【人】 奏者 イルムヒルト― 屋敷にて ― [屋敷を訪ねた女に応対したのは、其処で働く従者なのだろう 対応1つ見ても、洗練された美を感じる。 従者という生き様1つとっても あの方が、美しくないものを傍に置くはずもないかと、得心。 渡したものはフードや自宅に置いておけぬ幾許かの金銭の入った鞄 リュートを預かろうとされなかったことに 女は深く安堵していた。 案内されたのは、静かな場所。 富豪と呼ばれ、敷地内に美術品の数々を収めた施設があると 噂にもきいていたけれど、それと対極的にも思えるところ。 されど女は其処で見る。 それらに勝る、美しいものを>>13 感嘆。 ――これは私の音だ。 私の音に、応じた貴方が今、演じ、奏でているのだと。] (18) 2022/11/24(Thu) 12:21:53 |
【人】 奏者 イルムヒルト[鯉口の鳴る音に、はっと引き戻される現実。 凛とした声の主は壮年へとかわり。 元の静寂を取り戻す場所。されど 其処に佇むは決して静の男ではない] (19) 2022/11/24(Thu) 12:22:57 |
奏者 イルムヒルトは、メモを貼った。 (a11) 2022/11/24(Thu) 12:25:17 |
【人】 奏者 イルムヒルト― 屋敷 ― [重なった手の孕む熱に、女は息をのむ 乾いた、何度も豆が潰れ皮が捲れても振り続けられたのだろう 美しい剣筋を生み出す掌には。ただ、ただ熱があった。 重なる手はそのまま。女もまた握りもせず 導きに従って歩いて。 行く先を問う言葉はない 現在の場所を問う言葉も、ない 周囲の絢爛豪華な調度品も 窓から見えるであろう美しい風景も 今の己らにとっての必要なものでも、足を止めるものでもなかった。] (32) 2022/11/24(Thu) 19:04:53 |
【赤】 奏者 イルムヒルト― 寝室 ― [広いその部屋は、華美ではないものの 整えられたもの1つ1つが美しく、部屋の主の審美眼を彷彿とさせる。 ベッドへと寝かせる際の手際は性急、とは申しますまい。 女もまた、普段はフードを被ったままのかんばせを晒し 自身の躰を柔らかく受け止めた寝具に背を預けたまま 男がジャケットを脱ぎ捨てる様を眺めていた ベッドに倒れ込むように背を預けることになった際に 乱れたスカートの裾から覗く穢れもなき白の肌 半ば肌蹴た腿の上、見上げる女の黄昏色の眼差しには 恐怖も、怯えもなく 落とされた男の影をそのまま 調べを奏でながら触れられた夢のような、されど熱く 指の感覚を思い返し乍ら、女は再度吐息を零す。 待っていたのは、何方なのか。 熱が確かに其処に在ると示した手が重なり 其れを握る暇も惜しみながら案内されて 嗚呼、今の私の胸の内はどうすれば伝わるのでしょう。] (*2) 2022/11/24(Thu) 19:05:20 |
【赤】 奏者 イルムヒルト[熱い指先を、視線が追う 肌に触れながら、撫でながら 音と重なったものと遜色ないどころか、ずっと熱いもの 食んで、喰らって啜り上げてしまいたいとまで思うたものは 最早幻ではないのだ。 耳を擽ったものも覚えている 奥まで嬲るようなものも 肌に触れて、首筋に触れて、双丘を揉みしだくものを 命すら、奪わんとするような鋭くも熱いもの 或いは、優しくも激しい、ものを] ―― …… ぁ。 [漏れた吐息に混じる音は、 最前席にて捉えたものよりもより近く、鮮明に 貴方の耳に奏でられる、ことでしょう。 指先の優しい愛撫と触れる熱のアンバランスさ 其れに焦れるかのように、再び灯された情欲が身を巡る。 女の手は、己に跨る男の腿へと伸び その逞しい筋肉を服越しに撫でる。 それは男という楽器を奏で、鳴らさんとするかのように。 或いは、其処にある熱が現であるということを 確かめ、自身に知らしめるかのように。] (*3) 2022/11/24(Thu) 19:06:22 |
【赤】 奏者 イルムヒルト[何度か其れを撫でながら、女の唇は弧を描き あやすかのような男の指に目を細める 男に、昨夜の一幕忘れておらじと、教えて ――幻とは違う実に、期待を孕ませて。 *] (*4) 2022/11/24(Thu) 19:06:45 |
奏者 イルムヒルトは、メモを貼った。 (a18) 2022/11/24(Thu) 19:07:48 |
