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人狼物語 三日月国

167 【R18G】海辺のフチラータ【身内】


【魂】 piacere ラウラ

>>_1

問いへの応えが返される前に頭を下げたものだから、貴方の言葉に頷くことも返事を返すこともなかった。
しかし挙動から見える自信や解けない警戒。注意深くこちらを見つめる視線は頭を下げる直前に瞳に映り、貴方がどういう人間か僅かながらに理解する。

続いて聞こえた声は静かで、それでいてこの場によく響いた。
女の顔を隠すようにして落ちていた髪は顔を上げる仕草とともに持ち上がり、視線はまた絡み合うだろう。

「…………申し遅れ、ました。…ラウラは、ノッテの人間 です。
恐らく、貴方様は言葉にせずとも 凡そ理解はされていたのでしょう」

両手を身体の前で軽く重ね、真っ直ぐに己と同じ色を持つ瞳を見つめる。
ゆったりとした言葉からはやはり敵意は感じられない。見せない訳ではなく、本当に微塵も含まれていないことが伺えるはずだ。

「…目的は、此度ボスの件について……何か一つでも、情報を得られればと 探しておりました」

最初は、怪しい動きを見せるようならそれを理由に何かしらの行動を起こすつもりではいたが……。
追いかけるうちに、そして対話するうちに、その気持ちも変化しつつあった訳だ。

「……これは ラウラの勝手な行動で、ノッテ組織は関係ありません。
………………何も知らない中、付け回してしまったのであれば 本当に申し訳ございません」

血の掟を破ってまで行うべきことかと問われればきっと別だ。
こうした行動で相手に利を渡してしまうことも勿論考えてはいた。

それでも己の慕う者の様子から、行動を起こさずには居られなかった。
(_2) sinorit 2022/08/15(Mon) 23:20:53