。
こちらの音を待つ姿勢。
ああ、そうして自分の歌を待ってくれる人を見たのはいつぶりだろうか。才能のない吟遊詩人だったから、殆ど縁がなかったものだ。


「い……今、ここで、聞くのか?
 いや…………いい、けど……いやよくないかもしれないが、う………………」

じめじめとした様子が漏れ出る。視線があっちこっちに泳いでうろうろ。それもそのはず、最後に歌を歌った時さえも思い出せないくらい逃げ続けていたのだから。
(29) 2021/10/25(Mon) 0:10:31

【見】 役者 トラヴィス

>>29 ミズガネ

大切な竪琴に、
貴方にとって不備のないメンテナンスが出来たか──不安がない訳ではないが、
自信満々、余裕たっぷりに、圧を込めて頷いた。

Wアーティストとしての先輩Wらしく、
まずは自信がなくても、背筋を伸ばして、堂々と。

「おや、教えてくれるんだね。
 真名は大切な人にしか教えてはいけないよ?
 悪い狼に虐められてしまうから──……」

なんてね、と微笑む。
そうして言い淀み、貴方が視線を泳がせ始めれば、

とん、……とん、……とん。
人差し指で手の甲を叩き、観客を待たせてくれるな、の意。



「……………仕方のない人だね、君は。」

そっと腰を上げ、
僅か前のめりになれば、貴方の頬をするりと撫でて、立つ。

「踊ってあげる、私の詩らしいしね。
 音楽は自由だよ、好きに奏でてご覧?」
(@22) 2021/10/25(Mon) 0:42:26

【人】 巫女 ユピテル

>>28 ミズガネ

少しだけ息苦しくはあったけれど。それだけ想ってくれているのだと思うとそんな苦しさすら愛おしさになります。
こうしてただ純粋で真っ直ぐな愛情に"離れたくない"なんて気持ちで抱きしめられたのも、ユピテルは初めてですから。

「うん。1日って大切ね。
その日しかない1日の大きさを身を以て知ったから……もっと大切にしていきたいの。もう触れられなくなっても後悔しなくなるくらい触れて、これから沢山幸せにしたい。……あなたが幸せと思ってくれるなら、私、これから何度でも好きって言うわ」

きっと何度触れても後悔しなくなる日なんて来ないでしょう。
それでもそう言わないとずっとこうしていたくなるので、少しだけお姉さんぶってそう言いました。実際の年は、実の所こちらの方が低いかも知れませんが。

「寒くてももう少しここがいいな。
私にとっては数日振りでも、
貴方にとってはもう1年振りくらいの夜空でしょう?
……寒くなっても、ちゃんと温め合える人が隣にいるもの」

ゆっくりと身体を名残惜しくないとは言いませんが、
一度離してから夜空を指差してから、
噴水に腰掛けようと今日も少し冷たい手で誘います。
(30) 2021/10/25(Mon) 1:18:59

【人】 死神 ゲイザー

>>27 ゾズマ

「もごッ」

手を握られて、少年は慌ててパイの欠片つきのフォークを咥える。
すこし行儀は悪い。
そのままぶんぶんとでも振られたのだろうか。

握る手に金属質の冷たさは無くて。暖かくて。
それはきっと善の一言で形容できるものではないだろう。

パイをもぐもぐと咀嚼しながら、飲み込んで。言葉を吐く。

「あー? ふたつも名前有んなんてややこしいな。
 オレはリーパーだけど! じゃあ……ZosmaとAlice。
 オマエの名前は”ザラ”だ!!」

それは、夜明けの意味を持つ名。

少年はふたりを粗雑な仕草で合体させ、
「ザラだザラ!」と連呼する。
それから、あなたにそのままハイタッチ。

「ああ。ただいまから、ザラとリーパーは友達になりました!」
(31) 2021/10/25(Mon) 1:20:51

【見】 トレジャーハンター プルー

>>@19 >>@20 >>@21

「なんでそこで殺すとか殺されるとかそういう物騒なワードが出てくんのよぅ」


なんでだろうね。
しかもまだ隠し事がある雰囲気だ。なんでよぅ。
(@23) 2021/10/25(Mon) 1:22:48

【見】 トレジャーハンター プルー

「……ま、いっか」

思考を一旦放棄した。
空けられた場所にするりと入る。
プルーにとってはここが、今の居場所。

「アタシを選ぶなんてお目が高いじゃない。
退屈しない毎日にしてあげる」

背に回した手に力がこもる。

「だから、アタシ達の事もちゃんと見ててよね」

舞台の上から。観客席から。
見えるものが、立ち位置が違っても。

目を向けてくれれば嬉しい。
言葉を交わせたら嬉しい。
いつも通りでもそうじゃなくても。
そうできればそれで、女は満足だった。
(@24) 2021/10/25(Mon) 1:24:00

【人】 酔いが醒め、宵が来て ミズガネ

>>@22 トラヴィス

「悪い狼?冗談。
 俺は可憐な赤ずきんでもか弱い山羊でもない。虐められるものか」

ぴしゃりと言ったのはもはや反射のようなものだったが、揺れる貴方の人差し指一つでまたすぐにその勢いも萎びていく。

ただでさえ才能がなく自己嫌悪の激しい人間だったのに、埃被る程の遠い記憶になってしまった吟遊詩人として再び人の前に出ることの緊張が更に男を追い詰める。
それは貴方が距離を詰めて頬を撫でた際もろくに反応できなかったほど。

「…………は?え?」

なんて言ったのか。
踊る?自分とは違い、才能溢れるこの役者が?
自分の音色に合わせて?

吐きそうだった。恐れ多いなんて言葉では到底足りない。
ああ、でも。もう後に引けない。

「…………っ」

深呼吸を一つ。
外側だけ触れていた竪琴の弦を……爪弾く。

ええいままよ。

(32) 2021/10/25(Mon) 1:58:21

【人】 吟遊詩人 ミズガネ

「さあさあ皆様、御立会い!」


これより歌うは、そんな勇ましい掛け声と共に舞台へ上がる一人の男の物語。


そんな歌い始めと共に、竪琴も本来の役割を果たしだす。

その仮面の下に数多の色を秘めた、長年動きを止めていた螺子巻き人形のような男。
生と死。舞台人と観客。壇上と見学席。
あらゆる境界の上に立つ役者が、螺子を巻かれ息を吹き返し輝き踊り出し空間ごと彩っていく。

魔法使いのようなその男を、吟遊詩人は高らかに歌って伝えていく。

途中声は震え、時折竪琴は調子外れな音が出る。言ってしまえばまだまだ荒削りの未熟な出来だった。

……それでも、吟遊詩人は最後まで歌い切るだろう。
途中で折れることは、しなかった。
(33) 2021/10/25(Mon) 1:59:27

【人】 酔いが醒め、宵が来て ミズガネ

>>30 ユピテル

ベッドの中で花を愛でる意味合いで「好き」と言ったことは何度もある。
けれど、こんなにも苦しくなるような、たまらなく愛おしくなるような響きを持つ「好き」は初めてだ。

幸せなんて考えたことがなかった。
だって自分は己に纏わりつく現実から逃げることばかりを考えていたのだから。

W沢山幸せにしたい。W

貴方の言葉が心にぽたりと落ちて、音もなく沁み込んでいく。


……ああ、自分も幸せになっていいんだ。


「…………ユピテル。それはこちらの台詞でもある。俺だってこれから沢山お前を幸せにしたい。誰かの為に沢山頑張って来たお前が、俺の為に寄り添ってくれたお前が、もう苦しいなんて言わなくていいくらいに」

もう一度、貴方の耳元で唇を震わせる。


──好きだ、好きなんだユピテル。

(34) 2021/10/25(Mon) 2:18:13

【人】 酔いが醒め、宵が来て ミズガネ

>>30 ユピテル

「確かにもう一人で震え凍えることもないから大丈夫だな。

 言われてみれば夜空を見たのは本当に久しぶりだ。目に焼き付けるまで見ておこうか。もしかするとまた暫く見れなくなるかもしれないから」

少し冷たい手を握って寄り添うように腰掛ける。
貴方の手が冷たくても平気だ。貴方のお陰で寒さなんてすっかり溶けてしまった。だから、これからちゃんと貴方を温めることが出来る。触れられず苦しい思いをすることだってもう無いのだ。
(35) 2021/10/25(Mon) 2:20:38

【見】 役者 トラヴィス

>>32 >>33 ミズガネ

「大丈夫、
  私が最高の舞台にしてあげる。」

胸を張って、背筋を伸ばして、笑顔に添えるのはウインクひとつ。
一歩踏み出して、広いその間に降り立った。


───琴の音色が、貴方の声が響く。

時に歌声を交わらせ、手を鳴らし、
時に貴方を立ち上がらせて、くるりと一回転させる。

貴方が舞台へと誘った男が、今度は貴方を舞台へと。

楽しんだもの勝ちだよ、君。

耳元でそう小さく囁いて、詩人と役者の二重奏は奏でられた。

歌い唄われ、踊り踊られ───広間舞台が騒ぎ立つ。
自分の詩だと言うのに、照れる素振りは一切なく、満面の笑みで長い手足を動かす。自分がどうすれば映えるのかを、よく理解していた。

隣に立てば、言葉を交わすよりももっと深く、貴方と言う人間が伝わってくる。

誰かに隣を預けるだなんて………酷く懐かしい感覚だった。
自分を見て、自分に当て書いて、自分の隣で声を上げる貴方はまるで、……
          
ありがとう、私の理解者よ。


………
……
(@25) 2021/10/25(Mon) 2:40:06

【見】 役者 トラヴィス

……
………

詩人の詩が終わる頃、
役者はくるりとステップを踏んで動きを止める。

余す事なく動いたのだ、
汗は滝のように流れるし、喉だってからから。
けれどやっぱり、この達成感は……間違いなく自分の好きな感覚だ。



使用人の何人かが足を止め、
自分達へ小さく拍手を贈るだろう。
それに軽く手を振ってから───貴方の帽子を取り上げた。

片手を胸に、もう片手で帽子を持ちながら、背中に回して
「有難う御座いました!」と頭を下げる。
貴方にもそうしろと、視線を投げながら。

それはいつかの昔、
初めて舞台に立った自分に、誰かがしたことだった。
今度は貴方へ伝えていく。……届くだろうか?
(@26) 2021/10/25(Mon) 2:42:42

【人】 吟遊詩人 ミズガネ

>>@25 トラヴィス

まるでそれは舞踏会でエスコートされているかの如く。

導かれながら踊り、歌を紡いで舞台を巡る。
いつしか緊張は二重奏によって飲み込まれ姿形もなくなってしまった。

昔は楽しいだなんて思ったことがなかった。理想を追い求めて、けれど現実に打ちのめされ。余裕なんて早くから無くしていた。

余計な言葉なんて要らない。
舞台に必要なのは、舞台を彩る詩だけでいい。
言葉じゃ分からない煌めきが、貴方という人間の魅力が、透明な想いがひしと伝わってくる。

舞台の中心──0番に彼。
その隣の1番に、自分。
観客の視線が、感情が、全てが私達に浴びせられて、これ程の高揚感を覚えたのは吟遊詩人ミズガネの人生では初めてだった。


…………
……

(36) 2021/10/25(Mon) 3:26:07

【人】 吟遊詩人 ミズガネ

>>@26

……
…………

隣の役者同様、詩人もまた同じように疲れ切っていた。
喉はからから、足もふらふら。
それでも……こんなにも達成感を得られたのは初めてだ。

頭がくわんと揺られる。帽子を取られた。
何をするんだと抗議する暇もなく頭を下げたのを見て、吟遊詩人もまた濡羽色の髪を勢いよく乱して頭を下げた。

「……ああ、ふふ。ふふふ……」

礼をする男はかすかに笑う。自然と溢れでたものだ。

二人で紡いだ即興演奏。
男はその透明な輝きを、確かに心に焼き付けていた。
(37) 2021/10/25(Mon) 3:26:46
ミズガネは、広間で高らかに声をあげる。「有難う御座いました!」
(a0) 2021/10/25(Mon) 3:27:24

【人】 巫女 ユピテル

>>34 >>35 ミズガネ

「ふふ、じゃあ幸せにWし合いWましょうか。
私、誰か一人を幸せにしようと頑張るのは初めてだから、沢山失敗するけど多めに見てね?
そしてそれはコトハも同じだろうからうまく行かなくても気にしないし、落ち込むなら私、支えるわ。悩むなら一緒に考える。
それでも治らなかったら……」

「二人で自棄酒するか──不貞寝しましょ?」

冗談めかして、でもその提案は本気のにっこり笑顔。
酒も行為も、逃避の為に使う事を悪とは思いません。
少なくともユピテルは、大事なのは使い方で、依存しすぎない方がいいのは誰だって理解している筈と考えています。

だけどそれを止められる相手ができた時、二人でもどうしても苦しくなる時なんて、長い人生沢山あるでしょうから。
そんな時は、全然良いと思うのです。
心配なら互いに止め合う約束をしましょう?ねえコトハ。

「暫く……そう言えば、いつかは朝が来ちゃうのかしら。

 ……ねぇコトハ。
 コトハはこれからどうするつもりか決めている?」

何となく、私も貴方も感覚で分かるのでしょう。
“今望めば元の世界に帰れる”と言う事を。
──期限はきっと、夜明けが来るまで。
(38) 2021/10/25(Mon) 3:32:18

【人】 酔いが醒め、宵が来て ミズガネ

>>38 ユピテル

自分だけなら、緊張に潰されていただろう。
貴方だけなら、罪悪感で息が出来なくなっていたかもしれない。

でも二人なら。
二人なら、緊張だって罪悪感だって分け合える。分け合えたものを溶かすことができる。

「ああ……そうだな。二人でゆっくり、休もうか」

冗談めかした、けれど本気の想いにはにかんで答えた。
沢山失敗しても、沢山間違えても、止めてくれる人が隣にいるならきっと大丈夫な筈だ。そうだろう、ユピテル。

「……俺は、館にいたいと思っていた」

続けて投げられた問いにはそう返した。
けれど、似た話をしたかつてとは違い男の顔にはもう罪悪感などなく、逃げるように視線を逸らすこともない。

「俺の現実逃避の為じゃなくて、周りの人の為に。
 ここには透明な、他の人には姿が見えない者がいる。また神隠しが起きてしまえば今まで見えていた者がもう一度見えなくなってしまうことだってあるだろう。少し前の俺のように。

 透明な存在になって生まれた痛みは少なからず理解できる。そういう者の痛みに少しでも何かしてやりたいと思ったんだ。
 実際に何が出来るかはまだ分からないけれど」

(39) 2021/10/25(Mon) 3:52:22

【人】 酔いが醒め、宵が来て ミズガネ

>>38 ユピテル

……ただ、それは一人で生きるならの話。

「ユピテルはどうなんだ?お前にとって元の世界は、神は、大切な存在だろう?
 ……もしお前が元の世界に戻るなら──

 ──俺も、おまえの世界に行く」

苦楽を分かち合う約束をしたのだ。愛し合うと決めたのだ。

置いていく選択肢など、初めから無い。
(40) 2021/10/25(Mon) 3:53:11

【人】 空想 ゾズマ

>>31 ゲイザー

「え!?が、合体させられた……ザラ。ザラか」

ほんものの名前と、空想だった少年の名が合わさる。
夜明けは、目覚めの時、少年と思い込んでいた
夢から覚めた少女には、なんだかぴったりな名前。

「うん、でもわるくないかな……。
 今日からザラになる……!よろしく、リーパー!」

思う存分ぶんぶんと握った手を振ったあと
テンション高らかに、ハイタッチを交わした。

「友達だから、ザラはなにがあってもきみの味方になる」

ザラは笑う。ゾズマは粗暴だけど、友達だと認めた人には
優しい人間だ、だから。

「──でも、アンタ、ゲイザーを殺しちまって、ほんとによかったのか?リーパーを生んだのは、ゲイザーだろ。でも、アンタがいいっつうんなら、オレはそれ以上なにも言えない」

ゾズマの口調を借りて言う。忘れる方が悪いと言ったのは事実だけれど、ザラと同じなのはゲイザーも一緒だったからついそんな言葉が零れた。

「パイおいしかったよ。ちょっと焦げてたけど……」
(41) 2021/10/25(Mon) 4:25:56

【人】 巫女 ユピテル

>>39 >>40 ミズガネ

 “館にいたいと思っていた”