【赤】 奏者 イルムヒルト[何時も手に持っていたリュートは、 半ば倒れ込むように沈んだ褥の端にある ――今の私の、奏でる音は私自身なのでしょう。 或いは、彼の熱なのでしょう。 確かめるための拙い触れ方は、やがて 其処に在ると理解すれば柔らかくもどこか焦がれるように 硬く、逞しいそれをなぞりて、熱をまた女の胎に生まれさせる] お待ちして、いましたの。 ――……耐え症のないと、思われるかもですが。 [女は肯定する。 其れに再びまみえるを待っていたのだと。 幻ではないのだと知りたかった。喰らいたかった。 男の待ちかねたという言葉と、触れる指先の戯れさ 女の眼差しと、触れる手の動き 其々が、互いに待っていたのだと知らしめる。] (*8) 2022/11/24(Thu) 20:09:01 |
【赤】 奏者 イルムヒルト ぁ、 あ。 [感嘆。 ―――啄まれた唇は濡れてはいないのに艶めき。 なぞる指に邂逅の終を思い出させて、また1つ 奏でる音に混じる、色。 なぞる指に期待を孕んで、甘く食む仕草。 無作法とお思いかしら。とばかりの双眸は 何処か甘やかに、されど激しさを湛えたままに 緩やかだからこそ、それはゆっくり、ゆっくりと 私に灯った熱を全身に巡らせ、また熱さを増させるもの。 ゴブレットよりも強く酩酊させる。 貴方の 欲] (*12) 2022/11/24(Thu) 20:09:59 |
【赤】 奏者 イルムヒルト 聞かずとも。 わかって、いらっしゃるの、でしょう? [なぞる指が触れる肌は、あの日よりも熱を孕み 染まる薄紅はしっとりと吸い付くような感触を男に伝え されど若さを示す弾力と、柔らかさを併せ持ったもの。 味わうような指の動きに、 素直にはい、ではなく。触れることで奏で、 そして知って欲しいと女は言葉ではなく視線で訴える。 焦れて、疼いて。それでも それすら己の最上の美を得られるピースの1つになると 確信めいたものがあった。 もっと。貴方の欲を伝えて。その獣性を。 理性という絡められた鎖の鳴る音で。或いは 此れから私に刻む、貴方だけの「美」で。*] (*13) 2022/11/24(Thu) 20:11:06 |
【赤】 奏者 イルムヒルト[互いに持ち得る己の「美」を交合した瞬間から 情動を、情欲へと変化し。なおも一層燃え広がる火種 体を熱く、昂らせていきながらも 其処には果てしない飢餓がある。 後から後から湧き出るであろう希求を。 互いに孕んでいるのだと知らせる視線が混ざり合い 浮かべた笑みは鏡合わせのよう。 牙と爪。ひとたび振るえばどこまで魂を抉るものになるのかしら。 ひとたび噛みつけば、止められない程啜りあげてしまいそう。 だがそれも美を探求する者のもつ、 喪えばそこで潰えてしまう輝きなれば。 それが望むに任せるもまた、正しいことだと 女は本能で、理解していた。 きっと、あなたも。] (*17) 2022/11/24(Thu) 21:05:21 |
【赤】 奏者 イルムヒルト[即座に欲のまま求めてしまうには孕む熱は激しすぎる。 それでも決して、唯焦らしているだけではないのだと 触れる指が教えてくれる。 1つ1つ、確かめるように私に触れる貴方。 私の手も、逞しい腿からゆるりと上に遡り。 ジャケットを脱ぎ捨てた腰へ。そして背筋へと触れて。] ――ええ。 私も。そう。 [そうなのです。と あの日の幻よりずっと実を伴い、己の胸に服越しに触れる手に 女は燻る熱が燃え広がる前兆を潜ませた言葉を紡ぐ。 下着と、胸を覆う布で隔てているというのに。 その手管1つ1つ1つが体を疼かせ、より官能を刺激していく 形をかえる双丘に、あがる声はリュートの弦が爪弾かれるよう。 己にはないものを堪能するのは女も同じ。 鍛えられ、刃を降りぬく芸術的な躰に触れて。 熱を帯びた男の指に、揉みしだかれて。 また1つ。艶という名の美を女に教えてくれるのだ。 鼓膜を響かせる。肌を吸う水音。 何度も触れる唇の感触が、背筋に甘い痺れを齎す] (*18) 2022/11/24(Thu) 21:05:49 |
【赤】 奏者 イルムヒルト は、 ぁ。 ――― ぁん、 そ、れ。 [やがて唇ではなく、触れるは舌へとかわる。 その動きはあの日に耳の奥を。肌を嬲られたときのよう。 実際は受け取ったイメージ、ではあったのだけど その日斬り結んだものと同じか、それ以上の感覚が 女の雌の部分を煽ってやまない。 刺激にびく、と組み敷く女の腿が震える。 回した腕、背筋に触れる指先に力が入る 身を僅かに捩れば、さらりと長い髪がシーツに散らばり波となり されどそれは拒絶ではなく。誘い水であることを 貴方なら、理解してくださるでしょう?*] (*19) 2022/11/24(Thu) 21:06:05 |
