【魂】 新人看守 ダビー>>_0 貴方が問うた相手は同じ部屋にいた。 ソファに座り、静かに端末を弄っている。 「どういうつもり?本当に言っているのか? それこそ貴様の肩書きが泣くぞ、"セファー"」 嘲笑も侮蔑も無いが、労いも慈しみもない。静かな声でそう返す。 「この投票の意図はなんだった?ああ、問いかけるのは誤りだな。これには正答など無いのだから。 自分が罪を償う為、態度の悪い囚人に入れる為、ただ適当に、怒りのままに……理由は人それぞれだ。 俺の投票理由を聞きたいなら話そう。俺の目的の為……とぼかしたいところだが、もっと具体的に。処刑されるところを見たい者がいたからだ」 何の感慨もなく、それは紡がれる。 「アマノ。あの会議の中で、襲撃の事を話題に出した者はいたか? 俺はいなかったと記憶する。もうそれだけで答えは出ているようなものだろう。 誰も彼も襲撃者を排除したいと思っていないんだよ。俺も含めてな。 俺以外は推測にすぎないが、投票結果を見たら分かる。貴様が簡単に襲撃者を予想できるような殺し方をしたにも拘らず、だ」 (_2) 2021/10/08(Fri) 21:52:05 |