凄く昔で、凄く近くに聞いたのと近い言葉。
でも、あの時追いかけて、逸らされて。
それ以上追わないで止めた視線が、
自分から覗きに行かなくても自然と合う。

続けられる言葉に、何人かの顔を思い出す。
静かに聞いて頷いて。自然と聞き入るように目が閉じられた。
もう彼は目を逸らす事はないだろうから。

「……変わったね、コトハ。私だけじゃなく、色んな人と沢山の出会いと出来事の上でその結論を出したのよね。

だって、日々自堕落に生きたがってた貴方が『周りの人の為に』って言い切ってくれたんだから。私より凄いよ」

「結局、この館が何だったのか。
ただの悪趣味なのか、善意なのか。何にもわからないけど。

少なくとも長くいる人達がいて、また起きる可能性があって。……うん、私ももう、貴方を独りにさせた時には誰かを味合わせたくな……、い……?
ぅ……?」


ここまでは、素直に頷けて肯定もできたお話。
予想外ではあったけれど、今まで起きた事を考えれば自然に聞けた話です。だけど。

 ▼
(42) 2021/10/25(Mon) 4:47:19

【人】 巫女 ユピテル

>>39 >>40 ミズガネ

「わ、……え、
私、の?」


閉じていた目が開かれて、……ここまで動揺するのは、部屋で数回見たのみでしょう。それくらい意表を突かれたような、想像もしていなかったというような顔で、答えが返せず何度か口を開いて、閉じ手を繰り返しました。答えたくても、答えがでないのです。

だって、彼が既に決めているのだって、本当は驚いたのに。
それが、“私”の選択で、まさか異国に来てくれるなんて、想像だにしなくて。

「……ご、ごめん。びっくりしちゃった。
その、私の世界は全然いい世界じゃないし、何よりコトハには全くの知らない事だらけで、辛いことしかないのに……」

嗚呼、これは。彼の提案が嫌な訳でもなく。
自分の世界に来て欲しい・欲しくないという訳でもなく。

──それだけの覚悟を抱いてくれた事への、嬉しさが心を締め付けてくるから。それが苦しくて何も言えなくなったのです。
(43) 2021/10/25(Mon) 4:49:03

【人】 悪食 キエ

>>23 ミズガネ

「おや、ミズガネ君じゃないか。良かったよ、君が帰って来なかったらどうしようかと思っていたんだ。依頼は達成したんだから対価は貰わないといけないからねェ」

そうして探偵から告げられたのは酷く簡素な真相。貴方が既に辿り着いた事以上の情報は得られないだろう。
しかしキエと貴方は其の様な契約を交わした。其の事実に変わりは無いとキエは考える。

「……詰まるところ、君の自業自得だ。今後は言葉に気をつけたまえよ」

キエにはプライドが無い。故に只一つを除いて吐かれた言葉の全てを受け流す。しかし、
???
はそうでない。其れだけの話であった。

「其れで報酬なんだけどもね。
今胃もたれしてるから
また今度貰いに行くよ。
 まァ君が夢を見る以上何処に居たって会いに行くから、安心しなさい」
(44) 2021/10/25(Mon) 10:15:49
悪食 キエは、メモを貼った。
(a1) 2021/10/25(Mon) 12:21:10

【置】 悪食 キエ

【自己言及のパラドックス】

哲学および論理学における
自己言及のパラドックス
(じこげんきゅうのパラドックス)または
嘘つきのパラドックス
とは、「この文は偽である」という構造の文を指し、自己を含めて言及しようとすると発生するパラドックスのことである。

この文に古典的な二値の真理値をあてはめようとすると矛盾が生じる(パラドックス参照)。

「この文は偽である」が真なら、それは偽だということになり、偽ならばその内容は真ということになり……というように無限に連鎖する。
同様に「この文は偽である」が偽なら、それは真ということになり、真ならば内容から偽ということになり……と、この場合も無限に連鎖する。


出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
(L0) 2021/10/25(Mon) 12:22:20
公開: 2021/10/25(Mon) 12:25:00

【人】 不眠症 アマノ

漸く帰る手立てができたというのに、その足取りは重く、表情は暗い。

──帰っても、きっと間に合わない。

そうわかっているからかもしれない。
それでも、帰らなければ。
例え命の灯が途絶えていたとしても、彼女を送るのは自分にしかできないのだから。

「…………」

最後に一度振り返った。
別れの言葉を交わす者たちの中に目的の者を見つけると、それだけで満足したのかフイ、と視線を逸らして。

体調不良でふらつく体を支えながら、男は一人静かに舘を去っていった。
(45) 2021/10/25(Mon) 12:26:24

【見】 役者 トラヴィス

>>36 >>37 >>a0 ミズガネ

二人で並んで頭を下げ、惜しみなく降り注ぐ拍手も静まる頃。

とすんと元の席へと腰を下ろし、貴方へ帽子を投げて寄越す。
すっかり冷め切った紅茶をぐっと飲み干して、

筋トレから始めるべきだね。


優雅な笑みでダメ出し。

「息を切らしているね。酒なんかに浸ったせいだよ、自業自得さ。肺活量は鍛えている? いないよね。意識して深呼吸するだけでも少しは変わるから気にしてみると良い。
 嗚呼そうだ、音を外すなんて論外だからね。手元が見えないなんて言い訳を吐いたら許さないよ?
 まずは弦に触れて慣れ親しむこと。頭で意識して弾かないで、指先にしっかり覚えさせて。一音たりとも外すな──とは言っていないんだよ、間違えても堂々として。自信が無くても背筋を伸ばして胸を張って。」

貴方が詩人を再開する、と吐いた言葉を違えさせるつもりはない。
であれば、ここに留まる筈もないのだろうと想定して。

「でも、
 詩は……悪くなかった良かった
 竪琴だって、長年鳴らしていない割に傷みも酷くない。
 ……W今のW君には勿体ないくらいに良いものだよ。」

貴方が密かに稽古を重ねていたのか、家族から贈られた竪琴が本当に品質の良いものなのか、
はたまた、単純に物持ちが良いのか。
それは貴方にしか分からないし、言及するつもりもない。


「螺子を巻いてくれてありがとう。
 トラヴィス・ハートランドだ、コトハ・ミズガネ。」
(@27) 2021/10/25(Mon) 12:46:42

【人】 巫女 ユピテル

>>45 アマノ

「レンジ!」


「レンジ!!!」



聞き覚えのあるとある娘が、全力でその名を叫んでます。
貴方は情報収集するタイプではないでしょうから。

伝えたい事と、渡したい事を抱えて、
何とか消える前に引きとめようとしています。
(46) 2021/10/25(Mon) 13:41:17

【人】 不眠症 アマノ

>>46 ユピテル

「あぁ?」

下の名前を教えたのはあの女だけだ。
舌打ちしながらゆっくりと振り返る。

「んだよ……、なんか用か?」
(47) 2021/10/25(Mon) 13:53:23

【人】 巫女 ユピテル

>>47 アマノ

「あるわよ!死んだような顔して!
もう全部終わったみたいに燃え尽きてる……」

ペイ、と勢い良く経口補水液ちっくなものが投げつけられます。どうせ顔色と言い、飴をあげて以降も大して食べてなかったからと思ったからです。

「レンジ、絶対聞いてないだろうから教えてあげる!
あのね、ここでは5日くらい経ってるけど夢の世界。
だから現実はほとんど経ってないかもだし──」

曰く、以降の緑髪の不思議な少女から聞いたことを伝える。

『そう、時間経過がない場合もあれば、数カ月、数年経ってる場合も──ああ、戻ってる場合もあったね。とある国の王子がやっていたかな。まあ勝手に誘った分の礼、補賃みたいなものかな。ただ多少は出る時空を考えておくほうがいい。成功率は上がるさ』

「……って事で!ちゃんと帰る時にせめて時間経過してませんように!とか、少し前がいいな!とか祈っとくのよ!もう世界が終わった顔しないの!」
(48) 2021/10/25(Mon) 14:10:19

【人】 酔いが醒め、宵が来て ミズガネ

>>42 >>43 ユピテル

「全て投げ出して何がなんでも逃げる、なんてことをしなくてもよくなったからな。一人じゃこうはならなかった」

貴方の予想通り男は目を逸らすことなく貴方を見つめていた。
……勿論、激しく動揺したところまで。

「俺は何の才能もないしすぐ折れて努力も続かないどうしようもない人間だから、馴染むには途方もない時間がかかるかもしれない。
 でも、お前がいるなら頑張ってみせる。何度転んでも、何度失敗しても、お前がそれを許してくれるなら」

きっときっと、どこまでもいける。

「ユピテル。言っただろう。
 『自分がこうしたい』と思ったことをしてくれと。俺はどんな選択をしても、お前を応援しているから、と。
 その言葉を違えるつもりはない。今だってそうだ。

 俺はお前と一緒にいられるのなら、そこがどこであっても構わないんだ」

己は格好つけで、臆病で、すぐに弱音を吐くような小心者だけど。
自分が好きだと、愛でたいと、愛したいと……そう決めたものは、守りたいのだ。

それはただの『好き』ではなく『愛したい』という感情を抱いた男なりの決意の表れだ。
(49) 2021/10/25(Mon) 15:54:16

【人】 酔いが醒め、宵が来て ミズガネ

>>44 キエ

「…………知ってる。結局自分からあいつに話しかけて詳しい事を聞いたから、お前に依頼をする必要なかったな。
 それにしてもお前、俺が自分で答えを見つけたからよかったものの、知らなかったとしてもそんなそっけなさすぎる結論だけ渡して報酬を貰おうとして他のか?そうだとしたら許し難いな。
 …………思うんだがお前、せっかく口が回るのに肝心なところで言葉が足らなかったりいらないところで遠回しな物言いすぎて誤解を生みがちじゃないか?お前人に嫌われやすいタイプだろう」

ねちねちねちねち。自分の身に降りかかった災難が去ったからと元の面倒臭さまで戻ってきた。嫌なやつだ。

「……報酬を素直に支払いたくないのが本音だが。契約した以上は仕方がない。
 …………が、何?胃もたれ?お前、伝承にある夢魔のようなものか。それはそれとして本当に勝手すぎるが。俺としてはちょっと胸がすく思いだな」

お大事に、と放たれた言葉は労いの言葉にしては棘が少し含まれていた。本当に嫌なやつだ。
(50) 2021/10/25(Mon) 16:18:33

【人】 酔いが醒め、宵が来て ミズガネ

>>@27 トラヴィス

投げられた帽子をなんとか受け取って被り直す。
軽く身だしなみを整えながら貴方を見守り、そうして放たれた第一声を受け取る。

「ゔ」


ダメ出しに言葉が詰まった。
それから流れ出る言葉の数々。自己評価が最悪の男にとってはよく刺さりたいへん痛かったものではあるものの。それは貶す為ではなく、次に繋げる為のものだと理解できた。

悪い気は、しなかった。
詩を褒められれば、尚更。
男はもう一度帽子に触れて、深く被り直して瞳を隠した。照れ隠しだ。

「………………いつか、竪琴に見合うような人間になってみせるさ」

引き上げられ、煌めく世界を知ることができたから。
貴方のお陰で吟遊詩人としての心が、息を吹き返したのだから。

道のりは決して短いとは言えないけれど。
支えにして歩く為の杖を貴方からしっかりと受け取ったのだ。時間はかかっても、きっと頑張っていける。

「……こちらこそ、応えてくれたこと感謝する。
 …………トラヴィス・ハートランド」

その真名を口にする。
雲の上の存在のような貴方と、一瞬だけでも対等になれた気がして、男はもう一度心が震えるのを感じた。

「…………もし、また歌を聴かせることが出来たなら。今度はもっと良いものを出せるようにするから。
 …………またいつか、もう一度こうして共に歌って踊ってくれないだろうか」
(51) 2021/10/25(Mon) 16:42:27

【見】 技術指揮 シトゥラ

>>@20 >>@21

「―――」

違う。

「("そんなもの"が欲しかったんじゃない)」


その手に抱かれてあなたの言葉を受け止めたふりをする。
その口から特別という甘言を聞きたかったわけじゃなかった。


これはおごりだろうか、彼の意志だと思えないわけではないのに。
たった一言だけで、変わるほどのものだったのかと疑ってしまう。
プルーの言葉がきっと良かったのだろう。
彼の心を動かして前を向いてくれたのだ。

そう、思うのがいいはずできれいに収まるのに。
感情は追いつくことがないんだ。

(@28) 2021/10/25(Mon) 17:18:07

【見】 技術指揮 シトゥラ

>>@20 >>@21 >>@28


「信じさせて、くださいよ」


あの言葉だって言うのにずいぶんと時間がかかったのに。
特別扱いを求める言葉を、きれいごとを言うなんて。


「いまさら、言ったって。俺が本気になんてなれないです。
 精々尽くしてきた分、返してください」


信じられるようになれたら、特別扱いを受け入れますよ。
それまでは、精々命を狙われ続けてくださいね。


(@29) 2021/10/25(Mon) 17:19:19

【見】 技術指揮 シトゥラ

>>@29

「プルー、あとで事情は説明しましょう。
 今は留まったようですが、俺にいったことをたった一日で忘れかけたんですよ。
 許せますか? 許せなかったんです。

 そんな風にほかの甘い悪魔のささやきに誑かされないと、証明してくれるまで素直になってやりません。
 キエ以外にもバカみたいな力を持っている人はいるんですから、馬鹿は馬鹿を自覚して―――

 ああ、もう、いいです。
 やっぱり、」


特別だなんていわれると、束縛したくなる。
余計な嫉妬なんてしてしまいそうになる。


「……しばらく暇をもらいます」


誰かに振り回されるなんて、ごめんですから。
あなたが落ち着いた人間になったら、また答えが出せると思います。
(@30) 2021/10/25(Mon) 17:28:03

【人】 悪食 キエ

>>50 ミズガネ

「当たり前だろ?君が頼んだのは“此の謎を明かす事”だけなんだから。其れ以上の事を身体張って調べる必要が何処にあるんだい?
 
 其れに誤解だなんて言い掛かりだなァ。君達が知ろうとしなかった、の間違いだろう。
僕ァ君の親や教師じゃあない。口を開けて待っていれば餌が貰えると思っているなんて……まるで鳥の雛だねェ。
 知識は与えられるものではなく、求めるものさ」

ねちねちとした言葉にきっちりと返せば、腹を摩り呆れた様に貴方を一瞥する。
よく見ればキエの身体付きが丸く、今は女であると判るだろう。
???
と会話してから性別は其の儘であった。

「……
子供も産んだ事が無い癖に
よくもまァそんな事が言えたものだね。
 
産後なんだから
具合くらい悪くなるさ。
 君、そんな調子だと子供が独り立ちしてから捨てられてしまうよ?」

色々と誤解を生む表現だが、キエとしてはそう認識している。
(52) 2021/10/25(Mon) 17:37:52

【見】 役者 トラヴィス

>>51 ミズガネ

いつか、と夢見た過去の自分へ
一歩先に居た彼はなんと言っただろうか。

「………期待はしてあげる、
 早く私を追い越して行くと良い。
 出来るものならね? 三流詩人君。」

不敵に、それでいて優雅に鼻で笑う。

好敵手で理解者になり得る
未来の貴方を想像しては、
高鳴る舞台人の心を隠しながら。
……男はいつだって、本心ではない言葉を紡ぐ方が得意だ。


そうして、未来への願いには、

「え? 嫌だけど。」


素直に嫌だった。
(@31) 2021/10/25(Mon) 20:49:15

【見】 役者 トラヴィス


「はは、勘違いをしないでね、
 『二度とこんな所に来るな』って意味だよ。
 それ程の竪琴に相応しい詩人を志すなら
 まさかこんな場所で停滞を望むまいよ。
 だから、嫌だ。夢から醒めれば、私達の未来は交わらない。」

手を伸ばす。
貴方の額を、人差し指で小突いた。
言外に、自らはここから出る気がないと主張。
そうして、貴方への確かな期待を滲ませて。

「ほら、ほら。この程度で休んでいないで、
 荷造りでも、大切な人の元へでも行きなさい。
 ───けれども君、些か、心許ないなあ………」


ふわり、
金の細やかな刺繍が施された蒼いマントを
肩から下ろし、貴方へとまた投げて寄越す。
───宙の舞台で、蒼が大きく踊った。


「強く願いながら、瞼を開くと良い。
 さすれば、ある程度の融通は効くから。
 さようなら。私の人生で二人目の共演者コトハ・ミズガネよ。
 君の顔は二度と見たくない。」

真白いカップへ琥珀色を満たしながら
晴れやかな笑みで、手を振った。
(@32) 2021/10/25(Mon) 20:50:14
テラは、テラです。テラでした。
(a2) 2021/10/25(Mon) 21:59:04

【人】 死神 ゲイザー

>>41 ゾズマ

「ゾズマ、いいや、ザラ……!」

ふたりは笑いあう。
麗らかな中庭で、普通のこどもたちみたいに。

きっと良い友達になれる。
だからこそ、リーパーは溢した。

「べつに、全部の子供が望んで
 親から産まれて来る訳じゃないけど。

 でもまあ、そう。……ゲイザーとは、友達だったよ。
 昔の話な! あんなグズとオトモダチなんかゴメンだぜ」

「とにかく、……だからこそ」

「宝箱の奥に仕舞われたおもちゃみたいに、
 過去の美談みたいに扱われるのはうんざりなんだよ」

(53) 2021/10/25(Mon) 22:28:52

【人】 死神 ゲイザー

>>41 ゾズマ

殺人とは、罪である。
けれども。今ここに放たれた言葉の善悪は、
きっと一文字では測れない。

「…………、な〜んてな! いや事実なんだけどさ」

パイを食べ終わるタイミングまで同じと来た!
やっぱりウマが合いそうだ。リーパーは笑って。

「なあ、オレも。
 オレはザラの友達だから、オマエの味方だ。
 オマエをバカにするやつが居たら、
 オレがすっ飛んできて……ブッ殺してやるんだ!」

少年はそういうやつだった。
リーパーはあなたの頭を勝手にわしわしと撫でると、
照れくさそうにはにかんで。ベンチから立ち上がる。
お別れの仕草だ。
(54) 2021/10/25(Mon) 22:31:29

【人】 夜の一族 チャンドラ

>>シトゥラ

夜が来て、わたしはあの時の使用人を探す。
あなたに会いに行くために声をかけた使用人。

見つけた時、怒られた。
どこに行っていたんですか、って。
わたしが笑ってただごめんなさいと謝ると、使用人は何とか許してくれた。

そうしてわたしは使用人と一緒にやっとあなたの部屋を訪れる。

部屋の扉を叩く、ノックの音。

「​──​─シトゥラ。チャンドラよ」

……あなたにも、怒られるかしら。
(55) 2021/10/26(Tue) 0:27:15

【見】 役者 トラヴィス

>>@28 >>@29 >>@30

「………シトゥラ?」

確かに貴方はこの腕の中に居る。
けれども、髪の奥の表情は、ぽつりと吐かれる言葉は、拒絶と取れた。

「─────」

怖い。これは自分が、彼を傷つけたせいだ。
自業自得と理解している筈なのに、『暇を貰う』の一言がこんなにも恐ろしい。


──もしも、二度と信じてくれなかったら?

