情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新
【人】 初波華音[熱はもう下がったのかな。 少し寝て、元気になった? そう私が尋ねるより先に、彼が自分から身を起こす。 一歩遅れてベッドから起き上がると、 四方八方に放置されていた看病グッズたちが てきぱきと回収されているところだった。] ────……、……? あッ 忘れてた……! [慌ててベッドから飛び降りて 持ってきたものたちを一緒に集める。 キンキンに冷えていたはずのスポーツドリンクも いつの間にかぬるくなってしまっていた。 ゼリー飲料の方だってもう とっくにつめたさは失われているはずだ。 なのに壮真くんは、美味しそうに飲んでくれる。] (5) 2024/06/01(Sat) 23:23:40 |
【人】 初波華音……壮真くんにだから、 優しくなれるのよ 好きな人が辛そうだったから 少しでも私に出来ることをしたくて 気付いたら、身体が動いてた 壮真くんは凄いんだよ [ベッドに腰を下ろしたまま、 膝に両手を置いて彼を見つめる。 桃は果実を買ったから、ゼリーははちみつレモン味。 甘めの味付けが好みなら はちみつも好きかも、と思って選んだのは内緒。] 体調は……大分良くなった? お薬も一応買ってきたけど…… ……もう大丈夫そう、かな (6) 2024/06/01(Sat) 23:23:57 |
【人】 初波華音[そんな話の流れで 思いがけないリクエストを受ければ] えっ あ、あれ……!!? 見て、くれてたんだ そっか〜〜〜……見て、くれてたんだ ……えへへ、嬉しい [完全なる自己満足で作った お祝いの気持ちを込めた桃のパンナコッタ。 いいねも付かなかったから、 見られてなんかいないと思ってたのに。] ふふ まかせて! 今度好きなだけ作ってあげる 壮真くんが完全復活できたらね? [君の喜ぶ顔が見られるなら 多少の手間暇は手間暇のうちに入らない。] (7) 2024/06/01(Sat) 23:24:06 |
【人】 初波華音……だから 今は、しっかり休んでね [ゼリー飲料を飲み終えたタイミングで 彼をベッドへ押し戻す。 旦那様が体調を崩すのは珍しいってことも 嫁はまだ知らないの。 キッチン借りるね、と言い残した十数分後 玉子入りの雑炊と桃を手に部屋に戻った。] 元気になったら 壮真くんのピアノ、生で聴かせてほしいな そうそう この間の生配信の曲さ─── [生配信に途中からコメントしそびれた理由。 君が私を想って演奏してくれていたこと。 きちんと向き合って話して、改めて聴いたら きっと私はまた泣いてしまうんだろうけど] (8) 2024/06/01(Sat) 23:24:38 |
【人】 初波華音[謎のお隣さんの正体については あまりにも寝耳に水だったので] …………え? ……………………………… は????? えっ………… え??? うそッッッ どこからどこまで…………!!?!?!?!! [これまでの行いをさすがに悔やんだし 赤面と蒼白を反復横跳びした後その場に崩れ落ちた。 今後彼がいかなる追跡装置を持ち出して来ても 私は何も言えない。 毎日壁にキスしていたことだけは、 ばれていないと思いたい。*] (9) 2024/06/01(Sat) 23:25:42 |
【人】 初波華音[壮真くんたってのリクエストとあらば ケーキでもパフェでもラザニアでも、 生地から作るピザも我儘のうちに入らない。 デコレーションも前以上にはりきっちゃう。 手の込んだものはレシピを見ないと作れないけれど、 それなりに料理ができるようになっていて良かった。 この料理の腕前だって、美容に気遣いつつ ソウマくんへの投げ銭を捻出するために、 生活費を節約しようと奮闘しているうちに 自然と上達していったもの。 ソウマくんが私に与えた影響は計り知れない。 そんな彼を一人、 寝室へ残して行くのは ほんの十数分とはいえ非常に心苦しかった。 渋々な様子で返事をしてベッドに戻る君が あまりに愛おしく感じられたものだから、 つい「いいこいいこ♡」などと口走りそうになった。 寸でのところで呑み込んで頭を撫でるに留めた。] (23) 2024/06/03(Mon) 14:47:53 |
