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人狼物語 三日月国

150 【R18G】偽曲『主よ、人の望みの喜びよ』【身内】


【墓】 神の居ぬ間に弓を引こう マユミ

>>4 >>5 >>6

少女は、実にあっさりと、死んでいました。
きっと殆ど痛まなかった事でしょう。
きっと苦しまなかった事でしょう。

幾分か軽くなった少女が、
軽くなった分だけ血を床に広げて動かなくなっています。
その顔は、苦しみも、恨みも、つらみも、持っていません。

ただ、微笑んでいました。
最後に微かに動いた唇は、筋肉になんらか、
電気信号が通っただけかもしれません。
それでも、それを信じるなら――
『ありがとう』

たしかに、そう言っていたのです。


唯一、後に残ったのはつけっぱなしのタブレット。
きっと、少女がそうなる直前まで手にしていたのでしょう。
幾つもの変わりたい願望や、呪詛めいた言葉が沢山。
テキストファイルにいくつもいくつも、連なっています。

ずっと蓄積したそれらの末尾、一番最後の空白。
沢山の改行はきっと、その感情から遠ざけたかった言葉です。
そこに――
(+4) shell_memoria 2022/06/07(Tue) 1:49:13