誰でもない貴方たちの言葉だから素直に受け入れられた。
誰でもない貴方たちの言葉だからこそ、臆病になる。

整った顔を、ぐしゃりと歪めて。
二人から手を離さなければ、とは思うけれど
意思とは逆に、抱き締める力は強くなっていく───次第に貴方達へ、痛みを与え始めるだろう。
喉から出る言葉は、くだらないわがまま。



貴方たちが私へ与えたものは、一欠片も返さない。
貴方たちを1秒でも、手放さない。


       、私に振り回されてくれ
(@33) 2021/10/26(Tue) 0:41:43

【見】 技術指揮 シトゥラ

>>55 チャンドラ

「―――どこに行っていた」


本当はわかっている、ここで人が消えることなんて日常茶飯事で。
それに彼女は巻き込まれていたのだろう。
彼にもどっか行くように視線を向けようとしたがため息をついて、行きかう使用人達が時々見える広間に彼女を招いた。

「ああ聞いたが説明はいい、どうやら館で騒ぎがあったんだよな。
 そういうことがあった後は、都合よく扉は開くもんだ。
 ここから出ていく人も、住もうとする奇特な人間もいる。

 それで、……食べたいものは」

あなたが帰るだとか、なんだのとかはあえて聞かずに訪ねてきただろう目的を訪ねた。
(@34) 2021/10/26(Tue) 0:57:19

【見】 技術指揮 シトゥラ

>>@33

「……」

「プルーがいるでしょう。俺と同じぐらい特別なプルーが」

嫌味ではない。

「今まで遊んできたのに、すぐにはい喜んでとでも言うと思いましたか。
 どれぐらいの人間を抱いて甘やかしてきたんですか。
 夢におぼれようとしていたんですか。
 すぐに俺たちを見ると思いますか?

 
思いません


額にキスをしてあげて、そのまま頬に滑らせて体を離そうとする。
唇にしてやらない。

「……頭冷やしてくるだけですから。
 ちょっとしたことで今殺意が湧くぐらいストレスが酷いんです。
 獲物数回逃がしてるんですよ。
 プルーたちは知りませんでしたっけ? 俺結構館で人殺してます。
 生き返ったり消えたりします……館の主も寛容ですね」
(@35) 2021/10/26(Tue) 1:06:10

【人】 逃亡者 ポルクス

気がついたらそこにはもう桜の木がなく。
館の中庭の隅だった。
高い塀の前には、何もない。

「…………これは、帰ってきたってことかな」

さっきまで一緒に居て、見える人を探しに行ったチャンドラはどこに行っただろうか。
ここか、俺の部屋でとのことだったから、待っていればここに彼女が来るかもしれないが。

「………。帰ってきたなら、俺の役目は終わりかな」

約束を果たす必要すら、ないかもしれない。
結局自分が得たものは、ただの記憶だけだ。
(56) 2021/10/26(Tue) 1:33:59

【人】 夜の一族 チャンドラ

>>@34 シトゥラ

ほら怒ってる。
当然だったわ。わたし、約束を破ったもの。

「……ごめんなさい」

さすがに笑いながらとはいかなかった。
あなたには心配をさせてばかりだもの。

そうして、借りたレシピノートを両手に抱え、わたしは広間に誘われる。
使用人にありがとうと別れを告げて、往来多い広間でレシピを広げた。

「……いろいろ考えたんだけど。
 これがいいわ、わたし」

広げたページに乗っているのは
ガレット・デ・ロワ

寒さと空腹で今にも倒れそうな中、あなたたちが食べていたお菓子。
邪魔をしてはいけないと、あのときは声をかけなかったけど、余りにも楽しそうな姿だったから、記憶に残っていた。
(57) 2021/10/26(Tue) 2:31:04

【人】 巫女 ユピテル

>>49 ミズガネ

「私、は……」

改めて考えます。実は質問をした時、自分の答えを既に決めていましたが、余りに貴方が真摯に考えてくれるものだから。

「コトハの言葉を聞く前、私、何と言おうとしていたと思う?

 “コトハについていく”
 “それで貴方が元の世界に帰ろうとして、私がついていけないなら”
 “私、元の世界に戻って貴方の世界に行く方法を探すわ。
  例え、何年かかっても”」


「だから、一緒に館に残ろうか。コトハのやりたい事もここにあるなら尚更。……でも、もしいつでもここから出られるのなら……いつか、コトハの家族に会いに行ってみたいかな。

あとは館で詩人を再開しても、いつか聞かせる人が足りなくなる。そうしたら旅を再開したくなる日が来るんじゃないかって」

才能がなくて折れて努力が続かなくてどうしようもない
っていきなり畳みかけて、でもきちんと自分を見つめているミズガネ。
それでも頑張ってくれると言ってくれた、大好きなコトハ。

私、もしも貴方が己の世界に戻ろうって思う日が来たなら。
──コトハの世界でコトハの詩を聞きたい。
……その時は、私を最初のお客さんに混ぜてね?」
 
さて、なんのことやら。ユピテルは根には持ってませんが、すこし。すこーーしだけさみしいと思ったので、それを付け加えておきました。 ▼
(58) 2021/10/26(Tue) 2:45:20

【人】 巫女 ユピテル

>>49 ミズガネ

「──私は、巫女を、巫女の役割を放棄するわ」

後悔なんて一欠けらもないと言うように、貴方を心配させないように、巫女の誇りにかけて真っ直ぐ伝えます。

「この館で色んな人も見たわ。みんな大好きよ。強い人も弱い人も、在り方が近い人も相容れない人もバラバラだから」

「神と人の間の縁は切れるでしょう。でも神の支えを必要としなくても生きている人をこの館で沢山見て私気付いたの」

「我が国民は──もう“親離れ”しなければならない。
私も人も、神から。そして神は“子離れ”を。
科学技術は恐らく私の国は進歩している。その上で今の有様は歪んでいるのよ。甘えているのよ、私の国は私を含めて、皆」

「だから離れます。私はお別れするわ。
 “選ばない”を私は選ぶわ。どの選択肢も最悪だもの」▼
(59) 2021/10/26(Tue) 3:06:04

【人】 巫女 ユピテル

>>49 ミズガネ

「身勝手って言われるかしら?
でも私、民だってそれぞれ好き勝手に生きてるんだから。
私だって好き勝手に生きたい。許してくれる人ができたから」

「あ、でもこの選択は貴方のせいじゃないわコトハ。それは気に病まないでね。どうせ私、どれか一つは選んでいたもの」

すかさずフォローを入れておきました。
話が無駄に壮大なので、下手に気負わないか心配です。
色々重すぎて、話すと引かれる不安だってあって今も消えません。怖くても、隣の彼には伝える義務があるでしょうから。

「だから、残りの人生は“ただのユピテル”として、
 全部コトハと生きる時間に捧げたい。
 ……あ。……コトハが、貰ってくれるなら、だけど……」

気付きました。そう。実は私達、一生添い遂げるつもりで会話をしていましたが、プロポーズどころか、告白や付き合うとかそういう話を、一度もしていません。
(60) 2021/10/26(Tue) 3:06:49

【人】 不眠症 アマノ


>>48 ユピテル

経口補水液的なものが投げつけられたが受け取る気がなく足元を転がっていく。
しかし続く彼女の言葉に目を見開いた。

「本当か……?でたらめじゃないだろうな……!」

否、たとえでたらめであったとしても、それに縋るほか自分にはないのだ。
地に落ちたペットボトルを拾い上げて、一気に飲み干した。

過去にも戻れるならまだ何もなかったころに戻って――
……否、タイムパラドクスが起こりかねないか…


ブツブツと独りごちに思案を始めてしまった。
(61) 2021/10/26(Tue) 12:12:01

【人】 巫女 ユピテル

>>61 アマノ

「ここの謎を私達は解明できなかったんだし、
逆に言えばその人達がいうならいけるんじゃない?タイムパラドックスでも未来よりはマシだよ。願うだけ願うといいよ」

と、ここはまあ思案され聞き流されてもいいのですが、
続けた言葉は聞いて貰いたいので思い切り揺さぶります。

「で!レンジ!」

「これあげる。これで証明するといい。
起きた時に君が何故かこれを持ってるなら、ここは夢だけど真実でもあったって。多分そっちにない素材で加工してるし」

特産品〜。と軽いノリで渡される、普段頭につけてる装飾具と似たシンプルなブレスレット。木彫り風に見えていたそれは、実は材質は木ではありません。世界の科学発展度によっては、鑑定しても謎の物体でしょう。

「はい、私の技術の結晶であるお守り。
『感情に直接語りかけて対話できる』効果がある。
植物状態であっても、妹さんは話せないだけで意思はあって聞こえてるはず。声帯と口が動かないだけ。それを助けるわ」
(62) 2021/10/26(Tue) 12:36:42

【見】 役者 トラヴィス

>>@35

男は───
特に返せる言葉が無かった。

全てにおいて、図星であった。

誰かを『代わり』にする事は無くても、
誰かを腕の中に収める時には
下心を持って、その時間だけは恋をする。
貴方達にも、貴方達以外にも、何度だって甘い言葉を囁き、優しく抱いた。例外もあるが。

故、本当に、返せる言葉が……どこにも無い。
だから、そうだねごめんねと答えて、離すべきなのだが



「シトゥラが、」

反論の代わりに、子供のようなわがままが有る。

「言葉にしろと言ったのに。」

やっぱり前を向くにはまだ早くて、
長年吐かなかった言葉を吐いたのに、と寂しげに、縋るような視線を向ける。

「どちらが欠けても嫌だ。
 肯定以外は認めたくない。」

何かの役としてではなく、自分の言葉を使い始めた男は、独裁的な性格の片鱗を覗かせた。
貴方達にはこれへ否定を返す権利がある。
(@36) 2021/10/26(Tue) 12:41:40

【見】 役者 トラヴィス

>>@35


……ただ、頭を冷やすだけだと聞けば、
本当だろうかと見つめながら少しずつ腕の力を緩めていく。

貴方たちを信じたい思いも、確かだ。



「嗚呼、そう、
 白衣を汚さないように気を付けると良い。
 ただ、君が害されそうになれば退いてくれよ。」

シトゥラがこの館でどう過ごして居ようと、
自分の隣に居るならばどうでも良くて
そんな呆気ない言葉を投げた。
(@37) 2021/10/26(Tue) 12:42:01

【人】 酔いが醒め、宵が来て ミズガネ

>>52 キエ

「俺は謎を明かせと頼んだのに返ってきた答えが『君の自業自得』だったらそりゃ不満の一つも出るだろうさ。謎についての真相が何一つ説明されていない。

 ……お前、それは責任全て俺たちにあるってことか?確かにきちんと聞こうとしなかった俺も悪かったが、何も言わないで面倒な事が起きたとしてもそれはお前にも……。

 ……は?何?
子供?産後?


ねちねちが止まる。なんて言った?
帽子の下の目が見開かれる。

「お前身重の女性だったのか!?馬鹿早く言えそんなことは!
 産後ってお前休まなきゃ駄目だろうが!ふざけるなよお前なんでこんなところにいる!早く休め!!」

女性を大切にしたい男、今度は叱るような勢いで貴方に食ってかかっている。
こちらは本気で心配しているのだが、貴方にとっては煩わしい以外の何者でもないだろう。
(63) 2021/10/26(Tue) 15:55:48

【人】 酔いが醒め、宵が来て ミズガネ

>>@31 トラヴィス

三流詩人と自分を呼んで笑う貴方に何も返せなかった。それでも、ただ傷つくだけではなく、悔しさが滲むのは心が息を吹き返した証拠だ。その感情はバネになる。前へ進む為の原動力になる。

ただ……。

「嫌て」


素直に断られたことに眉根を寄せる。

(64) 2021/10/26(Tue) 16:47:58

【人】 酔いが醒め、宵が来て ミズガネ

>>@32 トラヴィス

貴方の話を聞き、貴方の意図を拾い上げる。
無色透明の宙の舞台を踊って舞い降りた蒼のマントを受け止めながら。

ああ、この役者はある種到着したい場所に到着したんだな、と理解する。
どこか寂しさを感じながらも、マントを抱きしめて美しい別れを告げる……本来そうするべきなのだろう。それがきっと綺麗な筋書きだ。

でも、自分は性格に言えば役者じゃない。
台本通りに動いてやれない、三流詩人だ。

「煩い馬鹿。一流だからって文句のつけようがない格好よさ見せつけやがって」


あろうことか蒼のマントを投げつけた。返品だ。

(65) 2021/10/26(Tue) 16:48:14

【人】 酔いが醒め、宵が来て ミズガネ

>>@31 >>@32 トラヴィス

「悪いがお前のシナリオには乗ってやれない。俺はまだこの館にいる。
 ただ……停滞だと?ハッ、館にいる理由がそれだけだと思うか?