【人】 初波華音[キッチンに立つ自分に需要があるのは盲点だった。 でももし逆の立場なら、 私のためにキッチンに立ってくれる壮真くんなんて バーストモードでシャッターを切ってる。 極小ワンルームならベッドから見放題のキッチンも この広いお家では少し遠い。とはいえ階下だ。 階段を上がれば壮真くんがいる。 その事実だけで胸がいっぱいになってしまう。 調理中もずっと、壮真くんのことを考えていた。 壮真くんのために食事を作って運べる贅沢。 自分用なら適当にしてしまう盛り付けも 自然と、バイトの時くらい丁寧になる。 部屋に戻ると、壮真くんは起き上がって 隣の部屋から椅子を運んで来てくれた。 私のことは床に転がしておいてくれていいのに、 元々部屋にあった方の椅子を譲ってくれる。優しい。 私の作った料理にも、配信で見た通りに きちんと手を合わせてくれる。 端々に育ちの良さが現れてる。 蓮華を持つ指先ひとつ取っても美。カッコイイ。 あんまり凝視したら食べにくいわよね、 そうは思いつつ特等席で見とれてしまう。 口元へ蓮華が運ばれる度にドキドキしてしまう。 ……のは、さっきのキスを思い出すからかな。] (24) 2024/06/03(Mon) 14:48:56 |
【人】 初波華音[彼とは別の意味合いで両手を合わせ] 生きててくれてありがとう…… [「口に合ったみたいで良かった」 言おうとしたのはこうだったはずだ。 口癖とは恐ろしいものだわ。] (25) 2024/06/03(Mon) 14:49:44 |
【人】 初波華音[生配信の話になれば] そうね……結構、音違ってた やわらかくて優しくて、 表情も穏やかに見えて…… その少し前から、 それまでとはどこか違う気がして 何か良いことあったのかな、って思ってたの こんなにソウマくんに 想いを捧げてもらえる人がいるんだ、 どんなに好きでも私はただの 10万分の1にしかなれないのに…… ……って思ったら ソウマくんの幸せを祝福したい私と 知らない誰かに嫉妬してしまう私が ケンカして、苦しくて悲しくて 感情がぐしゃぐしゃになっちゃって…… [真相を聴けたから笑い話に出来るけど、 冷静に思い返せばかなり恥ずかしい。 でも聴いて欲しかった。あの苦しさは、 君への想いの強さゆえでもあったから。] (26) 2024/06/03(Mon) 14:51:13 |
【人】 初波華音[勿論華音のことを、と保障されれば 嬉しくて頬が緩んでしまう。] ふふ まさか自分自身に妬いてたなんて 思わなかったけどね──── わっ [こんなみっともない姿を白状しても 君は、私を抱きしめてくれる。 数十分ぶりの温もりが嬉しくて 思いきり胸を押し付けた。] (27) 2024/06/03(Mon) 14:52:18 |
【人】 初波華音[──からの爆弾告白である。 きゃーーーーーーっっっなになになに!?!? 真剣な表情の壮真くんやっっっばカッコ良すぎ 心臓がいくつあっても足りないよ〜〜〜!!! ……なんて能天気に思えたのは 彼が口を開くまでだった。 元々、迷惑防止条例違反で今頃 誰に訴えられていてもおかしくなかった。 郵便受けから郵便がはみ出してしまうくらいに 中身を放置していた私にも 十分すぎるくらいに非があるのであって。] ……ほ、ほんとに薄すぎない? あの壁 寝息まで聴こえちゃってるなんて でも全然気付かなかったな…… …………いいよ ものすごくびっくりは、したけど [羞恥心に殺されどこかの穴に埋まりたくはなっても、 責める気持ちはもう全然沸いてこない。] (28) 2024/06/03(Mon) 14:58:22 |
【人】 初波華音てかお互い様だから…… ごめんなさい、私気持ち悪くなかった……? [家での私はよそ行きの私とは大分違う。 友達ですらごく一部の幼馴染しか知らない。 好意を免罪符にしても、 本人には聴かれたくないような想い含めて 思いの丈を好き放題叫んできた自覚はある。 直接コメントするのは憚られたり 勇気が必要だったりした想いだからこそ、 口に出すことで発散してきたのに。 逆に、そういう私を知った上で それでも好きだなんて言ってくれる彼が 神様みたいに見える。実際神様かもしれない。 呆然と床に蹲っている私の隣に いつの間にか移動して寄り添ってくれている。 優しい。好き。こんなに素敵な人君しかいない。 絶対離さないの気持ちを込めて手を握った。 勢いで、 壁一面のソウマくんコレクションについても謝った。 もし万が一見てみたい、なんて言われたら 君の頼みを私は断れない。*] (29) 2024/06/03(Mon) 15:01:51 |