【赤】 奏者 イルムヒルト[貴方なら毒すら美酒に変えてしまうでしょう。 ――毒よりも激しい熱を灯させ、燃えさせた男が 口元へ運ぶ己の髪 それもまた、彼の熱を燃やす薪となったのでしょうか 力に任せ破られる服は、まるで先日喪った雛の殻のよう 外気に触れた其れが寒さを感じないのは、 より熱い口に、舌に触れられているから。] ぁ。―― ぁ。 んん、っ…… ―― 、 [零れ落ちる音は、甘露よりも艶やかなもの そこには痛みはない。乱暴ななかの細やかさ。 数多の美を喰らった男の指と舌が、女の柔らかな胸を蹂躙する。 無意識に揺れる腰は、強弱に合わせてシーツに皴を作り 唇に吸われ、舌で捏ねられた頂きは。指で弄ばれるものと合わせ 芯を持ちながら赤く色づいていく。 染めてゆく官能が、女の淫らを花開かせんとするかのように。 それに応える己もまた、敏感に反応しながらそれを受け入れ 蕩け始めた瞳は、匂いたつ色香を孕む。] (*27) 2022/11/24(Thu) 22:10:32 |
【赤】 奏者 イルムヒルト[弄ばれながら、喰らわれる。 私を今、喰らう男をも喰らいたい。 ―――与えられる快楽を享受しながら、 育まれる悦びに、淫らさと艶やかさを持つ音を奏でながら 逃れるなと男が昂らせるがまま、爪弾かれて響かせる嬌声。 男を知らぬ癖に、あの日知ってしまった快楽を より深まらせてとばかりの乱らさも相まって 貴方の欲を呼び起こしながら、それをまた音へと還元し 私はまた1つ、欲という名の美を見て、 それを取り込んでゆく。*] (*28) 2022/11/24(Thu) 22:11:03 |
奏者 イルムヒルトは、メモを貼った。 (a23) 2022/11/24(Thu) 22:22:43 |
【赤】 奏者 イルムヒルト[注いだ油が、譬え彼を己ごと焼き尽くすとしても 留まることなどできはしない。 する必要も、ない。 ――奏でられる2つの美の饗宴に 魅入られたのはあなたか。それとも私なのか。 喰らい、喰らわれ。どこまでも煽られ燃えながらも 決して堕ちぬ双方の矜持。 そこにはただ、希求するものがあるから。] (*37) 2022/11/24(Thu) 22:58:15 |
【赤】 奏者 イルムヒルト[触れて。灯して、燃え広がった熱を遮る布は もはや女の側にはない。 舌で、手で嬲られればより色づく肌は より与えられた官能を吸収し、露わになる雌性で男を誘う 白に咲く花は赤く 男により散らされる花たちは、 女が零す艶やかさをより魅せつけることになろうか 執拗でありながらも丹念に 丁寧でありながら荒々しく それこそが、心地よい。 より貴方の美を堪能し、喰らうことができるのだから。 舐られ、喰われ。付け根へ近づくそれの齎す予感は 女にあの日の続きを脳裏に描かせた。 されど。漣はよせては返す まだ、焦らすのだろう。 まだ、早いのだろうか。 それとももっと、熟れて、熟れて 一番潤い実った頃に喰らわんとしているのだろうか。 焦らされても女は甘やかに笑う。 其処に婀娜めいたものはなく、唯、燻る熱を蕩かせた目で滲ませて。 貴方の牙が、唇が、指が、 次にどこにかかるのかを、待ち望む。] (*38) 2022/11/24(Thu) 22:59:08 |
【赤】 奏者 イルムヒルト[その指は、期待を裏切ることを知らず。 私を高みに導くものであるのでしょう。 なればこそ。女は求める。 自らの秘する花に触れ、愛撫し、吸い付く舌先と唇に。 乱れる様を抑えることができなくなりそうで。 悶える様を見てか、刺された釘に。 女は湛える熱に潤んだ瞳を、向けた。 ああ、そうだ。もっと。もっとを。 踏み留まる若駒は喰われるがまま消えるだけ。 そこにいるのは愛玩の雛ではなく。己の内の美を 開花させ始めた若鷲なのだから。 頂を、望む。 鮮やかに微笑み。女は快楽の波に感性を総て張り巡らせて。] (*48) 2022/11/24(Thu) 23:44:04 |