 悪いが俺は前に進みたい、自分にやれる事をしたいと思うからこの館に暫くいることにした。
 無色透明な存在たちに何かしてやれることがないか動きたいんだよ。お前からすれば出しゃばっていると感じてもな」

自分と同じ痛みを感じる者を放っておくなど出来ないのだ。

「だから、お前の言う事をきくのはもう少し先だ。
二度と見たくない俺の顔を思わず見てしまうくらいの、お前の視線を奪えるような詩人になってやる。覚えてろ」
(66) 2021/10/26(Tue) 16:48:50

【人】 酔いが醒め、宵が来て ミズガネ

>>58 ユピテル

貴方の言葉に、少しだけ「うっ」と言葉を詰まらせた。詩人として活動を再開して真っ先に詩を聞かせてやれなかったことを、申し訳ないと思いつつ。
そんなにも求めてくれているという事実に、密かに嬉しさを滲ませる。

「ああ。俺の世界も見せたい。それに俺の詩も聞いてほしい。
 ……俺の隣で、俺が成長する様を見届けてほしい」

微笑んだ際、ほんの少し恥ずかしそうに眉を下げるのは未だに自信が無い証拠だ。
けれどきっと、いずれ堂々と背を伸ばして歌い上げる姿を見せる時が来るだろう。

その過程を見届けることができるのは、きっとユピテルただ一人だ。
隣という特等席に座る事を許したのは、貴方なのだから。

(67) 2021/10/26(Tue) 17:10:10

【人】 酔いが醒め、宵が来て ミズガネ

>>59 >>60 ユピテル

貴方の決断をしっかりと受け止める。
最初こそ世界と別れを告げる選択に、愛する存在と離れる選択に申し訳なさを感じたけれど。自分が貴方の世界へ行くと話した時ももしかしたらきっと同じ感情を貴方に抱かせたかもしれない。

だから、おあいこなのだ。
気負うよりもその選択をしてくれた事に感謝を伝えるべきだ。

「…………そうか。それがユピテルの選択なんだな。
それなら、俺は肯定する。応援する」

静かに告げて、ほんの少し体を前へ傾ける。
エメラルドグリーンの中には、貴方しか映っていない。

(68) 2021/10/26(Tue) 17:10:26

【人】 貴方と歩む、ただの ミズガネ

「ユピテル。好きだ。
 巫女でも何でもない、WただのユピテルWとしてのお前と、これから共に生きていきたい。

 一人なら怖くて踏み出せなかった透明な未来も、きっと歩み出せる。
 俺はろくでなしだし駄目なところが沢山あるけれど、それでも傷だらけのお前を放っておくなんて出来やしない。

 ユピテル。
 これからもお前を、愛させてほしい」
(69) 2021/10/26(Tue) 17:11:20

【人】 逃亡者 ポルクス

―――夜がきた。


兄は桜とともにどこかへ去ってしまった。
では、自分は一体どうやってこれから生きていこうか。

追われることがないならば、国に帰らなければ。
あまり長くは国を空けていられるような身分ではないのは確かだから。

でも、心に穴を開けたまま傷つくのなら
此処でもない、国でもない何処かへ消えてしまいたい。
そんな風に思う。

この身に温もりはないまま、宛もなく歩いて。

それから、と。
(70) 2021/10/26(Tue) 17:25:52

【人】 逃亡者 ポルクス

ここに残るも外に出るも自由のようだから。
俺は外の世界に戻ろうかとは考えている。
なにもないと考えすぎてしまうから、想いの忘れ方を探し彷徨うしかないだろう。

だけど、その前に。

ひどいことをしてしまった少女に、謝りくらいはしていくべきだろうか。

そんな事を考えながら、少年のように振る舞っていたあの少女を探し館を歩いた。
(71) 2021/10/26(Tue) 17:27:18

【見】 技術指揮 シトゥラ

>>57 チャンドラ

「謝らなくていいって、それで……、
 ―――それを選ぶのか」

思わずため息をつきそうになった。
きっと食べていたのを見たか、名前も聞いたんだな。

説明欄にも催事に出すケーキであることと、
幸せを呼ぶ人形が入ってあることぐらいは注釈に入れてある。


「……一人で食べるもんじゃないから、
 一緒に食べたい奴を連れてこいよ。
 それか幸せを手に入れるチャンスを与えたい奴だ。
 分量が足りなければ追加で作ってやるから、気にするな」

「時間はかかるから、そうだな――あと数刻後。
 冷めても美味いモノにしておく」

時間という概念が曖昧な館で、魔術でも使えなければ再び会うのは難しい。
ただここに戻ってくると言うあなた達の意思があればまたまみえるのだろう。


「……呼べるような知人はいるか?」
(@38) 2021/10/26(Tue) 18:34:40

【見】 技術指揮 シトゥラ

>>@36 >>@37

「突っぱねなかっただけ、褒めてくださいよ。
 俺がどれだけ丁寧にあなたに尽くしてきたか」

あなたを敬う役をして。
本当にそばから離れるのなら貴方にだけ使う敬語だって外している。
従者のような振りをして、願い事を聞いて。
都合のいい存在になって、それが特別にさせてくれだ?

感情まで、好きにしていいと言ってない、だったら好きになれと命令して見せてほしい。
似たようなことを言われているから、動けないのだが。
(@39) 2021/10/26(Tue) 18:42:01

【見】 技術指揮 シトゥラ

>>@36 >>@37 >>@39

「――貴方のことは好きですが、愛していません。
 彼女のような可愛げを見せられるようになったらいかがですか。
 少しぐらいは身辺整理と、感情の整理をお互いにさせなさい。

 この後ロマンチックな星空が見れる食事を準備するだとか、
 貴方"らしい"ことはいくらだってできるでしょう。


 無様に縋ってないで、貴方の魅力を信じさせてくださいよ。

 誰よりもトラヴィスが俺たちよりも自分を信じてください」
(@40) 2021/10/26(Tue) 18:45:33

【人】 夜の一族 チャンドラ

>>@38 シトゥラ

一緒に食べたい人。
幸せを手に入れるチャンスを与えたい人。

その言葉にわたしは思い浮かぶ顔を上げる。
お礼を伝えたい人。優しくしてくれた人。
あなただって、その輪の中にいる。

「呼べるような人……いるわ。
 でもシトゥラ。せっかくなら、わたし​──」

食べたい人みんなで、このお菓子を食べたいわ!


わたしは両手の前で手を打った。
自然と笑顔がこぼれ落ちる。

「でも作るの、大変よね。手伝うわ。
 手伝わせて頂戴。シトゥラ」

わたしが料理をしたことがないのは、あなたには伝えたことがある。
でもこどもにだってできるお手伝いもあるはずだ。
(72) 2021/10/26(Tue) 21:14:46

【人】 悪食 キエ

>>63 ミズガネ

叱りつける様な貴方を嘆息混じりに見下ろした。
ちなみに第一子の名前はゲイザーである。


うるさっ
……人間ではないのだから休む必要なんかあるかい?
 僕ァあんな軟弱では無いけど
初産は流石に堪えた
ってだけだよ」

性別が可変である事を伝える必要も無いと思った為に、キエは何も言わなかった。館に滞在するならいつか耳にする話だろう。

「君ァ暫く居るんだろう?
 食欲が戻ったら貰いに行くから、其の時は損な役回りをした僕へとびきりの労い悪夢を頼むよ」

そう言うとすい、と時計塔を見やる。次の行き先は其方であるらしい。
貴方が何を言っても聞き流して立ち去りそうな気配であるし、実際に其の通りだろう。
(73) 2021/10/26(Tue) 21:18:32

【人】 金烏 キンウ

少女がふたたびその姿を現すのは、
隠されていたものらが戻ってきてしばしの時が経ってのこと。

ある日ひと知れず忽然と姿を隠した少女は、ある日、ふいに窓辺へと現れる。
食堂の中でもいっとう日当たりの良い、あたたかな席だった。
(74) 2021/10/26(Tue) 21:30:14

【人】 金烏 キンウ

「おしゅうさまよ、ちいとお戯れが過ぎんか〜〜〜???
 われ、まだひとでありたいのだが〜〜〜〜〜?????」

ちょこんと椅子に腰掛けている、半ベソの少女。
つんと嘴を天へ向けた、テーブルの上の烏。
(75) 2021/10/26(Tue) 21:31:40

【見】 役者 トラヴィス

>>64 >>65 >>66 ミズガネ

「吟遊詩人。
 各地の伝承、歴史的事件、
 史実を詩曲として後世へ語り継ぐ、
 知見し広げた経験こそがモノを言う肩書きだ。」

返品されたそれへ視線も送らず、
そのままぱさりと音を立て床に沈む。

「出しゃ張るのは自由だけど、
 姿形すら見えぬ存在の為に
 君の、限られた、貴重な時間を使うのは、
 悪手だと言っているのだけどね?」

にこり。
男は笑顔を歪ませない。
けれども圧を込め、代わりに、地に伏すマントを
踏み付けて見せた




「───君は本当に仕方のない人だ。」

瞳を細めて、貴方を瞳の中に映す。
(@41) 2021/10/26(Tue) 22:00:50

【見】 役者 トラヴィス

>>64 >>65 >>66 ミズガネ

「けれど………それが君の性格なのだろう。
 
大いに結構だ!

 舞台は生き物、思い通りにならない事の方が多いさ。」

一度は座長の肩書を背負った身だ。
アクシデントもトラブルも、
想定外の何をも演出に組み込んでみせる。


私が君の為に怒ると思ったかい?なんて態度を覆し、
くつくつ笑って、ほのかに温かい紅茶を飲み下した。

「長い夢の退屈凌ぎに、気長に待ってあげるよ。
 君に似合いの琴だと褒められる日をね。
 その頃にでも考えるとしよう、共演オファーの話はね。」

喜色は滲ませる程度に。
流す視線は余裕をたっぷり含んで。

「君の顔を見るたびに悪態アドバイスを吐いてあげる。
 耐えられなくなったら去ると良い。」

それはとっても素直じゃない、
これからもよろしく頼むとの言葉だった。
(@42) 2021/10/26(Tue) 22:04:19

【見】 技術指揮 シトゥラ

>>72 チャンドラ

「食べたい人居なかったらどうすんだ…?
 パイを何等分にするか数えないと意味が無い。
 だからちゃんと聞いてるんだが……まあいいか」

脳みそが花畑と入ってやらないが、随分とお気楽な思考をしている。

普通のアップルパイと、ガレット・デ・ロワ。
別々出作ってやろうじゃないか。
目の前の彼女が食べたい人と食べればいい。

「……そこまで難しいことはさせないからな、指示はする。
 急げと言ったら気持ち早く、ゆっくりといったらきもちゆっくり。
 はじめてのことは自分の感覚を信じず慎重になるぐらいがいい、覚えておけ」

さっそく行こうか? と声をかけて、使用人たちに話を通す。
あなたに服のようなフリルの着いたダブリエエプロンを用意させた。
いざ料理を作る、準備のために待機するそんなほんの短い時間。頭によぎる余計なことがシトゥラの動きを止めた。

(@43) 2021/10/26(Tue) 22:18:47

【見】 技術指揮 シトゥラ

>>@43 >>72 チャンドラ

「なあ……チャンドラ」

ああ駄目だな、聞きたくないのに。
ただ集中もしていないのに美味しいデザートが作れる気がしない。

「これを食べたら、お前はどこにいくんだ」

漠然と答えにくい質問をしてやった。
意味がわからなければそれでいい。
とんちんかんな答えでもいい。
ただきいておければそれでいいから。
(@44) 2021/10/26(Tue) 22:19:29

【見】 役者 トラヴィス

>>@39 >>@40


舞台を一歩降りれば──携わるものから離れれば、
去勢を張らねば、他人の台詞を借りなければ、
こんなにも弱々しい本性であるのに。

強引でキザで誰にでも甘い言葉を吐く、
何にも怯まない、堂々とした煌びやかな自分理想

「自分を、」

……過去。いつかそうなりたいと願って、
そうして振る舞って長く過ごしてきて
いつしかそれは、確かな『自分』になっていた。

「信じる………、」

その努力ぐらいは、
そうして信じようとしてくれる貴方達の前ならば、
素直に『自分』を認めてやれる気がした。

(@45) 2021/10/26(Tue) 23:16:10

【見】 座長 トラヴィス

>>@39 >>@40

瞳を閉じて、また開く。

「───分かったさ。
 君達は何もしなくて良い。
 審美眼を持つ私が二人を、存分に持て成そうじゃないか。
 楽しみにしていてくれて構わない。」

ふ、と、不敵に笑う。
私は偽りなく、この館の
『座長・トラヴィス』
だ。


「すぐにでも愛の言葉を引き出してみせるよ。
 それが叶ってからも、永遠に、何度もさ。
 だから心の準備だけはしておいてくれ、
 如何なる時であろうともね?」

心の根の部分は、夢に真っ直ぐで、素直な男なのだ。
少し雲が陰てしまっているだけ。

「……ずっと、二人を見ているから。」

すぐにとは言えないけれど
今宵の空のように、いつか、
晴れやかな星空になると良い。


自分を、貴方達を信じて……
するりと抱き締めていた腕を離した。
(@46) 2021/10/26(Tue) 23:18:03

【人】 夜の一族 チャンドラ

>>@43 >>@44 シトゥラ

いつものベールを畳んで片すと、ダブリエエプロンに袖を通した。
いつでもやる気と意気込んでいると、あなたの手が止まった。
わたしも手を止める。

「……? どこ、って……」

問われた意味が一瞬理解出来なくて、首を傾げた。
けれど直ぐに思い至る。
扉が開く、とあなたは言っていたわね。

「ここを出ていくかどうかというお話ね?
 そうね……本当は、帰らないといけないのでしょうけど」

わたしは一族の長のひとりむすめ。
帰らないと心配をしている人もいる。確信がある。

「……もう少し、ここに居るつもりよ。
 だって、まだここで、学ぶことはたくさんありそうだもの」

次いつ帰れるかなんて分からない。
危機感がないと言われてもおかしくはない。
そんなことは、分かっているけど。

でもここでしか学べないことがたくさんあるというのも、事実のはず。
(76) 2021/10/26(Tue) 23:27:25

【人】 夜の一族 チャンドラ

>>@43 >>@44 シトゥラ

「​──​─それに」

言いかけたわたしは、浮かんだ言葉に思わず笑みをこぼす。

「一緒にいたい人がいるの。
 それだけあれば、残る理由としては十分でしょう?」

そう思えることはきっと幸せなことだもの。
だってこんなに、胸があたたかい。
(77) 2021/10/26(Tue) 23:29:59

【見】 トレジャーハンター プルー

>>修羅場

女はされるがままだっただろう。
腕に力が篭ろうと、抜け出そうとはせずに静かに―――

「痛い痛いトラヴィスちょっと物理的に胸が苦しいし潰れる」


いつも通り煩かった。
なんでこんなに修羅場なのよぅ……の顔。
でも、シトゥラの言う事もわかりはするのだ。
いやごめん人殺したってのはちょっとよくわからないし聞き間違えたのかもしれない。なんて??

……まぁ、その辺りはひとまず横に置いておく。
詳しく聞いていたら折角の夜が再び明けてしまいそうだったから。

(@47) 2021/10/27(Wed) 0:27:33

【見】 トレジャーハンター プルー

「……アタシの結論はもう出しているけど、説明、後でちゃんと聞くわ。シトゥラの話も合わせてね。
今聞かなくても、この状況でシトゥラが許せない気持ちになる事は……アタシはこうするけど、理解はできるもの」

シトゥラが一度手を離すのなら……いや、そうでなくても。
プルーはトラヴィスを掴んでいる。
今、目を離したら消えてしまいそうなのはこちらだと判断した。

落ち着いたと判断すれば、女はシトゥラへ話を聞きに行くだろう。
説明と、貴方の話を聞きに。
貴方の気持ちと感情を整理するために。

(@48) 2021/10/27(Wed) 0:28:10

【見】 トレジャーハンター プルー

言葉 と、離された腕に。
大丈夫かしら?と一度だけ見上げて、一歩下がる。

「あらあら?そんな事言っちゃって大丈夫?アタシ、とびっきりのを期待しちゃうわよ?
いつもみたいにクローバーで誤魔化されたりはしないんだからねっ!」
ヒント:されたら誤魔化される


ふふんと笑う喧しい女はいつも通りだ。
三人の間に流れる空気はまだいつも通りじゃないけれど。
たぶん、話してぶつかって、吐き出せば新しいいつも通りができるのだと、女は思う。
ならなければ?
……頑張って作るしかないわね!

「食事はトラヴィスが用意してくれるんでしょ?
なら、アタシは飲み物でも貰ってこようかしら。

シトゥラは……ストレスが大丈夫になったら言ってちょうだい!できれば夜の内に!」

無茶を言う程度に、離れようとすれば手を掴みに行く程度に。
女は貴方達に甘えている。我儘を言えると思っている。

肯定の言葉がひとつでも返ってくれば、女はバビュンっと調達に行くだろう。
時間はたくさんあるけれど、夜はそう長くはないから。
(@49) 2021/10/27(Wed) 0:43:17

【人】 酔いが醒め、宵が来て ミズガネ

>>73 キエ

「出産直後の母親は休む必要あるだろうが!しかも初産なんて!更にはお前自身堪えたって言ってるじゃないかそういう時は大人しく寝ていろ!」


貴方が煩わしそうにしてもお構いなしだ。
性別可変である事を聞いても態度は然程変わらないが、女性の体の時くらいは肉体のみ労る日が来るだろう。肉体のみ。精神はちょっと知ったこっちゃないですね……

「はあ?いやお前がどんな役回りだったとしても俺に関係ないが?
 まあ、それはそれとして出産祝いとか、産後の肉体を労るべきか……あ、おい!お前どこへ行く!まさかまたどこか出かけるんじゃないだろうな!」

案の定男はずっと何かを喋っていたのだった。きっと、しばらく貴方の背中には神経質そうな男の声がぶつけられていたことだろう。

第一子の名前がゲイザーだとか、出産などの話の詳細を聞けばまた態度や話すことが変わってくるだろうが……それはまた別のおはなし。
(78) 2021/10/27(Wed) 3:50:26

【人】 巫女 ユピテル

>>67 >>68 >>69 ミズガネ

「ほら、また下がった。コトハの癖ね。可愛いけど私以外に見せるのは少しヤキモチ焼いちゃうわ。……でも、ここまでコトハが言ってくれてるのにヤキモチ焼いちゃうのは、凄く贅沢で強欲な女になった気分。ふふ、罪な人ね?