【人】 初波華音[壮真くんに食べて欲しくて 奮発して買ったちょっといい桃を、 彼は自分で食べるより先に 私の前に差し出してくれた。 それなりに品質の良い桃だったのは 買った私が一番よく知っていた。 けれど今まで食べてきたどの果実より甘く感じた。 きっとそれは、 君が食べさせてくれたから。] (30) 2024/06/03(Mon) 19:21:54 |
【人】 初波華音[壮真くんを看病した日曜日の夕方 着替えその他お泊りに必要な品々を取りに、 一度ワンルームに帰宅した。 乙女には色々あるの。 私がずっとここに居たい、と思って 彼も快く受け入れてくれたとして、 自分はまだ学生の身だ。 両親にも、友人達にも心配はかけたくない。 居場所が見つからないと塞ぎ込んでいた私に 少しずつでも何か頑張ろうと思わせてくれたのは、 他ならぬ壮真くんだ。 そうして不器用ながらも積み重ねてきた学びの日々が 自分で思う以上に大切なものになっていたことを 気付かせてくれたのも、壮真くんだ。 自信を持って君の隣に居られる私になりたい。 この先ずっと君の隣に居るためにも、 結婚を認めてもらうためにも勉強はしておきたい。 壮真くんの家の片隅に私物を並べて 彼がどう思うかはさておき、意思は伝えた。] (31) 2024/06/03(Mon) 19:23:51 |
【人】 初波華音[──もっとも 彼の言動ひとつで吹き飛んでしまいかねない 儚い儚い意志ではあった。 壮真くん曰く、 抱きしめられたときに感じたしなやかな筋肉は 日々のランニングによって育まれているらしい。 朝から走って汗を流す壮真くん、見たすぎる。 爽やかな朝陽に照らし出される壮真くんが見たい。 是非とも連れて行ってほしい。 私の申し出を彼は断らなかった。優しい。 圧倒的体力差を後に思い知ることになる。] (32) 2024/06/03(Mon) 19:24:29 |
【人】 初波華音[迎えた翌朝。 壮真くんの起床に合わせて一緒に早起きして、 ウォーキング用に買ってそのままになっていた ほぼ新品のウェアに袖を通して家を出た。 スタート前、壮真くんは 無理はしないでと声を掛けてくれた。好き。 温かい言葉のお守りをもらっておいて 日課の足を引っ張るわけにはいかない。 「体力には結構自信があるの!」 そう言って走り出した。までは良かった。 ランニングに慣れていない私に合わせて 普段より速度を落としてもくれてたんだろう。 それでも十数分経てば、息が切れてきた。 朝から大好きな人と走れるとあって、 序盤にはしゃぎすぎたのも いけなかったのかもしれない。 何がとは言わないけれど思ったより揺れた。 ゴール地点が近づく頃にはぐったりしていた。 マラソン大会が苦手だった理由を思い出した。 肩は痛いし男どもの視線が一点に注がれるからだ。 でもあんなに嫌悪していたのに 壮真くんになら、見られてもいいと思える。 やっぱり壮真くんは凄い。 そんな彼の穏やかならぬ心中は知らない。 ] (33) 2024/06/03(Mon) 19:25:33 |
【人】 初波華音[隣を走る壮真くんを見れば、 最後まで涼しげな余裕の表情だった。 流れた汗が陽光を受けてキラキラと輝いている。 えーーーんカッコイイ。汗拭いてあげたい。好き。 壮真くんがいつも見てる景色が知れて嬉しかったな 私ももっと体力を付けないと…… 連れていってくれたことにお礼を言って しょんぼり一人反省会をしているうちに、 彼はバスルームに吸い込まれていった。 どうやらこれも日課らしい。 少しの間を置いて、 扉一枚隔てた向こうから水の音がする。 なんだかいけないものを聴いている気分になって 慌ててリビングに避難した。 そのうち、一緒に入ったりとか……するのかな。 いやいやいや。そんな。妄想するのも畏れ多い。 ていうかもしかして私もシャワー浴びた方がいい? 汗臭くない??? ソファにも座れなくない????? どうしよう考えてなかった。] (34) 2024/06/03(Mon) 19:26:49 |
【人】 初波華音[そうこうしているうちに 湯上りほかほかの壮真くんが現れた。 彼はこれからピアノの練習をするらしい。 ピアノ室への出入りも自由にしていいと言う。優しい。 壮真くんのピアノなら 二十四時間三百六十五日いつでも聴いていたい。 これまでだって配信を一日中聴いていたから ライブ演奏はむしろ贅沢だ。 でもその前に、] あ、あの〜〜…… 私もシャワー借りていい? 練習がんばってね……! [ピアノ室ということは防音の密閉空間だ。 汗の匂いで壮真くんの気を散らせるのは避けたい。 奏者が万全な体調で弾いてくれるなら 観客だって万全なコンディションで聴きたい。 ぱたぱたとバスルームへ走って汗を流し 超特急でピアノ室前へと戻ると、 扉の中から聞き慣れたピアノの音色が聴こえてきた。 曲と曲の合間を見計らってそうっと扉を開き 邪魔にならないよう、部屋の隅に腰を下ろす。] (35) 2024/06/03(Mon) 19:29:55 |