【赤】 奏者 イルムヒルト……っ、あ、はぁ あっ! [痛みにすら思える程に感じる官能は、激しくも深く。 未だ知らぬものを教え込む男の顔を股で挟んで、 艶声を奏でよう。 溢れ始めた愛液と。あげる声が、 それを更に求めていることは、男に伝わったろうか。 貪欲に。されど初々しさも残しながらも鮮やかに。 花は男の欲を、更にねだる。*] (*49) 2022/11/24(Thu) 23:45:02 |
奏者 イルムヒルトは、メモを貼った。 (a31) 2022/11/24(Thu) 23:46:28 |
【赤】 奏者 イルムヒルト[円環のように、互いの美を喰らいあう。 絡み、睦みながらもその牙を魂へと突き立てて 啜り、飲み込まんとするのを待ち構えるよう。 私の飢餓が、貴方に伝わり 貴方の欲が、私に伝わる。 ――そのことに、歓びを感じる私は 正気ではないのかもしれない。否、 本能のまま、何よりも己の美を求道する時点で、最早。 自身の躰の上より退き、彼が衣類を脱ぎ捨てる様を 少しだけ体を起こして眺める。 少し汗ばむ肢体と、常より深くなった呼気。 薄っすら上気する肌のまま。 貴方を、見ている。] (*57) 2022/11/25(Fri) 7:13:06 |
【赤】 奏者 イルムヒルト 綺麗。 [思わずそう、漏らしたのは 貴方の鍛えられた体があまりにも美しかったから。 年齢に似合わぬ程に確りと筋肉に覆われたもの。 若さ故のものでもなく、全盛期のものでもない しかし、重ねた年月がその美しさを更に際立たせていると 己は感じた。 ――視線は盛り上がる胸筋や、逞しい腕やらを経て 下腹部へと向かい。 それの立派さに思わず頬が染まるのは、生娘故。] (*58) 2022/11/25(Fri) 7:13:25 |
【赤】 奏者 イルムヒルト[女は、賛辞に笑みを返す。 自身の若き身を褒めたのではないこと 自身の音を。それを昇華させんとする有り様を 讃えたのだと理解しているからだ。 貴方は、正しく今の私を見てくれている。 故に女は、求めたのだ。 更なる美を花開かせる貴方の指を。 重ねる肌は汗ばみ、されどそれ以上に熱が 互いに渦巻き、本能を煽って止まず。 反射で股を閉じようとするのを理性が抑え 喰らえとの言葉に、向けるのは熱と、飢餓を訴える瞳を。 切っ先の感覚に、漏れる吐息は互いにか。 吐けども、熱は逆に燃え上がるかのよう。] (*70) 2022/11/25(Fri) 12:55:21 |
【赤】 奏者 イルムヒルト[沈黙。そして衝撃。] っ。 あ、ぁ あ [それは決して、快楽だけではない。 痛みと、熱と、質量を伴い、己へと突き刺さる。 其処に男女の爛れたような情愛はない。 己の情を向けるのは貴方が研鑽した美であり、 益々高ぶるその飽くなき欲に対して。 自身の美の糧として、だ。 故に、己が胎を喰らいつくすような剛直に 締め付けながらも艶肉は絡み付く。 破瓜の血で侵入者を濡らしながらも、女の本性の如く 貪欲に男を喰らおうとして。*] (*71) 2022/11/25(Fri) 12:56:19 |
奏者 イルムヒルトは、メモを貼った。 (a49) 2022/11/25(Fri) 13:02:22 |
【赤】 奏者 イルムヒルト[本来ならば知らぬはずの快楽を知る身は 無垢でありながら婀娜めいて。 されど、淫蕩にのみ浸ることもない。 激しく、痛みすら伴う程熱い楔が。 男の欲そのものが打ち付けられる中 其れを甘受し、また飲み干しながらも喰らいつくように 善がる女と、穿つ男が 満たされるのは、一瞬だけ。 そう、足りない 瞬きの合間に、私達は渇きを覚える。 最上を知れば、それ以上を求める。 他の誰から見ても満たされているようでいて 他の誰よりも飢えているのだから。 だからこそ、貴方の飢餓も理解できる。 私達は性も、生き様も、辿った道程は違えども 根本は似ているのかもしれない。] (*89) 2022/11/25(Fri) 20:25:52 |
【赤】 奏者 イルムヒルト[問いかけに囁きを落とせば 貴方はどうなのですか。と私は逆に問うでしょう。 獣性に、己の雌としての本能に 任せ、抱かれ、潰され喰われるかのような交わりに 揺さぶられる体は色づき背は撓り。 奥を突かれるたびに、悲鳴のような嬌声を奏でることとなろう。] (*90) 2022/11/25(Fri) 20:27:28 |
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