……でも、だからこそ好きよ。そう思うくらい好き。私に嫉妬という感情を教えてくれたコトハ。大好きよ。ずっとあなたのそばにいるわ。そして、……非情とも言える私の国への選択を受け入れてくれてありがとう」

恥ずかしげに眉を下げたのを見て、背伸びして指で押さえて上げようとしています。甘えるようなスキンシップです。言った内容通りの。

特等席にいつも座る娘でした。でもそれは用意された席で、何一つ望むものも見れない、触れられないし与えられない場。

でも、今は違います。それが全部得られるのです。なんて素晴らしいことで、ユピテルは初めて、これが本当の特等席なのをようやく知ることができました。

(79) 2021/10/27(Wed) 4:54:02

【人】 貴方と分かち合う、ただの ユピテル

>>67 >>68 >>69 ミズガネ

あなたの答えを静かに聴き終えて、その熱と輝きが灯る翠の瞳に吸い寄せられるかのように、あなたの頬に手を添えて、柔らかく啄むような温かさのの口付けを、瞼から頬、そして唇に落とします。

言葉で返すよりも、咄嗟にそうしたいと体が動いてしまったから。その証拠に、自分で触れた癖に、随分気恥ずかしそうに俯き出しましたから。耳まで真っ赤な上で、消え入りそうな声で伝えます。

「……うん。WただのユピテルWは、WただのコトハWと最後までそばにいるわ。おはようもおやすみも、ただいまもおかえりも全部聞きたいの。そんな関係が、憧れで言いたかったの。

……私の初めての家族になってくれて、初めての気持ちを教えてくれてありがとう。世界で一番あなたを愛してるわ、コトハ」

「……ところで、その。これって、お付き合い、の告白、なのかしら……?私そういう事があると思わなくて、疎くて……」


これは最早プロポーズの類なのですが、距離感がおかしな上に好意を互いに伝え合っていたので、その辺りが曖昧です。
(80) 2021/10/27(Wed) 4:59:32

【見】 座長 トラヴィス

>>ユピテル

カーテンコールの夜。
きっと貴方が一人で居る頃。


「───やあ、ユピテル。」

男はW宴の終わりWを明確に理解していた。
そうして貴方が、確かに約束を守ってくれた事も深く。
けれども、山のように賛辞を述べ騒ぎ立てて、
貴方の時間を奪うのも無粋というものでしょう。

だから、男が告げるべき言葉はひとつだけ。


「WまたW会えたね。」


貴方がくれた、一歩を踏み出す勇気。
それが齎したものを、
作り物ではない穏やかな笑みに携えて、
貴方の前で膝をつき、あの日叩き落とした手を取る。

……そうして、手の甲へ唇を付けた。
敬愛、尊敬。そんな思いを込めて。

「宴は楽しめたかい?
 愛しい君よ。」
(@50) 2021/10/27(Wed) 10:21:11

【人】 ただの ユピテル

>>@50 トラヴィス

「ええ、Wまた明日W、ちゃんと来たでしょう?」

手の甲への口付けを大人しく受け取る。
あの時は本当に動揺していたけれど、
今は穏やかにその親愛を受け取る微笑みで見守る。

「W終わりWって、案外早かったのね。
終わってしまえば、少し寂しい気がするけど……
でも種明かしがない時は毎日必死だったわ!
皆、本当に死んじゃったかと思ったし……」

きっと貴方は夜が来るとこうなるのを知っていたのでは。
そんなジト目をしつつ、少ししておかしそうに笑った。

許されるなら、そっと背伸びをして貴方の両頬に手を。
顔がよく見えるように軽く引き寄せます。

「……トラヴィスこそ、宴はW楽しかったW?
もう大丈夫、って思えるような良い顔になってるわ。
褒められたのかしら、怒られたのかしら。
トラヴィスの周りにはそうさせてくれる人が沢山いるのね」
(81) 2021/10/27(Wed) 14:04:18
テラは、この腕の中の君だけが自分の太陽。テラだけの君。
(a3) 2021/10/27(Wed) 14:53:15

テラは、月のすぐ隣。距離だけは太陽じゃないのがいい。
(a4) 2021/10/27(Wed) 14:53:33

テラは、笑った。
結局なみだは零れました
。それはもう、うれしかったので。
(a5) 2021/10/27(Wed) 14:55:19

【人】 不眠症 アマノ

>>62 ユピテル

「……そう、かもしれないな」

物事を難しく考えすぎるのはよくないのかもしれない。
そう思いなおした直後に差し出されるものを反射的に受け取ってしまった。

「んだよそのチートアイテムは……」

重さも材質も、どう見てもただの木製のブレスレットにしか見えない。
このタイミングで冗談をかますようにも思えなかったが、さすがに訝しげな視線を向けてしまった。

「お前の世界では、こんなもんまで作れんのか……」

もっと専門的な話をしておくべきだったなと少々後悔した。
ブレスレットを装着し、ユピテルの頭をがっしと掴んだ。

「お前でテストさせろ」

効果の有無や使い方がわからなければ意味がない。
(82) 2021/10/27(Wed) 15:14:26

【人】 酔いが醒め、宵が来て ミズガネ

>>@41 トラヴィス

「悪手だと思わない。これは詩人以前に、人としての問題だ。
 透明な俺は透明な者たちに干渉できる奴らに救われた。今度は俺の番だ。俺は似た思いをする奴らを放っておけない」

誰にも見てもらえない痛みは、不透明な時からよく知っている。それに、──をはじめとした者たちと関わる事を悪手の一言で切り捨てたくなかった。

踏みつけられたマントを憐れむように見下ろす。
きっとこれが、彼との差なのだろう。一流の彼は必要なもの以外をきっぱりと切り捨てることが出来る。自分は目指したいもの以外も捨てることが出来ない。
故に、きっと高みへ至るには彼以上に時間がかかることだろう。

それでも、捨てられなかった。自分は人形になりきれない。
きっとこれは、自分と自分の歩む道を形作るのに必要なものだから。

(83) 2021/10/27(Wed) 15:53:44

【人】 酔いが醒め、宵が来て ミズガネ

>>@42 トラヴィス

「……本当に、素直じゃない奴。
 一流の人間ってのはどいつもこいつも高みから余裕そうにこちらを見下ろしてるのか?腹立たしいな」

そうこぼす男は、それでも楽しそうに口元を笑みの形に歪ませる。

「クレーム、ダメ出し、受けてたってやる。
 だから……これからもよろしくな、先輩トラヴィス?」

とっても素直じゃない言葉に、あえて素直に返した。

悪態をつく先輩役者と、頻繁につまずく吟遊詩人。
きっと暫くはこの館を賑わせることになるのだろうと予感を抱きながら。
(84) 2021/10/27(Wed) 15:54:05

【見】 座長 トラヴィス

>>81 ユピテル

「そうだね、君の言った通りだ。
 ……ごめんね、有難う。」

貴方を見上げて、今度は困ったように微笑んだ。
貴方が分け与えてくれた『人を信じる気持ち』は、確かに男を変えたのだから。

「はは、そういう事が起こる場所なんだよ、ここは。
 誰かの為の、箱庭。不思議な夢の世界。
 私だって、詳しい事は知らないさ。時々こうして宴を始めることくらい。」

じとりと責めるような視線を受け流し、結局は貴方と同じようにおかしそうに笑い始めた。


手を離し、立ち上がれば───自らの頬へ貴方が触れる。
引き寄せられれば、その通りに。

「……楽しかったよ、君にも出会えたしね。
 うん、もう苦しいだけじゃないよ。」

貴方の手へ頬を擦り寄せ、
瞳を伏せればこの数日間へ思いを馳せる。

「……ね、君、早くここから去ると良い。
 きっとまた夜が訪れるのは
 遠い先の話になってしまうから……」

貴方はこの先の未来をどう過ごすつもりなのだろうか。そういえば、自室へ招く約束もした気がする。
そっと瞼を開いて、貴方の瞳を見据えて言葉を待つ。
(@51) 2021/10/27(Wed) 16:02:28

【人】 酔いが醒め、宵が来て ミズガネ

>>79 ユピテル

嫉妬を抱いたと述べる貴方に愛おしさを感じて、思わずくつくつと喉が鳴る。あれだけ多くの者に心を砕いて寄り添った女の、人らしい感情。それを生み出したのが自分だという事実に、小さな優越感と大きな愛しさが浮かんでは心に広がっていく。

貴方が指で男の眉間に触れる頃には、穏やかな笑みへと変わっていることだろう。

(85) 2021/10/27(Wed) 16:27:49

【人】 酔いが醒め、宵が来て ミズガネ

>>80 ユピテル

貴方から口付けを受け取れば、頬に添えられた手を捕まえて返すようにこちらからもキスを贈る。
俯いたのなら、柔らかな栗色の髪をかき分けてその額に柔らかく口付ける。

「お前が送ってくれた言葉を、俺は全て返そう。

 WおはようWと、WおやすみWと、
 WいってきますWと、WいってらっしゃいWと、
 WただいまWと、WおかえりなさいWを。

 憧れを憧れで終わらせない。夢を夢で終わらせない。現実として、毎日積み重ねていきたい」

告白かどうかを問われれば、こくんと素直に頷いた。

「そうだな。恋人を通り越してプロポーズになってしまったが……何か問題でも?
 遊びではなく、本気でお前と寄り添い歩むなら早すぎるなんて事ないだろう」

段階を踏んで言葉とシチュエーションを楽しみたかった、と言うなら謝るがとも言葉を添えて。
けれど、その緑色の双眸はたしかに本気の眼差しで貴方を捉えていた。
(86) 2021/10/27(Wed) 16:28:06

【人】 夜明けの ゾズマ

>>71 ポルクス

少年のように振る舞っていた、否、少女はたしかに少年だった。
ただ、ひとり中庭のベンチに座っている。
なにをするわけでもなく、のぼった月を見ている。

館を探し歩くあなたの姿を見つけると、首を傾げて尋ねた。

「『わたし』に何か用ですか? それとも『オレ』?」

少女は、ゾズマの仮面をかぶることはやめた。
否、きづいてしまったから、やめざるをえなかった。
(87) 2021/10/27(Wed) 16:30:30

【見】 技術指揮 シトゥラ

>>76 >>77 チャンドラ


「あ、っそう」


失恋でもない。
ただ祝福する気より、どこぞの奴にこの綺麗な人を奪われたという気持ち。
宝物のようにされて生きていた彼女を、その居場所から盗んだ奴は誰なのだろう。
そんな無駄なことを考えている。

俺はここに平穏で都合良く暮らしたいんだ。
俺が生きやすいように呼吸がしやすいように。
手つきになった輩はとうとう殺すのもしづらい。
ああまったく、誰も彼も煩わしい。これだから新しい人間が来ると困るんだ。

(@52) 2021/10/27(Wed) 17:38:14

【見】 技術指揮 シトゥラ

>>76 >>77 >>@52


「ここで学ぶ事は少なくは無いと思うが―――。
 俺に断り無く消えてくれるなよ」


その笑みを向けられる誰かが羨ましくて、額に口づけを落とした。
これでおしまい、結局これしか触れずに終わってしまった。


(@53) 2021/10/27(Wed) 17:39:49

【見】 技術指揮 シトゥラ

>>76 >>77 >>@52 >>@53


「卵を、」

だけど俺も教えることはできるだろう。

「卵を成功するまで、割っていい。頼めるか?」

此れからも綺麗に輝き続けられるように。
その輝きが奪われないように。
濁らす敵を排除できるように。



「それと、もう少しそのノートは預かってていい。
 だからまた」

「食べたいものを決めて、教わりに来い」


そう言って、オーブンを温め始めた。
喧しい騒ぎが起こるそんな少し前の話。
(@54) 2021/10/27(Wed) 17:41:56

【見】 技術指揮 シトゥラ



「――夜のうちに、わかった。
 プルーの頼み事となれば、その幸福を捧げに行くことぐらい造作も無いよ」

ちょっと誰かを殺してきますかね、と。
物騒なことを言いそうになった口を閉ざして貴方たちから離れる。

(@55) 2021/10/27(Wed) 17:42:36
シトゥラは、 座長の影を、宝を守る女を通り抜け一度振り返った。
(t3) 2021/10/27(Wed) 17:42:58

【人】 逃亡者 ポルクス

>>87 ゾズマ

「……おや。
 もう少年の振りはおしまいなの?」

話し方まで変わった探し人の姿を目に止め。
ゆっくりと中庭のベンチへと近づいた。

近づきすぎるのは良くないだろうから、不自然な間をおいて。
(88) 2021/10/27(Wed) 17:51:45

【見】 技術指揮 シトゥラ



「俺の名前は、シトゥラ」

本当は別の名前が、あったのだろう。
人には"名前"があるらしいから。
だけどもう思い出せない。何処かの国の言語で器という意味。
ただのニンゲンであった事だけしか俺には残っていない。
ジェーンドゥ、ナナシ、アンノウン様々な形容の仕方を聞いた。
俺というものは、知識が詰まったの器でしかない。


「この館であなた達と長く共に過ごし、
 そして共にいたいと願うただの人[ヒトゴロシ]。
 そして今度こそ、信じられる愛をもらう者だ。
 以後お見知りおきを、残りの話は夕食で」

自分でいれたお茶を飲んで、自分で作ったスコーンを食べて。
あなた達の色のジャムを付けて、手に着いたそれを舐め取った。

遠くない夜空が目を閉じたその向こう側に見えた気がして
今離れたばかりのその腕に抱かれることを考えた。

それでも、今だけは。
やっぱり怒っている分はまだ痛い目を見て貰ってもいいだろう。
だから、ほんの少しの距離を置いて。
その手を伸ばして貰うのを待つことにした。
(@56) 2021/10/27(Wed) 17:53:55

【置】 夜の一族 チャンドラ

自室に戻ったわたしは、ベッド脇に置いた翠と朱の宝石を見る。
その傍らの、紙飛行機を見る。

何も書いてない。
でも、何かの気配は感じることが出来る。

今ならその気配が何なのかわかる気がして、そっと紙飛行機を持ち上げるとわたしは胸に抱いてくすりと笑った。
(L1) 2021/10/27(Wed) 18:53:40
公開: 2021/10/27(Wed) 18:55:00
チャンドラは、まるでこどもみたいだけど、この2つの宝石と紙飛行機は大切な宝物だ。
(a6) 2021/10/27(Wed) 18:55:31

【人】 夜の一族 チャンドラ

>>@52 >>@53 >>@54 シトゥラ

「シトゥラ……?」

額に口付けが落ちれば、わたしは目を丸くしてあなたの顔を見た。
だけど悪い気がしなかったのは、これが親愛の証だと思えたから。

「ええ。今度はちゃんと、あなたの言いつけを守るわ。
 これ以上あなたに心配をさせるのは悪いものね」

笑ったわたしはそう言って、続く言葉に再度意気込む。

「ええ。……でも卵って、どうやって割るのかしら?」

そうやって、色んなことを覚えていきたい。
まさか守られているなんて、露ほどもわたしは思っていないけど。

その間は、ノートも大事にしていよう。
これにはわたしの知らないこと異国の料理が沢山記されている。

いろんなことを知っていきたい。
井の中の蛙ではいたくない。

オーブンの音を聞きながら、まずはこれから始まる楽しいことに、心を弾ませた。
(89) 2021/10/27(Wed) 19:08:57

【人】 ただの ユピテル

>>82 アマノ

「私の力を込めておりますので。これでも科学が発展した国の上に立つ巫女だったのよ、お姉ちゃんは。もう過去系だけどね、っ……
にゃー!?」


頭を鷲掴みにされて、変な声を上げた。
ぴいぴい鳴いてるが、説明はしてくる。

「使い方、簡単よ〜!テレパス位そっちの世界も単語あるでしょ?あれをするイメージでやるだけでいけるわよ!
……適当に何か口を使わないで私に伝えようとしてみて?それ、そのままなんて思ってたか答えてあげるから」

試そうとするならユピテルの言葉通り。
貴方が肉声にしていないことも、ユピテルは聞こえたようにそのまま口にしました。立場を逆にして試しても、同じ結果が得られるでしょう。