【人】 初波華音[夢にまで見たソウマくんの生演奏が 目の前で繰り広げられている。 最高音質と謳われたヘッドホンをもってしても 生音の素晴らしさには到底敵わない。 譜面を見つめる真剣なまなざしも 鍵盤を軽々と撫でていく長い指先も ペダルを踏む長い脚も、すべてがカッコイイ。 ピアノの音色は言わずもがな、 練習と言えど非の打ちどころがない。] (は〜〜〜〜〜至福 耳も目もしあわせ……だいすき……………………♡) [熱い視線はどうしても注いでしまう。けれど 壮真くんはそれも気にならないといった様子で 夢中で延々と演奏を続けている。] (36) 2024/06/03(Mon) 19:32:32 |
【人】 初波華音[いつもこんな風に、ずっと練習してるのかな。 ……凄いな。体力も集中力も精神力も想像以上だ。 もうピアノが壮真くんの一部みたい。 この部屋に居ると、時間を忘れてしまう。 二時間くらい聴かせてもらったらお暇しよう、 週末やりそびれた課題を済ませないと。 最初はそう思っていたのについ長居して 気付けば実に六時間近い時間が経っていた。] (……あっ カノン……!!!) [生配信で聴いたカノンとも それ以前のリクエストで聴いたカノンとも また少し違う、 優しくてやわらかな旋律。 耳を傾けていると胸が甘く高鳴る、 まるで彼が抱きしめてくれているかのような 錯覚を覚えてしまうあたたかい音色。] (37) 2024/06/03(Mon) 19:33:25 |
【人】 初波華音[哀しみも苦しみもすべてが 今この瞬間のためにあったのだと思えるような、 幸福な未来への祈りのようなメロディー。] ────…… 壮真くんが弾いてくれるカノンが、 世界でいちばん大好き [演奏が終わったところで惜しみなく拍手を送った。 いつも練習の最後には パッヘルベルのカノンを弾いていると知れば、 なんだか照れてしまった。] (38) 2024/06/03(Mon) 19:34:11 |
【人】 初波華音[やっぱり勉強は大事だ。 好きだと思った曲も、 どんな風に好きだと感じたのかも 的確に君に伝えられるようになりたい。] お疲れさま 素敵な演奏、聴かせてくれてありがとう さて──私、大学に行ってくるね 今日は帰りはちょっと 遅くなっちゃうかも…… [そう。そういう日もある。 先週搔き集めたデータを纏めて分析して 所見を交えて読めるレポートにせねばならない。 午前中の講義をまるっとサボってしまったから せめて午後の講義には顔を出さねばならない。 向かう先は文学部の心理学科だ。 壮真くんが同じ大学に在籍しているとはまだ知らない。 すぐ後ろをついてくる様子なら、 振り返って小首を傾げてみよう。*] (39) 2024/06/03(Mon) 19:36:01 |
【人】 初波華音[壮真くんは、私の意思を尊重してくれた。 私の言葉を信じてくれた。 好きに使っていい、と言われた空き部屋は 壮真くんの部屋に一番近い部屋を一部屋 ありがたく使わせていただくことにした。 ワンルームから一気に物を運んでくるのは大変だし 大きな家具は運べないから、 お気に入りの小物を少しずつ。 取り急ぎ許されたソウマくんコレクションを纏めて 大切に宝箱にしまい込んだ。 私も寝るときは一緒がいい。 だから、彼の主張には二つ返事で頷いた。 これからはおはようからおやすみまで 壮真くん本人が傍に居てくれる。 最初の数分こそガチガチに緊張しながら 「お、おじゃましま〜す……」なんて言ったものの、 最愛の人の腕枕があまりに心地良くて 抱きつきながら数分で眠りに落ちた。ので 彼がどんな一夜を過ごしたかは知らない。] (54) 2024/06/04(Tue) 16:50:05 |