「あ、でも今は私がいるから再充心したけど、元の世界に戻ったら2、3回が限度だわ。時間は1回10分程度……終わったらただのお守りよ。使いどころは考えてね。

……それじゃ、私はこれを渡したかっただけだから。帰ったら妹さんとお話してあげて」
(90) 2021/10/27(Wed) 19:38:14

【人】 不眠症 アマノ

>>90 ユピテル

「なるほど、直接的な接触は不要か」

手から頭に流し込むイメージで頭を掴んだらしい。
説明を受ければ、ユピテルに対し、

『巫女ってなんだよ宗教か?そっちの世界では化学と宗教が混ざってるのか?』

と口に出さず脳内だけで質問をしてみる。
頭はがっちりと掴んだままだ。
(91) 2021/10/27(Wed) 19:46:15

【人】 ただの ユピテル

>>91 アマノ

「そうよ。レンジの世界は神は存在していない?でも、『いない』証明なんてできないわよね。つまり貴方達がまだ見つけられてないだけ、と私は考えるわ。

だって、じゃあ私達はどこから来たの?って考えれば考えるほど、外が不思議で解明できていないんじゃないかしら」

「まあそんな訳で、うちの国は早くから大地や大気を作った存在が判明して、それと会話できるのが巫女という感じね。うん、使い方はわかった?」

三倍くらいの解説が帰ってきました。
効果はユピテルの言うとおりだとわかるでしょう。
(92) 2021/10/27(Wed) 20:25:50

【人】 ただの ユピテル

>>@51 トラヴィス

「ううん。信じてくれるようになったのなら、それが一番の報酬だわ。私にとっても、……今までトラヴィスの傍にいた人たちにとっても、きっと」

シトゥラとプルーの事を思い浮かべながらそう告げます。きっと彼らは前のままのトラヴィスでもずっと傍に居たでしょう。それでも、信じてくれるようになる事を嬉しいと思うのは別と思ったからです。

「……それが聞けて安心したわ。
苦しい事は悪くはないし、他の感情も全部あって、その上で最初に出てくるのが『楽しい』なら、もう言うことはないの」

擦り寄せられる頬を少し指で撫でたりしながら、(やっぱり貴方も寂しがりやさんなのね)と内心思う。私も、貴方も。あの人も。

「そのことなんだけど、」

「私、館に残るわ。ミズガネが残ってやりたい事があるって言うの。そして詩人復帰するなら、彼のことを誰も知らないここ程、練習に向いた場所もないと思うの。だから付いていく……と結果的にここに残る事になったわ」

「あ、でもいつかは出ていくつもりよ。ミズガネが自信を持てて、彼の国に言ってもいいと思える日があるなら、その日踏み出そうと思うの。外へ」

「……だから、これからも暫くはいっぱいまた明日、しよう?よろしくね、トラヴィス!」
(93) 2021/10/27(Wed) 20:40:57

【人】 夜の一族 チャンドラ

>>キエ

重力から解放されたあなた。
色んな人に所在を聞くと、浮いているからすぐ分かる、と教えてもらった。
あなた、浮かぶこともできたのね。わたしと同じ。

「​──​─キエ!」

あなたと同じで重力から解放されたわたしは、そうした聞き込みの上であなたの姿をようやく見つける。
こうするとまるで探偵みたいね。楽しいわ。

こんばんは
、キエ」

月明かりを身に纏ったわたしは、あなたと同じでその身体を宙に浮かせている。
弾む声は、ハロウィンパーティーを楽しんでいたあの時と、きっと何ら変わりはない。
ただ挨拶が、あの時と少し違うだけ。
(94) 2021/10/27(Wed) 20:58:43

【人】 悪食 キエ

>>94 チャンドラ

彼処は
果て
だろう。
喧騒から離れた夜空に揺蕩いながら、月を見上げていた時だった。

「……今晩は、チャンドラ君」

思っていたよりも間近で声がしたものだから、キエは一度瞬きをした。
しかし夜の一族というくらいなのだから、此方が本来の貴方なのだろう。そんな軽い認識をして向き直った。

「課題の方は順調かね。短い間ではあったが……きっと今まででは考えられない程、様々なものを見聞きできた筈だ。
 予想くらいはできた頃合いかな?」

声をかけられた理由で想定されるものは、課題の答えか、別れの挨拶か、若しくは両方か。
キエはどれでも良かった。どうでも良い、ではなくどれでも良い。
(95) 2021/10/27(Wed) 21:18:02

【人】 夜の一族 チャンドラ

>>95 キエ

こんなところに1人でいるあなたに、わたしの方こそ瞬きをした。
折角だから、もっといろんなところへ行けばいいのに。

だけどすぐにそれは自分の理なのだと思い出す。
夜になって空を飛んだからって、夜にならないと空を飛べないわけじゃない。

「ええ、そうね。……順調、かしら。
 少なくともひとつ、新しい答えを見つけたわ」

『止める』か『許す』。それ以外の選択肢。
これまで生きてきた上でわたしの身の回りに巡っていた理や道徳では思いつきもしなかったものを、わたしはひとつ見つけていた。

「それが、答えになるかは分からないけど。
 聞いてもらえるかしら? キエ」
(96) 2021/10/27(Wed) 21:39:47

【見】 座長 トラヴィス

>>93 ユピテル

貴方から紡がれる言葉を聞いて、ひとつひとつに頷く。

「君は素敵な人だね。」

頬を包む温度が心地よくて、暫くは成すがまま。
けれども今後の話を聞けば、
おや、と声を漏らして瞬きをひとつ。

素敵な貴方の心を
あの詩人が射止めたのだと、察する事は容易だった。
貴方の瞳が、声が、何よりも愛おしげに動くものだから。

男は、他人同士のそれには敏感であった。


「そう、………君が決めたのなら、
 そのように過ごすと良い。
 けれども──ここは夢の楽園であり、危険な箱庭だ。
 いつか君を害そうとする者だって、訪れるかもしれない。」

勿論、あくまで可能性の話。

「その時に、必ず信じられる誰かへ助けを求めて。
 些細な事でも、一人で背負わないで。
 私も勿論、君を気にかけるけどね。
 残ると決めたなら……
 私の言葉を、ユピテルの心の片隅へ置いてくれないか?」
(@57) 2021/10/27(Wed) 21:57:56

【見】 座長 トラヴィス

>>93 ユピテル

「そんな事は、既に覚悟しているとは思うけどね。
 一度、言葉にさせて欲しかったんだ。」

こんな場所に居てはいけないよ、と
貴方へ向ける感情は心配一色。
言葉を伝える事に意味があると知ったから、
こうして貴方へ余計な言葉をかける。

自分が守る、と主張しないのは
貴方を誰よりも大切に考える誰か詩人の領域を害さない為。

館に残る間、
ひと匙だけ、貴方の心に居場所を貰おうと言うのは、少しの悪戯心。
それから、芽生えた事に気付かぬまま消えた、小さな嫉妬心。




「それにしても……悔しいな。
 私のどこが、彼よりも劣っていたんだい?」

くすくす、貴方の腰へ手を伸ばし
自然に抱き寄せて、貴方の唇へ人差し指を触れさせる。

自分にも貴方にも、特別な人が居る事は明白。
──故に、戯れだ。貴方の反応を伺おうとする、野次馬心。
(@58) 2021/10/27(Wed) 21:59:56

【人】 悪食 キエ

>>96 チャンドラ

「勿論だとも。
 ……其れに答えは決して変わらぬもの、という訳でもない。
 時と場所、そして立場によって変わるだろう。
 たったひとつの冴えたやりかたなど存在しないからねェ」

正義とは幾つも存在し、また真相は幾つも隠れ潜んでいるとキエは考える。
どんな答えであろうと、キエは頷きをひとつ返し満足するだろう。

「どんな答えでも──……自身で考え、思い、見つけ、選ぶ。
 此れ自体が、僕が人に望む事だからね」

停滞は何も産まない。希望どころか絶望さえも産み出さない。
だから。
キエは、進む事を促す。
何方へ向かおうと、其の歩みが誰かの心を良くも悪くも動かすのだ。
(97) 2021/10/27(Wed) 22:02:54

【人】 夜の一族 チャンドラ

>>97 キエ

「ふふ、そうね。
 あなたに教わったんだもの。ちゃんと覚えているわ」

考えること。他人の気持ちを思うこと。
この
篝火
を育むこと。忘れないこと。
そうすることできっとわたしは、誰かを温める
篝火
になれる。

「……想像してみたの。
 本当にそうなったとき、本当のわたしはどうしたいのか。
 やっぱりわたしは否定はしたくないわ。
 でも、諦めながら待つのだって、嫌だもの」

わたしはやっぱり小鳥のことは責められない。
でも小鳥が月を目指したのを知って、悲嘆に暮れてあげるのもごめんだった。
なら、どうすればいいのかと思ったとき、浮かんだ答えはきっと『わたしらしい』ものなのでしょう。

わたしも一緒に行くわ

 だってひとりではどうしようもないことも、誰かが一緒なら立ち向かえるかもしれないもの。
 挫けそうな時、力を貸すことが出来るかもしれないもの。
 それに何よりどうしても、ひとりになんてさせたくないんだもの」

添い遂げるという言葉がある。
誰かと添い遂げることは、誰かを選ばないということでもある。

それでもわたしはその道を選びたかった。
選ばれなかった人はもしかしたら、そんな選択をするわたしに失望するのかもしれないけど、それでも。
(98) 2021/10/27(Wed) 22:28:37

【人】 酔いが醒め、宵が来て ミズガネ

>>キンウ

「キンウ!!お前との約束を果たすぞ!どこにいる!出てこい!」


死んでから色々後ろ向きに前向きになった男が太陽のような子を探している。大変にやかましい。
(99) 2021/10/27(Wed) 22:47:49

【人】 金烏 キンウ

>>99 ミズガネ

「われ、ここにおるぞ〜〜〜〜〜〜」


背後から、少女の朗らかな声。

周りに人間がいたのならば、光が像を結び現れたように見えたろう。
いちど日輪に触れられた金烏は、少しばかりひとの理から外れている。
(100) 2021/10/27(Wed) 22:58:56

【人】 悪食 キエ

>>98 チャンドラ

「……そうか。
 共に立つ事で見える景色もあるだろう。
 隣にいなければ聞こえない音もあるだろう」

キエは満足そうに頷いた。遮蔽物の無い月明かりが瞳へ刺さっても、キエの視線はしかと貴方を捉えている。

「自分の本当の気持ちさえ、人は案外気付かないものだ。
 其れに気付き言葉にできた君は、今確かに成長したのさ。

 どうか今抱く想いを忘れずに。
 選ぶ事のできる君は、誰かの標に成れる」

キエ悪魔は其れが地獄への道である事を望んでいるけれど。
現を変える事ができるのは、生きて夢を見る貴方達だけであるから。
どんな歴史が編まれようと、夢の浮橋からは何の手出しもできない。


「いつか答えが変わる日が来るかもしれない。
 もし上手く言葉にできず悩んだら、眠る前に僕を思い出すといい。
 ……きっと会いに行くよ」
(101) 2021/10/27(Wed) 23:26:51

【人】 夜の一族 チャンドラ

>>101 キエ

月の明かりに照らされて、同じ灯りを纏う今のわたしはただのチャンドラ
あなたが教えてくれた
篝火
は、あなたにはきっと必要のないものだと漠然と思っている。

あなたに
篝火
を分け与えることよりこの
篝火
を大切にする方が、あなたに報いることに繋がると信じている。

「嬉しいわ。あなたにそう言ってもらえると」

だから、お話はこれで終わり。
あなたがこれからどうするのか気になるけれど。
もしいなくなったとしても、不思議と寂しい気持ちにはならない気がした。

だってあなたは不思議な人だもの。
またひょいと姿を見せてくれる、そんな夢さえ見せてくれる。

「またお話しましょうね、キエ」

だからわたしはそう告げてあなたに手を振った。
星屑の尾を描きながら、また夜の空を駆けていく。

白い鴉がいなくても、今のわたしはこうやって、1人で夜を駆けることができる。
(102) 2021/10/28(Thu) 0:03:46

【人】 夜明けの ゾズマ

>>88 ポルクス

「……フリや演技をしていたわけじゃない。
 本当に『オレ』は少年だったし、『わたし』だってホンモノ」

信じてくれなくてもいい、そこになんの期待もしていない。
わかってくれるのはきっと自分と同じ者だけだと思うからだ。

「別にあなたにバレたからこうしたとかじゃない。
 あなたのやったことは正直サイテーだけど!」

不自然に空いた距離をつめて、少年の時みたいになまいきな態度でべっと舌を出した。
(103) 2021/10/28(Thu) 1:03:21

【人】 ただの ユピテル

>>@57 トラヴィス

「ええ、勿論よ。どんな所に居ても常に何かしらの危険とは隣り合わせな事は忘れないわ。
……と言っても、私の故郷よりは正直、遥かに安全とは思うけれど……


でもお酒や性行為に溺れるのだって、溺れるから危ないのであって節度を保って用いるなら良い事でしょう?ここが楽園で箱庭なのも、それに近いと思ってる」

結局のところ、どのようなものも、人も、存在も。使い方と、在り方で大きく左右されることを、今回で実感しました。

「でも、今貴方の言葉、しっかり覚えておくわ。
貴方が私との約束を正しく守ってくれた通り、ずっと。

今の巫女ではない私はみんなの言葉で形作られてるの。『素敵な人』と先ほど言ってくれたなら、それは私を作ってくれた皆が『素敵』だったの。……貴方もよ」

大事にそうにその言葉を添えてから、手をゆっくりと放しました。巫女を止めると伝えたのも初めてでしょう。でも今は詳しく説明しません。だってこれから幾らでもその話をする時間だってあるのですから。

「……でも、私に言うからにはトラヴィスもちゃんと自分でそうしてね?人には優しくできるのに、自分に優しくできないのは駄目よ?」

 ▼
(104) 2021/10/28(Thu) 1:53:52

【人】 ただの ユピテル

>>@58 トラヴィス

「劣っている、とかじゃないのよ。
トラヴィスとミズガネは全くの別人で比較しようもないわ。
勿論それは全員に言える事だけれど──わ、トラヴィス?」

抱き寄せられて触れられて、この館の当時なら真っ赤になっていた場面。勿論驚きで多少赤くはなっていますが、それでも随分落ち着いたもので、どちらかと言うと親愛の友人にダンスを誘われた感覚に近いもの。

ただ、貴方の問いに真っ直ぐ応えようと、そのままの体勢で言葉を紡ぎます。貴方がそれ以上深い事をしない、という信頼もここには含まれているのでしょう。

「一番は、私を巫女でなくしてくれたから、かしら。
“ただのユピテル”を求めてくれた。互いに傷があって、共感して。その上で、“互いに支え合おう”と伝えてくれた。
求めて、求められる事も。どちらも可能と教えてくれたの」

「……ふふ。言葉にすると、本当にストレートね。でも、その当たり前の普通が、私もミズガネもなかったから」

ただ、求められる事なら幾らでも経験はあります。
それも“巫女のユピテル”がほとんどで、そうでなくても、求められるだけでその先はありませんでした。けれど、与えたいと。支え合いたいと言ってくれる人が居たから。

「私、きっとヤキモチ焼きだったんだわ。
ひとりの“私だけ”を見て欲しかったの。その感情も、教えて貰った。だから……私も、“あの人だけ”を愛するわ」
(105) 2021/10/28(Thu) 1:55:42
ポルクスは、チャンドラの手を取った。
(a7) 2021/10/28(Thu) 2:17:30

【人】 逃亡者 ポルクス

>>103 ゾズマ

「そう。君の身体には二人の人間が居るんだ?
 ……俺は、そうなりたかった人間だよ」

あまりにも普通に受け入れたから、信じてないと思われたかもしれない。
だけど別にそれで構わないと思う。
双子な俺が、半身と一つになりたかったと言う話だって信じてくれやしないだろうし。

「…………、……ごめんね、ひどいことをして。
 もう近づくことはしないし、俺はここを出ていくからきっと出会うこともないでしょ。
 安心していいよ」

近寄ってはいけないよと、片手を伸ばしてそれ以上距離を詰められないようにした。
(106) 2021/10/28(Thu) 2:26:19

【見】 座長 トラヴィス

>>104 ユピテル

「はは、耳が痛いな。」

丁度何かに浸っては
逃避していた男だ。返す言葉もない。

「お節介だとは思うけどね、
 言葉にして、伝えたかったんだ。
 君に何かあれば、私も悲しい──とね。」

語られる言葉に、貴方の変化を知っていく。
この数日間は貴方にとっても
深く意味のある日々であったのだ、と。

ときどき貴方から物騒な話が出るが
それらもいずれ、ゆっくりと聞く時間がある。


「自分に優しく……か。善処するよ、
 時間は掛かるだろうけれど、
 必ず振り向かせたい相手が居るんだ。」

その頃には、
胸を張れる『素敵な人」を自負出来ると良い。
そんなことを考えて、続く貴方の言葉へ楽しげに耳を傾ける。

(@59) 2021/10/28(Thu) 3:02:55

【見】 座長 トラヴィス

>>105 ユピテル

……嗚呼、貴方はやっぱり眩しい人だ。

愛する人の話をする貴方の瞳は、どんな宝石よりも輝いているし、
紡がれる言葉のひとつひとつには、ひたむきな愛情が込められている。

他人の為に身を削れる貴方の隣で
支え合い、傷を理解し合い、包み込み、守ることができるのは
ただ一人しか居ないんだと、深く理解しながら。
そこには喜びや憧憬、親愛……そんな美しい感情しか芽生え無かった。

「眩しいな。
 けれども、いつか辿り着きたい目標だ。」


貴方の顎へ手を出して、
此方へ向けるとそっと顔を近付けて
唇の端───頬へと唇を落とす。

遠くからならば、逢瀬を重ねる男女のようにも見えるかもしれない。
『それ以上深い事をしない』との信頼を、ほんの少しだけ裏切りつつ。

……ここはきっと館内、どこかの廊下。
貴方が一人で何処かへ向かっていたか、その帰路のこと。

ちら、と廊下の更に向こう側を一瞥し、
貴方を腕の中から解放した。
(@60) 2021/10/28(Thu) 3:05:19
トラヴィスは、「また明日」、くるりと背を向けた。
(t4) 2021/10/28(Thu) 3:05:36

【人】 不眠症 アマノ

>>92 ユピテル

「………なるほど…。
 あの男も似たようなことを言っていたな」

むすっと不機嫌な面のままだが、効果が実証されて感心している。
自分の世界もかなり科学が進んでいる方だと思っていたが、異世界はやはりこちらの常識は通用しないらしい。

「使い方は理解した。
 コレの構造を含めたお前の世界の話を聞いてみたい所だが、そんな時間はねぇようだな」

頭を掴んでいた手でわしゃわしゃと頭を撫で繰り回して離す。

「…………ありがとな」


小さく呟くように礼を言って、足元のペットボトルを拾い上げた。

「じゃあ“また”な」

顔を見せないようすぐに背を向けて立ち去って行く。
帰ればもう二度と会うことはないかもしれないが、それでも“また”といったのは、また会ってもいい、という意思表示かもしれない。
(107) 2021/10/28(Thu) 3:55:29

【人】 ただの ユピテル

>>85 >>86 ミズガネ

「……い、今おかしいって思ったでしょ」

嫉妬が初めてなので思い切り今言葉にして伝えましたが、相手の反応を見ているとどうにもこれは“恥ずかしいもの”ではないのかと、じわじわ実感が湧いてきました。

とは言え手遅れです。今私は拗ねていますと言わんばかりに口を尖らせていましたが、髪を掻き分けられる相手の手の感触も、額への口付けも、そしてその先の言葉も。全部聞き終えた頃にはもう、

 
嗚呼もう!これじゃあ本当にポーズじゃなくなっちゃうわ!


「……問題はない、けど。
……急に格好良くなるのは、
ずるいのよ。……拗ねちゃうわ、私」


今までが格好いいと思ってない訳では当然ありません。
言葉にしたのはかわいいの方が多かったかもしれません。

勿論、かわいいも『愛しい』の表現なのですが、今まで励まし励まされてきて、“私の唯一のコトハ”と愛しいと思っていた所に、突然新たに“格好いい男性”の一面を詰められたようなものですから。脳が混乱するのだって、おかしくはない。はず。

 ▼
(108) 2021/10/28(Thu) 4:05:00

【人】 ただの ユピテル

>>85 >>86 ミズガネ

「──私でよければ、喜んでお受けします。

“私”を見つけてくれてありがとう、同時に“貴方”を見つけられてよかった。貴方の夢を叶える瞬間を、私の夢を叶える瞬間を。互いに特等席で、見つめて行きましょう?」


「貴方が何度自分を見失っても、何度でも、貴方を見つけるわ。
 ……お転婆なお嫁さんでも、許してね?
旦那様
?」


──今まで私が死んで悲しむ“人”はいなかったから。
正確には幾らでもいたけどそれは巫女だから。巫女の役目を放棄すると宣言したらそれは全部逆に変わる程度のものだったわね。

 嗚呼、今やっと“私”、ここに立ってる。
 大切な存在である大地ではないけれど、

 ここに、立ててるよ。貴方と同じで違う大地を歩き出すわ。
 ──見ていてね、
大切な“ ”
。私と
大切な人
とのこれからを。

 
(109) 2021/10/28(Thu) 4:09:16

【人】 ただの ユピテル

>>107 アマノ

「あの男?……わっ」

一体誰の事を言っているのだろう。想像がつかないなんて考えていたら──鷲掴みだった時から突如撫でられて、頭に手を置いて思わず「???」と混乱しています。嬉しい、という感情が来る前に、相手の手は離れてペットボトルを拾い上げていました。

「……うん!」

「次に会ったら、私の世界のお話を今度はちゃんと聞かせるから──貴方の妹のお話も、聞かせてね。だから、」


  「“またね”」


貴方の小さな小さな礼も、この状況での「また」という言葉も。それがどれほど重みがあるかはユピテルは知っています。だから嬉しさのまま、再開を信じて大きく手を振って見送りました。

──貴方と妹さんが幸せであるように。また会えるように。
私はいつでも、願っているわ、レンジ。
だから貴方も願ってくれるならきっといつか“また”は来る。
 
(110) 2021/10/28(Thu) 4:24:08

【人】 酔いが醒め、宵が来て ミズガネ

>>@60 ユピテル

男はその光景を見ていた。
遠目からだったから、それは男女が重なりあって口付けを交わしているようにも見えた。

それが見知らぬ男女であったのなら流すことが出来ただろう。公共の場で恋人同士がやるような戯れは流石にしないが、最近まで色んな花を愛でていた身としては咎める理由も無い。

──相手が自分も知っている人物で、片方は生涯共に歩むことを誓った者でなければ。

「……っ」

足が一度止まる。
悩んで、視線を泳がせて、更に悩んで。
見なかった事にしようかずっと考えて、結局──足はユピテルの元へ。

「ユピテル」

努めて冷静に、貴方を呼ぶ。
(111) 2021/10/28(Thu) 4:54:00

【人】 ただの ユピテル

>>@59 >>@60 トラヴィス

「必ず振り向かせたい人……」

トラヴィスの口からそんな事が出るのは少し予想外で、でもすぐに「きっとトラヴィスもこの数日で変わったから、もっと素敵になれるわ。頑張って」と。

「眩しい?……私は、演劇をしてるトラヴィスも眩しく思えるわ。きっとライトが当たっているから、そう見えるのかもね」

ユピテルにとってはどちらも眩しい人。眩しいが自分かミズガネを指してるのかはわかりませんが、後者なら間違いなくそう言えます。二人が否定しても、彼らの輝きは──そう。空を彩る星座のように、数多の一人美しさと、良さがある。それをいつか知ってくれたら、そう願いました。

その想いが実るかはわからずとも、エールを送っておきました。相手は誰か知りませんが、いつか知ることになるでしょう。さてその時どんな反応をするかはまた別のお話。

「それじゃあ、私そろそろ──」

言いかけて、動きが止まりました。
唇ではなく頬でしたが、一瞬唇に来たのかと思うと驚きで鼓動が早まります。

初めて「また明日」が言えない日になりましたが、こんないたずらをされたらおあいこか、それ以上にそちらが悪いもん!とユピテルは主張したことでしょう。……さて。
(112) 2021/10/28(Thu) 5:08:52

【人】 ただの ユピテル

>>111 ミズガネ

「わわわわわわっ!!コトハ!?!?」

物凄く大袈裟に驚きました。と言うのも、この時ユピテルもまた何をされたのか、何でそんな事をされたのかは完全には飲み込めてなかったからです。

しかし、この気まずさは何でしょうか。

「ユ、ユピテルです!」

名前を呼ばれたことを思い出して、慌てて返事をしました。挙動不審にも程があるでしょう。
(113) 2021/10/28(Thu) 5:11:31

【人】 酔いが醒め、宵が来て ミズガネ

>>113 ユピテル

「……」

たいへんに大きなリアクションの貴方を努めて、それはもうすっごくすっごく努力して落ち着いて見守った後。

「…………その。トラヴィスと随分仲がいいんだな」

長いような短いような時間を費やし、そう返した。
責めているわけではない。でも、遠目から見てしまった為か唇を奪われているものと勘違いした男の声はどう頑張っても複雑そうな様子を隠しきれていなかった。

「…………挨拶の一環として口付けを相手に送る文化圏が存在するのは知っているが……頬ではなく口にするところもあるんだな……」
(114) 2021/10/28(Thu) 5:20:34

【人】 ただの ユピテル

>>114 ミズガネ

「トラヴィスとは仲がいいけどコトハも仲良くなかった?
竪琴託していた位だから私よりも仲良しと思ってたわ」

首を傾げました。自分達がそれなりに(友人として)仲がいいのは、てっきり知られている事で、そんな改まって聞かれる事かと不思議に思ったからです。

「……?どうしたのコトハ、何だか調子……え?」

『唇にする』と言われた発言で「?」と思い切り頭にクエスチョンマークが浮かんでいます。ぽくぽくぽく。

考えた末に、ようやく出る結論。

「……も、もしかして唇にキスされてたと勘違いしてる?
えっと、あれ、頬だよ。
ギリギリの位置といえばそうだけど……
急にトラヴィスがしてきたから、私もびっくりして……」

言いづらそうにもごもご答えてますが、別段嘘をついてる様子はありません。それより、貴方の様子の方に動揺しているのがひしひしと伝わっているかもしれません。
(115) 2021/10/28(Thu) 5:32:53

【人】 酔いが醒め、宵が来て ミズガネ

>>115 ユピテル

「仲がいいというか、同じアーティストとして無視できない存在というか……。
 竪琴は……まあ、色々と約束をしていたからな。でも許したのはあの一度だけ。基本は家族以外あまり触らせたくないというのが本音だ」

家族というのは、自身の兄弟だけでなくユピテルも勿論含まれている。

「…………そうか、頬か。俺の勘違いだったんだな。
トラヴィスあいつには一度文句を言わなければならないな……


ならいい、と言いかけて、慌てて言葉を飲み込む。

「……もし、の話だが。ユピテルもあいつとそういう触れ合いがしたいなら、俺は止めない。
 俺だって今まで色んな花を愛でてきたのだから、俺はお前を束縛したくない。最後に俺の隣に帰ってきてくれるのならそれでいい。

 ………………」

貴方が自分からした訳ではないと理解した。理解したのだが、どうにも湿っぽさが隠しきれていない。
先程の光景にちょっとだけショックを受けているのかも。

(116) 2021/10/28(Thu) 6:04:05

【人】 酔いが醒め、宵が来て ミズガネ

>>115 ユピテル

「………………」

……ちょっとどころではないかも。


「…………なるべくちゃんとした人になれるよう努力するから……
…………最後には僕の隣に帰ってきてほしい……」
(117) 2021/10/28(Thu) 6:05:02

【人】 酔いが醒め、宵が来て ミズガネ

>>100 キンウ

「おったか!でかした!」




「キンウ、お前すぐにでも館を出るつもりか?
 それなら悪いんだが、少し待っ……うわあお前どうやって現れた!?お前も人じゃないのか?」

人の理から少し外れた貴方の登場の仕方に驚きつつも、この館は色んな者がいる事を知っているのですぐに落ち着きを取り戻した。

「……お前と約束しただろう、美味しい料理を作ると。それを今果たしたい。どうだろうか?」

了承するのなら、貴方を中庭へ案内するだろう。
中庭には卓上コンロの他に白い粉が詰まった袋、豆腐、それから何故か日本酒なども用意されている。貴方と約束を果たすために男が事前に用意をしていたようだ。
(118) 2021/10/28(Thu) 6:21:38

【人】 金烏 キンウ

>>118 ミズガネ
「うむ」

ふふんと頷いた。何?

「くふふ、おしゅう、よい驚きよう!
 われ、ちいとお嫁さんを怒らせてしもうてなぁ〜〜〜こう、ヘソを曲げられてしもうてだなぁ〜〜〜〜〜〜」

ガチ神様が激おこぷんぷん丸。
隠される前に隠してしまえのヤンデレ女神であった。

男の提案を耳にすれば、きょとりと瞬いて。
(119) 2021/10/28(Thu) 9:04:16
キンウは、あかるく笑った。「うむ、馳走してくれ!」
(a8) 2021/10/28(Thu) 9:04:28

【人】 金烏 キンウ

>>119 >>a8 ミズガネ
中庭へ着けば、どこか見覚えのある食材がずらり。
身の回りの世話をする子どもがときおりこっそりと見せてくれる、料理になる前のそれとよく似ている。

「おしゅう、器用につくるの〜〜〜〜〜」

手元を覗きこんだり、匂いをかいだり。
ちょろちょろともの珍しげに動きまわりながら完成を待つ。
(120) 2021/10/28(Thu) 9:07:13

【人】 ただの ユピテル

>>116 >>117 ミズガネ

「そっか、その辺りも今度お酒飲みながら聞こうかな。
約束した飲み比べまだしてないもんね。
……ふふ、家族……」


単純に仲がいいと言える訳でもなさそうで、今聞く内容ではないと悟ったのかその日の話用に取って置こうとしました。

なお家族以外、はしっかり通じてるようで、そんな大切な物を当時思い切り抱えてしまっていた申し訳なさが少しあったのですがそれももうここで落ち着きました。きっと許されていると。

「……こ、コトハ?し、したくないよ?いえトラヴィスが嫌とかそういう意味じゃなくて、私もう貴方の傍にいるって決めたのもあるし、……えっと、」

一歩踏み出し落ち込んでる気配の湿っぽさをなんとかしようと、そして証明しようと、ショックを受けてそうな傍に近寄って、軽く両袖を引っ張って無理やり屈んで貰ってから、下から口付けを交わします。──ちゃんと、唇同士が触れあうように。

 「私、コトハじゃないと嫌よ。コトハだから嬉しいのよ」

眉尻を下げて少しだけ寂しそうに笑いました。信じて貰えなかったのが寂しいのではありません。貴方にそこまでショックを受けさせてしまった事と、もう一つ。ちらほら言葉の端に出ている一つの誤解です。

 ▼
(121) 2021/10/28(Thu) 10:10:05

【人】 ただの ユピテル

>>116 >>117 ミズガネ

「……つ、伝わる?伝わって、もう!
一人称「僕」に戻っちゃってるわよ!可愛いけれど!
そもそもそんなショック受けるほど落ち込んでるならちゃんと「嫌」って言っていいのよ〜!!