【人】 初波華音[けれど私は、 早朝目覚めてから昼までに はしゃぎ疲れてかなり消耗していた。 隣を走っていたときに聴こえた息遣い。 ぐっしょりと汗でウェアを濡らして そこはかとない色気は感じさせても、 むさ苦しさは一切感じさせない首元。 どんな香水より魅力を感じる汗の匂い。 脱ぎ揃えたシューズの大きさ。 濡れた髪が張り付いたうなじ。 熱いシャワーを浴びて上気した肌。 言うなれば壮真くんの過剰供給。 余すことなくすべてが目の保養で心臓にわるい。 脱衣所を出るとお手製スムージーが用意されていた。 シャワーを浴びるとき脱いだ衣類は畳んだけれど 習慣で一番上に下着を置いたことを大分後悔した。 スムージーは美味しく頂いて、 グラスは二人分洗ってからピアノ室へ向かった。 極めつけに ずっと愛を囁かれているかのようなピアノの音色。 六時間越しに立ち上がろうとしたとき ごく当たり前な感じで差し出された手。] (55) 2024/06/04(Tue) 16:50:16 |
【人】 初波華音[「行ってらっしゃい」と送り出してくれる声も、 「気をつけて」と気遣ってくれる優しさも 言葉にできないくらい愛おしい。 幸せすぎて眩暈がする。 そんな彼も今日はどこかへお出かけするらしい。 えーーんオフ壮真くんカッコイイよ〜〜!!!♡♡♡ もしベストキャッパー大賞があれば彼が毎年優勝ね 間違いない。] わ、そうなの? じゃあ途中まで一緒に行こっ [どこに行くのかな? 訊きたい。すごく訊きたい。 行き先が知りたすぎる。 お買い物? 気分転換?? 何かお仕事とか、習い事とか それともお友達とお出かけ??? でも言いたくないかもしれない。 尋ねて面倒な女だと思われるのは嫌だ。 ここは全然関係ない話をしよう、 あっねえ見て見てあの猫かわいい!] (56) 2024/06/04(Tue) 16:50:29 |
【人】 初波華音次の信号を私は右なんだけど 壮真くんは…… え? 壮真くんも右? ふふ もう少しだけ一緒に居られるね 言いそびれちゃってたけど スムージー、私の分も作ってくれて ありがとう ……ね、手繋いでもいい? [長く一緒に居られるのは素直に嬉しいのだ。 歩き慣れた変わり映えのない歩道も 君と一緒に歩くと輝いて見える。 あっいつの間にか新しいカフェが出来てる! 可愛くて美味しそう。壮真くんも好きかな?] (57) 2024/06/04(Tue) 16:50:35 |
【人】 初波華音あ、あの角のパン屋さんのメロンパン すごく美味しくて大きいんだ〜 食べたことある? そこの交差点を私は左なんだけど 壮真くんは…… え? 壮真くんも左? えへへ 嬉しいな〜 今日は西洋音楽史の講義の日でね 毎週楽しみにしてるの! 壮真くんがさっき練習してた曲も、 ぜんぶじゃないけど 曲の生まれた背景や歴史が 詳しく知れたりするんだ あっ あの角のクレープ屋さん 私の今のバイト先なの サービスするから良かったら今度食べに来て! [いつもより少し距離があったはずなのに 君と歩くとあっという間だ。 下宿先のワンルームから大学へと続く、 通い慣れた通学路に辿り着く。] (58) 2024/06/04(Tue) 16:51:05 |
【人】 初波華音じゃあ私はこっちだから…… ……え? 壮真くんも? えっすごーい!! この道通ると近道なんだ〜♪ [──思えばこの辺りで気付くべきだった。] 次は── え? 一緒? ほんとー? すごい偶然ね ふふ、嬉しいななんか 壮真くんと一緒に大学通えてるみたい [すれ違う歩行者に学生が増えてくる。 その次の角を右。彼も同じく右に曲がる。 往来が賑やかになって、 徐々に大学の立派な校門が見えてくる。 というか、] (59) 2024/06/04(Tue) 16:51:30 |
【人】 初波華音[奇遇……????? 気付いたらもう校門の前まで来ていた。 この奥は大学の敷地内だ。 キャンパスしかない。] 同じ大学だったの!!?!??!? いいい言ってよぉ……!!?!? い、行ってらっしゃい ……またあとでね? [身体は大きいのに淋しげに小さく手を振る彼が なんだか非常に可愛らしく思えた。 ただ講義に向かうだけなのに罪悪感がすごい。 そしてやはり、長身の彼はかなり目立つ。カッコイイ。 ソウマくんファンに取り囲まれてしまうかもしれない。 連れ去られたりしたらどうしよう。不安だ。 連絡先は伝えてある。もし何かあれば メッセージ送ってね、とも伝えた。 繋いできた手をそっと解放して、手を振り返し 後ろ髪引かれながら講義棟へ向かったのだった。*] (61) 2024/06/04(Tue) 16:52:01 |
情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新