……もう、ちゃんと言葉で伝えるわね?」

なお一人称の変化でのメンタルの変化はもう気付いてるらしいです。僕の時はそれはそれで可愛いから好きとのユピテル談。

「あのね、コトハは『私がこうしたい』事を教えてくれたし、尊重してくれてるのは凄くわかるわ。それ自体は私も嬉しいけど……一つ誤解してるわ」 ▼
(122) 2021/10/28(Thu) 10:23:29

【人】 ただの ユピテル

>>116 >>117 ミズガネ

「私がやりたい事を尊重するって思ってくれるのは嬉しい。

だけど、それで本来コトハが嫌なことを「嫌」って言わないで「好きにさせたい」って言うのは
……良い夫婦、
じゃないと思うの。他の関係でもそうだけど、夫婦なら一層だと思うし
……私も少し寂しいよ」


全部許容されると言うのは、そんな事はないと分かっていてもそれだけ興味がないようにも思えて。束縛を沢山されたい訳ではないのですが、逆に彼はもう少ししてもいいのだという程にこちらに全部譲ってくれるから。

そしてそれは、目指そうとしている「支え、分け合う」と少しずれているように感じたから、ユピテルは寂しいのです。

「私、大切なコトハの嫌なことはしたくない。
 これが一番の私のしたい事なのよ。それを忘れないで」

「『私がこうしたい』を尊重してくれるなら、一番嬉しい事はコトハが前の事とか性格とか全部変に気負わないで、「嫌な事は嫌」って遠慮なく伝えて欲しいわ。これは私を我慢させる事とも違う。貴方が傷付く方が何倍も辛いから」

だから。と、そっと背伸びをして、帽子を被っているなら一度取って、その頭を柔く撫でようとします。

「……ごめんね、きっと嫌ってさっき思わせた」
(123) 2021/10/28(Thu) 10:27:48

【人】 悪食 キエ

>>102 チャンドラ

人にとって必要なものはキエにとって不要だ。キエは孤独を識っていても理解は示さないし、感じる事もない。
其れが“キエ”だ。

「嗚呼、また一緒に宙を飛ぼう」

実際にキエが誰かに別れを告げた様子は、誰も見た事が無いだろう。
人が眠り夢を見る限り在り続け、人へ会いに行き、夢を通じて現を覗く事ができるからだ。
……尤も、気分次第ではあるけれど。

そうして、貴方を見送った後。
星屑の轍を眺めながら、孤高の空を漂った。
(124) 2021/10/28(Thu) 12:20:14

【見】 座長 トラヴィス


人も、人ならざるものも集う賑やかな夜。
館の主人だけが瞳を閉じ、眠りに付く時間。

男は自身の客室へ、使用人を大勢呼び付けていた。


「───そうだね、
 プルーは好き嫌いしている所を見ないから良いとして、
 シトゥラの食の好みが難しいな。」

あれやこれやと情報収集しつつ、
夜景が一際綺麗に見える自室へ、オーナメントを用意させ、飾らせている。

大きな天蓋の付いたベッド。
自らが館へ辿り着いた際、最初から存在したものだ。
まるで何処かの皇様が使っていたようなそれを気に入り──それ以外は随分と模様替えをしたが──長期間占領している部屋へ、色とりどりの装飾が散りばめられていく。

「嗚呼、窓際は何も置かないでくれ。
 夜空が見えるようにね。」

座長直々の舞台プロデュース。
懐かしい気持ちで、使用人達へ指揮を取る。

「……悪いけど、軽めのカクテルも用意して貰えるかな?
 今日は溺れたくはないんだ。」


 ───特別な二人の反応を思い浮かべながら
  今宵の細やかなパーティの準備は進んでいった。
(@61) 2021/10/28(Thu) 12:48:08

【人】 酔いが醒め、宵が来て ミズガネ

>>119 >>a8 >>120 キンウ

「えっ。お嫁さん?お前伴侶がいるのか?
 不思議な奴とは思っていたが、なんだか俺の知らない秘密がありそうだな。
 お前、元いた場所ではどう過ごしていたのか気になるな」

驚きのあまり目が丸くなる。言葉をストレートに受け止めてしまった。

そうこう話しつつ、中庭へ。
帽子とコートを脱いで髪を軽くまとめつつ、調理手順を説明しながら作っていく。

「まず最初に
テンションを上げるために酒を飲む。


 それからだいたい同じ分量の白玉粉と豆腐を混ぜて一つにまとめていく。だいたい耳たぶくらいの柔らかさになるまでこねたほうがいいな。
出来上がったらご褒美に酒をまた飲む。美味しい。


 次に生地を小さめに切り分けて丸くしていくんだ。終わったらそれらをお湯で湯がいていく。
茹で終わるのに時間が少しあるので更に酒を飲む。とても美味しい。


 茹で上がったら水で冷やし、後ほど表面の水気を取って完成だ」

(125) 2021/10/28(Thu) 16:06:12

【人】 酔いが醒め、宵が来て ミズガネ

>>119 >>a8 >>120 キンウ

変な手順が混ざりながらも出来上がったものは、もしかすると貴方も見慣れたものかもしれない。
ようやく訪れた館の空に浮かぶ月……によく似た、まんまるな白いお団子。

「出来たぞ。月見団子だ。豆腐を加えたからしばらくは固くならないし、もちもちで舌触りも滑らかになる。
 月見をする時期はとうに過ぎているかもしれないがな……でも、この館では月が出ることは稀だ。そんな珍しい客の為に団子を用意してもいいだろう?」

楽しげに声を少し弾ませながら、団子のそばに串と小皿を並べていく。餡子、きな粉、みたらし団子のタレ……真っ白な団子を彩る飾りが勢揃い。

「そのまま食べるのに飽きたら好きなものをつけて食べるといい。お前が好きなのはみたらしだっけ?なんで好きなのかとか、話をしながら食べようじゃないか。なあ?」

普段の神経質さはなりを潜め、楽しげに目元を緩めながら貴方を見やる。
破られたと思った約束を、今ここに。
お別れする前のささやかな宴を、月を味わいながら楽しもうじゃないか。
(126) 2021/10/28(Thu) 16:06:33

【人】 金烏 キンウ

>>125 >>126 ミズガネ

「くふ、くにに来てたしかめてみるか?
 われ、いつでも歓迎だぞ〜〜〜」

冗談とも本気ともつかぬ素振りでそう口にしたのち。
けして悪いところではないよ、と微笑む。
四季があり、ひとびとは懸命に慎ましやかに、それなりに幸福に暮らし。日が昇り沈んで、月が出る。
訪れたとして、彼を迎え入れるのはそんな、ありふれたくにだ。

「ほうほう、
酒を飲み、酒を飲んで、もう一口……


復唱。それ、まこと料理の手順か?
残念ながら(あるいは幸運にもか)、少女はそんな指摘はせぬし、できぬけども。

(127) 2021/10/28(Thu) 16:37:34
キンウは、真白い団子をひとつ、指でひょいと摘んで放り込む。
(a9) 2021/10/28(Thu) 16:39:20

キンウは、夜を、月をその目に映さない。
(a10) 2021/10/28(Thu) 16:39:28

キンウは、けれども。
(a11) 2021/10/28(Thu) 16:39:34

キンウは、ミズガネとともに、空を見上げる。
(a12) 2021/10/28(Thu) 16:39:52

キンウは、ミズガネがつくった、《月見団子》を食べる。
(a13) 2021/10/28(Thu) 16:40:01

【人】 金烏 キンウ

>>ミズガネ

「うむ、うまい!
 そうだなぁ、おしゅうの好きな味も教えておくれ」

声を弾ませ、語り合う。
夜を知らぬ少女は、そうと知るべくもない男と、天を見る。
(128) 2021/10/28(Thu) 16:51:20
金烏 キンウは、メモを貼った。
(a14) 2021/10/28(Thu) 16:59:23

金烏 キンウは、メモを貼った。
(a15) 2021/10/28(Thu) 17:00:39

金烏 キンウは、メモを貼った。
(a16) 2021/10/28(Thu) 17:00:51

キンウは、日の光に瞳を煌めかせ、笑った。
(a17) 2021/10/28(Thu) 17:01:09

(a18) 2021/10/28(Thu) 17:07:35

【人】 酔いが醒め、宵が来て ミズガネ

>>121 >>122 >>123 ユピテル

柔らかな感触が唇に齎される。心を締め上げていた寂しさや歯痒さが溶けだして、息苦しさがなくなった拍子には、と一つ小さな吐息がこぼれた。

弱々しげな視線を投げたまま貴方の言葉を拾い上げて、思案する。
これがもし逆の立場だったならどうだろう?嫌なことを我慢させてまで好きにさせたいと言われて嬉しいだろうか?

…………そんな筈はない!

「…………ユピテル」

愛しい人の名前を呼ぶ。少しだけ声が震えたような気もするけれど、自分のことなど気にかけていられなかった。

(129) 2021/10/28(Thu) 17:08:38

【人】 酔いが醒め、宵が来て ミズガネ

>>121 >>122 >>123 ユピテル

瞼をそっと下ろして頭を撫でてくれる貴方の手の感触をしっかり享受しながら、ぽつりぽつりとこぼしていく。

「………………好きな人が、愛するお前が、誰かと恋人のように戯れるなんて嫌だ。息が詰まりそうになる。胸が痛くなる。
 きっとこれは嫉妬なのかもしれない。醜いかもしれないが、誤魔化しが利かないんだ」

かもしれない、とはっきりしないのは今まで特別な人を作ったことがないからだ。
今まで逃げる為に女の温もりを求めていただけの男は、ようやく嫉妬という感情を手にした。

ようやく男は瞼を持ち上げる。
手を伸ばして、貴方の左手を取る。
そのまま、唇を薬指へ。

宝物に触れるようにそっと口付けを落として、声を、想いを紡ぐ。

(130) 2021/10/28(Thu) 17:11:01

【人】 ただの ミズガネ

「ユピテル。
 …………どうかずっと、僕のそばにいて」
(131) 2021/10/28(Thu) 17:11:52

【人】 夜明けの ゾズマ

>>106 ポルクス

「そう、なりたかった……?」

ふたりの間には、あなたの片手が制した距離だけ隙間がある。

少女は、空想の中のゾズマの存在を認めてもらいたくて
ひとりの中のふたりになったから、思わず聞き返した。

そして、あの時あなたに言われたことを、思いだしていた。

「なんだか、謝られても、複雑……」

あの時は怖くて、冷静に考えられなかったけれど

「その……、あんなことするくらいまでだったのに、もう、誰かに……"殺しに来てくれなくなった愛しい兄みたいに、殺意を向けてずっと追いかけてきて欲しい"って思うのはやめたの?」

少女ひとり、未遂をしたくらいで諦めるほどの
気持ちだとは思わなかったから。

ゾズマは元の世界には帰らない。だからきっとあなたとはもうすぐお別れだ。
(132) 2021/10/28(Thu) 17:52:39

【人】 逃亡者 ポルクス

>>132 ゾズマ

「……。同じ魂を分けた双子はね、どちらかが強い力を持って生まれることが多いんだ。
 俺の場合は、兄のほうがそうだった。
 それなのに、兄の力を忌み嫌った両親は兄を認めず、俺を嫡男とした。
 兄は塔に閉じ込められて……称賛も、親の愛も、教養も、全部俺が独り占め。
 本当は全て兄の物であったのにね」

その後はあなたも軽く知ってる通りだ。
深い愛憎の末、追い追われる者となった兄弟の末路は、他人が聞くにはあまりにも滑稽だ。
兄は本当にほしかった愛を手に入れ、俺は必要がなくなった。
身体に空いた大きな心の穴は、きっと生涯癒えることはないだろう。

「今はもう求めないことにした。
 でも……多分そういう事になったら、拗れきった俺は酷く喜ぶと思うよ。
 そう簡単に人間は変われるような生き物でもないでしょ」

「だから俺には近寄らないで」

もう交わるべきではないと思うから。
(133) 2021/10/28(Thu) 18:23:58

【人】 夜明けの ゾズマ

>>133 ポルクス

「やっぱり……わたしは、あなたとは違う。本当はいなかったものを作り出しただけだから」

むしろ、あなたが羨ましく思えるのはきっと、変なんだと思う。
最初からひとつであれば、不幸な事にはならなかっただろうけど。けれどふたつでなければ、ほんとうに出会うことができない、存在を認められることができない。

もし、もっと早くあなたをよく知っていれば
あなたの気持ちに応えることはできたのかな。

「……わたしは、お祭りに誘われた時はうれしかったし
 だから、きみのことをもう少し知って……」

いや、きっと知れば知るほど可能性は低かったと思う。

「ほんの少しだけ、仲良くなれたらいいなって思っていたけど」


ろくに友達もいなかった──否、いらなかった──少女には、当然はじめてだった。
でも境遇、想い、何が悪かったのか、それがかみ合うことはなかった。

(134) 2021/10/28(Thu) 19:23:04

【人】 夜明けの ゾズマ

>>133 ポルクス

「じゃあ、ちょっとは考え改めたらしいアンタに最後にひとつ言わせてもらう」

「どんなにことばを入れ替えていても、あ、あれは……れいせいに、かんがえたら、あいの言葉みたいなモンだった、でしょ?」
お、俺を愛してくれ〜みたいな


本当に、好きな人が自分ではなくとも、だ。
誰でもよかったとしても、だ。

「わ、わ、わ、わた、わたしはなぁ……!!!」

「あんなこと、言われたの初めてだったんだから!!!
 乙女の純情を踏みにじったことは一生許さない!
 許さないけど、殺意は死んでも抱いたりはしない」


手を伸ばす、距離をつめる、胸倉をつかもうとしている。

顔を近づける──

「……………」

少しの間が、あって。

(135) 2021/10/28(Thu) 19:24:38
ゾズマは、ポルクスに思いっきり頭突きをかました。
(a19) 2021/10/28(Thu) 19:25:20

【人】 夜明けの ゾズマ

>>133 ポルクス

「仕返し」

自分の額も痛かった。笑う。ぎこちない、不自然な笑み。

「オレはまだ優雅に終わらないパーティ満喫するんだ。
 友達だっているし〜〜〜〜〜???
 もうゾズマじゃなくてザラって名前ももらったし?

 外に戻ったらもっとマシな人間になれよな!
 
バーーーーーーーーーーーーカ!!!


せいいっぱい元のゾズマの時のようなテンションで叫んだ。
(136) 2021/10/28(Thu) 19:25:38

【人】 夜明けの ゾズマ

「さよなら、ポルクス」
(137) 2021/10/28(Thu) 19:28:17

【人】 逃亡者 ポルクス

>>134 >>135 >>a19 >>136 >>137 ゾズマ

「……!?」

近寄るなと言ったのに。
手を伸ばされ、距離を詰められ、胸ぐらを掴まれたと思ったら顔が近づいてきて。
何をするかと思えば少しの間の後、勢いの良い頭突きが痛烈な痛みを運んできた。

「いっ……何する」

の、と言いかけた口は言葉を紡がない。
ぎこちない笑みが、俺を見送ろうとしてくれてるのだけ伝えてくれたから。


「……うん。
 さよなら、ザラ。どうか元気で」

やわらかな笑みを一つ落とせば、俺はあなたに背を向けた。
もう、振り返ることはない。


男はそうして、
希望
という
ぬくもり
を手に館を立ち去ったのだった。
(138) 2021/10/28(Thu) 19:42:29

【置】 逃亡者 ポルクス

――親愛なるカストル兄さんへ



不思議な館のパーティに招待されました。
夜の来ない大きな館で、思い思いに楽しむパーティ。
だけどどうしたことか、1日、1日と過ぎていけば、ふっと人が少しずつ消えていく。

俺も、とある船頭でも探偵でもある男に手を引かれて行きました。

生きてる誰もが自分の姿も声も認識してくれない、そんな世界線で。
俺は、大きな桜の木に出会いました。
降り注ぐ花びらが、兄さんのことを教えてくれました。

兄さんも、あの館に居たことを。
大事な人が出来たことを。

兄さんは今、何処で何をしていますか。
大事な人と一緒に居ますか。

兄さんは今、幸せですか。

俺も見つけました、夜に照らしてくれる月の花を。
俺は今、とても幸せです。

 
              
あなたの半身、ポルクスより。
(L2) 2021/10/28(Thu) 19:44:33
公開: 2021/10/28(Thu) 19:50:00

【人】 ただの ユピテル

>>129 >>130 >>131 ミズガネ

「……私もよ。私も逆だったらきっと凄く苦しいの。
 醜くなんてない。もしそうなら、私も一緒に醜くなるし、
 コトハと一緒ならそう言われても別に構わないわ。

 貴方の想いと本音が聞きたい。
貴方の音色
を聞かせて?」

コトハも恋や愛の嫉妬は初めて?きっとこれがそう?
苦しそうなのにそれを嬉しいと思ってしまってごめんね。

でも、これが人に近づく事なら。
コトハへの思いで形作られて行く自分を、私、肯定できるわ。

これまで輪は足枷と、その痕しかなかったけれど。
まだ目に視えなくても、確かに薬指に新しい誓いの輪を。

「 はい。ユピテルは最後まで、苦楽も全て共に。
   ずっとコトハの傍にいる事を誓うわ。」


 ▼
(139) 2021/10/28(Thu) 20:55:45

【人】 ただの ユピテル

>>129 >>130 >>131 ミズガネ

 この場に視える証人はいないけれど、
 “私には”見えない証人がいるのもわかる。

「……“おやすみなさい”、言いたいな。
 子守唄でも歌ってあげるわ。今なら上手く歌えるの」

そっと貴方の手を引いて月夜の下から二人の部屋に誘う。

 
“また明日”は、明日までは会えない言葉だけれど、
 “おやすみなさい”は、宵が明けても傍に居続けられる魔法の挨拶。


ずっと、おやすみの後も貴方の傍にいるわ。
          これから毎日、永遠に。

そしていつか、子供達に聞かせられるような
          
私達の詩
にできますように。
(140) 2021/10/28(Thu) 20:57:27

【人】 ただの ユピテル

 
 
「────……♪」

小さく呟く子守唄。この館に響くのは、私だけの声。
けれど私には、もう一つの“音”が聞こえる。

私に聞かせてくれた神の子守歌。この宵だけに聞こえる親子の歌。いつかこの歌を、私も子供に伝えられるかしら。


何処かの世界では明日の事を、
 『日が昇り月が出て、また日が出る』と書くらしい。

それならば、館の主が目を閉じている宵にしか会えない。
そんな私達に最も近しき挨拶を。

 
次の待宵館をお楽しみに。

 月と共に、貴方と語れることを。貴方に紹介できることを。
 彼と月見酒でもしながら願っているわ。

 「──また“明日”」

 私の最初の人ではなかった、家族神様
 ──
次の待宵館で会いましょう



『ええ。また“明日”、ユピテル』 

 
(141) 2021/10/28(Thu) 20:59:54
テラは、ダミ声の合成音声。
(a20) 2021/10/28(Thu) 20:59:56

【人】 浮遊想 テラ

 

ハローハロー テラはテラ!
 
(142) 2021/10/28(Thu) 20:59:59